新橋演舞場 11(日)
6月の演舞場か~なになに…!?
小川眞由美ー!
『浮世絵女ねずみ小僧』(1971)(by時代劇専門ch)
見るたびに気になってた。
舞台観たこと無いし、新劇のニオイをたまには~!
他の出演者は…!!
池畑慎之介/植本潤/加納幸和/英太郎/東千晃/波乃久里子/松村雄基
な…なんだか…異種格闘技戦か!?
有吉佐和子23回忌追悼公演
和宮様御留(かずのみやさまおとめ)
有吉佐和子 :作
加納 幸和 :脚色
竹邑類 :演出
劇場に一歩入ると、響き渡る雅楽の調べ!
御所ものだもんねー!やるじゃんっ!ホッホ~♪
月がポッカリ浮かんで輝く夜
こんな妖しい晩に陰謀の糸は紡がれる…。
~和宮お付女官・庭田嗣子の日記~
場割りがめちゃくちゃ多くて、上手の御簾に文字がっ。
舞台に目を移してみると…
センターにおわすは小川眞由美ー!
1860年桜田門外の変
(4月歌舞伎座!吉右衛門で観たネ!『井伊大老』)
日本国が、海の向こうの風を受け大きく大きく揺らいでる。
その脅威をどう防げばよいのか…。
”公武合体”
皇女和宮が将軍徳川家茂へ嫁ぐとなー!
水桶片手に、軽やかなステップで
何やら口ずさみながらやってくる少女。
♪コンコンチキチン コンチキチン♪
この間、TVドラマ版を斉藤由貴で(1991)見ちゃったの!
ラスト30分くらいかなぁ。
ちょっと非情だった…
ってことで知ってしまったキーワードはこれ!”祇園囃子”
で、この子は誰?
和宮の叔父の公家屋敷で働く14歳。
名をフキと言いまーす。
急に桂の御所へ呼び出されちゃった。
ドッタンバッタン言わせて、
廊下を歩いてたら怒られたヨ。
「お脱ぎやっしゃ」
パラ…、フキは裸になった。
後ろ向きで…お尻丸見えー!…あ…れ…?
「躰を洗(すま)しゃれ」
ドッボーン!こっち向いて湯舟に~。
いや~ん。3階席からは胸が…!
平べったーい!やっぱり植本潤!
解説しよー
植本潤:ネオ歌舞伎・花組芝居を代表する女方。
下働きしか知らないフキの自由のない生活が始まった。
緞帳、紗幕の使い方もスッキリ鮮やかっ!
廻り舞台機構に大大大喝采っ!
フツーはセットが表と裏の2箇所でしょ。
これは、
四角形になってて、合計4部屋になってるの!
しかも、
裏では大道具さんが音もなく襖なんか変えてるんだな!
ブラボ~!
オケを多様した音楽が、何やらヅカっぽいなー。
ビンゴ!甲斐正人だっ。
秋になって、
嫌がっていた和宮が首を縦に振ったという。
しかし!現れたのは…
煌びやかな十二単でも誤魔化せない。
替え玉じゃん!フキじゃん!
フキ…いやいや”偽和宮”を取り巻く人々
解説しよー
池畑慎之介:言わずとしれた歌手ピーター
加納幸和:花組芝居座長!男にも女にもなれます。
英太郎:新派唯一の女方
波乃久里子:新派
東千晃:元宝塚歌劇団トップ娘役
小川眞由美:元文学座
濃いぃぃぃぃぃぃー!!!!
読み書きもろくに出来ないフキに、
イラつく和宮の母・観行院(池畑慎之介)
扇で叩いたりっ、小突いたりっ、犬かっ猫かっ。
でもこれが、生々しくないってのが!
オブラートに包まれてるってのが!
どっちかっつーと、笑えたりするってのが!
男が女を演ってるからなの~?イイゾ!
フキの毎日は棘の道…。
許された言葉は
「御機嫌よう」「ありがとう」これだけ!
たった一人の味方は、
乳人・少進(波乃久里子)
始まったゾ~”東下り”!どー見せるの?
輿と女官たちが静々と舞台から花道へ…
幕に映ったのは道中地図。
関東は遠いねー。
ハードな旅の途中、遂にフキは大声を出した!
私(あて)、宮さんやおへん
頭のネジが次から次へと外れて行く…
レ・ミゼラブル(嗚呼、無情)
祇園さんが、私(あて)は大好きやもん。
コンコンチキチン、コンチキチン
フキは行列から外れ、とある家に預けられた。
早朝、大好きな水汲みをしようとして
井戸で…死ぬ
替え玉には替え玉をー。
岩倉具視の部下(松村雄基)の許婚が
新たな和宮。
だが…
真の和宮は足が悪かった。
フキは健康体だったのに、
新和宮には左手首が無かった!
