mimi-fuku通信

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【世界同時不況】:FRBの決断 ~2009年3月経済メモ。

2009-03-31 20:35:00 | 経済・産業・mono


 【アメリカのニュース】

  米政府などの公的管理下にある、
 米保険大手AIGが2日発表した08年10~12月期決算は、
 純損失が616億5900万ドル(約6兆円)となった。
 これを受け米政府は同日、
 AIGへの総額300億ドル(2兆9000億円)の追加資本注入を発表。
 公的支援総額は1800億ドル規模に達した。
 AIGの赤字額は米企業の四半期決算としては過去最大。
 2008年通期では、992億8900万ドル(約9兆6000億円)の純損失となった。
 (毎日新聞:2009年3月3日)‎

  米労働省は6日、今年2月の雇用統計を発表し、
 失業率は前月比0.5ポイント増の8.1%と、
 1983年12月以来の高水準を記録したと報告した。
 過去半年間での失業者数は330万人以上となっている。
 失業者の総数は約1250万人で、
 記録を取り始めた1940年以降では最高水準。
 2008年以降、職を失った人間は440万人に達する。
 雇用の減少は昨年1月から14カ月連続となった。
 (CNN Japan :‎2009年3月7日)‎ 

 3月9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落。
 6574ドル05セントと1997年4月以来、約12年ぶりの安値を更新した。
 (日本経済新聞:‎2009年3月9日‎)

 米連邦準備制度理事会(FRB)は18日開催した連邦公開市場委員会で、
 現在0~0・25%に設定していFF金利の誘導目標を据え置いて、
 ゼロ金利政策を維持するとともに今後半年間に中長期の国債を、
 最大3000億ドル(約29兆円)買い取ることを決めた。
 国債購入を通じて金融市場における資金流動を促し、
 金融危機で機能不全に陥っている市場の改善と、
 景気後退からの脱却に全力を挙げる構えだ。
  (日本経済新聞:2009年3月19日)‎


 【日本のニュース】
 
  東京商工リサーチが9日発表した、
 2月の全国企業倒産状況(負債額1000万円以上)によると、
 負債総額は前年同月に比べ約3.4倍の1兆2291億5500万円となり、
 2月としては戦後3番目の高水準を記録した。
 08年度の上場企業倒産は2月までに42件に達し、
 戦後最多だった02年度の22件からほぼ倍増している。
 ( ‎2009年3月9日‎:フジサンケイ ビジネスアイ )

 10日の東京株式市場では、
 世界同時不況が長期化するとの懸念から売りが先行し、
 日経平均株価がバブル経済崩壊後の最安値を2日連続で更新した。
 10日の日経平均の終値は、前日終値比31円05銭安の7054円98銭で、
 82年10月6日(6974円35銭)以来26年5カ月ぶりの安値水準となった。
 TOPIX(東証株価指数)の終値も7.03ポイント安の703.50と、
 3日連続でバブル後安値を更新。
 25年3カ月ぶりの安値水準をつけた。
 (2009年3月10日:日本経済新聞)

 12日発表された昨年10~12月期の実質国内総生産(GDP)改定値は、
 年率換算で前期比12・1%減と速報値(12・7%減)から小幅上方修正された。
 しかし、日本経済の落ち込みぶりが突出していることに変わりはなく、
 背景には、金融・経済危機で米国の過剰消費が崩壊し、
 世界経済の不均衡の本格調整が進んでいることがある。
 先進各国の10~12月期のGDPを見ると、
 日本のほかドイツが8・2%減と、
 危機の震源地の米国(6・2%減)より落ち込みが大きい。
 新興国では韓国が20・8%減と歴史的な不況にあえいでいる。
 (2009年3月12日:毎日新聞)

 大手自動車や電機各社は18日、
 金属労協(IMF・JC)傘下の労働組合の春闘要求に対し回答を始めた。
 前年を大幅に上回るベースアップ(ベア)を求めた労組側に対し、
 経営側は輸出急減などによる業績悪化を理由に軒並み「ゼロ回答」で応じた。
 東芝やシャープに加え、日立製作所とNECも事実上の賃下げとなる、
 定期昇給の凍結に踏み切る方針を表明。
 富士通も労組に定昇の実施時期について協議を申し入れた。
 パナソニックは最終盤の交渉で例年通りの実施を決めた。
 電機大手が定昇凍結に踏み切るのは02年以来。
 労組側は定昇すら聖域でなくなるという厳しい状況に追い込まれた。
 (‎2009年3月17日:毎日新聞)‎

 舛添厚生労働相は19日午前の閣議後の記者会見で、
 政府・与党がとりまとめる追加の緊急雇用対策の事業規模について、
 総額1兆5000億円規模になるとの見通しを明らかにした。
 対策は職業訓練受講を条件に生活費を給付する、
 「緊急人材育成・就職支援基金」の創設などが柱で、
 2009年度補正予算案に盛り込む方針だ。
 (2009年3月19日:読売新聞)

 24日の東京株式市場は、
 WBC日本代表が優勢となった午後2時すぎから急上昇。
 日本の代表的な企業の株価指標「日経平均株価225種」は、
 V2を達成した日本代表戦士が金メダルを授与された2時50分、
 この日の最高値となる8504円41銭をマークした。
 (2009年3月25日:日本経済新聞)

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が1日まとめた、
 2008年度の国内新車販売台数は、前年度比15・6%減の289万1901台。
 1970年度(285万台)以来、38年ぶりの低水準に落ち込んだ。
 新車販売台数が前年度の実績を割り込むのは6年連続で、
 300万台の大台を割り込むのは、1971年度以来。
 ピーク時の1990年度(590万台)からは、ほぼ半分の水準となった。
 車種別では、
 ・高級車や大型車が多い普通乗用車が前年度比18・2%減少。
 ・トラックなどの貨物車も同20・2%減。
 ・小型乗用車は12・3%減だった。
 メーカー別では、
 ・トヨタ自動車が、14・5%減の130万台。
 ・日産自動車が、18・6%減の47万台。
 ・ホンダは、6・1%減の39万台だった。
 同時に発表した3月の国内新車販売台数は、
 前年同月比31・5%減の32万3063台だった。
 前年実績を下回るのは8カ月連続。
 1974年以来35年ぶりの水準に落ち込んだ。
 (2009年4月1日:毎日新聞/記事転載)‎

 多くの企業の決算期末となる31日の東京株式市場は、
 日経平均株価の終値が前日比126円55銭安の8109円53銭と、
 昨年3月期末に比べ35・3%も値下がりし6年ぶりの安値水準になった。
 ・東証1部上場企業の株式時価総額は1年間で137兆円も目減り。
 ・大手銀行6グループは保有株に3400億円の含み損が発生。
 ・一般企業の保有株の含み益は8割以上も激減した。
 下落率は平成13年3月末の36・1%に次ぎ過去2番目の大きさだった。
 昨秋の米国発の金融危機とその後の世界同時不況を受け、
 日経平均株価は昨年10月に続き今年3月にも、
 バブル崩壊後の最安値を更新。
 約26年半ぶりの安値水準に沈んだ。
 (2009年3月31日:MSN産経ニュース/記事転載。‎)

 昨年10月~今年6月に職を失ったか失う予定の非正規雇用の労働者は、
 今月19日時点で19万2061人に上ることが31日、
 厚生労働省の調査で分かった。
 今年3月までで集計した2月18日時点の調査結果(15万7806人)より、
 約3万4000人増えた。
 4月までに失職する正社員は1万2502人で、
 1か月前(3月までの集計)の約1・25倍に増加した。
 2月の有効求人倍率(季節調整値)は0・59倍で1月より0・08ポイント悪化、
 石油ショックの後遺症で1974年12月に0・09ポイント悪化して以来の下げ幅。
 この日発表された各種の雇用統計は日本経済が萎縮している状況を示している。
 
 総務省が31日に発表した労働力調査(速報)によると、
 2月の完全失業率(季節調整値)は4・4%で1月より0・3ポイント悪化した。
 2月の完全失業者数は299万人で前年同月に比べ計33万人の大幅増となった。
 
 厚生労働省が発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は、
 求職者1人当たりの求人が0・59人であることを示す0・59倍で、
 2003年2月以来の低水準。
 一方、その月の新たな求人数と求職者数で算出する新規求人倍率は0・77倍で、
 前月比0・15ポイントの下落。
 今年1月に6年2か月ぶりに1倍を割り込んで以降急落し、
 過去最悪だった1965年9月の水準に並んだ。
 (以上、2009年3月31日:読売新聞/記事転載)

 日本銀行は1日、3月の企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表した。
 企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、
 大企業の製造業で74年の調査開始以来最悪のマイナス58に低下。
 昨年12月の前回調査から34ポイントの悪化で落ち込み幅としても最大になった。
 悪化は、6四半期連続。
 雇用の過剰感が高まり設備投資も抑えられる見通しだ。
 これまでの最悪のDI(業況判断指数)は、
 石油危機後の1975年5月のマイナス57。
 悪化幅は、1974年8月のマイナス26ポイント。
 が最大だった。
 雇用環境も厳しく大企業製造業では、
 「過剰」から「不足」を引いた雇用人員判断DIがプラス35に達した。
 前回調査から27ポイントも過剰感が高まっており、これまでで最大の上昇幅。
 前回まで人手不足だった非製造業も「過剰」超に転じた。
 資金繰りも、
 「楽である」から「苦しい」を引いた中小企業のDIが、
 マイナス23と7四半期続けて悪化。
 日本が金融不安に襲われていた98年12月以来の水準に達した。
 2009年度の見通しも厳しく、
 売り上げ・収益計画は、企業規模にかかわらず減収減益を予想。
 設備投資計画は大企業製造業が前年度比13.2%減。
 中小企業製造業は42.2%の大幅減。
 と、いずれも3月調査としては過去最低を見込んでいる。
 ただし3カ月後の先行きについての業況判断指数は、
 大企業製造業が7ポイント改善のマイナス51と、
 11四半期ぶりに上向くことを予想。
 急速な減産により需給環境の悪化が一服するとの見方も出始めたようだ。
 (2009年3月31日:朝日新聞/記事転載)‎

 【西欧のニュース】

 日米欧に新興国を加えたG20財務相・中央銀行総裁会議は14日午後、
 「成長が回復するまであらゆる必要な行動をとる用意がある.」として、
 協調姿勢を確認する共同声明を採択し閉幕した。
 声明では各国が財政出動や金融緩和を継続し、
 世界同時不況を脱出する決意を示した。
 金融規制・監督を巡っては、
 格付け会社の登録制の導入など金融市場の透明性向上策を盛り込んだ。
 国境を越えた金融監督やリスク管理のあり方など先送りした課題も多い。
 (日本経済新聞:2009年3月15日)

 英国の国家統計局は18日、
 今年1月までの3カ月間での失業者数が200万人を上回ったと報告した。
 この水準を超えたのは過去約10年で初めて。
 失業者数は203万人。
 失業率は6.5%。
 (CNN Japan:‎2009年3月18日)‎

