外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

クルドの新年のお祭りネウロズの日本での祝賀行事は2022年も中止

2022-03-18 19:52:45 | クルド

 

 

前回の記事(これ)で、「クルドの新年のお祭りネウロズ2022年のイベント開催は未定」と書いたが、これについて、主催者の日本クルド文化協会がフェイスブックのページで以下のように告知した:

 

お知らせ
2022年
秋ヶ瀬公園で予定されていました公式行事としてのネウロズはコロナウイルス蔓延防止の観点より中止といたします。小人数で、コロナに充分気をつけてネウロズを祝って下さい。

Koronavirus önlemleri çerçevesinde bu sene Akigase Koen de planlanan resmi Newroz programları iptal edilmiştir. İsteyen herkes serbestçe küçük gruplar halinde kutlayabilir

Ji ber rewşa koronayê Newroz a 2022an ku li Akigase were pîrozkirin bi fermî hate betal kirin.

 

 

日本語の下はトルコ語、その下がクルド語だ。ちなみに、しばらく前にグーグル翻訳にクルド語が加えられたが音声はまだない。

 

という訳で、日本でのネウロズの祝賀行事は新型コロナウイルス感染予防のため、3年連続で中止になってしまった。とても残念だが、戸外とはいえ不特定多数が集まって密になりやすい状況を作り出し、しかも大勢で手を繋いで踊ることがメインのイベントであるため、新規感染者の減少のスピードが遅い現段階では、中止はやむを得ないという印象だ。

 

秋ヶ瀬公園での大掛かりなイベントは中止だが、クルド民族にとって一年で最大の祭りであることから、少人数(たぶん)の家族や親戚らが集まって、ささやかにお祝いをして過ごすのだと思う。彼らが良いネウロズを過ごせますように~

 

Newroz pîroz be! ネウロズ ピロズ ベ

ネウロズ、おめでとうございます!

 

もしも21(日)あたりにどこかの公園で、晴れ着姿で踊っているクルド人の一団を見かけたら、こう声をかけてあげると喜んでもらえると思う。

 

 

 

(参考)

 

トルコ南東部ディヤルバクルでの2021年のネウロズの祝賀行事の様子

 

 

以前も書いたかもしれないが、ディヤルバクルは「トルコにおけるクルドの首都」とされ、クルド語では「Amed」(アーメッド)と呼ばれる(「メ」にアクセントがある)。

 

 

イランでのノウルーズの様子を紹介するアルジャジーラ・イングリッシュのドキュメンタリー(1:50)

 

 

 

今年もディヤルバクルでは、クルド系の「国民民主主義党」(HDP、ヘーデーペーと発音)が例年のように21日(月)に大規模な行事を開催するようだ。

https://twitter.com/HDPAMED21/status/1503751305143144448?s=20&t=crU_lzfkt2PUdtwQ-QUgxg

 

 

 

日本でも来年は無事に開催されますように・・・

 

 

 

(おまけのクルド語クルマンジー方言)

 

「私はネコが大好きです」(重要表現)

Ez ji pisîk hez dikim.

トルコ出身のクルド人女性に教えてもらったフレーズ。

たしか、「エズ・ジー・プシック・ヘズ・ディキム」と発音したような気がするが、だいぶ前のことなので間違っているかもしれない。グーグル先生、はやくクルド語にも音声を出して~

 

 

トルコのワン猫(ネットで拾った写真)

 

 

(終わり)

コメント (3)
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クルドの新年のお祭りネウロズ2022年のイベント開催は未定

2022-03-14 07:29:59 | クルド

 

 

今年もクルド民族の新年の祭り(春祭り)「ネウロズ」の日である3月21日が近づいてきた(ペルシャ語では「ノウルーズ」)。

 

毎年この時期、この地味なブログへのアクセス数が(若干)増えるので、「あ、もうネウロズの時期なんだ」と気づく。

 

2019年までは例年、クルド人(特にトルコ出身者)の人口が多い川口市・蕨市を擁する埼玉県で3月後半にネウロズのイベントが行われていたのだが、2020年と2021年は新型コロナの感染拡大のため、開催が中止されていた。

 

2022年はどうなるのか?

 

それはまだ決まっていないようだ。開催の有無、開催される場合の日時・場所などは主催する「日本クルド文化協会」などのフェイスブックのページ(これ)で毎年告知されるのだが、今年は未だに発表がない。

 

クルド人にとって1年で最も大切な民族の祭りであるし、最近2年間は開催中止を余儀なくされていたことから、今年こそはという思いで調整が行われているようだが、どうなるか先行きは不明だ。インシャッラ、無事に開催できますように…なお、開催される場合は21日(月)ではなく、27日(日)あたりになりそうな気配だ(未確認)。

 

今後ネウロズに関する公式発表が確認できたら、このブログで情報を更新するつもりだが、私は関係者ではないし、うっかりして情報チェックが遅れる可能性も高いので、気になる方は上記の日本クルド文化協会のフェイスブックのページをご自分でチェックしていただきたい。よろしく~

