外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

緊急事態宣言下の真冬のベンチ飲みと電熱ベスト

2021-01-15 07:52:24 | 新型コロナウイルス

 

 

2021年に入ってからも、コロニャ(新型コロナウイルス)の勢いは衰える気配がない。9月のイスラエルの再ロックダウンを皮切りに、感染拡大(爆発)を抑えるため、昨年秋以降、世界各地で2度目、3度目のロックダウンやその他の厳しい制限措置が取られている。

 

第3波の感染爆発が危惧される日本の首都圏では、7日に緊急事態宣言が出され、8日に発効した。

 

元々在宅の仕事をしていて、人付き合いもあまりせず、1人暮らしで遊びに出かけることも少ない私にとって、緊急事態宣言とは「夜ファミレス飲みができなくなる」ことを意味する。飲食店での酒類の提供は19時までになったわけだが、19時なんて私にとっては昼間なのだ。

 

夜型の私は起きるのが遅く、夜に買い物に出かけるのが通常で、その時にサイゼリヤやガストなどに寄って、夕食前の食前酒としてワインを飲みながら読書するのが習慣だった。

 

いつもファミレス飲みするわけではなく、雨の降らない日は公園や広場でベンチ飲みすることも多かった。いくらサイゼリヤが安くても、ベンチ飲みにはかなわないし、猫や鳩(夜出没する鳩もたまにいる)がやって来る可能性もないからだ。但し、夜のベンチ飲みでは読書は難しいので、スマホをいじくることになるが。

 

去年の春に1回目の緊急事態宣言が出され、ファミレスの営業時間が短くなった時は、ほぼ全面的にベンチ飲みに切り替えた。解除後も長い間、多かれ少なかれ時短営業は継続されたので、私も引き続きベンチ飲みモードで暮らしていた。雨さえ降らなければ、春夏秋はベンチ飲みに適したシーズンなのだ。

 

秋頃からやっとファミレスの営業時間が22時(ラストオーダー21時30分)まで延長され、「これなら私でも行ける」という状況になったが、今回の緊急事態宣言で、また振り出しに戻った次第だ。まあ仕方がない。私が店の片隅で1人で黙って飲む分には、夜だろうが昼だろうが感染拡大とは無関係なわけだが、飲食店の閉店時刻を早めることによって感染拡大が少しでも抑えることが出来るなら、それでかまわない。社会の1員として、快く協力したいと思う。(協力する以外の選択肢はないわけだが)

 

緊急事態宣言が発効する前夜、しばらく行けなくなることを想定し、サイゼリヤに飲みに行った。

 

 

 

注文を取りに来た店員さんに怪訝な顔をされつつ、グラスの赤ワインと甘いデザートワインの「ラ・コンブリッコラ」(アルコール度14%、45mlと少量で200円)の両方を頼み、チビチビ飲んで味わいつつ、読書に励んだ(赤ワインは不味いが、デザートワインはけっこう美味しい)。今読んでいるのは、アンマンのダウンタウンの本屋で店主のパレスチナ人らしきおっちゃんに勧められて買った「隅田川にかかる枝」という題の小説。まだ読み始めたところだが、とても面白い。おっちゃん、いい本を教えてくれてありがとう。バンドエードが栞がわり。

 

翌日、緊急事態宣言が発効し、ファミレス飲みという娯楽への道が断たれた。(早起きしたら行けるだろう)

 

それから約1週間、私はベンチ飲みを再開する段取りを整えていた。

 

寒波が来ている今、うかつにベンチ飲みをすると風邪を引く。風邪を引くと買い物に行きにくくなるし、免疫力が低下してコロニャに感染しやすくなるかもしれない。それは避けたい。

 

しかし、冬にキャンプする人々もいるわけなので、防寒対策を徹底したら、真冬でもベンチ飲みが可能かもしれない。(「これを機会に節酒すれば」という悪魔の声は聞こえないフリをする)

 