 フランスの主要労組が主導する第2次ゼネストが、
 19日フランス全域で行われた。
 約300万人以上が参加し、
 雇用保障と最低賃金の引き上げなどを政府に要求した。
 同日にはフランス全土で約200件以上のストライキが実施され、
 鉄道・航空網で減便や一部運休が発生。
 学校・病院・郵便局などの労組もストライキに参加し、
 教育・行政など公共部門のサービス機能も一部で麻痺した。
 しかし、フランス政府は追加景気対策を出さない方針。
 フランスのフィヨン首相は同日、最大民営放送局TF1とのインタビューで、
 「新しい景気対策を提示しない」との方針を明らかにした。
 2月に出した景気対策の効果がまだ見えないうえ、
 同対策で財政赤字が2倍も増えたため、
 財政赤字を増加させる危険を甘んじてまで、
 追加対策を出すことはできないと説明した。
 (IBTimes : ‎2009年3月20日)‎


 <2009年2月と3月の数字の比較。>  

    日時     日本株   アメリカ株   円⇔ドル  円⇔ユーロ 
 
  2月27日  7568円台  7062㌦台   97円台  123円台 
  3月 2日  7280円台  6763㌦台   97円台  122円台 
  3月 9日  7085円台  6547㌦台   98円台  124円台
  3月30日  8236円台  7522㌦台   97円台  127円台 
 

 <関連記事>

 *【世界同時不況】:深刻な不安の増幅 ~2009年2月経済メモ。
   http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20090228

 *【世界同時不況】:G20と日本 ~2009年4月/経済メモ。
 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/833d58a8cda4832c73d08279f7a073f3


 

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映画『大魔神』3部作一挙放送:BS11 ~mimi-fuku番組情報。

2009-03-30 20:00:00 | 映画・芝居・落語

 
 映画『大魔神』(特撮時代劇シリーズ3部作)
       ~いま甦る大魔神~

 第1作『大魔神』(1966年、日本)
     放送日:4月 4日(土)20:00~22:00
           :4月15日(水)20:00~22:00

 第2作:『大魔神怒る』(1966年、日本)
     放送日:4月11日(土)20:00~22:00
         :4月29日(水)20:00~22:00

 第3作:『大魔神逆襲』(1966年、日本)
     放送日:4月18日(土)20:00~22:00
          :5月 6日(水)20:00~22:00

 *イレブン・シネマズ・ホームページ
   http://www.bs11.jp/movie/475/


 <mimifukuから、一言。>

 4月の月刊テレビ情報誌を見ていて一番目に付いた番組がこれ!
 私が生まれて初めて映画館で観た映画です。
 と言っても怪獣映画『ガメラ』(大映)と同時公開でした。
 大映映画の2本立て(大魔神も当時の大映が制作しています)。
 勿論お目当ては『ガメラ』でした。

 1960年代後半は、怪獣映画の当たり年。
 おそらく地方劇場のことですから、
 夏休みの度にリバイバルされたのでしょう。
 60年代に制作された、
 ゴジラ・シリーズ(東宝)ガメラ・シリーズ(大映)は、
 ほとんど見ています。

 大魔神は時代劇ですので児童には難しいのですが変身シーンが好きで、
 入れ替えのなかった地方劇場のこと。
 2回目の変身シーンまで観てから映画館を出た記憶があります。

 中学生になり歴史の教科書の埴輪(はにわ)の写真を見て、
 大魔神だと友達と喜んだことがあります。

 大人になってそれが東京国立博物館に展示されている、
 国宝であることを知ります。

 当然のことして国宝マニアのmimifukuは、本物は見ています。
 埴輪『挂甲の武人』(けいこうのぶじん)群馬県太田市飯塚町出土です。
 興味のある方は、下記URLをクリック・確認してから映画をお楽しみください。
  http://bunka.nii.ac.jp/SearchDetail.do?heritageId=13957

 正義の味方『大魔神』。
 
1960年代生まれの子供達は、何を正義と感じたのだろう?
 子供の頃以来の鑑賞ですので楽しみです。
 で、大魔神って悪の化身ってことないよね…?


 ~以下、BS11(イレブン)ホームページより記事転載。

 『大魔神』(1966年:日本84分)

 領主を謀殺し、悪政を布く悪家老に父の復讐を誓う兄妹が魔神の山にひそみ再興を計るが兄は捕らえられる。
 その無事を祈る清純な乙女の涙に魔神が天地をゆるがし悪人どもを破壊する!
 戦国の頃、丹波・花房領での祭りの夜家老の大舘左馬之助一味は謀反をおこす。
 両親を討たれた忠文と小笹は巫女の信夫とともに魔神を封じた山に潜んで成長する。
 ここには魔神を封じた巨大な武神像が祀られており、
 領内に災いある時は武神像が防いでくれるという伝説があった。
 左馬之助ら悪が栄え、領民が困窮を極める中、小笹の祈りに応えて武神像に
 魔神が乗り移り、大魔神が誕生した!
 大魔神は城下へ暴れこみ、すさまじい復習をはじめる・・・。

 <スタッフ>

 監督:安田公義
 脚本: 吉田哲郎
 撮影: 森田富士郎
 特技監督: 黒田義之

 <キャスト>

 高田美和
 藤巻 潤
 青山良彦
 五味龍太郎


 【映画情報:Movie Waiker】
  ~解説&ストーリー:ネタバレ~

 *『大魔神』1966年4月17日:公開 第1作(監督:安田公義)
 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=21907 
 
 *『大魔神怒る』1966年8月13日:公開 第2作(監督:三隅研次)
 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=21997

 *『大魔神逆襲』1966年12月10日:公開 第3作(監督:森一生)
 http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=22060

 

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クライバー:『カルメン』&バーンスタイン:『第9交響曲』(DVD)

2009-03-29 20:32:00 | クラシック・吹奏楽

 
 今し方、アマゾン(Amazon)で、
 ビゼー:歌劇『カルメン』全曲/クライバー盤(DVD)¥2,301。
 ベートーベン:交響曲第9番/バーンスタイン盤(DVD)¥1,779。
 を注文しました。
 
価格は、その時々によって変動しますので注意してください。

 安いですよね。
 クライバー指揮:ウィーン国立歌劇場の『カルメン』は、
 演出:フランコ・ゼッフィレッリ、収録が1978年12月9日。
 クライバーが亡くなった年に追悼盤として急遽発売されたものです。
 
 発売当時の価格は、6800円くらいだったかな?(記憶が定かでないです。)
 レコード時代、『カルメン』と言えば3枚組で8000円くらいしたと思います。
 CDの廉価版で、2800~4000円。
 それがDVDで、2301円(22%引き)

 この商品は、クリエーティブ・コア社の
 『スタンダート・オペラ20』のシリーズの中の1枚。
 その他にも廉価版DVD:20作品が、期間限定で販売されます。
 *クリエーティブ・コアHP: http://cc.columbia.co.jp/
 *カルメンHP:http://cc.columbia.co.jp/shop/product/info.asp?gc=XI1775


 バーンスタイン指揮の『第9』は、ベルリンの壁崩壊記念コンサート
 1989年12月25日に収録されたもので、
 オーケストラは、世界6カ国の主要オーケストラの混成チーム。
 LD時代に廉価盤で4800円の価格が付いていたものです。
 これもDVDで、1779円(11%引き)

 消費者としては嬉しい限りなのですが、
 地方の音楽ショップが経営難になる理由が分かる気がします。
 回転率の悪い地方の中で再販品でドンドン安くなって(不良在庫の増大)、
 人件費や地代の負担の少ない通販会社との地域を越えた価格競争。
 利益の確保=人件費=雇用の創出

 でも現実的に雇用の縮小(人件費削減)は、企業にとっての命題。
 資金の借り入れをして、在庫商品の実質価値が落ちて、消費が冷え込んで。
 そんな中での雇用の確保。
 こんなことで経済状態が良くなる理由がないです。

 と言ってボタン1つで送料無料で明後日には自宅に配達されるシステム。
 魅力的ですよね。

 地域経済は守りたいと思うけれど、
 実質見入り(給与)がドンドン減らされる中での消費。
 とんでもない葛藤。
 現代社会は葛藤との戦いです。
 この社会で得をしているのは、
 いったい誰でしょうね?

 何ッ?
 って感じです。


 
~下記の画像をクリックするとアマゾンのページに移動します。
   興味のある方は、画像をクリックしてみてください。
   この記事は、2009年3月29日に作成しています。
  (フィギャー・スケート女子:世界選手権でキム・ヨナが優勝した日です。)
   限定品は、早めの販売終了の可能性もありますのでご注意ください。

ビゼー:歌劇《カルメン》全曲 [DVD]

クリエイティヴ・コア

このアイテムの詳細を見る


 【内容紹介】

 1998年12月9日。
 ウィーン国立歌劇場でのプレミエ上演の映像記録です。
 カルロス・クライバーが生前に最も愛したオペラ作品の一つである「カルメン」。
 オーストリア放送協会所蔵のマスター・テープを、
 最先端技術でリマスタリングし、
 最良の映像と音声でお届けします。
 華麗なフランコ・ゼッフィレッリの演出・舞台・衣裳。
 カルメンにオブラスツォワ。
 ドン・ホセにドミンゴを迎えた伝説の公演記録。

 カルメン:エレーナ・オブラスツォワ
 ドン・ホセ:プラシド・ドミンゴ
 エスカミーリョ:ユーリ・マズロク
 ミカエラ:イゾベル・ブキャナン 他

 指揮:カルロス・クライバー
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団
 演出:フランコ・ゼッフィレッリ

 収録:1978年12月9日 ウィーン国立歌劇場
  ~4:3カラー|154分|片面2層~


バーンスタイン/ベートーヴェン:交響曲第9番
~ベルリンの壁崩壊記念コンサート~ [DVD]


ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部

このアイテムの詳細を見る


 【内容紹介】

 「ベルリンの壁」が崩壊した直後の1989年12月25日に、
 東ベルリン シャウシュピールハウスで行われた歴史的記念すべきライヴ録音。
 バーンスタイン指揮、東西ドイツ、アメリカ、イギリス、フランス、ソ連(当時)の、
 6ヶ国からなる混成オーケストラを臨時編成。
 第四楽章は本来の、
 「フロイデ(Freude)=歓喜」を、
 「フライハイト(Freiheit)=自由」
 に変更して唄われた。

 ■指揮:レナード・バーンスタイン
 ■演奏:バイエルン放送交響楽団、ドレスデン国立管弦楽団、
      :ニューヨーク・フィルハーモニック、ロンドン交響楽団、
       :レニングラード・キーロフ歌劇場管弦楽団、パリ管弦楽団

 ■合唱:バイエルン放送合唱団、ベルリン放送合唱団、
            :ドレスデン・フィルハーモニー児童合唱団

 ■ソリスト:ジューン・アンダーソン(ソプラノ) サラ・ウォーカー(メゾ・ソプラノ)
        :クラウス・ケーニヒ(テノール) ヤン・ヘンドリク・ロータリング(バス)

 ■監督:ハンフリー・バートン
 ■収録:1989年12月25日:東ベルリン シャウシュピールハウス(ライヴ)
   ~カラー/リニアPCMステレオ/片面1層/94分/4:3/日本語字幕~


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東京ガールズ・コレクション2009春夏 ~mimi-fuku番組情報。

2009-03-26 22:22:22 | テレビ番組

 
 TOKYO REAL FASHION 2009春夏
 ~東京&渋谷ガールズコレクション~
 
 
 
