外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

伊豆大島への旅~3日目の最終日~

2021-03-30 09:10:26 | 国内旅行

 

 

伊豆大島への旅の3日目。この日は最終日で、午後のジェット船の乗船時刻まで時間があるので、大島公園に行くことにした。あいにく雨が降っていたが、小降りだったので助かった。

 

まず、朝食前に風呂に入る。やはり露天風呂はいいな・・・風呂上がりに、残っていたワインやチューハイを飲んでから朝食へ。朝風呂は気持ちがいいが、その後にアルコールを摂取しなければならないのが問題だ。(しなくてもいいのよ)

 

今朝の小鍋は、何かの蒸し物(よくわからなかった)。ここの料理は地味に美味しい。

 

 

食べている間、少し離れた隣のテーブルの小さな男の子が私の顔を凝視していた。私は時々、こうやって子供にじ~~っと見られることがあるのだが、なぜだろう・・・

 

朝食後、チェックアウトして荷物を預け、路線バスで大島公園に向かった。大島公園には、椿資料館動物園がある。

 

まず、雨宿りを兼ねて椿資料館を見学。島での椿の生育や関連産業(オイル、石鹸など)についての説明があり、様々な種類の椿の鉢を置いたコーナーもある。

 

 

 

私は赤いスタンダードな椿が一番好きかもしれない。でも白いのも捨てがたいな・・・

 

冷たい小雨がしとしと降る中、椿資料館を出て動物園へ。他のお客はあまりいなかった。登場人物が雨の動物園を訪れるシーンが出てくる小説(村上春樹や江国香織など)を妹と一緒に思い出しつつ歩く。

 

南国っぽい植生。雨のせいで風景がしっとりしている。

 

 

この動物園は無料なのだが(椿資料館も)、敷地が広くて海も見えるし、ラクダやカピバラ、ゾウガメ、ワラビーなど見どころが多かった。

 

 

 

 

 

 

鳥さんたち。

 

孔雀を見ると、ふと淡谷のり子を連想する。

 

 

ゾウガメさんたちは食事中だった。

 

 

カピバラさんは狭くてちょっとかわいそう。

 

 

フタコブラクダさん、かっこいい。

 

 

座り込んでいるのはリャマの子供かな?(ちゃんと札を見ていない)

 

 

ワラビーも食事中。巨大なネズミとカンガルーの間くらいのイメージ

 

 

ヤギさん。

 

 

ヤギの群れとカラス。カラスは食事中?

 

 

一通り堪能したので、またバスに乗って元町港に戻る。すっかり体が冷え切ったので、港周辺の店で休憩することにした。

 

 

前日、土産物屋を回っている時に見かけて、気になっていた喫茶店に入る。「もももも」という店だ。

 

 

観光喫茶だから、観光客の私たちにはピッタリね。

 

 

店内はわりと広め

 

 

窓から海が見える。

 

 

大島関連の本なども並べてあったりする。

 

 

メニュー

 

 

ここまで見たところ、どう考えても「東京から島に戻ってきた若夫婦が開いたお洒落で文化的なカフェ・イベントスペース」という雰囲気なのだが、入ってみたら「島のお母さんのお手本」という感じの可愛いおばあちゃんが厨房から出てきて、水と一緒にホームパイとエリーゼを出してくれた。

 

ホームパイとエリーゼにこんなところで会えるとは。

 

 

お店のツイッターのアカウント(更新が滞ってる)を見ると、このおばあちゃんは店主のお母さんだそうだ。

 

 

私は500円の「ねこまんまセット」というのを頼み、セットのドリンクをビールに出来るかどうか聞いたのだが、おばあちゃんは「いいよ、600円くらいでしてあげるよ」と言いつつ、「ねこまんまセット」に「ビールセット」(750円)をプラスしたような品数の料理を出してくれた。ちなみに700円払った。謎が多い店なのだ。700円でも格安だと思うが。

 

「ねこまんまセット」 

 

 