というわけで、北海道の友人の助言を参考にして、まず防寒用の下着のシャツとズボン下を買った。そして、メーカによっては低温火傷するほど暖かいという電熱ベストを購入した。ドンキで前々から狙っていたものが、セールで3千円くらいになっていて(元値は4千円弱)、しかも私のサイズに合うやつが1枚だけ残っていたのだ。これは買うしかないだろう。

 

これ

 

 

モバイルバッテリーに繋いで使う必要があるが、持っていなかったので、翌日バッテリーもドンキで買った(同じ日に買えばいいのに)。 使用可能バッテリーは出力5V/2.0 または2.1A。5000mAhの安いのを買おうとしたら、店員さんに「それだとバッテリーが短時間でなくなるから、10000mAhの方がいいです」と強く勧められ、そちらを買った。2千5百円くらいした。物入りだな・・・

 

試しにモバイルバッテリーを充電し、ベストに装着して家で着てみたら、電熱線のある背中がほんのり暖かい程度で、思ったほどホカホカではなかったので、「これを着たら真夏のハワイにいるような気分になるはずだ」と思い込んでいた私は少し落胆したが、翌日もう一度試して、ベストの上からフリースを着込んでみたら、前日よりは暖かく感じられた。着用の仕方にもよるのかもしれない。

 

飲み物は体が温まるホットワインにした。赤ワインに少しラム酒を加えて風味とアルコール度を高め、砂糖も少々入れて沸騰直前まで加熱し、保温できる金属の水筒に入れる。ホットワインは少し甘くした方が美味しいと思う。水筒に匂いが付くので、スパイスは省略。

 

ベンチ飲みの時は読書が出来ないので、スマホも必要だ。スマホなしで考え事にふけったり、宙を見つめながらひとりごとを言ったりして時間を過ごすこともできるが、それをすると不審者感が強まるので、避けた方が無難だろう。話しかけてくる人は減るかもしれないが。

 

私のスマホは現在、前回のまとめ書き日で触れたように、生命維持装置(電源)に繋がないと死んでしまうダメホ状態なのだが、モバイルバッテリーに繋いだら使えるはずだ。

 

モバイルバッテリーを充電して電熱ベストとダメホさんに繋ぎ、ホットワインを用意し、靴下を2枚はいて、防寒下着を着てベストを重ね、さらにお腹には使い捨てカイロも貼り・・・たかがベンチ飲みなのに、けっこう大掛かりな準備作業である。やっていて、ふと「若者たち」の歌詞が頭をよぎる。

 

「きみの~ゆく~みちは~ はてし~なく~とおい~
 だのに~な~ぜ~はをく~いし~ば~り~
 きみは~ゆく~の~か ~そんな~にして~まで」

 

たかがベンチ飲みなのに。しかも、全然若者ではないのに。

 

このようにして、私なりに周到な準備を行って、満を持して真冬のベンチ飲みに繰り出したわけだ。

 

防寒用の下着を着ていても、手足はけっこう寒かったが、背中は電熱ベスト、お腹はカイロのおかげでけっこう暖かかった(カイロの方が強力)。「体幹は露天風呂でいい気分、手足と頭はお湯から出ているから寒いが凍える程ではない」という感覚だ。ホットワインもとても美味しく、体が芯から温まった。ダメホさんもがんばって働いてくれた。但し、ベストのポケットに入っているバッテリーに接続コードで繋ぎ、上に着込んだコートの合わせ目からコードを外に出しているので、見た目は「コートの間から出たへその緒みたいなものの先端にスマホがくっついている怪しい人」っぽくなっている気はしないでもない。

 

うちのダメホさんは、SIMカードが入っておらず、モバイルルーターがないとネットに繋げないので、当然ルーターも持参だ。なんだかやけに荷物が多い。

 

翌日も同様にベンチ飲みをしてみたが、途中でモバイルバッテリーの充電が切れた。電熱ベストの電源(強)を入れていたのは2日合わせて4~5時間ほどだったし、ダメホさんに繋いでいたのは1時間あまりなのだが。充電には1晩かかるし、ホットワインなどの準備も手間がかかるので、毎日やる気はしない。

