JAZZ最中

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現在進行形 STORIES / ENRICO PIERANUNZI

2014-05-15 16:06:35 | 聞いてますCDおすすめ


エンリコ・ピエラヌンツィの前作『Permutation』は2012年のベスト3に選んだけれど、オナジメンバーの2011年録音のものが出たのでもちろん買ってきた。

前作との比較が気になるだろうけれど、そっちは実は忘れてしまっているけれど、発売当時はピエラヌンツィが新しい機能を備えたみたいなことを書いている。

1曲目ピエラヌンツィとしてはめずらしいメロディ・ラインでずいぶんエッジのたった始まりです。
2曲目、躍動感とモーダルが入って、感情的な表現が激しく伝わってくる演奏です。
3曲目はイタリア的なメロディのワルツ、ワルツだけれど甘くない、硬派がひくワルツとはこうだという感じです。
最初の3曲が強い主張のある演奏になっていましたが、4曲目はエッセイ風、日常のつれづれを綴るみたいな感じです。
5曲目は高速パッセージの今風演奏。
6曲目、淡い感じのテーマからメロディをたどりながら哲学的な自己分析を行っているような追求、曲名もなんか哲学的です。
7曲目もその思いが続いているような感じです。この曲でスコット・コリーがベース・ソロをとりますが、これまでほとんど3者一体の演奏だったこと、まるで気が付かなかった。それで飽きさせないという凄さ。
その意味最後の曲は従来のピアノとベースの位置取りがはっきりした抒情的デュオ、ちょっとホッとして終わりますが、車なのでほっておくと1曲目にもどります。

そこでこの1曲目“ No Improper Use”の凄さが理解できました。三者一体での曲を完成させている演奏は、今年リリースされた演奏で重要な位置を持つように思います。まさに、現在進行のインプロの形を見事に表しているからです。


STORIES / ENRICO PIERANUNZI

Enrico Pieranunzi (p)
Scott Colley (b)
Antonio Sanchez (ds)
Recorded in New York on 22, 23 February 2011 at Avatar Studio

1. No Improper Use
2. Detrás Más Alla
3. Blue Waltz
4. The Slow Gene
5. Which Way Is Up
6. Where Stories Are
7. Flowering Stones
8. The Real You

コメント (6)
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