おかかおにぎりも味噌汁も、ごく普通の味だが、サラダが新鮮だった。なぜかニンジンジュースが付いていたのは、客の健康を思いやってのことか。

 

 

「ビールセット」らしきおつまみとハートランドビール。

 

 

お洒落なカフェはハートランドビールを置いていることが多いが、私は特に好きでも嫌いでもない。ヱビスの方が好き。

 

 

妹はミルクコーヒーだけ頼んだが、やはりニンジンジュースが付いてきた。

 

 

そして飲み終わったら、「アイスコーヒーも飲む?」と聞かれ、アイスも出されていた。

 

 

 

 

料金はコーヒー1杯分だ。なんなの、この店は・・・近所にあったら入りびたりそう。

 

 

旅の最後に面白いお店を発見して非常に満足しつつ、ホテルに戻って荷物を受け取り、またバスで岡田港に出て東京行きの船に乗った。船の発着が岡田港になるか元町港になるかは、当日の潮の具合で決定されるそうだが、私たちが泊っている間はずっと岡田港発着だった。岡田港の方が猫が多いし、次に来ることがあれば岡田港の方に宿を取りたいものだ。次があるかどうかはわからないが・・・

 

そんなわけで、2泊3日の伊豆大島の旅の記録はこれで終わり。ここまで読んで下さった方々、どうもありがとうございました。

 

 

(終わり)

 

 

 

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伊豆大島への旅~2日目~

2021-03-28 04:19:56 | 国内旅行

 

伊豆大島での2日目。

 

たっぷり寝た後(多分9時間くらい)、朝6時に起きて温泉に入った。全体的にこじんまりとしているが、お湯の水圧が強く、露天風呂も付いていて悪くない。先に入っていた人が出て行った後は、私一人だった。少し寒かったが、露天風呂で空を見上げ、風に木の葉が揺れる音や小鳥の囀りを聴いていると、朝っぱらから詩人になってしまいそうな気分になる。

 

他のお客さんが入ってきたので湯から上がり、部屋に戻る。露天風呂付の部屋に泊れる身分になりたい。でもきっと一生ムリね・・・ふっ

 

7時半に朝食に行く。昨夜夕食を食べたのと同じ部屋だ。旅行の時くらいしか朝起きないので、朝食を取るのはおそらく1年ぶりくらい。朝起きてお風呂に入ってご飯を食べるのって、とっても清々しい気分だ。旅行って、素晴らしい。

 

小鍋で温めて作る自家製豆腐がメインの朝食。私にはちょうどいい量で、ご飯も美味しく炊けていた。

 

 

10時にホテルのシャトルバスに乗って岡田港に出て、そこから路線バスに乗り換えて三原山の山頂口に行った。

 

乗り換えの待ち時間が少しあったので、岡田港周辺を散策。

 

お地蔵さんの祠をのぞき込む

 

 

趣のある旅館。 よく見たら看板猫がいた。

 

 

警戒警報発令中

 

 

「ち、場所を変えるか」

 

 

なんだか絵になる風景

 

 

すぐ近くにある八幡神社という神社に行ってみたら、そこにも大きなハチワレ猫がいた。(左の方)

 

 

「こいつら誰?」

 

 

「とりあえず避難しとくか」

 

 

八幡神社

 

 

微笑んでいる狛犬の親子。子犬が大人顔な気もするが。

 

 

別の家の屋根にも昼寝猫がいた。

 

 

二度寝ですかね。

 

 

脇道を抜けて海に向かう。

 

 

 

 

カモメが大勢いた。

 

 

防波堤にはメジロさん(なんとなくさん付け)

 

 

バスは時間通りに出発し、11時頃に山頂口に着いた。13時30分の帰りのバスまでに山頂まで往復することになる。山頂に登る観光客は他にも何組かいたが、全体的に閑散としている。コロニャ(コロナ)の時代の観光にはピッタリだ。

 

バスを降りて少し歩き、このお茶屋さんの誘惑を振り切って先に進む。

 

 

ここの右手の道を降りていく。

 