ほんまも嘘もありまへんえ
この観行院がお傍におつき致している御方が
和宮さんであらしゃりますもの
文久元(1861)年12月11日
和宮一行江戸城に入る
エンディング
廻り舞台がゆっくりと動き、一同ピタリと止まって、
まるで錦絵。
スッポンから小川眞由美現る。
あたかも、客席に絵巻を紹介するかの様。
なるほどね、
これは”嗣子(宰相典侍)の日記”なのだから。
演出の竹邑類(たけむら るい)
ショービジネス界で活躍する演出家
そーなんだ!だからこれね!これなのね!
公家の装束は、これでもか!っていう重ね着。
美しい刺繍と鮮やかな色の数々。
そーして飛び交う御所言葉。
ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ~(by吉本新喜劇・末成由美)
これだけでも異次元なのに、
出演者がこりゃまたっっっ!
地獄絵に不可欠なのは魑魅魍魎ー!!
一筋縄ではいかないヤツ等。
遊べる所でやっちゃうゾ~花組芝居!
ドターッッと後ろにひっくり返るヨ、加納幸和
発狂テンション高い~高い~ヨ、植本潤
そんな流れを新派の人達がキッチリ中和する。
小川眞由美と池畑慎之介のツーショット!
グワッッッ!とどめ刺されたー!!
つい原作(講談社文庫)に手を出した。
オモロイであらしゃります~
アップ拝見しました。
ねぇ……。(と、しばし回想モード)。
(*ーー*)
多分、皆さん夫々色々と見所を上げてくださると思うの
ですが。
私的には、八代進一@九条関白の自在な軽やかさや、
同じく八代@女官のヤッパリ好きだわぁなおっとこ前な
女形振り。
もちろん、桂さんや水下さんが普通に大役をこなしてて、
座長の豪華な女形もあってと、感慨ヒトシオでした。
そして、植本@ふき…。
大劇場で、劇団以外の方達との上演に、色々と危惧も
抱いていましたが、キッチリ払拭していただきました。
(^^)v
そして、新派の皆様の貫禄にもウットリ♪
堪能いたしました!
(*^^*)
私はTVで大竹しのぶ版の最後の方を観てたのでこれは即チケットとってました。顔ぶれとかあんまりよくチェックしてなかったのですが、新派と花組芝居のコラボみたいなキャスティングだったのですね。
日本のコスチュームプレイとしては公家の衣装と大奥の衣装で競えるし、最後の絵面は溜息が出ました。
4つの部屋がぐるぐるして場面割が細かすぎるのがちょっと不満でしたが、主役が絞り込めない作品ですから仕方ないでしょうね。全体としての満足度高かったです。
あと、花組芝居もデビューしなくちゃという思いを強くしました。自分の感想アップも頑張らなくちゃ。
”花組芝居”で知っている俳優は植本潤と加納幸和だけなんです(苦笑)
”花組芝居”をナマ観したのも1回きり。その時いっちゃん(市村正親)が近くにいてキャ~っと友人と小さく叫びました(関係ないですね…)
1度は観てみたいってんで、タダ券当たったし行ってみたんです(苦笑)
上演時間が長かったし、「篠井がいた頃はどーだったんだろうね。もう行かなくてイイネ」と意見がまとまってしまって(すみません…)
その後は専ら「シアターテレビジョン」頼みです。OAされたら見る。って感じの。
今回、”加納の外部での活躍”ってのが気になりました。去年の『海神別荘』の演出も私は好きだったし。
新派は生涯ナマ観しないだろうと思っているので、こんなチャンスに観れてヨカッタ~。
”公家衣装”っていうのにため息が出ました。美しかったですね~。大奥衣装より好きです!
「笑い」の無いTVドラマ版の非情さよりも、「笑い」があった舞台の方により非情さを感じました。
新派の最初のナマ観は高校時代。当時の水谷良恵と片岡孝夫による『ハイカラさんが通る』ともう一本の二本立て公演の時です。水谷八重子さんがもう一本は主演のはずだったのに病気休演。代役は波野九里子さんでした。結局一度も初代水谷八重子を観る機会がなく終ってしまいました(T-T)
あとは井上ひさし作の『ある八重子の物語』の再演時かな。初演で勘九郎がやった女方研究をしている学生さんの役は池畑慎之介でした。それが初の慎之介ちゃんでした。女方も三枚目も両方やれる人なんだって見直したのでそれ以来、けっこうマークしています(^^ゞ
舞台にのめりこんで、原作も読破!かなり非情度が増してました…。
でも、舞台を観ていなかったら様々なキャラ設定を咀嚼出来なかったかも。私にとってはイイ舞台でした。