 

ああ、早くコロニャの感染拡大が収まってくれないものだろうか・・・

 

しかし、楽観的になる要素はあまりない。欧米や中東諸国などでは、すでにファイザー・ビオンテックやその他のワクチンの接種が始まっているが、日本は出遅れていて、早くても2月下旬だという話だ。コロニャの問題は今年も当分続くのだろう。

 

そういうわけで、私のベンチ飲みの日々はまだまだ続きそうだ。

 

 

(おまけ)

 

近所の猫さん

 

驚かしてごめん・・・

 

私と目を決して合わせなかったおひげさん

 

 

最近お気に入りのペットボトル除湿器のクロちゃん(ダイソーで300円で購入)

 

 

(終わり)

 

 

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日付不明まとめ書き日記2020年4月~そしてフィレンツェのチューリップ

2020-04-29 05:16:19 | 新型コロナウイルス

 

 

今回は久しぶりにまとめ書き日記。ほぼコロニャ(新型コロナウイルス)日記ですがね。

 

 

4月某日

首都圏に緊急事態宣言が出された後、実家の母親から生存確認の電話がかかる。

私は元々ほぼ引きこもって生活しているので相変わらずだが、そっちこそ大丈夫かと聞くと、

「私達も気を付けて暮らしていて、大体家にいてるのよ!

新しい状況になったから、それに合わせて行動を変えなきゃね!

まだもうちょっと生きたいからね!がんばるわ!」

と、力強い返事が返ってきた。

ううむ。老人って、あなどれない。彼女は私より長生きするかもしれない・・・

 

 

4月某日

コロニャの登場で世界がSFっぽくなってきたので、「パラレルワールドに迷い込んだ人ごっこ」をしようと思いつく。

私はうっかりコロニャが蔓延する世界に入り込んじゃった別世界の人間で、元の世界でワクチンを打っているため感染することはないのだが、別世界人だとバレないように、この世界の人と同じように振舞わなければならないという設定だ。

 

この世界の人と同じように振舞うためには、どうすればいいだろうか。

やはり外出時にマスクを着用し、お店などに入る時、置いてある消毒用アルコールで手を消毒するべきだろうか。

しかし、私はマスクをつけると息苦しくなるから避けたいし、アトピーで手が荒れているので、消毒用アルコールも使いたくない。

ど、どうしよう・・・?

 

結局、家の中でひそかにパラレルワールドごっこをすることに決定する。

 

 

4月某日

ネットでニュースを見ていて、「ソーシャルディスタンシング」という言葉が目に付く。人と人の間の距離を確保することである。国によって1メートルから2メートルの開きがあるが。

 

「ソーシャルディスタンシング」と聞いて私が思い浮かべるのは、「鴨川の等間隔カップル」だ。休日の夕暮れ時などに、京都の鴨川べりにカップルが座って愛をささやくとき、なぜかカップル同士の間が等間隔になる現象だ。あれこそ、「ソーシャルディスタンシング」のお手本ではなかろうか。まあ、カップルの2人の間には距離はないわけだが・・・

 

鴨川の等間隔カップル(ネットから拝借した写真)

 

 

4月某日

コロニャ感染拡大への懸念から、人が大勢集まらないようにと沖縄の百合園のユリが大量に刈り取られ、捨てられる様子の動画をSNSで見かけ、ショックを受ける。同じようにこのニュースを見て衝撃を受けていたフィレンツェ在住の友人(私のフィレンツェ特派員)が、「スカンディッチ(フィレンツェ市の一部)の公園は、ボランティアの手を借りてチューリップを刈り取って、近所の人たちに配っているのよ」と、その活動の様子が見られるフェイスブックのページを教えてくれた。近隣の老人ホームにも配られたそうだ。

 

以下にそのページから拝借した写真を載せる。(表題写真もこの公園のチューリップ畑を写したもの)

 

 

 

 

ロックダウンで最低限の買い物以外は外に出られない生活が長く続く中、届けられたチューリップは家の片隅を優しく照らす小さなひかりになったことだろう。

 

