JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

日航123便 墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る 青山透子 著

2024-09-14 11:19:20 | 
 

森永卓郎氏が書いた「日航123便なぜ墜落したのか」という本を買おうかと書店にいったら、横に置いてあった本がこれ。
なぜかこれを先に読んだ方が良いと思って買ってきた。それは正解だと思う。
著者は元日本航空客室乗務員、123便の機体にも何度も乗り、事故で亡くなった乗務員からたくさんの指導を受けてた同僚の人。
共に希望を持ってお客の安全を願って業務していたのに、そのお客、同僚をなぜ失ったのか、そのことを明らかにしたいという意思で調査を始めたのだろう。
著書に「日航123便 墜落の波紋」「日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす」「JAL裁判」、以下文庫「日航123便 墜落の真実」「日航123便墜落 疑惑のはじまり」「日航123便墜落 遺物は真相を語る」 がある。

同僚と顧客をその事故でなくした著者が、どうしても明らかにしなけらならないという使命感が存在するのではないでしょうか。
1985年8月12日、羽田発大阪行きの日航ジャンボ機が群馬県、御巣鷹山に墜落したことは、もちろん覚えている。
記憶としては4名の(特に女の子が救出された)ということの記憶が大きい。そして記憶にある事故原因については以下に説明された報告だと思っていた。(当時の新聞記事資料)

ボーイング社の修理ミスが原因で後部圧力隔壁に疲労亀裂が生じて破損、それに伴う急減圧が生じたことで垂直尾翼のなかを突風が吹いて吹き飛ばされたことが墜落の原因と推定される。と事故調査委員会が結論づけた。

著者の基本はこのことに尽きる。(著書からの引用)

 遺族の方のみならず、あの飛行機に偶然乗って人生を強制的に終わらせられた乗客にとって最も知りたいことは、どうして自分たちが死ななけらばならなかったということではないだろうか。

再び記述から

 この32年間、墜落に関する新聞記事等の膨大な資料を、現在から墜落時まで時系列にさかのぼって読み込んでいくと、そこに見えてきたものは、これはこれは未解決事件であるということだ。後から次々と重要なことが判明しても再調査はしない、無視をする、という方針を持ち続ける運輸省安全委員会の姿勢もさることながら、日本人の特質なのか、何かを隠し通すことが美徳であるという勘違いによって、嘘を突きとおすことに慣れてしまっている狡さが関係者に蔓延しているのでないだろうか。

出た!、運輸省安全委員会、この記述はちょっと前に記事にした「黒い海」の記述ではありません。でもまるで一緒。

著者は多くの証言んを積み重ねることによって、この本で疑問を示している。ちょっと長いけれど私も知らなかった疑問が提示されているので、そこを引用しておこう。

○ 完全炭化した遺体から推測できることとして、ガソリンとタールを混ぜたゲル化液体を付着させる武器(火炎放射器《筆者注》)を使用した可能性  
  があるのでないだろうか。
○ 非発表のファンム二機による墜落前の日航123便追尾が明確になっている。
○ 墜落直前に赤い飛行機と思われただ円や円筒状に見える物体を目撃した人がいる。
  
 この3点が物語ることは、武器を持つ自衛隊や米軍が関与していると思わざる得ない、ということを明記しておきたい。

以上の疑問点を本書では証言をもとに順に記述されているわけだが、そちらはお読みになっていただけたらと思う。

運輸省安全委員会、もしくは世の中を統制しようとする人は、どうしてこうなのかとと思う。

森永卓郎氏の本も、読んでいて買おうと思い買ってきた。一緒にしようかと思ったけれど次にします。
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黒い海 船は突然、深海に消えた  井澤理江 著

2024-09-02 15:51:23 | 


2022年に講談社から出版されたドキュメンタリーだが、紹介を読んで、図書館に予約した。半年ぐらいなって順番が回ってきた。
まず第一に著書にするには難しい題材にたいして、臆することなく進む姿に著者、井澤理江氏に敬服をする。
内容は2008年に起きた、漁船の沈没事故についての話になる。



別の取材で著者が、この事故(事件)の当事者の酢屋商店社長の野崎哲氏(沈没した漁船の船主)に出会うことから始まる。
著者は、まるで知らなかった事故について不審に思う野崎氏の話に興味をもち、調べ始める。その調査の過程と著者の考えが、このドキュメンタリーに記される。

