TOKYO REAL FASHION 2009A/W
~東京ガールズコレクション2009秋/冬~
放送局 :NHK-BShi
放送日 :2009年9月19日(土)
放送時間 :午後8時30分~午後10時30分(放送終了)
~副音声は会場音声のみの放送。
放送局 :NHK-BS2
放送日 :2009年9月24日(木)
放送時間 :午後9時~午後11時 (放送終了)
東京ガールズコレクション2009秋冬25ブランドの完全保存版!
2万人が盛り上がる熱狂のステージでトップモデル85人が豪華競演。
サプライズゲストも登場!
今、世界一“カワイイ”といわれる東京の女の子。
最大の要因は世界が注目する安くてオシャレなふだん着、
「リアルクローズ」のめざましい発展にある。
リアルクローズ最大の祭典が「TOKYO GIRLS COLLECTION」。
2万人の女性が見つめる2009年秋冬25ブランドの熱気あふれるショーと、
人気モデルのインタビュー&注目の舞台裏まで納めた完全保存版!
【ゲスト】石川 梨華
【司会】 クリス・ペプラー
【解説】 松下 久美
TOKYO REAL GIRL(NHK-BS2:3夜連続)
~トップモデルの素顔~
【第1夜】:マリエ
*放送日:2009年9月21日(月)午後11:00~午後11:27(放送終了)
そのライフスタイルに若い女性たちが共感を覚えるトップモデル。
番組では多忙な毎日を送る彼女たちに密着取材し素顔や意外な一面に迫る。
第1夜は、タレントとしても活躍しているマリエが登場!
「TOKYO」をテーマに写真を撮影する1日に密着する。
暗室にこもりながら1枚の写真を仕上げていくマリエの意外な一面を紹介。
プライベートビデオでは、こだわりグッズがそろった「マリエの部屋」も公開。
【第2夜】:長谷川潤
*放送日:2009年 9月22日(火)午後11:05~午後11:30(放送終了)
第2夜は長谷川潤が登場!
少女時代、たった一人でハワイから来日した。
23歳の今「最初は怖かった東京にようやくなじんできた」という。
料理やベリーダンスなど東京を思い切り楽しむ“ハセジュン”の笑顔を伝える。
【第3夜】:道端ジェシカ
*放送日:2009年 9月23日(水)午後11:00~午後11:25(放送終了)
第3夜には、
鍛え抜かれたボディーと健康的なルックスで活躍する道端ジェシカが登場!
オフの1日、行きつけの化粧品やアロマの店を巡り、ランチを楽しみ、
ユニークなエステに励み、ジムでシェイプアップするジェシカ。
今一番輝くモデルの素の美しさと本音のトークがはじける24分!
~以上NHKホームページより記事転載。
<mimifukuから、一言。> イベントとしても番組としてもモンスターになりつつあるTGC。
当ブログでもお馴染になっている「東京ガールズコレクション(秋冬)」が、
2009年9月5日:東京の国立代々木競技場で開かれました。
平成17年からの開催で今回が9回目(入場者は2万3100人)。
年々認知度が高まりボルテージも鰻登りの状況です。
今年の注目は、老舗百貨店『伊勢丹』の出品。
高級百貨店:伊勢丹の若い女性向き売り場「イセタンガール」。
→ http://www.isetan.co.jp/icm2/jsp/store/shinjuku/women/isetan_girl/index.jsp
大手衣料品会社の『ユニクロ』、『青山商事』や百貨店『伊勢丹』の出店は、
本来の東京ガールズコレクションの方向性を不透明なものにしていると感じます。
それよりも驚きは、
『伊勢丹』と『ユニクロ』が販売をめぐって同じ舞台に立つこと。
2009年:業界の生き残りをかけた時代の不思議を感じます。
現在、
大不況下の中で苦境に立たされる百貨店業界。
不況になると春が訪れ全国各地で、
<一人勝ち>と称されるファーストリテイリング社。
今回の<一言>はいつもと違って『お店』について考えて見ます。
~ただし男性衣料についての見方になります。
モノの値打ちについて、
百貨店が過ちを犯したことは<売れさえすれば良い>と言う気質。
そうした体質の中で『伊勢丹』は百貨店の中では長く優等生であり続けました。
伊勢丹が挑戦したことはインポートの充実(セレクト・ショップ化)と、
専門誌、情報誌との徹底したタイアップ(協力関係)。
雑誌に載っている主だった商品は、これまで『ビームス』や『シップス』と言った、
都市部に点在するセレクト・ショップで購入する方法が一般的でした。
百貨店ではデザイナーブランドのライセンスを持つ従来の取引業者との、
長年の関係を断ち切ることができず癒着に近い仕入れ関係を保ちました。
デザイナーブランドではライセンス制度が当たり前のブランドも多く、
品質にバラツキがあります(その割りに価格は安くはない)。
また海外のメーカーブランドも一部の定番品に自社製品があるものの、
多くが海外の安い単価を求め名前だけの2流品も存在します。
メーカーブランドの他に職人工房(ファクトリーブランド)で作成された、
手作りの衣料品もあります(手に入り難いが最も信用性が高い)。
~こうしたブランドの購入こそがセレクトショップの醍醐味です。
伊勢丹の成功は過去の柵を排除し顧客が求めるホンモノにこだわる事で、
高い集客を誇ってきました。
個人的な話になりますが私はバラクータ社のG9が好きで3枚持っています。
~価格は26800~30800円の時(輸入品とレートの関係)に購入。
一枚は銀座の『テイジン・メンズショップ』。
一枚は上野の『玉美』。
一枚はJR名古屋駅ビル隣接の某有名百貨店。
最初の2枚は輸入元があってサイズもインポート。
