アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

秀山祭 荒川の佐吉

2010年10月06日 | 歌舞伎

ウッキィィィ♪
このポスターを駅で観た時に、
グワ~ングワ~~ン
心が揺さぶられましたぜぇぇえ。

2010年9月26日(日) 
新橋演舞場 1階2列センター

秀山祭九月大歌舞伎

昼の部
荒川の佐吉

序幕
「強い者が勝つんじゃねえ。
     勝つ者を強いと言うんだ」
佐吉(仁左衛門)が
何気に言った言葉で浪人(歌六)がっ。

うわっ。平作やないかいな!(by沼津
30分前まできっちゃない爺だったのにぃ。
白塗りで太刀差してカッチョエ~♪
これだから歌舞伎ってオモロイのよぉ♪

その成川郷右衛門(歌六)が、
バッサリぃぃぃ!
佐吉の親分仁兵衛(段四郎)の
左腕を斬り落としたぁぁ。

第二幕
何もかも成川に取られた仁兵衛親分、
娘お八重(孝太郎)と
裏長屋で惨めな生活…。

ある雨の日、佐吉がやっと辿り着く。
甲州で近所の子供に、
麻疹をうつされたんだって。
だから帰ってくるのが遅れたんだよ。

佐吉が子供に好かれるってのが…。
伏線なんだねぇ。

これからは自分ががんばりますっ。
子分がだ~れも
いなくなったっていうのに…。

「三下奴には惜しいヤツ」
そう言われたことのある佐吉。

人の本質ってもんを、
我知らずキャッチしてるんだろう。
だからこそ、
義理と人情は捨てられないのヨ。


ところがどっこい、
迷惑そ~な顔する八重。

こんなイイやつの心が通じないのかっ。
三下奴をバカにすんねぇ~
バチ当たりめ!

ダ~ラダ~ラと帰ってきたのは仁兵衛。
赤ん坊を抱っこしてる!

八重の姉・お新が産んだんだけど…
盲目なんだって…。
引き取ったら、
もれなく”小金”が付いて来る。
てんで連れてきたんだと…。

「佐吉と夫婦になって育てろ」
八重の怒りが大噴火っっ。
家出しちゃったヨ~ぉ。

腕のいい大工だった佐吉が、
以前遊びで作った”いかさま賽”
それを持って出かける親分…。

泣き止まない赤ん坊・卯之吉を
抱きかかえて、あやす佐吉。

待ってました!この場面♪
これが~ねぇ、たまりましぇ~ん♪
赤ん坊羨ましいゾ(人形やっちゅうの)

嗚呼、その声は”こんぺいとう”。
レロレロ~~♪♪
一粒口に入れるとクセになるヨ~ン。
アヘアヘ~~♪♪

橋の袂で耳にしたのは
「仁兵衛が殺されたっ!」
どーする佐吉っ。

第三幕
7歳になった卯之吉(千之助
木琴叩いてお留守番。

ク~~♪
すくすく育ってるんやね千之助くん。
ちゃ~んとお芝居出来るやん♪
実盛物語(2007年)で観たなぁ。

佐吉と2人で
大工の辰五郎(染五郎)ん家に居候。

♪貧しいけれど楽しい我が家~♪
やくざ仲間からは、
きっと貧乏くじを引いた様に
見えただろう佐吉の人生。
でもね、辰五郎みたいに、
親身になってくれる友人いるか~。

そこへ卯之吉の産みの親が
「百両出すから息子を帰して」

「犬に小判、猫に小判って諺もあるが、
真人間の面は小判じゃ張れねぇ」
佐吉はキッパリ!

「生まれついてのこの方端。
乳母日傘で育てられてもな。
俺が素肌に抱いて寝て、
子守唄うたうほどじゃ喜ばなねえ。
誰が何て言っても渡さねぇ」

受身だった佐吉が大変っ身!
「俺の心に眠っていたものが、
今初めて目を覚ましたんだ!
人間真の捨て身になりゃあ、
自分を救う力が生まれる。
卯之!待ってろよ!一心具足千人力っ」

いざ!親分の仇っ!
子分を引き連れた成川に突進っ。

偶然通りかかったのが
相模屋政五郎(吉右衛門
駕籠を止めてスっと顔を出~す。

落ち着いた低音の響きぃ♪
鼻血ブ~~~!!
俊寛』とも『沼津』とも違う、
そんな声が聞ける舞台って♪
だから歌舞伎ってオモロイんやぁ♪

仁左衛門&吉右衛門
このツーショットって♪
秀山祭じゃぁお初~♪

第四幕
成川の後釜に座っちゃった佐吉。
貫禄あるじゃん。
カッチョエェエエ!