沈んだのがこの漁船、就航間もない見た目には立派な漁船だと思う。



 銚子沖の洋上で”パラ泊”という航法で停泊していた第58寿和丸が突然姿を消す。ちょっと品からの引用。

 幾度となく海の事故を観てきた古参の漁協職員たちも解せなかった。あの程度の気象状況で、なぜ突然135トンもの船がひくり返ったのか。それに沈むまでの時間が短すぎる。
 事故直後に僚船が現場海域に到着した際、風は10メートル、波の高さは2メートル程度だった。漁師にとって、遭難を懸念するような天候ではない。気象庁の基準によれば、会場では畔の強さが13.9メートル以上とよそkされた場合に、最も下のランクの「海上風警報」がでる。17.2メートル以上で「海上強風警報」。24.5メートル以上が予想されると、「海上暴風警報」だ。
 大道(3人の生存者の1人)は「漁を控えるのはかぜが13メートルを超えたとき」と言う。だからこそ、そんな強い風でもないのに、パラ泊にはいったのがうれしかった。

3人が救助され、4名が死亡確認、13人が行方不明になった。生存者の3名の証言から、助かるまでの状況は、そのすさまじさは本を読んで欲しい。
2回の衝撃と衝撃音から海に投げ出されるまで、2分ぐらいだったと3人は言う。

事故の報告が運輸省運輸安全委員会から報告されたのは3年後の東日本大震災から1か月の時、事故の原因は”波”とされた。事故の後に流れ出ている油のりょうから、何らかの衝突事故が起きたのではと推測もされたが、それを完全に否定するものだった。そして調査項目までが非開示、油の量推定も方法の間違えが指摘される。何らかの衝突、それを著者は潜水艦が相手だったと推測していく。多くの潜水艦による事故もあらいだされる。しかし検証のできる船は5800メートルの海の底、地元議員や多くの署名をあつめて、海中捜査を嘆願するも却下された。

今後の安全を確保するために真摯な調査がなされたのだろうか。17人の命が失われたこの事故に新たな展開はあるのだろうか。
証明する証拠を持つことが出来ないこの事故に対して、著者はこの本の上梓後も諦めてはいない。この本の才魚の1行。

 取材の道のりは長いが、望みは捨てていない。



 
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これで死ぬ 羽根田 治 著

2024-08-23 21:27:16 | 


副題に”アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集”とあって山と渓谷社からでているので、ある意味まじめに読む本と思って借りてみた。
山や海や川アで起こる事故の事例と、予防策がならんでいる。確かに一つ一つおこったら大変なことだから、きちんと読むべきだ。
ほんの方はどこから読んでも良いと書いてあるので目次で読むところを捜していく。

 

1章「山で死ぬ」の最初”転倒して死ぬ”はありそうだなと思って読むけれど、順盤に見ていくと、どうも遭遇しないだろうとおもうことがほとんど。”毒ヘビに咬まれて死ぬ”とか“ため池に落ちて死ぬ”とか何とも勘弁願いたいけど、どうもそのような目に遭遇しそうにない。
この本の装丁活動は、登山、はいイング、キャンプ、山菜・キノコ採り、スキー、スノボ、マリン・スポーツ、磯遊び、釣り、海水浴などだから、この年のこちらにはあまり関係なかったか。

”もちをのどに詰まらせて死ぬ”とか”階段から落ちて死ぬ”とか”風呂で寝込んで死ぬ”とかそうゆうのがこちらには必要で、主婦の友社ぐらいで出してくれないか。
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ラブカは静かに弓を持つ 安壇美緒 著

2024-08-10 14:11:03 | 


本の外表紙を見てもわかるようにチェロを弾くこのものがたっりだろうと借りてみた。今年の本屋大賞の候補作だった。
全日本音楽著作権連名に努める橘樹という25歳の男が主人公でこの子は5歳から13歳までチェロを弾いていた。あることでチェロをやめていたけれど、大手音楽教室を運営するミカサの教室にスパイとして通うことを支持される。音楽教室での著作権料の支払い問題での教室の授業内容の調査目的だった。
教室に通うようになって、やがてチェロの魅力にひかれだし、という話。
この本もちろんチェロということでかりただけど、あまりこの主人公には思い入れが持てなかった。子供のころの体験(誘拐されかけた)がトラウマになっていて、性格もストレートということがなく、不眠症、引っ込み思案でどうも暗い。そしてしていることは教室での行使の盗聴と素直なチェリストとは言えない。
この作家が実際にチェロを弾くかどうかもちょっと疑問で、もし引くとなればもうすこし、演奏のことが表現されたような気がする。
でもチェロの小説なんてすくないからまあ、楽しめた。