 

 

山頂までは1本道なので、方向音痴でも迷いようがない。

 

 

前方には、乳飲み子を抱っこし、別の子をのせたベビーカーを押している若そうな女の人と、年配の女性が歩いていた。ベビーカーを押している人は辛そうな顔をしていたし、年配の方の人は手助けをする気配もなく、気ままに歩いていた。これは何かの罰ゲームなのだろうか・・・

 

スーツに手ぶらというスタイルで登っていく3人組の男性のグループも気になった。彼らは私たちより先に登頂したのだが、戻ってきたのは1人だけだった。後の2人はどこに消えたんだろう・・・どうも三原山は謎が多いスポットのようだ。

 

 

溶岩にはススキが良く似合う。

 

 

こういう人工的な洞穴のようなスペースが何か所かあった。何のためのものだろう。

 

 

歩き疲れたことを見透かしたように、恐ろしいタイミングで休憩スポットが出現。

 

 

座って遠くを眺めると、青い海が見える。確かに素晴らしい眺望だ。

 

 

道の両側にロープが張られた場所に来たら、山頂まであと少し。

 

 

三原神社を越えて少し行くと

 

 

火口展望場に着く。

 

 

煙が上がっている。この日は寒かったので、降りて行って温まりたかったが、そういうわけにもいかない。

 

 

帰り道

 

 

最初のバス停に戻り、しばらく待ったらバスがやってきた。

 

 

岡田港に戻って、良さそうな食堂に入って、遅めの昼食をとった。

 

 

「一峰」という店だ。(食べログ) 建物の2階にある。

 

 

メニュー アルコールの品揃えがけっこう充実している。

 

 

私は白身魚のべっこう漬けをつまみに地元の焼酎を飲んだ。どちらも美味しかった。

 

 

焼酎のお湯割り、冷えた身体が温まる。おつまみ付き。

 

 

コースターはウサギと椿のデザイン入り。ウサギがなんだかなまめかしい。

 

 

妹は明日葉そば。麺に明日葉が練り込んであるらしく、ほんのり緑色をしていた。

 

 

出されたお茶も明日葉茶だった。明日葉も伊豆大島の名物らしい。

 

 

店の片隅にあったアボカドの種(?)

 

 

元町港に戻るバスを待っていたら、また猫を見かけた。岡田港周辺には猫が多いようだ。みんなまるまる太っていて、毛並みがよかったので、飼い猫かもしれない。

 

 

ちょっとしょぼくれた顔の猫さん

 

「かゆかゆ」

 

 

「・・・視線を感じる」

 

「やっぱり、まだいたか」

 

 

猫には港が良く似合う。

 

 

元町港に戻ったら、もう夕方だった。海辺に出て、夕陽を眺めなければ。

 

 

夕陽が海に沈む瞬間。誰がどう撮っても良い写真になりそうな予感。

 

 

 

 

酒屋に寄ってから宿に帰り、きれいに掃除されて布団が敷かれた部屋でごろごろして、食前酒のチューハイを飲みつつ夕食を待った。

 

 

この日の夕食は、魚や野菜の蒸し鍋がメイン。魚中心だが、鴨肉のローストもあった。肉派の私には嬉しい。

 

 

食べた後は、また早く寝た。慣れない山歩きをして疲れたのだ。

 

 

こんな生活してたら、健康なヒトになってしまう気がして、ちょっとコワい・・・(2泊3日や)

 

 

(続く)

 

 

 

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伊豆大島への旅~初日~

2021-03-22 08:09:56 | 国内旅行

一瞬左から読んで「???」ってなるやつ

 

 

今回は、去年の12月初めに妹と2泊で行った伊豆大島の話。

 

2020年12月の初め頃というのは、日本でコロニャ(コロナ)の第3波がかなり盛り上がってきていた時期だった。宿を予約した段階では感染状況はまだ落ち着いていたのだが、その後11月中旬あたりからグイグイ来た。そのため、キャンセルしようかどうかギリギリまで迷ったが、移動自粛勧告も出ず、GOTOトラベルの割引キャンペーンもまだ中止にならなかったので、敢えて行くことにしたのだ。