 

(おまけ)

 

アメリカのインディアナ州の気象予報士のおじ様が飼い猫のベティちゃんを抱っこしつつ自宅から天気予報を放送する様子が見られる動画~

 

(関連記事)

自宅から放送した天気予報に、お天気キャスターの飼い猫が登場。可愛すぎてレギュラーに

https://www.huffingtonpost.jp/entry/meteorologist-cat-weather-forecast_jp_5e994c74c5b6a92100e509f0

 

(終わり)

 

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新型コロナウイルスとアルジャジーラ、そしてアニス風味の酒

2020-04-27 01:57:47 | 新型コロナウイルス

 

コロニャ(新型コロナウイルス)の最初の感染者が中国の武漢で確認され、それがイタリアに広がって悲劇的な状態となり、さらに各地に拡大して中東でも感染者が増加する中、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの報道体制にもいくつかの変化が見られた。

 

アルジャジーラの報道体制の変化に興味がある日本人はあまりいないと思うのだが(もしや私だけ?)、猫・酒と並んで私の生活の3本柱のような存在なので、この機会に少し触れておきたい。できればアルジャジーラ好きの人が増えてほしい・・・問題は、アラビア語放送だということだな。ロンドン拠点のアルジャジーラ・イングリッシュもあるのだが、そっちは本家のアラビア語放送とは内容が異なるし、英語は私の専門ではないのでよく知らないのだ。

 

状況の変化への適応が素早いことで定評がある(私の中で)アルジャジーラは、コロニャの世界的な感染拡大にも臨機応変に対応し、関連報道に全力投球してきた。一番目立った変化は、「お昼のニュース」(ムンタサフ・ルヨウム)等の主要な時間帯の定時ニュースで、これまで男女2人1組のキャスターが並んで座って番組を進めていたところを、1人体制にしたことだ。そして、1人のキャスターの担当時間が長くなり、人員の入れ替わりの回数が減った。その代わりに、各地の特派員を何人か中継で登場させ、1人ずつ現地の状況を報告させるスタイルが前にもまして多くなった。私はこれを「特派員大会」と呼んでいる。特派員8人が一斉に登場した時もあり、キャスターと合わせて9人が画面を分割して映し出され、壮観な眺めだった。

 

↓画像がぼやけていて恐縮だが・・・右上がキャスターのマルヤムさん。後はテヘラン、北京(主に武漢を担当)、クウェート、ラーマッラー、ベイルートの各特派員だ。これは2月下旬の放送分で、まだみんな屋外で写っている。

 

(ユーチューブにアルジャジーラがアップした動画を、わざわざデジカメで撮ってパソコンに落としたという・・・スクショとかよくわからないんで)

 

 

↓これも右上がキャスター(ドーハ)。左上がロンドン、左下がマドリッド、右下がパリ特派員だ。外出禁止令のため、ロンドンとマドリッドの人は自宅に籠っている様子。

 

 

コロニャの感染拡大を防止するためロックダウンを実施する国が増えるにつれ、家の中から中継に参加する特派員・専門家が次第に増えていった。逆に最近は、世界的に規制緩和に向かう流れがみられるため、屋外での中継が増えた。そういった世界的な動きが目に見えて感じられるのが、アルジャジーラの長所のひとつだと言えるだろう。

 

イタリアには特派員はいないのだが、その代わりに中継でローマの大学の感染症学の教授(英語を話すイタリア人・同時通訳付き)に意見を聞いたり、イタリアの中でも感染の中心地であるベルガモの病院で働くレバノン人の医師に現地の状況を聞くなどしており、非常に興味深かった。

 

コンテ首相もインタビュー番組に出演。アラビア語の同時通訳で聞くコンテ首相のインタビュー、感慨深かったわ・・・

 

 

↓コロニャ関連報道の際、画面下方の赤いテロップの下に、各国の感染者・死者・回復者の数が流れる。これはUAEのデータ。

 

 

キャスターの1人、ゼイヌルアービディーン・タウフィークさんは、海外から帰国した後に症状が出て感染が判明したそうだが、すでに回復したらしい。よかった・・・この人、善人顔だからいい人だと思う(思い込み?)

