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『マッチング』

2024年03月13日 | 映画(ま行)
『マッチング』
監督:内田英治
出演:土屋太鳳,佐久間大介,金子ノブアキ,真飛聖,後藤剛範,
   片山萌美,永瀬莉子,円井わん,片岡礼子,杉本哲太,斉藤由貴他
 
イオンシネマ茨木にて。
 
『ミッドナイトスワン』(2020)で高く評価された内田英治監督ですが、私はどうも苦手かもしれません。
先々月末に『サイレントラブ』を観てからはその思いが強い。
特にシリアスなやつが駄目。『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(2022)などは嫌いじゃなかったのですけれど。
本作は今までの同監督作品の中でいちばん嫌な話。
 
ウェディングプランナーの唯島輪花(土屋太鳳)はカップルの幸せをサポートするのが務め。
しかし自身の恋愛には奥手すぎて、男性との交際経験もないに等しい。
見かねた同僚・伊藤尚美(片山萌美)からマッチングアプリを勧められ、
輪花の結婚をなんとなくは期待している様子の父親・芳樹(杉本哲太)のためにもと、ついに登録する。
 
すぐに反応があった男性陣のプロフィールを確認した尚美は、永山吐夢(佐久間大介)を選んで勝手に返信。
吐夢と会わざるを得なくなった輪花。
 
ところが、待ち合わせの水族館に現れた吐夢は黒ずくめの服に長靴を履き、異様な雰囲気。
話の内容も支離滅裂で、輪花は理由をつけて即座に逃げ出すが、
以降も次の約束を求める吐夢からしつこく連絡があり、無視しているとついに家まで押しかけてくる。
 
恐怖を感じてマッチングアプリ運営会社のシステム担当者・影山剛(金子ノブアキ)に相談すると、
吐夢は過去にもいろいろとトラブルを起こしている利用者だという。
 
一方、世間ではマッチングアプリで出会って結婚したカップルが殺害される事件が起きており、
輪花が担当した新郎新婦が連続して惨殺されたことを受け、
刑事の西山茜(真飛聖)と堀井健太(後藤剛範)が事情を聴きにやってくる。
ふたりは吐夢のことも調べているようなのだが……。
 
原作も内田監督自身によるもので、オリジナル脚本を書けるって凄いなぁとは常々思っています。
だけど、どの人物も異様で、私には魅力的に映りません。
 
以下、ネタバレです。ご覧になる予定の方は読まないでください。
 
輪花がまだ幼い頃に母親が家を出て行ったのはなぜかと思ったら、
父親が浮気していたせいだとわかります。
しかも相手の女性は『危険な情事』(1987)ばりにアブナイ女性で、
実はその女性に母親は連れ去られていたのですよねぇ。
 
輪花が再会する母親役には片岡礼子。廃人さながらで怖い。
また、彼女を連れ去った父親の浮気相手・節子役には斉藤由貴。ゾッとします。
節子の息子が剛で、母親に代わって唯島父子に復讐していたのかと思いきや。
 
剛も人殺しだけど、節子に捨てられた吐夢が一連の事件の犯人で、まだ殺し続けるというオチで。
そうとは知らずに吐夢って善人なんだ~と交際を始める輪花なのでした。
いやいやいや、こんなオチ、怖すぎるでしょ。
 
内田監督は結構スプラッタも好きなのかも。
最近観たホラーより上だと思うほどグロいシーンがわりといっぱいあります。
真相を知りたくて、最後まで飽きずには観ましたが、こういう嫌な話は好きになれません。
嫌な話でもお気に入りの作品というのはまぁまぁあるんですけどねぇ。うーむ。

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