 

物議を醸したGOTOトラベルキャンペーンだが、旅に出ようと思った時、実質的に半額になる割引があったら誰でも利用するのではなかろうか(私たちは宿代にしか使えなかったが)。私のように家族と寂れた観光地(失礼)に出かける場合、マスクやディスタンスなどの対策に気をつけたら問題ないと思うのだ。公共交通機関やホテルなどでは換気・検温などの対策が取られているわけだし。但し、実際問題として、このキャンペーンによって全体的に観光地に人が密集し、人の移動が促進されて感染地域が拡大し、グループ旅行や宴会が行われてクラスターが発生したりする確率が高くなるわけなので、中止は致し方ないし、再開もすべきではないだろう。

 

伊豆大島でコロニャの感染者が出た場合、本土の病院にヘリで運ばれる事態となり、島の人々は観光客を恐れているという記事(これ)を読んだので、お店などで現地の人々と接触する際は非常に気を遣ったが、出会った島の人たちは温かくもてなしてくれ、居心地がよかった。

 

なぜ伊豆大島に行くことに決めたかというと、日本で唯一の砂漠「裏砂漠」があるという記事(これ)をネットで見たからだ。鳥取砂丘は砂丘でしかないが、ここは本物の砂漠かもしれない・・・こ、これはぜひ行かなきゃ!と思ったのだが、裏砂漠の近くに行くバスはないとのことだったので、結局あきらめた。体力がないのに無理して何時間も歩いたら、きっと行き倒れるからな・・・それでも、三原山の噴火口までは登れたので、十分満足だった。

 

旅行前にガイドブックを読んで、伊豆大島が東京都に属していることを初めて知った。「伊豆=静岡県」だと思い込んでいたし、そもそも伊豆半島と伊豆大島の区別が出来ていなかった・・・(参考

 

前書きがやたらに長くなったが、そういうわけで伊豆大島にちょっと行ってきたのだ。

 

 

早朝(8時35分)に竹芝港から高速ジェット船に乗った。乗船時に検温があった。

 

 

ひとつおきに座るようになっていて、船内ではマスク着用。

 

 

10時20分に伊豆大島の岡田港に着いた。船は岡田港か元町港のどちらかに着くのだが、どちらに着くのかは当日にならないとわからないという、日本らしからぬシステムが採用されている。宿は元町港付近なのだが、送迎バスが出ていたので、それに乗ることができた。

 

 

経済的で元町港から徒歩圏内だというので選んだ「ホテル白岩」

 

 

ここでも検温があった。熱が高かったら、どうなるんだろう・・・

 

 

時間が早くてチェックインは出来ないので、荷物だけ預けてさっそく観光に出かける。2泊しかしないので、がんばらなければ。

 

 

 

 

伊豆大島は「椿の島」だそうで、街路樹も椿だったりした。

 

 

歩き出したら、私たちを歓迎するかのように育ちの良さそうな猫が現れた。島猫第1号だ。

 

 

「なんなのこの人たち・・・」

 

 

「まだついてくるわね・・・」

 

 

柵の向こうに消えてしまった。

 

 

猫に会えて満足した後は、バス(時刻表等はこちら)で島の一番下の端っこにある波浮港へ。元町港から波浮港までは30分で690円と、料金がけっこう高いのだが、バスではクーポンが使えたので助かった。

 

 

バスのシートにも椿

 

 

ぼんやりしていたら降りそこなって、停留所1つ分歩いた・・・

 

 

港の背後の高台の植生が南国っぽい

 

 

いい感じの廃墟もある。

 

 

港の周りには案外猫がいなかった。

 

 

でもセキレイさんが歓迎してくれた。

 

 

昭和な感じの波浮の街並み。こじんまりしているが、商店や鮨屋もある。

 

 

少しだけ辺りを散策

 

 

 

 