一か所チェロのことの記述で心に残った個所。

 「 そして運指に気をやり過ぎない、と浅葉(チェロ講師)が手本でチェロを弾く。
  とにかくチェロは弓なんだ、というのが浅葉の口癖で、もう何度、同じセリフで注意されたかわからない。」

これは頭にいれておこう。
  
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スピノザの診察室 夏川草介 著

2024-06-09 16:51:04 | 
 

作家山本文緒のガンになっての終末を綴った本と訪問看護士森山文則の終末と多くの看取りのドキュメントを読んで、ちょっと重たかった。
まるで違うところに飛ぶのも手だけれど、これで少し癒やされるかもしれないと買ったのがこの小説。本の帯で女優宮崎美子がこう言っている。「願わくば人生の最期に、こんなお医者さんに巡り合いたい。」
話は「エンド・オブ・ライフ」で、森山文則が務めていた診療所と同じ京都の小さな病院が舞台。
”その医師は、最期に希望の明かりをともす・・・。”というのが帯。
主人公は最高峰の大学病院の先端医師から、妹の死により甥っ子の育児を目的に小さな原田病院に身を移した雄町哲朗主人公。
内視鏡処置に抜群の知見と技術をもつ医師が、地域のそれこそ看取りが大きな仕事になる医院で、その意義を見出したというような話。
特に大問題(事象は生死の話だけど)が起こるわけではなく、淡々と人の死も起こっていく。
フィクションだから、これまでのドキュメントよりも、もちろん軽い。ちょっとTVドラマを見ているようなところがあるが、まっ、気楽でいいか。
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エンド・オブ・ライフ 佐々涼子 著

2024-05-30 20:41:52 | 
 

前にこのライターの「「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」」というノンフィクションを読んでとても面白かったのをおぼえている。
新聞を見たら「エンド・オブ・ライフ」という本が文庫で出ているので買ってみた。

読み始めると、どうやらこれ前に読んでいる、今回ぶんこなので、2020年の上梓された時に読んでいるみたいだ。調べたら記事にしていないみたいだし、すい臓がんで亡くなった作家に関係していいかと記事にしてみた。
「無人島のふたり」の著者は、すい臓がんで余命4か月と言われ、8ヵ月でなくななった。
今回の本はどうやら読んだことがあるので、余命宣告のことなど考えながら読んでみよう。

さて今回の本は、著者の取材対象だった看護師、森山文則氏が2018年8月に、すい臓がんからの転移の肝臓がんが見つかったところから始まる。ステージは4で根治は望めない。予後はご自身のみたてで短ければ半年と自覚している。
本は6年前の森山氏と行動を共にして在宅医療の取材をしていた時の場面と病理が判明した森山しのドキュメントとの組み合わせて進む。
本では6年前、ステージ4の食道がんの37歳の末期がん患者が一時帰宅し、思い出作りに遠方に潮干狩りに同行する話が最初になるが、これを読んでいた。双頭の決断で見事に子供と潮干狩りが出来て、自宅にやっとたどりつくが、そこで亡くなるという強烈な話なので覚えていた。
在宅でのみとりのドキュメントの間で、森山氏の最後へ向けての行動は著者を戸惑わせる。
それが氏の著者に向けてのメッセージだった。
森山氏は2019年4月27日49歳で旅立った。
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無人島のふたり 山本文緒 著

2024-05-12 15:34:02 | 


ネットで評判が良いので予約した本が届きました。
著者は山本文緒という1962年生まれの作家で、99年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で直木賞を受賞しているらしけど、知らなかった。
タイトルが「無人島のふたり」だから、夫婦での無人島暮らしの体験かというとまるで違う。
58歳ですい臓がんの宣告をうけた作家の日記になっている。
ガン宣告を受けてどこかの島に行ったのかとおもったら、無人島とはガンになって、世間の現実生活から切り離された無人島みたいな生活を過ごしているということだった。
すい臓がんはステージ4のbという厳しい状況になる。
こちらも食道がんなどをしたことがあるけれど、この著者の余命4か月というようなことはなかった。余命という宣告は、とても重く人にのしかかるという日記になっている。2021年5月宣告からの日記になっている。

ちょっと抜き書き、7月8日の記述

 今日私はわりと元気で多分皆さんもそう感じたと思われる。私自身もおうすぐお別れなんだなんて本当に信じられない。この体調のまま2年くらい持つんじゃなと思ってしまう。」でもきっと違うのだろう。