卯之吉の母・お新(福助)がやって来て、
「息子を帰して欲しい」

その後、跡継ぎも生まれず、
旦那は身体を壊して床に伏し…。
息子を捨ててから、じぇんじぇん
良いことがなかったみたいやね。

嗚呼、福ちゃん。
ほのかにオーラが漂ってるぅ。
おもいっきり質素に座ってるんだけど。

お新ったら
泣いて泣いて泣き崩れて…
あわや自害かぁ。

上手に吉右衛門
下手に仁左衛門
福ちゃんったらぁ、
ごっつエエ人らに挟まれてるぅ♪
QOO~眼福じゃぁあ♪

今までほったらかしにしといて、
ひでー話だ!
佐吉はプンプン!
じゃなくって男泣き…。

でも…
相模屋政五郎(吉右衛門)の説得と、
お新の覚悟。
何より卯之吉の将来を考えたら…

今度ばかりは誰の声にも耳を貸さない。
心のつっかい棒を無くした佐吉の方が、
ここにいちゃあ辛いんだろうな…ぁ。

「惜しいヤツを旅に出すねえ」

まだ薄暗い向島の土堤
茶屋でお茶を出したのはお八重っ!
政五郎、辰五郎、
そーして卯之吉も見送りに…。

「おとっちゃん」
ああ、卯之吉の声が涙を誘うよぉ。
ウウウ…

朝日に映える今日のこの桜を一生忘れない
「やけに散りやがる桜だなあ」

政五郎親分の吉右衛門。
初役なんだよぉ。渋~~いぃ♪
これ、島田正吾
サイコーに渋かったなぁあ。
新国劇」で観てみたかったぁあ。

私 「島田の一人芝居で泣いたよぉ」
友 「ん?島田正吾で一緒に観たよね」
私 「え?そう?。もしや勘九郎でぇぇ」
上演記録を捲ってみれば
H10年8月っっっ。
あったあったあぁぁあ。
しかも福ちゃんもいたぁぁあ。
12年も前じゃわぁぃ。

めでたく5年目を迎えた『秀山祭
2010年も中村福助大活躍っ。
カラーの違う2役に
ドッキドキのハッラハラ♪

めっちゃくちゃお久しぶりに、
中村福助をとことん愛する会
総見も出来たし。
って2人しかおれへんけどォ。
アハハ

H22/9/2~26
昼の部 月宴紅葉繍 沼津 荒川の佐吉
夜の部 猩々 俊寛 鐘ヶ岬・うかれ坊主 引窓

2006年秀山祭 (2006.10.6記)
2007年秀山祭 (2007.9.18記)
2008年秀山祭 (2008.9.17記)
2009年秀山祭 (2009.9.18記) 


2 コメント

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あちゃ~ (スキップ)
2010-10-10 09:57:56
かしまし娘さま
私も秀山祭千穐楽昼の部、演舞場にいました!
しかも1階5列。
あちゃ~、ちょっと上手だったからなぁ。
全然気づきませんでした。
私も「中村福助をとことん愛する会」総見のお仲間に
入れていただきたかったぁ。ザンネン!!

よかったですね。「荒川の佐吉」
仁左衛門さんの佐吉も吉右衛門さんの政五郎もすごく
男気があってカッコよかったです。
吉右衛門さん、初役だったのですね(驚)。
染ちゃん辰五郎もよかったでしょ?
たまにはほめてやってください(笑)。
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遭遇ならず (かしまし娘)
2010-10-10 12:18:27
スキップ様
スキップさん宅を覗き見した時に、ニアミスだ!って思ってました。
それがたった3列違いだったとはっ。
上手の前の通路から、何度もトイレにだダッシュしたのに。
梅芸の様に遭遇しませんでしたねぇ。例の場所で(笑)

「中村福助をとことん愛する会」の入会規定は厳しいですよ(笑)
福ちゃんの舞台を観て、どんなにビックリしてそっくり返っても、
直ぐに立ち直れなくてはなりません。
「何年か後には、いつかは…きっと」と夢を持ち続けなくてはいけません。
…って福ちゃん、もう若手じゃないだけんども(汗)
そうねぇ、少しの諦めも必要かも(コラコラ!)
そうして一生愛し続けるのどぅえ~~~すぅぅぅ♪

「荒川の佐吉」は何度観てもすんばらしいです♪
播磨屋が初役ってのには驚き!
これだから歌舞伎はやめられな~い。
染五郎の辰五郎は4年前に観た時のレポで、
た~んと誉めました(笑)
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