街並みの辺りに戻って、おばあさんがやっている商店でチューハイを買い、ランチをとれる店はあるかと聞いたら、すぐ近くにある鮨屋に行ってみたらいいと言ってくれた。店の前には予約が必要だと書いた札が出してあったのだが、入ってみたら予約がなくても問題なかった。若い大将と可愛らしくて優しい感じの若奥さん(?)がやっている「港鮨」という店だ。

 

 

レトロなカメラとかが飾ってある店内

 

 

島の名物だという「べっこう寿司」が気になったが・・・

 

 

結局、地魚のにぎりに決めてシェアする。私はビールを飲むし、昼はさほど食べない。

 

 

あら汁は2つ付けてくれた。

 

 

新鮮な地魚のにぎりはもちろん美味しかった。ビールに合う。

 

 

食べたらまたバスに乗って、元町港に戻る。バスの本数は少ないのだが、それほどは待たずに済んだ。

 

 

途中で見かけたカッコイイ地層

 

 

元町港に到着して、宿に向かって歩いている途中で、猫屋敷を発見した。

 

 

建物の入り口付近で置物のようにじっとしていた猫さん。絶対こっちを見ようとしない。

 

 

 

ふと上を見ると、こちらを伺っている子がいた。

 

 

この子も目を合わそうとはしない。

 

 

でもこちらが気になるらしく、私たちが動くと微妙に移動してくる。

 

 

伊豆大島、素晴らしいところではなかろうか・・・

 

 

猫スポットを見つけて大いに満足しつつ、ホテルに戻る。

 

 

ホテルでチェックインを済ませて部屋で休憩。

 

 

窓から遠くに海が見える。

 

 

夕食までの間に近所の酒屋に買い出しに行ったが、イタリアのサレルノ産の珍しいワインがあったりして、なかなか品揃えがよかった。伊豆大島、あなどれない。

 

 

夕食は部屋食や個室ではなく、他の数組の客と一緒に大部屋で食べた。換気はされているだろうから、まあいいだろう。感染拡大の折ではあるが、行きの船も乗客が多かったし、このホテルも繁盛しているようだった。

 

 

名物の「椿フォンデュ」がメイン。椿油を使った串揚げだ。

 

 

あっさりしていてヘルシーな感じ。

 

 

刺身も新鮮だ。他にも小鉢料理がいくつかあった。

 

 

ビールがアサヒスーパードライでさえなければ、言うことないのだが・・・

 

 

早起きして疲れたので、この日は早く寝て温泉は翌日入ることにした。

 

 

(続く)

 

 

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トルコの飛び地・東京ジャーミイのハラールマーケット

2021-03-15 08:29:16 | 日本における中東

 

先日、東北沢のエジプト料理店「デリショップ うちむら」に行った時のことを書いたが(これ)、その際に東北沢の隣りの代々木上原駅から行って、東京ジャーミイの裏のトルコ文化センターに入っているハラールマーケットに寄ってから行った。今回はその時の写真を載せる。

 

日本最大のモスク、東京ジャーミイについては、2015年に「東京ジャーミイはトルコの飛び地のよう」という記事を書いた(これ)。あそこはトルコ政府が所有・運営しており、イマーム(礼拝導師)もトルコから派遣されて来るので、実際、飛び地のようなものなのだ。

 

2015年当時はハラールマーケットはなく、モスク付属の建物の通路のようなスペースに物販コーナーがあるだけだった。比較的最近になって、東京ジャーミイ(以下ジャーミイ)の裏手にあった駐車スペースや歴史的な建物をつぶして文化センターが建てられ、そこにハラールマーケットやカフェがオープンしたのだ。

 

ジャーミイのハラールマーケットに行くのは今回が初めてだったので、嬉しがって写真を撮りまくり、枚数が多くなってしまったが、お付き合いいただければ幸いだ。

 

代々木上原駅からジャーミイは、徒歩5分くらいだ。行き方は簡単で、方向音痴の私でも迷わない。(行き方は末尾に貼った食べログのリンク参照)