*NHK-BShi/ 2009年3月28日(土):午後5時~午後7時
           
<TOKYO GIRLS COLLECTION '09S/S>
          / 2009年3月29日(日):午後4時30分~午後6時
           
<SHIBUYA GIRLS COLLECTION'09S/S

  *NHK-BS2/ 2009年4月3日(金):午後8時~午後11時30分
   再放送】:3月28日・29日分がまとめて放送されました。

               
~以上の放送は、すべて終了しました。

 
 
 <mimifukuから、一言。>

 毎年、春と秋のお楽しみイベントとなった
恒例の、
 <東京ガールズコレクション(TGC)>が、
 今春もNHK-BShi&BS2で放送。

 3月7日(土)東京・代々木国立競技場で開催された今回も、
 土屋アンナさん、マリエさん、香里奈さん、山田優さん等、
 テレビでもお馴染の日本のトップ・モデル達が多数出演。

 またタレントの、
 梨花さん、安田美紗子さん、後藤真希さん、吉川ひなのさん等、
 バラエティ番組でも人気の高いタレントもゲスト・モデルとして参加。
 ステージに華を添えた。

 2005年8月に第1回を開催したTGCも、
 2009S/Sで早くも8回目の開催。
 NHKでの放送も5回目となる。
 今回の放送の特徴は、TGCの翌日3月8日(日)に開催された
 <渋谷ガールズコレクション(SGC)>の模様が放送されること。

 BS-hiでは、イベント同様に連日の午後の放送(28日,29日)。
 BS2では、4月3日夜に3時間30分の番組を一夜でまとめて放送。
 男女問わずファッションに興味のある人とって春休み最高のプレゼント?
 (WBCもすごかったけど…。)
 普段テレビで見せているお茶目なタレントさんが見せる本気のカッコよさ。
 彼女達をタレントとして見るのではなくモデルとして注目すると、
 一瞬の美学にかけるポージングや表情の精度の高さに驚きを覚えるはず。
 
 また、
 華やかな服のデザインだけに注目するのではなく、
 デジタルで映し出される美しく繊細な映像に、
 素材や生地の風合いの意味も考えてみよう。

 夏服ならば、
 綿の持つ強さや通気性。
 麻の持つ風合いや質感。
 色鮮やかに染まる化繊(レーヨン等)。
 そうした機能性とデザイン性の意味。

 どうしても誰もが注目してしまうのは、
 ブランドやアイテム。

 しかし、
 洋服の着心地を左右するのはマテリアル&ソーイング(素材と縫製)。
 さらに、
 基本アイテム(定番)との比較(普遍と流行)。

 使用後(洗濯後)の耐久性などを想像しながら、
 番組に注目するとこれまでとは違った興味が湧くはず。

 自分の持っているアイテムとの互換性や配色の季節感など、
 ファッションを学ぶことは、美術・工芸を学ぶこと同様に、
 高度な審美眼が要求される。

 この多彩なショーに登場するのは、リアル・クローズの世界。
 誰もが購入できる価格が前提の新しい形のファッション・ショー。
 ただし、商業色が強く何度も見ていると創造性の限界を感じる。
 興味があればBS放送では年に2回、
 パリコレやミラノも放送されているので要チェック。
 リアル・クローズとは全く異なる世界が堪能できる。

 洋服(衣装)の楽しさは、トータル・バランスの美学
 スタイル、年齢、季節、場所。
 デザイン、色合い、素材、パターン、アクセサリー。
 さらに衣装とのバランスを考慮した、
 メイク、ヘアスタイル、ヘア・カラー。
 組合わせの楽しさを追及すると、
 
どんなにお金があっても足ない。

 購入する時は用と美を頭に描くこと。
 自分達の普段の生活の中で必要(用)なアイテムと、
 流行(美)が持つ一時性が普遍的アイテムと適合するか。
 そんな事も考えながら、
 着るための衣装と見るための衣装を見極める審美眼。

 しかしこのショーで見事に着こなす上級者(モデル&スタイリスト)は、
 不自然を自然に見せることのできるプロの中のプロ。
 様々なアイテムがどのように取り合わされていくのか?
 自分が着れば不自然な衣装をプロはなぜ自然に着こなすのか?
 その秘密を知るために女の子達は見るんだよね。

 ファッション好きな現代女性なら誰もが着目する衣装哲学。
 そんなことを基礎知識に入れて男性諸氏は見るべし。
 “カワイイ”だけに着目すると彼女から軽蔑されるかも?

 
と言いいつつ、
 知識はあるけどお洒落には無頓着なmimifukuでした。

 世界で一番お洒落に敏感な日本女性。
 そのお洒落感覚に世界の注目が集まります。
 いつも通りのビジネスマンとしての私の目は、
 日本の文化が持つ江戸の粋や大正ロマン。
 デザイン(美術・意匠)に精通した日本の目。
 文化レベルとは、
 デジタル技術によって均一化されていく工業製品とは違い、
 直ちに真似をしようとして真似のできるものではありません。
 日本が世界に売るべきは日本の文化であり日本の生活様式。
 日本が世界に誇るべきは日本古来の生活文化(四季との調和)。

 最近感じることですが、
 いつから日本人が持っていたはずの
 風情や情緒がなくなってきたのでしょう。

 おそらく地方にとっては、
 街のおっちゃんおばちゃんがいなくなった頃からです。
 それは地方都市の商店街の勢いが急速に衰え、
 数字だけを求めた量販店やコンビニが登場した時代。
 人と人(特に年齢差のある)との触れ合いが少なくなり、
 町中にいた腕自慢の職人技が発揮できなくなった時代。

 日本様式が米国様式に変わり地域の繋がりを疎かにしたシステムの構築。
 既得権排除や規制緩和をお題目に地方経済を疲弊させた中央集権の暴走。
 これまでの、
 アジアにとっての目標であった日本の産業構造や競争力ある高い技術。
 この国が目指すべき形態は米国文化の踏襲か日本文化の復興か?
 この国がアジアの目標として君臨し続けることはできるのか?

 特にアジアの若者達にとって、
 “憧れの地”であり続けるためには同じものを目指すのではなく、
 常に手本になるべき新しい文化レベルの模索と研鑽。
 私達の文化・生活レベルをさらに進化させる手法と議論。

 心と物に対する尊敬と感謝。
 <さらに安くの時代>は、もうやめよう。
 『用の美』と『用と美』。
 用もなく、美もない無機質な産業商品。
 日本が世界に売るべきは、日本の文化であり日本の生活様式。
 そんなことも感じます。

 この番組で主張される、
リアル・クローズ>は、
 今の私の考えとは逆の方向なのかもしれません。
 最初の放送を見た時のリアルクローズの感覚(挑戦)と、
 今日(こんにち)放送されるリアルクローズの方向性(日常)が、
 何か違うような違和感を感じます。
 (目の慣れが原因なのかも知れませんが…。)
 
 
 その答えは人それぞれです
 ぜひご覧になって考えてみてください。
 <動くファッション雑誌。>
 エンターテイメントとしても上質な番組です。


 <公式ホームページへのアクセス>

 TGC出演モデル一覧。
 http://gw.tv/tgc/09SS/model/

 ★SGC出演モデル一覧。
 http://sgc.tw/model/index.html


 <関連記事>
 *東京ガールズ・コレクション2009秋冬:番組情報。
 
http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20090917 

 
*東京ガールズ・コレクション2008秋冬:番組情報。
 
http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20080908


 ~下記、NHKホーム・ページより記事転載。

 春の風は、TOKYOの女性たちから吹いてくる!
 今、世界で一番カワイイと言われている東京の女性たち。
 その理由は、
 安くてオシャレな普段着“リアルクローズ”ファッションの盛り上がりにある。
 TOKYOの新興ブランドが次々に生み出すリアルクローズは、
 世界の一流デザイナーたちも注目する大きなトレンドだ。
 そのリアルクローズの最大の祭典が「東京ガールズコレクション」と、
 ハイティーンをターゲットにした「渋谷ガールズコレクション」。

 2009春夏は「Sparkling girls」をテーマに3月7、8日に開催。
 今をときめく人気モデルたちが新アイテムや着こなしを、
 最先端の音楽にのせて次々と披露する。
 番組では、内容時間120分+90分の計210分に渡って、
 2日間のショーに登場する全ブランドのアイテムを、
 会場の国立代々木競技場第一体育館に集まった、
 延べ4万人を越える女性たちの熱気と共に紹介。
 また、
 ショーを支えるデザイナーやスタイリストたちの奮闘ぶり、
 会場にやってくる女性たちのファッションも合わせてご覧いただく。
 この番組をチェックすれば2009年のカワイイとカッコイイが全部わかる!?


 TOKYO REAL FASHION 2009春夏:パート1
 ※副音声は会場音声のみ:120分番組。

 ハイビジョン1日目の放送は、
 国内最大級のファッションイベントとして定着した、
 <TOKYO GIRLS COLLECTION 2009S/S>
 2009春夏のトレンドを満載した華やかなステージの模様を伝える。

 【ゲスト】平山あや
 【司会】クリス・ペプラー
 【解説】松下久美 

 ~国立代々木競技場第一体育館で録画~


 TOKYO REAL FASHION 2009春夏:パート2
 ※副音声は会場音声のみ:90分番組。
 
 ハイビジョン2日目の放送は、
 <SHIBUYA GIRLS COLLECTION>
 の会場から渋谷ファッションの最新トレンドを伝える。
 益若つばさ、梅田直樹など人気モデル総出演。

 【ゲスト】DJ.MAYUMI
 【司会】ユキ・ラインハート
 【解説】松下久美子 

 ~国立代々木競技場第一体育館で録画~

 

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第2回:WBC決勝/対韓国(世紀の一戦) ~2009年3月24日。

2009-03-24 23:02:02 | 芸能・スポーツ

  
 しびれた!
 本当に痺れる内容の試合だった。
 明石屋さんまさん流に言うと、
 「野球の神様ありがとう。」
 
と言いたい。

 また今日ほど日本国内でワンセグ携帯が活用された日はないだろうし、
 多くの方々が仕事が手に付かない状況にあったのだろう。

 *試合内容は、Yahoo!のスポーツ・ナビが繊細。
 http://live.sports.yahoo.co.jp/sportsnavi/241_wbc.htm

 *イチローの10回の打席詳細。(同スポーツ・ナビ)
 http://live.sports.yahoo.co.jp/wbclive/20090324/2009032461_10t05.html


 家に帰ると家人が興奮したように開口一番、
 「イチローが決勝打を打った瞬間にボロボロと涙が出てきた。」
 日本全国で同じようにあの瞬間、
 感動の涙をこぼした人は多かった事だろう。
 下記に、
 イチロー選手のインタビューを記載すると、
 

 Q:山あり谷ありの連覇だった。
 「(途中は)谷しかなかった。最後に山に登ることができてよかったです。」

 Q:見事な勝ち越し打。
 「僕は持ってますね。神が降りてきました。」

 Q:10回の打席では何を考えていた。
 「本当は無の境地でいたかったが、めちゃくちゃいろんなことを考えていた。
 今(日本では)ごっつい視聴率だろうな、とか、
 ここで打ったらおれは(ツキを)持っているな、とか。
 そんなことを考えるとあまりいい結果が出ないものなのに出た。
 ひとつの壁を越えたような気がしている」