この後3か月後の10月13日に亡くなるわけだけれど、何とも切ない。


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ある行旅死亡者の物語 /武田惇志 伊藤亜衣 著

2024-05-06 14:12:56 | 


共同通信大阪社会部の二人の記者によるドキュメンタリー。
まずタイトルにある行旅死亡者というものの説明が本でも最初にされているのでそれを引用しておこう。
 行旅死亡者〈こうりょうしぼうにん〉病気や行き倒れ、自殺等で亡くなり、名前や住所など身元が判明せず、引き取り人不明の死者を表す法律用語。行旅死亡者及び行旅死亡者取扱法により、死亡場所を管轄する自治体が火葬。死亡人の身体的特徴や発見時の状況、所持品などを官報に公告し、引き取り手を待つ。
 司法記者クラブ詰めの記者から友軍に配置換えになった武田記者が、ネタ探しに官報の行旅死亡者データベースにアクセスし見つけた短い記事、そこから始まる。
 「本籍〈国籍〉・住所・氏名不明、年齢75歳ぐらい、女性、身長約133Cm、中肉、右手指全て欠損、現金34,821,350円・・・」
約3,400万円ももっていながら、安アパートで死亡した女性に興味を持った記者が調査をはじめる。同僚伊藤記者を巻き込んでの調査は、警察、探偵がすでに調査していたもので、普通であれば無駄仕事となるようなものだった。
 田中千津子と名乗っていた女性の身元調査の過程が第1部、1部の最後で身元が判明する。その最後
 千津子さんはなぜ、隠れるように生きなければならなかったのか。彼女の人生に、少しでも肉薄すること。身元の判明で、ようやく取材のスタート地点に立ったのだ。
 ということで2部になる。
その2部がどのようになるかは、まだ読んでいない人もうしわけなるので、これは書かない。
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ピアノ・トリオ マイク・モラスキー 著

2024-04-30 17:54:10 | 


新聞で広告をみて買ってみました。
タイトルが「ピアノ・トリオ」、結構長い間ピアノ・トリオを聞いてきたのでどのように書いているのでしょうか。
まず、著者がどのような方かで、スタートがきまります、今回の著者マイク・モラスキー氏は知らない。結構なお年のようだが、早稲田大学の教授で日本文学、文化、ジャズ史、飲食史などの研究をされて、自身ピアノでクラブで演奏されていた方とうことだ。
 日本での、ジャズ・ピアノ・アルバムの特異的な聞かれ方をどう表現されているかが興味あることだ。

さて本文を読む前に目次で構成をよむと、第1章が”ピアノ・トリオの聴き方”、2章が”初期のピアノ・トリオ”34章が”名盤を聞き直す”で5章が1970年以降のピアノ・トリオ”となっている。
ということで、ピアノ・トリオの流れを網羅した著書だと思う。
もちろん、文句を言おうと思って読むわけではなく、新し発見を楽しみにしながら、疑問があったら、その問題を提起したいというのが趣旨になる。
 著書の内容は1950年ー60年の演奏が中心で、残された演奏の展開のなども具体的に提示すると書いてある。

さて読み始めたのだけれど、これがこちらには頭にはいってこない。ピアニストのそれぞれの特出したテクニックの解説をおこなっていくわけで、ピアニストのアルバムの曲を考察していく。
アルバムを並べると。エロル・ガーナー「コンサート・バイ・ザ・シー」、アーマッド・ジャマル「アット・ザ・パージング」、レッド・ガーランド「グルーヴィー」、ハンプトン・ホーズ「ハンプトン・ホーズ・トリオVol.1」など現代までの28アイテムぐらいになる。
それらのピアニストはある意味、ピアノ・技術の流れに確信を作っていった人たちで(それは間違いない)そこの健闘ということになる。
ということでないようからいうと、これまでにない力作となるであろう。とはいっても何とも頭にはいらない。
そこら辺の残念なところを記してまず最初に残念なのが、それこそ2数種のアルバムの演奏をかいせつしているのだが、アルバム名は書かれているが、ジャケットのヴィジュアル表示がない。私たちはジャケットの表情でアルバムを認識しているところが、あり、もちろん大体わかるものの、実は感覚として演奏には近づけない。ここら辺は編集者の不備としか思えない。
もちろん書かれてる中で持っているアルバムは多いけれど、聴きながらでないと、解らないような、これがテクニックの表現としてしょうないと言ってしまうかということがある。
たとえば記載されたアルバムオスカー・ピーターソンの「ナイト・トレイン」の記載を見てみよう。(こちらはアルバムを聴きながらの確認をする)