 

 

ちなみに、トルコ国営放送TRTのニュースチャンネルも最近コロニャ関連報道に力を入れており(っていうか、他のニュースをほとんどしていない)、特派員大会で盛り上がっている。

 

 

ドイツ・イギリス・イタリア・アメリカ・中国・イラン・ロシアの各首都の特派員の皆さん。最近の映像なのだが、TRTの特派員は大体屋外をうろついていて、謎だ。

 

 

特派員以外にも、専門家をスタジオに招いて意見を聞くことも多いが、TRTはアルジャジーラと違ってローカルなので、トルコ人以外は出演しない。イタリアの国営テレビRAIも同様だ。イタリアはコロニャの被害が最も大きい国だったので(アメリカに抜かれたが ←競争か)、国内報道が中心で、海外の特派員は北京に常駐のジョヴァンナ・ボッテーリさん(元ニューヨーク特派員)以外はあまり中継されない。

 

 

うちにはテレビがないので、日本のニュースは全く見ていないのだが、どうなんですかね。特派員大会はなさそうかな~

 

 

(おまけの小ネタ)

中東には、水を入れると白く濁るアニス風味の蒸留酒があり、アラブ諸国では「アラク」、トルコでは「ラク」と呼ばれている。(ギリシャでは「ウゾー」)日本ではなかなか買えないのだが、最近ウォッカに八角を1晩ほど浸けたら、アニス風味が移ってアラクっぽい酒が出来上がることを発見した。水を入れても白く濁らないので、あえてストレートで飲むことをお勧めする(少量だけにしましょう)。本物のアラクのような妙な甘さがないので、むしろこっちの方が好みかも・・・アラクが好きな人(日本人にはめったにいない)は試してみてね~

 

ヨルダンで飲んでいたアラク

 

こっちはエジプトで飲んたアラク(ライオンのデザインはかわいいが味は…)

 

最近、ロックダウンや自粛の影響で、アルコールに溺れる人が世界的に増えているらしい。仲間が増えちゃうな・・・

 

(終わり)

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新型コロナウイルスの「よかった探し」~人間は家にこもり、動物は街に出る~

2020-04-20 18:59:49 | 新型コロナウイルス

 

コロニャ(新型コロナウイルス)が人心を不安に陥れている今日この頃。私も例外ではない。

 

しかし、悪口を言われてばかりではコロニャも心外だろうから、ここはひとつ、彼(彼女?)のいいところを探してみようと思う。どんな物事にもポジティブな面は存在するからだ。お手本は、ポリアンナの「よかった探し」。

 

良かった探し」とポジティブ思考で幸せになる!ポリアンナ効果の活用法 ...

 

*ウィキペディアの「愛少女ポリアンナ」の項目には、以下のように記されている:

 

「よかった探し」について

ポリアンナによると「よかった探し」は、どんなことが起きてもその中からよかったと思えることを探し出して明るく振る舞うためのゲームである。加えて見つけるのが難しければ難しいほど面白く、「よかった」を見つけた時の喜びも大きいとされる。

 

 

私が思いついたコロニャの「よかった」は・・・

 

(1)確定申告の期限が延期になったこと。

 

非常に個人的なことで恐縮だが、フリーランスの翻訳者で、しかもめんどくさがりの私は、毎年確定申告の時期には精神的に非常に追い詰められる。しかし今年は4月16日まで期限が延期になった上、それを過ぎても必要事項を余白に書けば、期限外申告とはみなされなくなった。おかげで、心穏やかにゆっくり申告できた。ありがとう、コロニャ~

 

 

(2)テレワークが進み、働き方が変わってきたこと。

 

