アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

こまつ座 キネマの天地

2011年09月28日 | 演劇

三田和代とターコ(麻実れい)
 アンド井上ひさしが競演

ウヒャヒャヒャ~♪
え、あ、ストーリー?
映画の話だよね…。
知らんけど(コラコラ!)

2011年9月14日(水) 
紀伊国屋サザンシアター 12列下手

キネマの天地
作:井上ひさし
演出:栗山民也
出演:麻実れい、三田和代
秋山菜津子、大和田美帆
木場勝己、古河耕史、浅野和之

1935年(昭和10年)3月下旬。 
築地東京劇場の裸舞台。
鉄の扉がセンターにあるから、
映画スタジオかと思った。
下手に階段。上はベランダ。
照明器具は、
ホントに古いものを使ってるんだって!
アッパレ裏方さん!

助監督(古河耕史)が
椅子の位置や、照明をチェックしている。

下町出身の若手スター・
田中小春(大和田美帆)が、
助監督相手に、
自分の映画にどれだけお客が入ってるか
自慢してると…

バ~ン!
扉を開けて入ってきたのが、
妖艶女優・滝沢菊江(秋山菜津子)。
突然、小さくなる小春。
菊江が先輩風を吹かせていると…

ジャジャ~ン!
登場したのが
お母さん女優・徳川駒子(三田和代
和服が素敵ぃぃ♪
こういう姿初めて見たぁあ♪
やたら甲高い声も耳福~♪
小春&菊江は平身低頭。

キャハハ
これ、登場する人が
ドンドン大物になってるんだね。

ドッカ~ンッ!
やってきたのが
日本映画界の女王・立花かず子(麻実れい
純白のフリフリドレスに、
やたらと、つばが広がった帽子。
しかも、やっぱり、デカイッ!

蒲田の大幹部。大幹部待遇。
幹部。準幹部。
揃い踏みで何が始まるのか…。
勿論!
持ち上げあったり、罵りあったり、
すっちゃかめっちゃかさぁあ。

女4人で丁々発止っ!!
若手女優が、薬師丸ひろ子だったら、
面白かったのにぃ。
それって
Wの悲劇』の観過ぎだってばぁ。

この女優陣に、
得意な映画じゃなくって、
舞台の「豚草物語」で共演してもらう。
ってことで、
その場で稽古が始まった!
新劇を齧った菊江は、知ったかぶり。
駒子もかず子も演技が過剰!
キャハハ

実は去年、この作品上演中に、
監督(浅野和之)の妻が、
舞台上で突然死!

彼女の日記に残された言葉は
「わたしはK.Tに殺される」
集められた4人の頭文字は…
オオ!!!
そこに現れたのは刑事。
真犯人が捕まるのかぁ。

ミステリーじゃないか!!
井上ひさしと言えば、
重いテーマを
ウィットに飛んだ会話と、
エスプリの効いた言葉で
包み込むっていうんじゃなかったのぉ。
ウキャ~~!!

いえ、ね、
この刑事は監督が連れてきた
万年下積役者・尾上竹之助(木場勝己
彼のくさぁぁい演技で、
紆余曲折あったけれども、
火花バチバチだった女優達が、
急に仲良し小好しに!

彼女達が、
台本を読みながら、動きながら、
毒つきながら、
想いや不安。プライドや夢。
そんなことを口にすればするほど…
ジ~ン…
これって、
井上ひさしの演劇への愛が、
その俳優論が、
てんこ盛なのだぁああ

これで次の映画も大成功間違いなし。
え?女優がいがみあってちゃ
良い写真が撮れないからって、
こんな大仕掛けッッ!!
めでたしめでたし。

いや…
万年下積役者の様子が変だ。
倒れた!…息がっっ。
「もう1度」監督の一言。
…すっくと立ち上がり、
同じ台詞を語り…また…。
ああ、役者だねぇ。
そんな「演劇」ってもんに、
涙がポロリ…

ラストは、あの蒲田行進曲
舞台と客席がひとつに♪

これ、映画ファンにも観て欲しいなぁ。
大女優達が「写真を撮る」って
口々に言うんだよね。
写真って映画のことでしょ。
これだけでも、ああ、たまらん♪

井上ひさしも、
無類の映画好きだったのね。
パンフ(the座)に色々書いてあったぁ。

それにしても、平日だからなのか…
後ろの席はガランガラン…。
ええ芝居やのに勿体無いなぁ

ロビーには、
中村吉右衛門からターコにお花が♪
片岡仁左衛門からも、
特に誰にっていうんじゃないけどお花が♪

こまつ座

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