 Q:4年後、第3回大会にも参加したいか。
 「むちゃな質問しますね。
 4年後は生きているかどうかも分からない。
 どうなんでしょう、その質問は、という感じです」
 (スポーツニッポン:2009年3月24日記事転載)

 日本人選手すべての活躍が今日の結果につながった事実を承知の上で、
 奇跡の瞬間(映像)が映し出されたインパクトについて語ろうと思う。

 9回裏・韓国の攻撃。
 好調の杉内選手に代わったダルビッシュ選手のの乱調(2連続四球)。
 それがドラマの序章だった。

 タラレバを言えば、
 杉内選手が予定通り9回を続投(韓国チームの代打による交替)していれば、
 延長10回の劇的なドラマはなかったかも知れない。
 タラレバを言えば、
 城島選手(この日打席不調の)に“幸運の女神”が舞い降りていれば、
 適時打で5点くらいを叩き出し大量得点差がついていたかも知れない。
 城島選手にもヒーローになれる機会(チャンス)は訪れていた。

 しかし、
 今日のドラマはイチロー選手のために用意されていた。
 誰もがそう感じる幕切れだった。

 イチロー選手の一打にダルビッシュ選手は鳥肌が立ったと語った。
 イチロー選手の決勝打の打球はテレビを観戦する人達の眼前に、
 画面中央に向かって弾き返された。
 決勝打を打つ前の執拗なまでのボールを追いかける執念。
 すべてがまるでフィクション・マンガの結末のような展開だった。

 ダルビッシュ投手は乱調の中、アウト6個のうち5個が三振
 その実、胸のすくような快投だった。
 
 日本チームのヒットは15本。(韓国チームは5本)
 再三再四、ランナーを2、3塁まで進めながら適時打が出ない。
 と言うよりも韓国チームの鉄壁な守りに阻まれ併殺打に終わることが多い。
 韓国チームの一発の恐さは、日本のファンの胸を締め付けた。
 数字だけを見れば圧勝のはずなのに点差が付かないままに回が進む。
 球場に住みついた魔物。
 痺れる展開は、こうしたイライラとした不安。
 しかし、その不安を解消したのはイチロー選手の決勝打だった。
 ダルビッシュ選手の今大会の傾向を見れば回を重ねるごとに調子は上がる。
 ましてや10回裏の韓国の攻撃は下位打線だった。
 もう勝負は見えている。

 試合の流れは5回まで日本のペースだった。
 韓国チームに見られる緊張(プレッシャー)からの選手の硬直は、
 意外なエラーを生み日本チームに先制点を許した。
 また、回を追うごとに何時日本チームの打線が爆発し、
 大量得点をとってもおかしくない展開が何度も続いた。

 韓国先発の奉重根(ボン・ジュングン)選手に球数を多く投げさせることで、
 早い回での降板をはたした。(5回表無死:94球)。
 日本先発の岩隈選手は、韓国打線を相手に8回裏2死:97球を投げぬいた。
 この数字を見ても手数の多い日本チームの有利な状況は把握できる。

 しかし、5階の裏の韓国チームのホームランを皮切りに、
 じわりじわりと追い上げを見せ迎えた9回裏の韓国の攻撃
 その時、
 日本チームにとって、魔物が牙を剥いたと感じたし、
 韓国チームにとって、勝利の女神は微笑みかけたと感じた。
 この9回裏の鼓動(ドキドキ・バクバク)は両国民にとって、
 永遠の語り草となるだろう。
 この9回裏の同点打こそが、
 両国民にとって一番関心の深い日本人選手へと注目を集めた。
 この回で逆転されていればドラマが生まれることもなかったし、
 *投手起用の失敗を原監督の責任として記憶されたかも知れない。
 ピシャリと0点に押さえられていても劇的結末が生まれることはなかった。

 
「僕は持ってますね。神が降りてきました。」

 
では、
 なぜイチロー選手がこれほどまでに注目されるのだろう。
 日米野球史に刻まれた活躍や成績(記録)。
 しかし、それだけではない。
 彼の発言と行動。

 韓国の野球ファンがイチロー選手にブーイングを浴びせかける理由。
 イチロー選手は、この状態をむしろ歓迎していると語る。
 ブーイングは、注目されている証明
 韓国ファンにとって、ヒールとしてのイチロー選手は、
 日本人にとっての横綱:朝青龍に似ているのかも知れない。

 イチロー選手の有言実行の姿勢
 2006年の3月のWBCでのイチロー選手の発言は、
 それまでの<クールなイチロー>のイメージを覆すものだった。
 (チーム・リーダー)として味方チームに発破をかける意味でも、
 強い調子で勝つことに執念を込めた発言の数々。
 
 私達はその言葉に酔っていた。
 そして、その言葉を実証した日本チームの勇士。
 イチローが率先した<フォア・ザ・チーム>の精神。

 同じく2006年3月に、イチロー選手 vs 矢沢永吉さん
の対談が、
 BSデジタル放送民放5局共同特別番組として放送されている。
 収録日は2006年1月某日、矢沢さんが所有する音楽ビル。

 矢沢永吉さんが今から約30年前にNHK教育『若い広場』の中で、
 「オレは、カシアス・クレイが好きなのね。今のモハメド・アリ。
 そのアリがね、試合前に勝ちますよといったら必ず勝つ。
 大風呂敷広げなくてもいいのに大風呂敷広げて自分を追い込む。
 だからオレ。
 武道館(日本武道館)でやる(コンサート)といったら武道館でやるし、
 後楽園(後楽園球場)でやるといったら後楽園でやる。
 そうやって追い込んで、追い込んで、追い込んで。
 でなきゃ、やってられないでしょ。」
 といった趣旨の言葉を口にしている。

 モハメド・アリマイケル・ジョーダン
 この大会でのイチロー選手の活躍は、
 私の中で2人の英雄(ヒーロー)と肩を並べた。

 今のイチロー選手の生き様は、
 <言葉と行動の一致。>
 そのことに多くの人は感動するし、
 おそらく今回の決勝戦を見て韓国の子供達の心に中に、
 イチロー選手のヒーローとしての生き様が強く残ったと思う。
 また、
 日本国内でも多くの小学校や中学校は今日が終業式で、
 午後からこの<世紀の一戦>を見ることができた。
 前回(第1回)の大会・決勝は、2006年3月21日の祝日(春分の日)
だった。
 その試合を超えるような生涯語り草になるだろう<伝説の好勝負>が、
 今日、多くの子供達の目に触れたことを幸いに思う。

 再び試合の話しに戻そう。
 10回表:日本チームの攻撃。
 9回表に1アウト2塁の状況の中で青木選手に敬遠した、
 林昌勇(イム・チャンヨン)投手。
 しかし、
 2アウト2塁3塁の場面でイチロー選手を1塁に歩かせず真っ向勝負。
 この勝負の理由は韓国応援団の大ブーイングだったかも知れない。
 *後にベンチとのサインの確認不足が報道された。

 勝負は時の運。
 今回は、日本チーム(侍ジャパン)が勝った。
 しかし、韓国チームの強さは本物
 均衡した両国の野球が益々交流を深め、
 世界の中のアジアの強さを持続して欲しい。

 今日の結果を点で見るとイチロー選手はヒーローだけど、
 第2回WBCのMVPは、松坂大輔選手
 しかし、
 その松坂選手が語るMVPは、岩熊久志選手
 日本チームの優秀な投手を緊張感を持ってリードした城島健司捕手
 安定感のあった青木宣親選手
 ケガで帰国を余儀なくされたもの2本の本塁打を放った村田修一選手
 適時打の印象が強い岩村明憲選手
 チーム防御率1・71点は、全出場国の中のトップを誇った投手陣。
 全選手の活躍なしに日本国民が熱狂した今日の日はなかった。
 そして原辰徳監督は苦しい展開の中でも紳士としての姿勢を崩さす、
 前向きに明るい展望を持ってチームを引っ張った責任者としての役割。
 そして、シャンパン・ファイトでの名言。
 「“お前さん達”は、本当に強い侍になった。おめでとう!」
 すべてが見事だった。

 昨日も書いたが、
 私の中での日本野球への貯金は限度額(満額)を超えた。
 北京五輪での点の結果を見て日本野球を批判した人達。
 その人達は今回の結果をどのように感じたのだろうか?
 批判することで発奮を促すことは必要だろう。
 しかし、
 点(いっとき)の結果を見て誹謗することで傷ついた多くの人達の苦悩。
 すべての出来事は、時の流れの中で判断・発言すべきだろう。
 日本の敗戦に誹謗中傷を是とした多くの報道やファンの言動。
 過去のこととは言え反省を求めたい。


 今日の試合はそんなことを感じた。


 <関連記事>
 *スポーツ・ナビ:WBC特集。
 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/wbc/2009/index.html

 *第2回:WBC準決勝/対米国(歴史的勝利) ~2009年3月23日。
 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20090323

 
 
~下記は、イチロー選手と矢沢永吉さんの対談本です。
 有言実行の2人の哲学が真正直に語られています。
 興味のある方は、アマゾンのページに移動しますので、
 画像をクリックしてみてください。 

イチロー×矢沢永吉:英雄の哲学
矢沢 永吉
「イチロー×矢沢永吉 英雄の哲学」製作委員会
ぴあ

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第2回:WBC準決勝/対米国(歴史的勝利) ~2009年3月23日。

2009-03-23 22:54:00 | 芸能・スポーツ


 今日のお昼休みは日本全国が大騒ぎだったでしょうね。
 もし、会社の社食(社員食堂)にテレビが置いてあれば、
 一生忘れられないお昼休みになったのではないかと思います。

 テレビの電源を入れたら8回裏の攻撃。
 6対4と日本チーム僅差のリード。
 アメリカの攻撃が9回の表を残すだけと言っても、
 一人が塁に出て、一発出れば同点。
 破壊力のある大リーガー揃いのチームだけに油断できない状況。
 (現在はメジャー・リーガーの名称が一般的ですが今回は大リーガーで。)

 試合内容は、Yahoo!のスポーツナビが繊細。
 http://live.sports.yahoo.co.jp/sportsnavi/231_wbc.htm

 お昼休みに皆が興奮の坩堝(るつぼ)に陥っただろう、
 8回表の攻撃を記録するため詳細を転載させていただくと、

 ・米国はこの回から右腕・ハンラハンがマウンドへ上がる。

 6番:福留 
 1ストライク3ボールからの5球目、外角低めのストレートを見送って四球。

 7番:城島 
 無死一塁。1ストライク2ボールからの4球目、内角に食い込む球をサード前に転がす送りバント。

 8番:岩村 
 1死二塁。2ボールからの3球目を打ってセカンドゴロ。片岡は三塁へ進む。

 9番:川崎    
 2死三塁。1ボールからの2球目、ストレートを打ってショートゴロもジーターの悪送球で一塁セーフ。片岡が本塁へ生還!(1点目)

 ・ここで米国はシールズに投手交代。

 1番:イチロー 
 2死一塁。2球目に川崎が盗塁を決め、2死二塁。2ストライク1ボールからの5球目、カーブを打ってライト前へのタイムリーヒット!(2点目)

 2番:中島 
 2死一塁。1ストライク1ボールからの3球目を打って、右中間へのタイムリー二塁打! 一塁からイチローが長躯ホームイン!(3点目)

 3番:青木 
 2死二塁。1ボールからの2球目を打ってセカンドゴロ。

 
(日本が3点を奪って、リードを5点差に広げた。)

 この3点が決定的となってダルビッシュが9回表を打者4人1安打、
 ラストバッターは三振でピシャリ。
 見ていて一番胸のすくパターンで快勝。
 明日の決勝にコマを進めました。

 前回(第1回)のWBCでのキューバとの決勝は、
 私の記憶に残る野球史の中でもベスト3に入る名勝負でした。
 今回の大会は今の所、名勝負といえる試合はないですが、
 記憶に残る快心の勝ち方が多く、日本チームの強さが印象に残りました。
 
 今大会(第2回)の2次ラウンドでは、
 あの最強のキューバチームと2回戦って1点もやらずに連勝
 そして今日の準決勝では、
 第1回WBCの優勝監督の王貞治(前監督)が見守る中で、
 アメリカ・チームを相手に後半で突き放す底力を見せ圧勝
 あの北京オリンピックの敗退は何だったの?