私はもとからテレワークなのだが、朝晩満員電車に耐えて会社勤めをしていた方にとって、家で仕事が出来るのは画期的な進展なのではないだろうか。あ、そうでもないですかね・・・いずれにせよ、各国首脳の会議などもビデオ会議になって、旅費が節約されている状況は前向きに評価したい。

 

 

(3)民主的

 

コロニャの前では人は平等。庶民だろうが政府高官だろうが王族だろうが、コロニャは相手を選ばずに襲いかかる。この態度(?)は、「民主的」と言えなくもないのでは。そうはいっても、低所得層の人は、貧しいゆえの既往症があったり、感染の危険が高い仕事を続けなきゃいけなかったり、十分な治療が受けられなかったりするので、全く平等ではないわけだが・・・

 

 

(4)自然に優しい

 

これがコロニャの最大の美徳だと思う。一時的な現象とはいえ、世界各地で厳格な外出禁止措置が取られている影響で、大気や川・海などの汚染が激減し、人や車の通らない街中を動物たちが闊歩している様子が見られる。

 

イタリアを例に挙げると・・・

 

ローマの観光地、アクア・パオラの噴水でカモがすいすい泳いでいたり

 

フィレンツェの薬局にカモのご一家が入ろうとしたり(マスクでも買うつもりか?)

 

ミラノの公園で野ウサギが駆けまわったり

 

アブルッツォ州の街中で鹿が散歩していたり

 

 

もちろんイタリア以外でも同様の現象が発生しており、先週末に外出禁止令が出ていたトルコのイスタンブールでは、普段賑やかなガラタ橋付近のフェリー発着場のあたりで、なんとイルカが目撃されている。

 

 

中国やインドなどでも一時的に大気汚染が解消したという。私がフェイスブックでフォローしているヨルダン人の写真家は、「新型コロナウイルスの出現ではっきりしたことがある。自然にとっては、人間こそがウイルスだったということだ」というようなことを書いていた。おっしゃるとおりである。

 

 

(おまけ1)

 

 散歩していて出会った猫さんの写真

 

 

(おまけ2)

イタリアで、外出禁止令に先立ち、人々がスーパーに走ってパスタをパニック買いしたときにすら、売れ残ったという伝説がある「ペンネ・リーシェ」のレシピ。写真も分量表示もないので、想像力を駆使して作ってほしい。

https://www.dececco.com/jp_jp/recipes/%E3%83%94%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%81%E3%82%AA%E3%81%AE-penne-lisce%EF%BC%88%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A7%EF%BC%89/

 

「ペンネ・リーシェ」は、表面に筋がないペンネ。筋入りのものは「ペンネ・リガーテ」で、日本でお馴染みなのはこっち。イタリアでペンネ・リーシェが不人気だということは、今回の騒ぎで初めて知った。これもコロニャのおかげか・・・筋がないとソースが絡みにくく、フォークで刺そうとするとツルっと逃げたりするので、私もペンネ・リーシェは買わない。不憫なパスタである。

 

 

 

 

(終わり)

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封鎖下のヨルダン~現地在住の友人のツイートとブログ~そしてイルビッド封鎖

2020-04-03 17:40:48 | 新型コロナウイルス

(表題写真:2011年1月イルビッドにて、「アラブの春」が花盛りの当時に反政府デモを見に行った時に撮影)

 

 

コロナ暦元年も4月に入ったが、皆さんいかがお過ごしだろうか。

 

今回のテーマもヨルダンだ。(前回の記事はこちら

 

新型コロナウイルスの感染拡大を止めるべく、3月21日(土)から厳しい外出禁止措置が取られているヨルダン。最初の3日間は完全に外出禁止で、買物に出かけることも出来ない状態だった。4日目には、政府の手配したバスが各地を巡回して主食のパンを運び、1世帯あたり3キロのパンを配布したが(有料、約153円)、この時の段取りが非常に悪くて、人々がバスに殺到して濃厚接触の機会となってしまった地域もあり、それが地元メディアに激しく叩かれたらしい(アルジャジーラのヨルダン特派員談)。そのせいか、翌日からは近所の食料品・生活雑貨を売る小売店に昼間徒歩で行くことが許されるようになったが、本日4月3日(金)は再び完全外出禁止になってしまった。但し、翌日の土曜日の朝10時からは、また近所の店へ買い物に行けるようになるとのことだ。家から一歩も出られないと人々の不満が高まるので、何日も続ける訳にはいかないことが政府にもわかっているのだろう。