ちょっと長くなってしまうけれど、この本を知っていただくためにもあえて部分を引用させていただく。

 「本盤ではは、『 Cジャム・ブルース』で確認してみよう。メロディが終わり、即興演奏に入るときはトリオはブレイクをいれるが、その瞬間にベースとドラムスがピタッと演奏を止め、ピーターソンがひとりでーしかも、右手の単音ラインのみでー弾き始めるのに、それっまでん三人が作り上げた前進力が一切止まることなく、まぎれもなくスイングしている。その後も数回同じ手法を繰り返すが、当然ながら毎回、即興ラインの内容が変わる。(0:52-0:56.1:08-1:12,1:25-1:29)。また、まるでビック・サウンドの金管楽器のセクションからソロイストが短いフレーズを好感して演奏するときと同様に、ピーターソンが大きなブロックコードといぎてのラインを交互に弾き、さらに演奏に熱が増すとがある。(2;05-32;30)。このように、p-ターソンのサウンドはメリハリのみならず、ドシドシ前進するドライヴ感をもってビック
バンドを彷彿させる。

ということで演奏の分析をされているけれど、(その内容は適格だとおもう)時計をみながらアルバムを再度聴くのはおっくになるので、すべてを確信するのは難しい。

試みとして、きれまでにないことではあるが、結構頭に入りずらい内容だと思った。
ジャズ・ピアニストになろうと思う人であれば、もちろんこれくらいの研究は当然であろうが、ぼけっと聞くこちらとしては、ちょっと大変な本だった。
最終章、「近年の『ジャズ神童』について」でエルダー・ジャンギロフとジョーイ・アレキサンダーを選択しているところなど、著者の耳は確かなジャズ耳だとおもうので、この本はある人にとってはとても凄い本だと思う。




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破れ星、燃えた 倉本聰 著

2024-03-02 16:30:31 | 


TVドラマ「北の国から」の作者としてが、一番有名か、倉本聰のデヴューごろからの自伝。ニッポン放送からスタートし、映画、TVドラマのシナリオを数多く執筆、現在も存命で、先日TVコマーシャルで拝顔した。
こちらで一番記憶にのこっているのは「拝啓おふくろ様」1967年放映だから相当古いから知らない人も出てきているのではないだろうか。ショーケンこと萩原健一が山形から出てきた見習い板前として、田舎の母への朴訥な手紙文のナレーションが面白かった。

ドラマの説明がこの本にあるおでちょっと抜き書きす。
 下町深川の板前のはなしである。しかもまだ下っ端。板長に梅宮辰を配し、先輩ンお板前に小松政男、料亭の若女将に丘みつ子、サラのその上の大女将に北林谷栄、恐ろしい鳶の小頭に室田日出夫、さらにその下に川谷拓三、長髪だった髪をばっさりきらせ、山形から出てきたての修行中の板前の役をショーケンに充てて書き下ろしたら、この目論見がぴったりはまった。

倉本聰のシナリオがその後出版され、全部で16作品ぐらいか、持っていた。(どうやら、本を整理した時に残らなかったみたい。)
NHKのドラマ、「勝海舟」で雑誌のインタビューの見出しでもめ、北海道に失踪し、無頼な生活をおくったことや、富良野塾の創設のこと、それに興味深いのは、高倉健や石原裕次郎、勝新太郎などの一流の役者たちとの思いでが語られる。ちょっと滑ってしまう気質があるのか、商売敵山田太一なんて表現もある。この二人、当時のベスト・シナリオ・ライターだった。
2008年ドラマ「風のガーデン」での死の迫った緒形拳と逆に役で死にゆく中井貴一の演技、打ち上げのすぐ後のに亡くなる緒形の去就などこの本でしかわからない。
終章まえ、最後に大原麗子のことが書いてある。病気の併発で精神に異常をきたし、それまでの友人たちを失って孤独死をした残酷な花の末路をみた著者が最後に語っていることが彼の書く力であり、本望なのであろう。ちょっと長いけれど、そのところを。

 世間は勝者にやさしいが敗者には冷たい。見向きもしない。そしてかっては花に群がり、浮かれ騒いでいた大衆というものは、花が萎れると途端に去っていく。
 そういう人々を余りに多数僕は見てきた。病の為につまずいた者、ふとした不祥事でしくじった者。落とし穴に落とされて消えていった者。花が散ったのにまだ咲いていると自分を見失って自沈して行った者。
 そういう者たちの哀しいドラマを、いつか書きたいと僕は思った。

そして終章では、彼の作品に一番多く出たと思われる八千草薫の最期、「北の国から」の黒板五郎、田中邦衛の死のことが語られる。

ちょっとお年を召した方には面白いと思う。知らなっかったあの人たちの死にまつわる事を知り、こちらは、なんだか多くの人たちがその場所にいるのだと、ちょっと安心した。

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