 このブログの中の北京オりんピックの記事の中に、
 昨日、今日とお昼の放送で、
 「お昼休みに見たときには勝っているのに、
 (家に帰って)試合結果を聞くと負けている。」
 
と書いているけれど今日のお昼休みはドキドキすることなく、
 安心してみることができました。

 試合前の原監督が、
 「われわれの目指すところはアメリカ野球。
 ベースボールに追いつき追い越せということでやってきた。
 そのチームと戦えることを喜んでいる。」
(ディリー・スポーツ)
 試合後は、
 「歴史を刻むことができました。」(MSN産経ニュース)
 と語っています。

 『巨人の星』世代の人間としては、
 アメリカ大リーグは次元の違う相手。
 

 その頃に時折全米選抜チームがシーズン終了後に来日して、
 各地で交流戦を行いましたが、当時は18戦して1勝できればよし!
 の感覚だったように記憶しています。
 またアメリカ・チームの代表選手は試合をするために来るのではなく、
 日本に行きたい選手が
観光で来ただけとの噂も聞きました。
 そうした記憶のある世代にとって世界一を決める大きな大会で、
 大リーガー揃いのアメリカ・チームに勝つことは感慨が深いです。

 第1回の決勝でのキューバ・チームとの死闘と優勝。
 前回勝てなかったアメリカ・チームへの快勝。

 再び北京オリンピックの時の記事の中で、
 今回の敗北もWBCでの貯金(日本チームの強いイメージに対する)があるので、
 私自身は気にしていません。
 と書いていますが、
 今日のアメリカとの勝利で、
 私の中の貯金は限度額を超えました(笑)。

 明日の試合は、宿敵・韓国ですが、
 私にとって明日の一勝よりも今日の一勝が大きい。
 そう感じます。

 3年前WBC、イチロー選手の<30年発言>から3年。
 韓国は本当に強いチームに成長しています。
 北京での優勝や今回の決勝進出。
 大リーガーが1人しかいない韓国チームが、
 大リーグのスーパースター軍団:ベネズエラを寄せ付けなかった力量。

 これまでのイメージをくつがえすレベルの高さを証明したアジア野球。
 <よく鍛えられた守りと長打を狙わず確実な得点をとる緻密な攻め。>
 日本野球が培ったセオリーを手本にした韓国チームの鉄壁な守り。

 明日の試合、
 私は投手力の勝る日本チーム有利と見ていますが勝負は時の運。

 私の直感ですが、
 北京オリンピックで見せた韓国チームの切羽詰った緊張感が、
 今回の決勝戦では裏目にでるような気がします。
 逆に北京五輪では<打てない守れない>の
 違う意味での緊張感を持っていた日本チームは最高のイメージで、
 決勝戦に挑むことができ、リラックスできれば大量点の可能性が大。
 今大会の過去4戦だけを見れば日本チームの方が底力は上。
 そんな予想は楽観的?

 韓国チームのマウンドで太極旗を立てるシーンが物議を呼んでいますが、
 それに憤りをおぼえるよりも文化の違いと認識する方が懸命です。
 それよりも3月20日の対韓国戦での日本チームの笑顔に誇りを感じます。
 もし、日本チームが韓国チームと同じ行動をしていれば、
 嫌な思いをする日本人も多いと思います。
 しかし、
 日本チームの挑発のない勝利の歓喜を見ると、
 スポーツマン・シップの言葉を思い浮かべますし、
 いずれ韓国国民もその意味を理解するでしょう。

 日本人の意識の中には
 「和を持って尊し。」「敵に塩を贈る。」
 
のような独特の道徳観念があります。

 韓国チームが相手チームや相手国の気持ちを考えず、
 さらにマウンドに対する神聖な意識(相撲の土俵のような
 教育されていないだけで<紳士のスポーツとしての野球>
 の概念がないのでしょう。
 *元・読売巨人軍の選手だったジャイアント馬場さんの本で読んだのですが、
 『巨人軍は紳士たれ』の言葉をいつも肝に銘じたとの話が印象に残っています。

 また、礼節を重んじた日本の武道の精神は、
 勝負に勝つことだけを最大目標にはしていません。

 
勿論韓国チームの挑発的な行動の意味を
 韓国と日本との過去の不幸な歴史と被害国として勝利と国民へのメッセージ。
 韓国国家を襲う破滅的な経済危機と格差社会を超えた差別社会の実態。
 日本チームとは違った民族の連帯感やプレッシャーを背負っているのでしょう。
 *仮に明日の決勝で日本チームが負けたとしても国民は良くやったとチームの健闘を讃えるでしょうが、韓国が敗れた場合にそれだけの優しい気持ちが国民に芽生えているか?と同時に力道山の時代の日本国民は外国人選手に対して冷静な目で勝負を見ることができたか?そんなことを考えてみることも必要でしょう。

 つまり、
 国際協調が必要とされる先進諸国の発達した共通認識と市民意識の中で、
 排他的な韓国チームの行動がいずれ韓国国内でも賛否が起こり、
 命令と服従とは違う他者への配慮を国民が意識するようになれば、
 韓国は日本にとっての本当のライバル関係を持つことができると感じます。
 また、
 日本チームも明日の決勝戦で優勝すれば、
 マウンドに国旗を立てて見返してやれば良いのに、
 と思う気持ちを持つことも悪いことだと断言はできません。
 スポーツを大衆娯楽として考える分には、それは必要なことなのです。
 そのバランス(勝負と娯楽)を見る側と演じる側が了解できる関係。
 そうなれば日韓戦を本当の宿命の対決と見てセパ交流戦のように、
 ペナント・レース中に日韓交流戦をするのも面白いかも知れません。

 現在の時刻、
 TBS特番で今日の試合を放送されていたのですが、
 今回はTBSが当たりクジを引きました。
 野球の視聴率が悪いと言われ続けていますが、
 決して野球が嫌いになったわけではなく、
 個人の持ち時間(余暇時間)と放送の選択肢が増えただけ。
 サッカーでも野球でも国対抗のビッグ・ゲームは話題になりますし、
 人がテレビを見る理由は、自分の楽しみだけでなく、
 人と人との共通認識(話題)を求めるからでしょう。
 <生放送:平均視聴率>
 *20日(金曜日・祝日)の第2ラウンド順位決定戦「日本vs韓国」:40.1%。
 *23日(月曜日・平日)のWBC準決勝「日本vs米国」:28・7%。
   瞬間最高視聴率は、ダルビッシュ選手の最後の1球で39・0%。
 *24日(火曜日・平日)のWBC決勝、「日本vs韓国」の平均視聴率:
36・4%。
   瞬間最高視聴率は9回裏、ダルビッシュが同点打を浴びた45・6%。
  ~以上は、TBSが放送した関東地区での視聴率です。

 <録画:夜9時~11時・視聴率>
 WBC緊急特別番組:決勝  「日本×韓国」(再放送)26・5%
 WBC緊急特別番組:準決勝「日本×米国」(再放送)18・3%

 たぶん今日のお昼休みは日本中の至る所で、
 大人数でのテレビ観賞が楽しいと感じたはずです。
 スポーツには共感できる真実があります。
 <願望と達成と歓喜と絶叫!>
 人が喜ぶ姿を見ることは誰にとっても嬉しいものです。
 TBSアナウンサーの林さん。
 ノド飴舐めて明日も頑張ってくださいね(笑)。

 明日も今日同様に平日決戦ですが日本のあちらこちらで、
 風邪をひいたり、親戚が急に亡くなったりの、
 釣バカならぬ野球のハマちゃんが全国で続出?

 明日は本当に理由があっても欠勤したら疑われるので要注意!
 ふ~。明日仕事休もうかな(笑)。


 <関連記事>
 *スポーツ・ナビ:WBC特集。
 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/wbc/2009/index.html

 *第2回:WBC決勝/対韓国(世紀の一戦)~2009年3月24日。
 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20090324
 

 *星野ジャパン、~2008年8月23日の記録。
 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20080823

 

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『大いなる明日へ ~復活!吉田拓郎~ 』:mimi-fuku番組情報。

2009-03-20 21:07:00 | J-POP

  BSエンターテインメント
 
「大いなる明日へ」
 ~復活!吉田拓郎~

 放送局 :NHK-BS2
 放送日 :2009年8月14日(金曜日)
 放送時間 :午後10時30分~午前0時
(放送終了)

 放送局 :NHK-BS2
 放送日 :2009年3月22日(日曜日)
 放送時間 :午後7時30分~午後9時
(放送終了)

 
<mimifukuから、一言。>

 吉田拓郎さんをヒーローと位置付けるのは、
 1950年代生まれの方々になるのだろう。

 1946年(昭和21年)4月5日。
 
鹿児島県で生まれた
吉田拓郎さんは、
 幼少の頃から広島に移り住んでいる。
 そのため私には、
 吉田さんが広島出身の歌手との印象が強い。

 広島で(生まれ)育ったの歌手として、 
 1949年(昭和24年)生まれの矢沢永吉さんや
 1952年(昭和27年)生まれの浜田省吾さんがいる。
 1945年8月6日に世界で初めて原子力爆弾が落とされた都市で、
 その後の日本の音楽界に多大な影響を与えた3人の歌手達が、
 同じ時代の広島の地で育ったことに大きな必然を感じる。
 
 浜田省吾さんが、
 1972年にデビューしたグループ“愛奴(あいど)”が、
 広島フォーク村出身と言うこともあって、
 吉田拓郎さんのバックバンドを務めた事は有名で、
 浜田さんは、バンドメンバーとしてドラムを叩いた。

 広島で育った3人に共通する私のイメージはメッセージ色の強さ。
 私はリアルタイムではないのだが、
 特に70年代前後のフォーク・ジャンボリー最盛期の頃の、
 吉田拓郎さんの強い主張や行動は、
 日本のポップス史のエポックとなっている。
 
 ただし、
 当ブログ内の岡林信康さんの記事
 【 岡林信康 in 日比谷2007 】でも触れている、
 <ファンに植えつけられたアーティストへの強いイメージ>
 は“その後の拓郎さんの音楽人生”にとって強い足枷(あしかせ)になっていく。