 

ヨルダンのパン(ホブズ) 安くて美味しい。

رفع أسعار الخبز إلى الضعف في الأردن

 

 

外出禁止措置が始まった3月21日のヨルダンの感染者数は99人で、死者はまだ出ていなかった。ヨルダンのような経済状況や医療体制等に不安を抱えた中東の発展途上国は、先進国よりも素早く動き、先手を打ってウイルス拡散対策に取り組んでいるのだ。

 

4月2日(木)には感染者数が299人(前日比21人増)となり、死者数は5人に達している。海外からの帰国者と医療関係者、そしてその家族を中心にじわじわ増えてはいるが、外出禁止令が功を奏したのか、がんばって持ちこたえている印象だ。医療関係者の感染が多いのが気になるが・・・

 

ちなみに、ヨルダン政府は海外からの帰国者数千人を死海とアンマンのリゾートホテルに強制的に隔離し、2週間の検疫を受けさせている。死海のリゾートホテルでの検疫って、羨ましいかも・・・

 

そんなヨルダンの首都アンマンで主婦として暮らしている日本人の友人が、現地の様子をリアルタイムでツイッターにアップしている。飼っている亀たちや愛猫たまも時々登場し、外出禁止で厳しい状況のはずなのに、のどかさを失わないヨルダンらしい空気を伝えてくれている。

 

中東・アラブ・ヨルダンに興味のある方はぜひ覗いてみてほしい。

https://twitter.com/UmmAli041

 

彼女のブログはこちら。彼女の目線で語られるヨルダンのエピソードは、旅行者にも在住者にも興味深い内容だ。

http://jordanseikatu.blog.fc2.com/blog-entry-731.html

 

 

イタリアやその他の欧州諸国では、外出禁止令の出ているところでも近所での犬の散歩はOKだそうだが、この友人によると、犬をペットにする習慣が基本的にないヨルダンでは、羊の散歩(放牧、ペットではない)がOKだそうだ。また、食料品の買い出しに行くのは主婦ではなく、奥さんにお使いに出されたご主人であるケースが多いとか。文化の違いが出ていて面白い。

 

全土で外出禁止令が出ているヨルダンの中で、他よりも厳しい封鎖措置を受けている地域がある。それはイルビッド県だ。

 

反骨精神の旺盛な(?)イルビッドの住民は、3月21日以降も連日結婚式が開いたりしていて、そこで集団感染が発生して問題になっている。これに業を煮やした政府が、軍を派遣してイルビッドを制圧し、他県と切り離して封鎖するに至ったのだ。

 

イルビッドに軍が突入した時の動画

開始から1分くらいで、「現在イルビッドの地域は軍の支配下にある。自宅からの外出は絶対に許されない」と軍が宣言しているのが聞こえる。

 

そして、昨日はイルビッド県ラムサでスペインからの帰国者(医師)とその家族の計7人の感染が確認され、彼らの家の周辺と思しき地域が盛大に消毒されている。

 

ラムサの消毒風景。ほぼ火事現場。外出禁止なのに、普通に車が行き来しているのも気にかかる。

 

 

イルビッドの皆さん、無茶しないで家で大人しくして下さいよ~

 

ちなみに、イルビッドはヨルダンで「北の花嫁」(アルース・シャマール)と呼ばれている。北部の風光明媚な美しい土地ということだろう。

 

 

(参考)

 

2020 coronavirus pandemic in Jordan

https://en.wikipedia.org/wiki/2020_coronavirus_pandemic_in_Jordan

 

 

 

(おまけ)

 

桜と猫 

「なんだよ、こいつウザいな」

 

「ついてくんなよ」

 

(終わり)

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