 

 

ネウロズ関係の過去のブログ記事は以下の通り。まあ、中止だったり、間に合わなかったり、行ったらほぼ終わりだったりする話が多いが。

 

クルドの新年のお祭りネウロズは2021年も中止

https://blog.goo.ne.jp/mendokusainoyo/e/2ffdcd435f79574fcaf3d34da54c8693

 

クルドの新年のお祭りネウロズ2020は中止

https://blog.goo.ne.jp/mendokusainoyo/e/01f419d4b9210425fac951b9c929197a

 

クルドの新年のお祭りネウロズ2019に間に合った話と蕨のハッピーケバブ

https://blog.goo.ne.jp/mendokusainoyo/e/f7bdb076663a6cbd847c54a440f92389

 

クルドの新年のお祭りネウロズ2018 に間に合わなかった話と蕨のハッピーケバブ

https://blog.goo.ne.jp/mendokusainoyo/e/9e7fc3c27e4ecbf96ee9302fa85f06e8

 

クルドの新年のお祭りネウロズ2017 in 川口

https://blog.goo.ne.jp/mendokusainoyo/e/f788c9fbaba235f6c15bdaa0ebdda08f

 

蕨市民公園のネウロズ(クルドの新年のお祭り)2016

https://blog.goo.ne.jp/mendokusainoyo/e/42d50fb8e02930734e5c61afef018100

 

 

私がネウロズに行ったのは2016年が初めてだった。コロナ暦の紀元前4年か・・・

 

 

(参考)

ウィキペディア「在日クルド人」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A8%E6%97%A5%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%89%E4%BA%BA

 

 

入管施設に収容されていたクルド人男性が体調を崩した場合の当局の対応を取り上げた番組の動画

 

 

ネウロズやクルド人問題とは無関係だが、トルコで絶大な人気を誇る男性歌手TARKAN(タルカン)の新曲の動画もよかったら見て欲しい。(唐突な)

 

 

タルカンは単なるモデル顔の歌手ではなく(いやモデル顔やけど)、SNSで人権擁護を訴えかけたり、政策を批判する等の強い政治的メッセージを発するという活動家としての側面も持ち、それが国政に不満を持つ幅広い層の支持を受ける理由になっていると思う。最近リリースされたこの曲は、2日目には再生回数が1千万回を超えていた。誰か歌詞を和訳して~(自分でやる気合がない)

 

 

ちなみに、タルカンと言えば日本では「Chu!Chu!は恋の合言葉〜トルコより愛をこめて 」という、かなりおバカな感じのタイトルのヒット曲で知られていると思うが、原題は「Şımarık」(シュマルック、「甘やかされた、つけあがった=英語のspoiled」の意)というトルコ語だ。(1997年リリース)

 

 

この曲だ。

 

 

タルカン、今の方がカッコイイな・・・

 

 

(おまけの猫写真)

2014年11月の旅行で撮ったイスタンブルの黒猫ちゃん

 

 

 

(終わり)

 

 

コメント (4)
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2012年5月韓国への旅(2)梨泰院でソウル中央モスクと中東の雰囲気を満喫

2022-03-05 18:42:06 | 韓国

 

 

もう3月になって、日本はすっかり春めいてきたが、皆さんはいかがお過ごしだろうか。

 

 

私はロシアのウクライナ侵攻のことで頭がいっぱいだったが(シリアでの空爆等のこともあり、ぷーは一生許さん)、それは脇に置いといて、今回は韓国旅行記の本編に入る。

 

 

前書きを書いてから、気が付けばもう3か月以上経過していた。魔法にかかって、時を駆けたのかな(少女じゃないけど)

 

 

前書きでも言及したが、ほんの数日の旅行で写真がわずかしかないし、十年近く前のことであまり覚えていないから、2回ほどで終えるつもりだ。いんしゃーあっらー・・・

 

 

というわけで、今回のテーマはモスクとその周辺地域。モスクは私が外国を訪れた際によく行くスポットのうちの1つだ。

 

 

ソウルの梨泰院地区には、大きくて立派なモスクがある。「ソウル中央モスク」だ。ウィキペディアのこのモスクについての項目には、以下のような記述がある:

 

 

「大韓民国におけるムスリム共同体の起源は1950年に始まった朝鮮戦争に国連軍として参加したトルコ軍にあるとされている。トルコ軍には何人かのイマームが従軍しており、朝鮮戦争停戦後も彼らは布教活動のために韓国に残った。1955年には彼らによってイスラームにまつわる講座が開かれ、およそ200人の韓国人がイスラームに改宗したという」

 

 

朝鮮戦争の時に国連軍に参加したトルコ軍が韓国のムスリム共同体のルーツ? 本当かな・・・

 

 

梨泰院にはシリア留学時代の仲間だった日本人の女の子1人および韓国人の女の子2人と連れ立って行った。3人とも私より一回りは若いので、全体的にキャピキャピした感じで盛り上がった。

 

 

まずモスクを見学する。

 

 

敷地への入り口

 

 