 1975年つま恋&1979年篠島。
 
での野外コンサートで歌われた伝説の歌唱、
 『人間なんて』『イメージの歌』で見られる、
 何かに取り付かれたような熱唱を
 その後の拓郎さんの人生に重ね合わせることに、
 無理があることが承知の上で、
 ファンは、何かを期待し続けた。

 私も吉田拓郎さんのコンサートを、
 1984年10月15日に金沢市観光会館(現:歌劇座)で拝見しているが、
 譜面台にある楽譜を見ながらのスケジュール進行に違和感を覚えた。
 ビデオ映像等に記録されている映像記憶が自分のイメージの中で増幅され、
 実際目の前のライブに力強さは感じられずガッカリした思い出がある。

 しかし、
 それは拓郎さんの持つ<強いイメージ>を、
 自分勝手にリンク、比較することで、
 コンサートの進行をイメージした自分の
 幼さを今は感じる。

 勿論、
 最強のロック・バンド:ローリング・ストーンズのミック・ジャガーや
 史上最高の女性エンターテイナー:マドンナのように、
 自分を律して年齢と戦うと姿勢を示すアーティストも数多い。

 しかし、
 昨年~今年になってNHK総合やBS2で放送された、
 B'zの稲葉さんのようなストイックな取り組みを見ても分かるが、
 自分を律することを実践できる
人物は限られていると思う。

 ボブ・ディラン:『フォー・エバー・ヤング(Forever Young)』。
 吉田拓郎:『旧友再会フォーエバーヤング』。

 <いつまでも若く>に対して、 
 新曲『ガンバラないけどいいでしょう』は、
 現状の拓郎さんからのファンへのメッセージだろう。

 2006年のかぐや姫とのジョイント・ライブ:つま恋2006で語った、
 「朝までやらなくてイイじゃない。」
 との言葉をファンの方々はどのように受け止めたのだろう。

 このコンサートでの拓郎さんとかぐや姫との運動量の差を見て、
 拓郎さんがファンに求められていることの重さ(過去との比較)、
 を感じたのは決して私だけではないと思う。

 この言葉にこそ私は、
 <吉田拓郎の苦悩>
 の一端を垣間見る言葉として記憶に焼き付けた。

 年齢を重ねても多くの人々が願う、
 「いつまでも若く」との気持ちに、
 疑問符を投げかけた拓郎さんの言葉。

 期待されることの大きさと、
 実際に提供できる現実とのジレンマ。
 年齢との戦いだけでなく病魔との闘い。
 良いものを提供し続けることへの限界。
 不安と葛藤の中で示した決断は、
 最後の全国ツァー

 ファンの持つ拓郎さんへのイメージ(ゼネレーション・ヒーロー)が、
 永年に渡る活動に対してもっと柔軟なものであったならば、
 この決断はなかったかも知れない。

 椅子に腰掛けながらフォークギター1本で好きな歌だけ歌うコンサートを楽しむ。
 ファンとアーティストの関係は老いた夫婦にも似た慈しみがあってもいいだろう。
 一方的なファンの期待やアーティストの思い込みは、
 それまで築かれていた良い関係を台無しにすることもある。
 尾崎豊さんやカート・コバーンの死は、
 その象徴的出来事だったようにも感じる。

 逆に、
 岡林信康さんのような開き直り(変化)や、
 ボブ・ディランのような突き放す姿勢(唯我独尊)は、
 永く音楽と携わり続けるコツなのかも知れない。

 (提供)できることと、
 できないことへの葛藤。

 それを明確にするかしないかの選択は、
 誰の身にとっても肝要な出来事であり、
 その決断を迫られる時に、
 自分の健康や自分の立場を主体に置くことが、
 不安のない人生を送るひとつの基準となるようだ。

 と同時に、
 鑑賞者(本人以外の他者)は、他力本願的な過度の期待を
 本人(歌手やスポーツ選手、あるいは家族や友人)に求める事の無責任が、
 本人にとってどれだけの重圧や苦痛になるかを考える心の余裕。

 愛しいと思う心と、慈しむ心。

 下記に転載した拓郎さんについての新聞社の記事を読みながら、
 応援する者の身勝手な振る舞いについて考えてみた。
 それは誤りかもしれない。
 提供すべき者の絶え間ない努力。
 人は、それに感動することも理解できる。

 しかし、
 いつまでも若くはいられないし、
 動的な若さとは違った老獪な仕事もまた、
 プロの成せる業なのだろう。

 若さだけでは及ばない味や粋。
 年齢(経験)を重ねる事で身に付く、
 大人としての精神的な余裕。

 「ガンバラなくてもいいじゃない。」

 拓郎さんの久しぶりのテレビ出演。
 リラックスした気持ちで見たいと思う。


 ~下記、NHKホームページより転載。

  1970年代以降の日本の音楽シーンを変える最大のヒーローとなった吉田拓郎。
 今年(2009年)63歳になる今もなお世代を超えた影響力を持ち続けている。

 この番組は、
 一昨年(2007年)に体調不良でツアーを中止して以降、
 初めて公の場に復帰する貴重な番組。

 NHK101スタジオでのライブ演奏は、
 4月にリリースが予定されている、
 新作アルバム収録曲の初公開の意味もあり、
 (*アルバム・タイトル『午前中に・・』) 
 彼自身の心境や再起に賭ける想いが反映された、
 万感の想いのこもったものになることは間違いない。

 彼の音楽に支えられて生きてきた大人達を元気づけ、
 続く世代にとっては力強い希望を感じさせる、
 メッセージとなる音楽を越えた音楽番組である。

 【 放送が予定される曲目リスト 】

 「HAVE A NICE DAY」吉田 拓郎
 「祭りのあと」吉田拓郎
 「ウィンブルドンの夢」吉田拓郎
 「KAHALA」吉田拓郎
 「親切」吉田拓郎
 「伽草子」吉田拓郎
 「白いレースの日傘」吉田拓郎
 「夜霧よ今夜もありがとう」吉田拓郎
 「街角のタンゴ」吉田拓郎
 「真夜中のタクシー」吉田拓郎
 「唇をかみしめて」吉田拓郎
 「ガンバラナイけどいいでしょう」吉田拓郎
 「歩こうね」吉田拓郎
 「春を待つ手紙」吉田拓郎


 <関連記事:朝日新聞3月12日>
 *拓郎“最終章”スタート、久々の歌声。
 http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK200903120022.html

 ~下記、記事転載。
    
 歌手・吉田拓郎(62)の「最終章」がスタートした。
 NHK衛星第2(BS2)で、3月22日:午後7時半から放送される、
 「大いなる明日へ~復活!吉田拓郎~」の収録を同局スタジオで行った。
 すでに6月から始まるコンサート・ツアーが、
 最後の全国ツアーとなることを宣言している。
 同番組は、
 その前に「ファンに元気な姿を見せたい」と自ら企画したもの。
 2007年に体調不良でツアーを中止して以来1年5カ月ぶりの歌声だった。

 23人編成のビッグバンドをバックに拓郎は歌い続けた。
 3時間を超える収録にも疲れは見せない。
 演奏後のインタビューでは、
 「楽しかった。最終章へ、うまくいってよかった」。
 晴れやかな表情で、あえて「最終章」の言葉を口にした

 病気との闘いだった。
 2003年4月に肺がん手術。
 2004年には全国ツアー中に貧血で倒れた。
 その後、再復帰を果たすも、
 2007年10月に体調不良で再びツアー中断。
 画面越しとはいえファンに歌う姿を披露するのは1年5カ月ぶりだ。
 がんを告知される直前、同じスタジオ、同じバンドでライブ演奏を行った。
 「だからここから(復活劇を)始めることは必然なんです。」
 
と話した。

 今年を最後に全国ツアーから撤退する。
 その決断に至った理由も言葉を濁すことなく告白した。
 
「100%の体調にはもう戻らないだろう。
 今の体力を考えると全国という規模でスタッフを組んで行く、
 肉体的なリスクにはもう耐えられないと思う。
 自分が終わったら全スタッフに迷惑がかかる。
 すべて僕の肩にかかってる。
 それはちょっともう無理だなって。
 精神的にも。」

 だからこそ、
 けじめの意味も込め最後のツアーにかけている。
 6月21日の名古屋を皮切りに9都市9公演。
 来月発売するニューアルバムでは、
 25年ぶりに新曲10曲すべて作曲だけでなく作詞もこなした。
 この日、初披露した、
 『ガンバラないけどいいでしょう』などメッセージ色の強いものとなっている。

 今年の夏で、
 「すべてが終わってしまうということでは全くないし、
 僕は音楽のそばにずっといたい。
 まだやり足りないものもある。
 それをやるためにもツアーはもういいという気持ちなんです。
 音楽はやり続けていきたい。
 人生終わるまで。」
 自ら口にした「最終章」。
 それは新しい拓郎の始まりの宣言でもある。
 

 <関連記事:毎日新聞2月10日>
 吉田拓郎:生涯最後…つま恋で全国ツアーファイナル。
  http://mainichi.jp/enta/music/news/20090210spn00m200015000c.html?link_id=REH05

 ~下記、記事転載。

 フォーク歌手の吉田拓郎(62)が生涯最後の全国ツアーを行う。
 デビュー40年目を迎える6月から1カ月あまりで全国9カ所で公演。
 慢性気管支炎でツアーを中断した2007年10月以来のライブで、
 拓郎はこのツアーを最後に全国規模の公演から撤退する意向だ。

 拓郎最後のツアーは70年6月に「イメージの詩/マーク2」でデビューしてから、
 ちょうど40年目になる6月21日の名古屋公演からスタート。

 7月4日の東京国際フォーラムホールAなど全国9カ所を巡り、
 最後は75年に伝説の野外オールナイトライブを行った、
 静岡県掛川市・ヤマハつま恋リゾートでの“屋内ライブ”となる。

 2007年10月に,
  慢性気管支炎などで全国ツアーを中断して以来の“復活ライブ”が、
 生涯最後のツアーになった。
 日本でそれまでコンサートツアーというスタイルが存在しなかった中、
 1972年10月に日本人で初めて全国ツアーを敢行したパイオニア。
 2003年に手術を受けた肺がんも克服し「体調は良好」(関係者)だが、
 全力で人生を駆け抜けてきた“団塊の世代”の象徴。
 「体力が落ちたなあ…。」
 
とふとつぶやくことが多くなった。

 拓郎は昨年の夏にラジオ番組で、
 <全国ツアーからの撤退>を表明。
 その理由を、
 「ツアーは精神力、体力、情熱、エネルギーのすべてがないとできない。
 そのどれかが年齢によって足りなくなりつつある。」
 と明かした。

 ただ
 「音楽のそばは離れない。」
 
と明言。

 不定期なライブは続け、
 歴史的不況に見舞われた中で同世代を「元気づけたい」という思いは強い。
 全編作詞、作曲した6年ぶりのオリジナルアルバム(4月15日発売)も製作中で、
 同世代などへ「頑張らないことも大切」というメッセージを込めた、
 『ガンバラないけどいいでしょう』など10曲を収録する。

 ツアーのラストを思い出の“つま恋”にしたのは拓郎の強い希望。
 「今さらとお思いでしょうが…」
 
と照れているが、
 ラストツアーは、
 「ファンへのありがとうの気持ちを込めた締めくくり。」
 と位置づけているという。


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【FM40年記念 ~FMに愛を込めて~ 】FM放送の思い出。