 

 

ミナレット(塔)が目印

 

 

入り口 

 

 

外壁にアラビア語のワーウの文字(و)が大小重なり合うように彫ってある部分が好き。親子っぽくて。これはトルコのモスクでも見かけたことがある。

 

 

今回はモスクは素通りして、裏手の文化センターに直行した。

 

 

モスクの正面右手の方に目印が出ていた。

 

 

ジャーミイの後姿 どこから見てもトルコのモスクそのものだ。

 

 

トルコ文化センター

 

 

建築様式が、トルコの世界遺産サフランボルの古民家に似ている気がするのは私だけ?

 

 

行ったことはないが、サフランボルの古民家はこういうやつだ。(ウィキペディアの写真)

 

 

では、入ってみましょう。

 

 

ハラールマーケットは1階にある。入って左手。

 

 

広めのスペースに、棚が沢山並んでいた。トルコ製品ばかりかと思ったら、インドネシアやパキスタン、韓国など、他の国の製品も多く、バリエーションがあった。

 

 

 

 

食料品と並んで販売されているグッズは、ほぼトルコ製品のようだった。トルコに行かなくても、ここに来たらトルコ土産が買えるので、トルコに旅行したフリをするのに使えるかもしれない。脱コロニャ(コロナ)の時代が来たら。

 

 

かわいいお客さんがいた。

 

 

私たちが行ったときは、宗教の戒律に沿ったハラールフードを求めてやって来るイスラム教徒よりも、異国情緒に惹かれる日本人の若い女性の買い物客の方が多かった。ジャーミイの広報担当の下山さんも店内にいて、彼女たちにあれこれ説明してあげていた。中には、礼拝用マットを買っている人もいた。

 

 

礼拝用マット 1人用で持ち運べる。

 

 

イスタンブールのエジプシャン・バザールにある老舗のコーヒー豆(粉)店「メフメット・エフェンディ」の製品まであって、ドキドキした。

 

 

両目がMの字になっている顔のマークが目印だ。銅製のジェズヴェ(トルココーヒーを入れるための柄杓)まである。こんなものが東京のお店で買える時代が来るなんて、感慨深いわ・・・

 

 

アルコール分の入っていないハラール醤油。けっこう高い。

 

 

豚肉・豚製品の入っていない貴重なハラールのインスタント麺。

 

 

懐かしいインドミーの焼きそばバージョンもあった。これは激辛のやつかも。

 

 

パキスタン産のバスマティ・ライス 袋だけでも欲しくなる。

 

 

冷凍のファラーフェルも買える。味はどうなんだろう。

 

 

ファラーフェルは、インスタントの粉末もあった。

 

 

但し、インスタントのファラーフェルは全然美味しくなかったりするので、やはり豆から作った方がいいだろう。

 

 

クスクス もうちょっと安かったら買うんだが。

 

 

葡萄の葉巻き。中にはピラフが入ってる。

 

 

友人が買って食べたら、コクがあって美味しかったらしい。スプーン付きなので、ベンチ飲みのお供に良いかも。白ワインに合いそう。(ハラールの意味なし)

 

 

シリアやヨルダンなどの家庭でよく手作りされる茄子の漬物「マクドゥース」 これはレバノン製。

 

 

茹でた小茄子にパプリカやクルミなどを挟んでオリーブオイルに漬けた料理。マクドゥースについては、この記事に書いた。

 

 

冷凍のパン

 

 

ジュース類  ジュースは普通ハラールだが。

 

 

トルコから輸入された冷凍の丸鶏など。鶏はトルコ語で「TAVUK」(タウック)だ。

 

 

蜂蜜 左がアメリカ産、右がトルコ産

 

 

トルコの蜂蜜は美味しいと思う。下山さんは「トルコの巣箱入りの蜂蜜、あれ美味しいよねえ~」とうっとりした顔で言っていた。上の製品は巣箱なしだが、十分美味しいはず。

 

 

トルコの葡萄シロップ「ウズム・ペクメズ」 やたら甘いが、体にいいらしい。

 

 

ひよこ豆のペースト「ホンムス(フムス)」を作る際に使うゴマペーストもあった。

 

ハラールのヌテッラもあるな。

 

 

レジ脇のケーキコーナー

 

 

ヒジャーブ(イスラム教徒の女性が被る布)をしたマネキンの辺りにトルコ国旗があるのが、トルコの飛び地の証(?)

