亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

問題は金利水準より信用市場の状況

2008年05月24日 11時58分32秒 | 金融市場の話題
1週間があっという間に過ぎてしまう。今年は北の高気圧の勢力が強い・・・・というか太平洋高気圧が弱いのか、過去数年のなかで湿度の低い爽やかな5月という感じ。もっとも、沖縄が2週間遅れ(かな?)で梅雨入りしたということなので、そろそろ南の高気圧がお出ましということか。

今週は4月のFOMCの議事録公開が焦点の一つだったが、FRBとしては、できることは手を尽くしており景気とインフレのリスクはバランスされてきており、優先順位として(信用市場を含め)景気に重きを置き、これまでのようにインフレを無視してばかりいられない、という理解で間違いなかろう。議事録公開前にコーンFRB議長が20日の記者会見で現行の金利水準が、インフレを起こさず米経済を下支えする上で適切ではあるが、見通しは極めて不透明でいつでも対応できるようにしておく必要としていたが、発言自体が議事録を反映していたといえる。

そもそも金利水準は2%で過去最低の1%に迫っており、絶対水準から見て利下げ環境の終幕は近いのは確かだが、信用市場の状況は山こそ越えたとはいえ平常には遠いとされ、住宅市場の悪化も続いており、どうなるかわかりません、、、、ということ。以前から書くように金利の先物市場の動向は別として、そうそう利上げなどという話は出せないと思う。金利水準よりも現下の信用市場への金融支援の効果のほうに関心が向いているように見える。為替に関しては、当方としては先週のドイツなどユーロ圏の堅調さの行方のほうが関心事。ドルはそう簡単には持続的な戻りには入れない。

金市場は先週14、15日の謎(?)の急騰劇がやはりショート・カバー(ファンドのカラ売りの買い戻し)を引き金にしていたと推測できるデータが出てきた。明るさが出てきたが、なおレンジの範囲内の動き。終わってみれば、将来需要の拡大期待があやなす原油の一人勝ち。NHKなどでも四川の地震以外は毎日アブラのニュースが目についた。


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