2009-03-18 23:00:00 | テレビ番組

 
 *プレミアム10「FM40年記念番組、~FMに愛を込めて~」
  ~2009年3月20日(金)NHK総合テレビ:午後10時~午後11時07分。

 プレミアム10の最終回(ロング・バージョン)は、
 思い出のラジオ放送の特集。
 テレビの内容を少しだけ触れておくと、
 FM40年記念番組が総合テレビで放送決定!
 THE ALFEEをメイン・パーソナリティにむかえ、
 懐かしいVTRや音楽などを交えながらFM文化を語り合います。
 
 <放送された曲目リスト>

 「ボクサー」THE ALFEE
 (原曲・サイモンとガーファンクル)
 「ティーチ・ユア・チルドレン」THE ALFEE
 (原曲・クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング)
 「メリーアン」THE ALFEE
 「星空のディスタンス」THE ALFEE
 「希望の鐘が鳴る朝に」THE ALFEE

  【ゲスト】 THE ALFEE、ジョン・カビラ、萩原健太佐
 【司会】   小野文恵
 
 ジャス・フォー(今年40歳)の小野文恵アナウンサーの(可愛い)司会進行で、
 FM放送のたどった歴史を紐解きながら適材適所なゲストを迎え、
 思い出話に花が咲きました。
 THE ALFEE(アルフィー)がなぜメイン・パーソナリティなの?
 と最初は感じましたが何でもこなせるALFEEらしく、
 この番組に相応しい懐かしい曲を披露してくれました。

 <mimifukuの思い出話。>

 さて本題です。
 
自分にとって音楽を趣味として取り入れた最大の理由はFM放送でした。
 小学生の高学年になって親に買ってもらったラジカセ(ラジオ付きカセット)
 ラジオ(1スピーカーのモノラル)から流れる音楽を録音しては、
 何度も何度も繰り返し聴きました。
 洋楽との出会いは、日本テレビで放送された、
 エルビス・プレスリーの<アロハ・フロム・ハワイ>
 1973年の出来事で衝撃が走りました。
 この番組のことは小学校でも話題になりましたが当時の情報のない時代の中で、
 必至で調べてもこのコンサートについて何も見つかりません。
 勿論今のように家庭用録画機材(ビデオやDVD)もないわけですから,
 記憶の中の幻になりつつありました。
 ところが、
 友人の家に行くとプレスリーの記事が掲載されている雑誌が目に付きました。
 FMfanでした。
 5ページ位の特集だったでしょうか?
 曲目リストのついたその雑誌が欲しくて欲しくてたまらず頂戴とおねだりすると、
 「父親の本なので聞いてみる。」とのこと。
 当時は週刊ではなく隔週だったために、
 「放送がすべて終わったらあげるよ。」とのこと。
 嬉しかったですね。
 もうその本は、私の手元にはないけれど、
 多分30歳近くまで保存していたと思います。
 さらに言えば、
 近年NHK-BS2でこのプレスリーのコンサートの映画映像が放送され、
 しっかりとDVD保存しており、時代の変化を感じます。

 雑誌と言えば、
 ・洋楽好きのFMfan。
 ・クラシック好きの週刊FM。
 ・サウンド好きのFMレコパル。
 と記憶しています。
 (後にFMステーションが発売され民放系番組に強かったような記憶があります。)
 中学生の時代は、よほどお気に入りの特集がない限り買わなかったのですが、
 高校生になるとアルバイト収入があったりして、
 FMfanと週刊FMを交互に買っていた様に思います。

 中学生の頃に流行っていた洋楽がカーペンターズとミシェル・ポルナレフ
 またお家の事情の格差も如実な時代でした。
 私の家には、
 サファイヤ針の卓上プレーヤーしかなかったのですが、
 友人の中には、
 ヤマハのNS1000Mをベースにしたコンポ
 
なんぞを持っている輩もおり、
 ビートルズの赤盤と青盤をカセットの録音をオネダリ!
 手に入れた時には嬉しかったです。
 自分のラジカセで録音した音とは明らかに違うクリアーな音に感激しました。
 
このアルバム赤盤・青盤を高校生の時に別の友人から中古盤を購入。
 確か友人の兄貴のレコードで大学に行くからお前にやると貰ったものを
 聴かないからと300円くらいで買った記憶が。
 それだけじゃなくエルトン・ジョンやらジョン・レノンやらKISSやらは100円。
 歌詞カードが付いているだけで購入価値はあったような・・・。

 脱線してます。

 中学生の頃に必ずみんなが聴いていたのは、
 NHK-FMで、
 毎週土曜日の午後3時10分から放送された「リクエスト・アワー」。
 一生懸命ハガキを書いて送っていた女子も多くいました。

 同じく、
 この頃FM放送で聴いた、
 秘蔵のお気に入りを3枚を紹介。
 「北欧組曲」:高橋達也と東京ユニオン
 「アーサー王と円卓の騎士」:リック・ウェイクマン。
 なんかが雑誌の影響で録音して聴いていました。
 専門誌を読まなければ絶対聴かない曲ですよね。
 高校生になって
 「タッチダウン」:ボブ・ジェームス
 は、ホントに心地いい音楽に感じました。
 
このころマイルス・デイビィスやジョン・コルトレーンも放送されていましたが、
 10代の小僧にはモダン・ジャズは難しすぎて、録音しては消去してはの繰り返し。
 ジャズを自分なりに理解するには年数が必要でした。
 でもFMfanの表紙(たぶん)のマイルスの「アガルタ」のジャケットがカッコよくて。
 後日放送されたものをカセットに録音して分からないなりに鳴らしてました(笑)。

 また、昨日の記事に突如出現した、
 「ラブ・ユー・ライブ」を初めてFM放送で聴いたのが高校2年生。
 ローリング・ストーンズの曲では、
 「悲しみのアンジー」「サテスファクション」しか、
 知らなかった坊主には刺激が強すぎました。
 特にイアン・スチュワートの存命の時代のライブ録音は、
 現代の予定調和と言われるスタイルではなくスリリング。
 意識的に音を外しながら歌い続けるミックのボーカル。
 地上最高・のボーカリストとしての面目を保ったギグをもう聴くことはないでしょう。
 90分テープのカセットに両面入れて何度聴いたことか。

 クラシックについては何度も当ブログで登場していますので今回はパス。

 20代になる頃にサウンド・ストリートの全盛期。
 サウンド・ストリートの中で甲斐よしひろさんがフジ・テレビ放送の
 「北の国から」が他局であるにもかかわらず純と蛍のことを毎週のように、
 誉めちぎっていたことが強く印象に残っています。
 この番組は、
 佐野元春・坂本龍一・甲斐よしひろ・山下達郎・渋谷陽一、
 5人のパーソナリティが曜日別に日替わり出演。
 特に佐野元春さんと甲斐よしひろさん、渋谷陽一さんは毎週録音していました。
 録音していたと書くのは、この頃にはオープン・リール・デッキを購入。
 これも友人が持っていたアカイのオープンで20万近くした物を5万円。
 このオープン・リールは、4トラ19(4トラック19センチ)で、
 10号リール(テープ)を使って最長3時間の録音が可能でした。
 ただし、10号リールが1982年ごろで4000円~5500円と高価で、
 地方の小さな電気屋さんでは、取り寄せになるので値引き幅がなかったです。
 FMの専門誌では、3300円くらいの価格が最安値だったと記憶しています。
 友人からデッキ購入した時にマクセルの使用済み10号テープを、
 3本付けてくれたのは、ありがたかったです。 
 このオープン・リールは、1992年くらいまで使用していました。
 機械が壊れたのち暫くは、(HiFi)ビデオ・デッキの3倍速6時間を、
 録音機材として使用しました。
 また、
 中島みゆきさんも1990年前後にFM放送に出演されていますが、
 みゆきさんの場合は、なんと言ってもオールナイト・ニッポン(AM)
 オープン・リール・デッキのおかげで夜更かしせずに聞くことができました。

 オープンの良さは3時間番組をまとめて録音(エアチェック=死語?)し、
 カセット・デッキに編集して再録音することでヒット集を作りました。

 この作業は友人達にも知れ渡り、毎夜毎夜遊びに来るもの続出。
 地方ではカーステ全盛期で30万近いコンポを組む者もいました。
 自論としてカー・ステレオにお金をかけるなら、
 自宅用のコンポに「金かけろ!」と説得しまくっていたことを思い出します。
 ただし、
 地方人のデートは、自動車が当たり前の大前提。
 彼女のために、
 より早い新曲を手に入れたいのは何時の世も同じです。
 (この頃は8素子のアンテナでステレオ録音してたのでそこそこの音でした。)

 レンタル・レコードの波が地方に襲来したのもこの頃です。
 これまた色々な友人がレコードを借りて遊びに来ました。
 友人が借りてきたレコードで気に入りった音楽を録音させてもらったり…。
 
持ちつ・持たれつの関係が細々ながら今でも続いています。

 思い出せばキリがないほどにFM放送には思い出があります。
 FM放送の番組で一番記憶に残るイベントが、
 「オール・トゥゲザー・ナウ」1985年6月15日:代々木・国立競技場。
 
 このコンサートの模様を全国の民放FMラジオで録音放送したこと。
 当時はFM石川がまだ開局しておらず、FM福井での放送だったような
 金沢の友人から録音できる?と頼まれたと記憶しています。
 FM石川が1989年開局するまで、
 石川県には民放FM局はありませんでした。
 地方での音楽環境は、
 都会で生活される方々には考えられないものでした。

 *様々なことが不都合だった時代。

 上記に既述した時代の流れを振り返ると、
 5年10年の単位で移り行く音楽環境の変化。
 今の時代の便利さは、
 人の繋がりを稀薄にしているのかも知れません。
 思い出せば出すほどに、
 FM放送が結んだ親交が多々あったことに驚かされます。
 <音へのこだわり。>
 今の時代の音楽事情は、
 圧縮された薄っぺらな音を楽しむことで満足しているようです。
 
イヤホーンで聴いてイイ音でも、
 モニター・スピーカーで聴いてごらん。
 CDが本来持つ膨大な情報量(特に名盤の誉れを冠する作品)や、
 アナログ楽器の奏でる豊かな音の響きに気付くはずです。

 私は、
 同じ時間を過ごすなら本物との出会いを大切にしたいと考えます。
 現在は簡単に何でも手に入る時代に変化していますが、
 その実、
 <広く浅くの深入りしない音楽環境>
 
が育ちました。

 豊かな音楽環境を手に入れるにはお金がかかります。
 中学生の1ヵ月のお小遣いが1000~3000円の時代。
 アルバム・レコード1枚が2500円もしました。

 音楽が今よりもずっと高価な時代に友人達とのコネクションを駆使し、
 音楽情報の収得に貪欲でした。
 様々なことが不都合だった時代。>
 
は同時に楽しい時代』でもありましたし、
 手に入れることに喜びがありました。

 そして、
 様々なことが不都合だった時代。>
 音楽の持つ奥の深さを知るため(それぞれの目標のため)に、
 多くの若者の心の中に働く意欲が湧いてきました。
 1970~80年代は、
 そんな時代でした。