 

 

ここで買うべきもののひとつ、バクラワ様。トルコ・アラブ菓子界における横綱級の存在だ。

 

 

モチモチしたトルコのお菓子(アラブにもある)「ロクム」もおすすめだ。

 

 

私はピスタチオ入りが好きだ。歯が悪いから買えないんだが・・・

 

 

焼いて食べたら美味しいハルミチーズ これもトルコからの輸入品だ。

 

 

トルコのチャイグラスのセット

 

 

トルコのアルコール消毒液「コロンヤ」も買える。(参考) 

 

 

猫の昼寝用のクッション

 

 

欲しいものは一杯あったのだが、予算には限りがあるし、優柔不断なので結局選べず、何も買わなかった。写真を撮るだけで満足してしまったともいう。一緒に行った友人は色々買っていたが。

 

トルコ文化センターにはカフェも入っているのだが、コロニャのせいで現在は閉鎖しているとのことだった。再開されたら、ぜひ行ってみたいものだ。あと、本屋も入っているようなので(さっき気づいた)、そこも覗いてみたい。トルコ語の本があればいいな。

 

 

(参考)

ジャーミイのハラールマーケットのオンラインショップ

https://halalmarket.tokyocamii.org/

 

カフェの食べログ

https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131811/13198118/

 

ジャーミイを紹介する動画

 

 

夜のジャーミイも綺麗だ。アザーン(礼拝への呼びかけ)が流れたら最高なんだが。

 

 

(終わり)

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ロベルト・ベニーニ、愛と幸福について語る

2021-03-13 07:14:21 | イタリア

 

今回は、ロベルト・ベニーニ(ベニンニ)が2014年にイタリア国営テレビ「RAI UNO」に出演した時の録画の一部の和訳を載せる。

 

ベニーニはイタリアの「国民的コメディアン」であり、映画監督・俳優としても世界的に名高いが(「ライフ・イズ・ビューティフル」が有名)、それだけれはなく、ダンテの「神曲」を解釈・暗唱するライブをやったり、テレビ番組でイタリア憲法について解説したりと、その活動は多岐にわたっている。

 

イタリア憲法について彼が生中継で説明した番組は、記録的な視聴率を獲得し、その時間帯は街に人けがなくなったという。私も当時滞在していた友人宅のテレビで観て、そのあまりの素晴らしさに思わず泣いてしまった記憶がある。あとで聞いたら、別の日本人の友達もあれを観て泣いたという。

 

今回ご紹介する動画は、「ベニーニの十戒」という生中継の番組の一部。これも記録的な視聴率で、初めて放送された時、イタリア中の約1千万人が観たらしい(全人口は現在約6千万人)。これも泣ける・・・生で観たかったな~

 

この動画

 

誰にでもわかりやすい表現で、熱を込めて畳みかけるように訴えかけてくる彼の哲学的な言葉は、文字にしてしまうと魅力が半減してしまう気もするが、字幕を作れるような技術を持ち合わせていないので、しょうがない。

 

 

動画の和訳は以下の通り:

 

「愛し合うこと、そして幸せになること~ロベルト・ベニーニの十戒より~」

 

(訳注:番組の途中からの録画)