百貨店で購入した商品はタグが某百貨店の日本人サイズ。
~伊勢丹でもバラクータを数年前から取り扱い。
G9hのファスナー(前開きジッパー)は脆く壊れやすい特徴があります。
それでも最初の2枚は6~8年着用しているのですが、
某百貨店で購入した物は3年目にジッパー凸凹部の付根の樹脂部分が破損。
ジッパーの交換は簡単だろうと尋ねたらリペアのサービスはないとのこと。
呆れました。
最終的に某百貨店で購入し修理できないと言われたG9のジッパーの交換は、
地元の小さな個人クリーニング屋さんに依頼して3800円、2週間位で、
日本製(YKK)の安心できるジッパーに交換してもらいました。
百貨店がダメになった理由は、
・他の衣料品店(スーパー、カジュアルショップ)との違いがなくなってきたこと。
・モノが良いと言ってもリペアのできない商売では使い捨て商品と変わらない。
・店員の対応もマニュアルの行き届いたショップとの差がなくなってきたこと。
・顧客が“おべんちゃら”よりも的確な指摘を求めていることに気付いていない。
などが挙げられます。
『商品に対する尊敬』が薄れてきた現在の社会は、
<品質よりも価格>に目が行きます。
買える価格帯を設定して品質を合わせる。
適度な価格で買える適度な商品。
多くの衣料品が使い捨ての時代に入っています。
クリーニング店が嘆くことは購入価格が低下してきたことで、
クリーニング価格とのバランスが壊れているとのことです。
「百貨店で購入するような高価な品物ならばクリーニングを出すけれど、
1280円で買ったウールのセーターを400円でクリーニングはしない。」
と語っていました。
と同時に百貨店がお客さんを育てなかったことにも問題はあります。
大切な衣料は一生モノのイメージを顧客に植え付けられなかったこと。
衣料に限らず靴でも鞄でも工芸品でも家具でも修理がきくものを修理せず、
販売だけに目的を絞ったことで商品への尊敬が失われました。
また、
必要な手入れや年に数回の着用(使用)がモノの寿命を保ち、
モノに着慣れ感や風合いなどの生命(いのち)を吹き込むこと。
特に革製品の特性やメンテナンスの知識は生涯に渡って役に立ちます。
そうしたホンモノの道具としての衣料は環境保護にもつながるでしょうし、
永く商品に愛着を持ち大切に保存することでバリエーションが増えていくことも、
高級品質の特徴として記憶すべき事例です。
そうした意識や知識もなく<売れさえすれば良い>と言った風潮や、
流行を追うだけの陳腐なデザイン性の追及が百貨店をダメにした。
そんな風にも感じます。
現在の風潮としての使い捨て衣料。
特にジーンズの安売り合戦は目を覆いたくなります。
私も試しに『ユニクロ』の3900円ジーンズと、
『イオン』の1980円ジーンズを今年の1月に購入。
従来のブランド物が7800円位の単価だった物が、
3900円→2900円→1980円→980円→880円と急速な下落。
それに加えて品質にも問題がないことにグローバル社会の驚きを覚えます。
モノが安くなることは消費者にとって嬉しいことのように思えますが、
実際問題として国内製造者にとっては苦痛以外の何ものでもありません。
グローバル化によって海外価格との競争を強いられるか独自性を模索するか。
『ウォルマート―世界最強流通業の光と影』(ボブ・オルテガ著)の文中に
「価格を安くするため世界の彼方此方に製造依頼を出し途上国においては、
安価な労働力を求めるがゆえ小さな子供たちに長期労働を強いている。」
との言葉を見つけた時にどの国の誰もが製品(商品)作りに参画できる、
コンピューター社会の利便性と憂鬱を感じました。
~その是非が今後の先進国と新興国との経済的駆け引きの最大の課題。
途上国が豊かになることの代償としての先進国での雇用の切迫。
大量生産時代の憂鬱は環境破壊を瞬く間に促進しました。
商品に対する尊敬と愛着。
一枚の衣料をめぐってそんなことも考えて欲しいと感じます。
世界と同じ競争はしない日本文化の独自性。
日本の女性ファションの動向を世界が注目しています。
<関連記事>
*東京ガールズ・コレクション2009春夏:番組情報。
http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/d/20090326
<番組感想>
以前のショーと変わったことはあまりに世間の注目が集まり、
雑誌の中のモデルの位置がセレブリティを代表するアイコンとなり、
主役であるべきファションが脇役になっているように感じた。
デザイン性も以前のような<えっ?>と驚く挑戦的なブランドが少なくなり、
洗練され完成されたバランスも西洋的なコピーと感じ物足りなかった。
~でもイセタンの冒険は挑戦する百貨店の面目躍如。
4th(セレクト・ステージ)は楽しいステージが続いた。
特にアナザーエディションやキットソンのステージは圧巻。
個人的な見解としては、
世界が注目する中で<和の民族色>を表現して欲しいと感じたし、
ターゲットがガールからウーマンまで幅広い層に変化している。
2009秋冬:コンセプトの曖昧性を感じるモンスターショーに変貌した。
蛇足ながら、
テレビで御馴染のモデル(兼タレント)さんに注目が集まる中で、
大屋夏南さんの存在性(ワイルド感)が目にとまった。
【公式ホームページへのアクセス】
☆東京ガールズコレクション:09A/W。
http://gw.tv/tgc/index.html
★TGC出演モデル一覧:09A/W。
http://gw.tv/tgc/09AW/model/index.html