 <関連記事>
 *CDが売れない理由を中心に、消費の未来を考える。 

 http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20090313

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歌劇「トスカ」 全3幕(番組メモ)。

2009-03-15 20:52:00 | 番組メモ


 歌劇「トスカ」 全3幕( プッチーニ ) 

 放送局 :NHK-BS
 放送日 :2009年3月15日(日)
 放送時間 :翌日午前0時40分~翌日午前2時40分
(放送終了)

 ~以下、NHKホームページより記事転載。

 【 出演 】

 トスカ  : キャサリン・マルフィターノ 
 カヴァラドッシ  : プラシド・ドミンゴ 
 スカルピア男爵  : ルッジェーロ・ライモンディ 
 アンジェロッティ  : ジャコモ・プレスティア 
 教会の番人  : ジョルジョ・ガッティ 
 スポレッタ  : マウロ・ブッフォリ 
 シャローネ  : シルヴェストロ・サンマリターノ 
 看守  : フランコ・フェデリーチ 
 羊飼いの少年  : シモーネ・スカタルツィ 

 合唱  : ローマ・イタリア放送合唱団 
 管弦楽  : ローマ・イタリア放送交響楽団 
 指揮  : ズービン・メータ 


 【撮影監督】ヴィットリオ・ストラーロ            
 【美術】アルド・テルリッツィ                
 【テレビ演出】ブライアン・ラージ              
 【プロデューサー】アンドレア・アンダーマン         
 【監督】ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ         
 【字幕】小畑 恒夫    
                 
 [ 制作: rada film (2008年) ]

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【 NHK:法隆寺&東京国立博物館の名宝 】mimi-fuku番組情報。

2009-03-14 23:08:08 | 美術・芸術・創造

 
 【 法隆寺を知る4つの番組紹介 】

 1)NHKスペシャル
   「法隆寺再建の謎」
    2009年3月15日(日)総合テレビ:午後9時~9時49分
(放送終了)

 
2)ハイビジョン特集
      「法隆寺(前編)~秘められた聖徳太子の夢~」 
   
2009年3月16日(月)NHK-BShi:午後8時~9時50分
   2009年3月30日(月)NHK-BShi:午前9時~10時50分
(再放送予定)

 3)ハイビジョン特集
   「法隆寺(後編)~守り継がれた奇跡の伽藍~」
   
2009年3月17日(火)NHK-BShi:午後8時~9時50分
   2009年3月31日(火)NHK-BShi:午前9時~10時50分(再放送予定)

 4)ハイビジョン特集
   「東京国立博物館 ~巨大博物館の至宝~」
    
2009年3月19日(木)NHK-BShi:午後8時~9時50分
   2009年4月 2
日(木)NHK-BShi:午前9時~10時50分(再放送予定)


 <mimifukuから、一言。>

 直感ですが、
 3月に放送されるすべての番組の中で、
 最も注目すべき番組かも知れません。

 法隆寺を語る時にどの角度からアプローチするかによって、
 まったく違った見方をしなくてはなりません。
 ・聖徳太子信仰と伝来仏教の始まり。
 ・日本の文化・美術・工芸に与えた意義と影響。
 ・日本史(国内の勢力分布)的な視点。
 ・アジア史(渡来人と遣隋使)と文化交流。
 ・世界の建築史に於ける位置付け。
 ・美術・芸術作品としての技術と価値。
 ・地域にまつわる伝承やお祭り。
 ・映像美を作り出す古寺と自然との調和。
 思いつくだけでも多々様々で、ワクワクします。

 私が注目するのは、
 ・
日本の文化・美術・工芸に与えた意義と影響と、
 ・アジア史(渡来人と遣隋使)と文化交流。

 『法隆寺と正倉院』が、
 現代の世まで残された幸運に感謝します。
 シルクロード以前の朝鮮や中国との交流。
 飛鳥の都には朝鮮半島の文化と信仰を感じます。
 奈良の都には中国(大唐)の影響なくして語れない事実があります。
 『正倉院』が工芸品(調度品)の世界一の宝庫であるなら、
 『法隆寺』は仏像・仏具・仏典など信仰宝物の世界一の宝庫です。

 <法隆寺宝物>には寺宝の他に、
 <献納品宝物>があります。

 <献納宝物>とは、江戸から明治に変わった時代の1878年(明治11年)に、
 聖徳太子の遺品を中心に明治天皇(皇室)に献上された宝物のことです。
 戦後の紆余曲折を経て、
 『聖徳太子画像(旧1万円札の肖像画)』
 『法華経義疏(聖徳太子自筆)』
 『木画箱(もくえのはこ)』
等が御物として残され、
 その他の多くが東京国立博物館に所蔵されました。
 平成11年7月20日には、
 『法隆寺宝物館』として新たな展示室がオープンし、
 平素の常設展として展覧することができます。

 <法隆寺宝物のすべて>を知るには、
 御物、東京国立博物館、奈良・法隆寺に目を向けることが肝要です。
 大きな展覧会としては、
 1994年に奈良国立博物館で開催された『国宝法隆寺展(昭和資材帳)』
 1996年の東京国立博物館で開催された『特別展:法隆寺献納宝物展』
 があり、優れた図録が発行されました。


 番組ホームページによると、
 伽藍(がらん)の修復工事における、
 仏像の移動で本来近づく事のできない仏像に、
 ハイビジョン・カメラで接写(クローズ・アップ)することで、
 これまでにない緻密で詳細な映像で、
 当時の仏師や職人達の技術に迫る!  
 と言うことは、
 これまでの使いまわしでなく、
 すべて撮り立ての最新映像での放送? 

 近年(平成15~6年頃から)の映像技術の発達は目覚しく、
 美術品の細部を確認する作業は肉眼で見るよりも鮮明。
 以前とは違い拡大されたデジタル映像に揺れやブレがなく、
 さらに光の影響も微少で色彩にも安定感が増しています。

 どんな映像美がお茶の間に届けられるのか?
 NHKスペシャルがプロローグの予感。

 BS放送をご覧になれない方は、
 知り合いの方に頼んででもDVD録画してご覧ください。

 おそらく、
 これまでの映像表現とは全く違った鮮明な画像は、
 飛鳥・奈良時代の美術・工芸の技の凄さを
 如実に証明してくれるはずです。

 と同時に、
 日本の伝統的な技術力の継承のルーツを探る旅として、
 私達の先人が何を残してくれたのかを深く考えることは、
 同時に、
 私達の精神(継続された日本古来の伝統文化としての勤勉)
 を知る旅(未知との邂逅)になるはずです


 自国の過去に自信を持つ。

 *渡来人から学んだ技術を世界最高の技術に変える能力。
 *一つの目標が決まると猪突猛進で突き進む勤勉さ。
 *社会の変化をいち早く察し、柔軟に対応する順応性の高さ。
 日本人の利点でもあり、欠点でもある3つの要素の源流。

 もしかしたら、
 そんなことをも気付かせる番組になっている気がしますし、
 4日間の放送が今から楽しみです。


  <関連記事へのブログ内リンク>
 *ハイビジョン特集:【にっぽん心の仏像】
  http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/1689cf1542f1a1e0803214f03e13bfba


 ~下記、NHKホームページより記事転載。

 Ⅰ:NHKスペシャル「法隆寺再建の謎」 

 飛鳥時代に聖徳太子が創建した法隆寺。
 現存する世界最古の木造建築であり比類のない寺宝を持つ。
 昨年その中心となる、伽藍・金堂で大規模な修復工事が行われた。
 それに伴い金堂内の仏像群を堂外に移動することとなり、
 普段は間近に見ることのできない国宝の仏像を、
 詳細に撮影できる希有な機会が訪れた。
 また建物の科学調査が進められ、
 この調査にも密着取材することができた。
 法隆寺は一度火災に遭い現在の伽藍はその後再建されたものだとされてきた。
 ところが今回、金堂に使われている木材の年輪を調査したところ、
 そうした常識を覆す結果が出た。
 そこから浮かび上がってきたのは、
 国難に直面した人々が聖徳太子の権威を借りて、
 国をひとつにまとめていこうとする物語だった。
 番組では最新の研究を基に、
 金堂の建設当初の姿を今に蘇らせ、
 そこに秘められた聖徳太子を巡る知られざる物語
 
を明らかにしていく。


 *ハイビジョン特集「法隆寺」(前後編)

 法隆寺には近年新たな研究の光が当てられつつある。
 調査により謎に満ちた伽藍建立の経緯が浮かび上がりつつあり、
 また、
 仏像・絵画などに関する美術史研究の進展により諸伽藍の当初の姿や
 空間にこめられた知られざる意図が明らかになってきている。
 さらに、
 法隆寺所蔵の国宝38を全てハイビジョン映像で網羅
 四季折々の古式豊かな儀式を交えながら、
 世界最古の木造建築:法隆寺がいかに誕生し、
 いかに1300年以上守り伝えられてきたのか?
 まさに、
 「法隆寺のすべて」をお伝えする2本シリーズとしたい。


 Ⅱ:「法隆寺(前編)~秘められた聖徳太子の夢~」

 前編は、
 昨年行われた科学調査から浮かび上がった、
 世界最古の木造建築の謎を追いながら、
 飛鳥時代の宝物を中心に紹介する。

 寺を創建した聖徳太子の死後、
 法隆寺は火災で全焼したとされているが、
 誰がいかにして寺を再建したのかは謎とされてきた。
 2008年。
 建物の年代を探るための科学調査が進められ、
 日本に異国の宗教・仏教が根づいた時の、
 知られざる物語が浮かび上がってきた。
 至宝、名建築をご覧いただきなら、
 神秘的な古代史のロマンを堪能していただきたい。

 Ⅲ:ハイビジョン特集「法隆寺(後編)~守り継がれた奇跡の伽藍~」
 
 後編は、
 「技」をキーワードに至宝がいかにして造られ守られてきたのかを追う。
 1300年の風雨や地震に耐えて立ち続ける法隆寺の伽藍。
 解体修理したときの秘蔵のフィルムを手がかりに、
 古代工人が持っていた驚きの技術や職人たちの絶え間ない努力に迫る。
 さらに、
 至宝が生み出され守り伝えられた背景にあった聖徳太子への篤い信仰を、
 法隆寺に伝わる四季折々の古式豊かな行事を交えて伝える。

 【語り】長谷川勝彦


 Ⅳ:「東京国立博物館:巨大博物館の至宝15部門」 
     ~各部門別:学芸員が選ぶベスト3作品の発表~

 東京国立博物館は1872(明治5)年に創設された日本最初の博物館。
 年間100万人を超える人々が訪れる。
 博物館の底力を示すのが常設展示作品の豊かさ。
 収蔵品総数は11万件以上と群を抜いて日本最多。
 その中には、
 国宝91点・重要文化財610点を含む。
 縄文・弥生の考古資料。
 絵巻や屏風などさまざまなかたちの絵画。
 法隆寺の金銅仏群を中心とする彫刻など、
 教科書でもおなじみの日本・東洋美術の名品が数多く収蔵されている。
 番組では、
 15部門それぞれの専門学芸員が番組のために「部門ベスト3」を選び、
 それぞれの作品を前に作品の内容、伝来の物語、注目すべき技術など、
 日夜研究する者だけが知るエピソードを多様な角度から解説する。

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