それは、この言葉に要約することができる。「愛し合うこと」だ。


だけど、言っておかなければならないことがある。時間は過ぎていく、ということだ。


人類の本質的な課題は、二千年前からずっと変わっていない。それは、「愛し合うこと」だ。但し、それは今、これまでよりもずっと切迫した問題となっている。


「愛し合わなければならない」と、今日も繰り返し言われているが、私たちは知っている。もう、あまり時間が残されていないことを。


急がなければならない。愛することを急ごうじゃないか。


私たちはいつも、ほんのわずかしか愛さず、しかも、愛した時は、あまりに遅すぎる。


愛することを急ごうじゃないか。


なぜなら、人生の終わりに、私たちは「いかに愛したか」を基準に裁かれるからだ。


なぜなら、無駄な愛は存在しないからだ。


なぜなら、恋に落ちた時に「自分の人生は、完全に他者の存在に頼っている。自分自身の存在だけでは足りない」と気づく以上に大きな感動はないからだ。

なぜなら、あらゆるものが、山や海、道路、空、風、星、街、川、石、建物などの生命のないものでさえも、それ自体は空っぽでどうでもよい存在だったのに、不意に人間的な意味で満ちて見え、私たちを惹きつけ、感動させるからだ。


それはなぜだろう?


なぜなら、それらは愛の予感を孕んでいるからだ。生命を持たないものでさえも。


なぜなら、愛はあらゆる創造物を抱え込むからだ。


なぜなら、愛はあらゆる物の意味と符合するからだ。


その意味とは「幸福」だ。そう、幸福だ。


幸福の話をしよう。幸福を毎日、絶え間なく探してほしい。


私の言葉を聞いている人は皆、幸福を探し始めてほしい。今、まさにこの瞬間に。


なぜなら、幸福はそこにあるからだ。皆それを持っているのだ。我たち全員に与えられたのだから。


私たちがまだ幼い頃、幸福は与えられたのだ。贈り物として。


あまりにも素敵な贈り物だったので、私たちはそれを隠してしまった。犬が骨を隠すように。


上手く隠し過ぎて、どこに隠したか忘れてしまった人が多い。しかし、皆がそれを持っているのだ。


魂の中のあらゆる物置、棚、仕切り、引き出し、ナイトテーブルをのぞき込んで、そこにある物を全部宙にぶちまけてみよう。


そうしたら、幸福は出てくるだろう。幸福はそこにあるのだから。


あるいは、唐突に振り向いてみたら、不意打ちして捕まえることが出来るかもしれない。とにかく、幸福はそこにあるのだ。


私たちは、常に幸福について考えなければならない。


幸福の方は、時々私たちの存在を忘れることがある。しかし、私たちは幸福のことを忘れてはいけない。人生の最後の日まで。


そして、何も恐れてはならない。死でさえも。


生まれることの方が死ぬよりも危険なことなのだから。


死ぬことを恐れる必要はない。恐れるべきなのは、「本当に生きる」ことが全く始められない事態なのだ。


今ここで、存在の中で「ジャンプ」してほしい。なぜなら、今何も見つけることが出来なければ、一生何も見つけられないからだ。


ここに「永遠」がある。


私たちは人生に「イエス」と言わなければならない。あらゆる「ノー」を脇に押しやるのに十分なほどの、満ち溢れるほどの「イエス」を、人生に対して言わなければならない。

この2日間の夕べを一緒に過ごした私たちは(訳注:2晩連続の番組の終盤の発言)、もはや自分たちが何も知らないことを理解した。誰にも何もわからないということを。「大いなる謎」が存在することしか知らないということを。その謎をそのまま受け止めて、そっとしておくべきだということ以外知らないのだ。


世界でもっとも驚くべきことは、「いのち」が先に進んでいくのに、その仕組みが解明できないことだ。どうやって時の経過に耐え、これほどまでに持続しているのか。これは別の謎だ。


今まで理解した者は誰もいない。なぜならそれは、私たちが理解できる範囲をはるかに超えたものだからだ。だから持続することが可能なのだ。いのちが、私たちが理解しているだけのものだったなら、とうの昔に終わっていたことだろう。


私たちは感じている。いついかなる瞬間にも、自分に何か「永遠の出来事」が起こりうることを。


その時、私たちに出来ることは1つだけ。


頭を垂れることだけだ。

 

(終わり)

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