敷地の中に入って、目を上げるとこんな風景が待っていた。

 

 

予想していたよりもずっと大規模で、収容人数も多そうだった。正面上の「الله أكبر (アッラーフ・アクバル=アッラーは偉大なり)」という緑色の2文字と両サイドのミナレットが特徴的だ。

 

 

内部はこんな感じ。非ムスリムでも入れる。

 

 

韓国人ムスリムは日本人ムスリムと同様、絶対数が少ないと見え、在住外国人の姿が目立った。

 

 

モスクを出てから、周辺の店を見て歩く。この一帯にはハラール食品店やイスラム関係の雑貨・書店、中東料理店などが集まっていた。

 

 

あるインド・パキスタン系らしきミニマーケットの前で、フレンドリーなインド人の男性に話しかけられた。彼は日本に住んで働いていたことがあるという(どこの街に住んでいたかは失念)。韓国での暮らしはどうかと聞くと、楽しいという。日本では暗くなると街がガランとして、外に出ても話し相手もおらず、家でじっとしていてつまらなかったが、韓国では人々と会話できるから、ということだった。そう言われてみると、韓国(特にこの界隈)の人の方が話しかけやすそうな気もする。

 

 

チャイを飲みに入ったケバブ屋では、従業員のトルコ人の若者たちに「日本に行きたいんだけど、どうやって行けばいい?」と聞かれた。どうして韓国に来たのかと聞くと、「日本に行きたかったけど、お金が足りなくて韓国で止まっちゃった」と笑いながら答える。ホンマかいな・・・日本は近いから泳いでくるように言ったら、ウケていた。

 

 

横綱級のドネルケバブ

 

 

どこかのレストランでゆっくりランチをしたかったので、ケバブは食べなかった。

 

 

「ダマスカスレストラン」を発見

 

 

ここに入りたかったのだが、残念ながら閉まっていたので、近くのトルコ料理店に入った。

 

 

店の外観は撮り損ねた。

 

 

パンとホンムス(ひよこ豆ペースト)とサラダに、パトゥルジャン・ムサッカ(揚げ茄子と牛挽肉のトマト風味の炒め煮)。他にも頼んだと思うが、写真がない・・・

 

 

ムサッカはギリシャやエジプトなどにもあるが、国によって作り方が異なる。

 

 

トルコのムサッカのレシピ動画。作ったことないけど。

 

味付けは塩、黒胡椒、クミン。発酵させたトマトペースト「サルチャ」も欠かせない。

 

 

店の外でアラビア語を英語に混ぜて立ち話していたところ、パレスチナ人の実業家だという男性が話しかけてきた。彼はアラビア語が出来る韓国人を探しているところだった。韓国人の友達の1人がちょうど求職中だったので、連絡先を交換して、後日話を聞きに行くことになった。私も失業中だったのだが、韓国人ではないので諦めた。ソウル(の梨泰院)って、道を歩いているだけで仕事が見つかるドリームランドか?

 

 

日本にもアラブ人街やトルコ人街があればよかったのに。新大久保はちょっと(だいぶ)違うし。そういえば、お台場はイスタンブルっぽいからトルコ人が多く住んでいると聞いたけど、どうなんだろう・・・

 

 

ドンドゥルマ屋さんは韓国人がやっていた。

 

 

歩き回っているうちに、ダマスカスのお菓子(حلويات الشام)と書かれたお菓子屋さんを発見。

 

 

ここ。バクラワが目玉商品のようだ。(アラビア語ではبقلاوةバクラーワ)

 

 

入ってみたら、焼き立てのバクラワや、その他のアラブ菓子が並んでいた。

 

 

 

 

菓子職人は、シリア人の若い男性。彼はシリアからUAE経由で韓国にたどり着いたと言っていたと思う(うろ覚え)。シリアにまだ家族が残っているとのことで、色々心労が多いはずなのに、にこやかで話しやすく、優しい雰囲気の人だった。私はお菓子を買わなかったが(辛党なので)、バクラワを買った友達によると、美味しかったらしい。

 

 

 

 

そんなわけで、ソウルの梨泰院地区では、中東の雰囲気を満喫することが出来た。日本にも将来こういう地区が出来ればいいが、あんまり期待できないかな・・・

 

 

(参考)


ソウルの中の小さな異国?梨泰院の裏道はいろいろおもしろい!

https://www.seoulnavi.com/special/5055566

 

トマトのうま味が濃縮
「サルチャ」(トルコ)[第1回]

https://cocoro-dining.co.jp/magazine/?p=1083

 

ムサカの絶品簡単レシピ!トルコやギリシャの定番のナス料理

https://turkish.jp/turkishfood/%E3%83%A0%E3%82%B5%E3%82%AB/#%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%81%AE%E3%83%A0%E3%82%B5%E3%82%AB

 

 

あ~、書いてたらまたムサッカが食べたくなった・・・

 

 

(おまけのガチャ写真)

団子むし

 

 

お口の中でモゾモゾしそう。

 

 

(終わり)

コメント (2)
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