まやの午睡

日常の記録です。

母の日、ワクチン、反省

2021-06-02 02:22:20 | 日記
フランスの母の日は5月の最後の日曜日と決まっている。
2年前にこんな記事を書いたとおりだ。

去年はコロナ禍のせいで、長男からの花束はいつものインターフラワーによる手渡し配達ではなくて、ものものしく段ボールにぎっしりと詰められた赤いバラの配達だった。
今年は普通になった。
次女はKちゃんとP君を連れて前日に来ていたから、うちのすぐそばの花屋で大きな花束と一本のバラを買い、2人の子供に持たせて私にくれた。昔のようにデッサンも描いてくれてそれをKちゃんが彩色した。今年は次女もKちゃんが幼稚園で作った母の日カードをもらったそうだ。
午後はじめに長男からの花束と電話、夕方には長女からの花束が届いた。
大きさや華やかさの「優劣」がつかないようにアングルを工夫して家族のLINEにアップする。

でもその週末は、土曜の朝に次女が第一回目のワクチンを接種したところだったので、腕が痛くないか、疲れないか、副反応は? などと心配で落ち着かなかった。パパくんは金曜に接種したらしい。
医者である長女はもうとっくに接種が終わっているし、ともかく、この夏のバカンスに飛行機で出かける(長女と次女のファミリーはいっしょにコルシカ島の海辺で「豪邸?」を2週間借りたらしい。)若者たちは、パスポート代わりのワクチン証明書獲得のために積極的にワクチン接種に行っている。9月から12歳以上にも解禁という話で、それは正直言って心配だ。次の流行期前の晩秋ならもうフランス・メーカーの伝統的ワクチンが認可されているはずなのでそれを待ってほしいものだ。

私自身はワクチンもPCRも基本的にしたくないので、それらが必要となるフランス外移動の日が決まるまでは待っている。今年いっぱいは多分動かないと思うので、今ワクチンを打っても、また半年後に打たなくてはだめだという状況になりたくない。
日本で言えば、今の状況では、ワクチン証明があっても、PCR陰性でも、それに加えて2週間自己隔離の誓約書を書かされるとかトレースされるとからしいから、意味がない。
確かに、この夏なら、まだ日本や中国からの観光客がごく少ないだろうヨーロッパの観光地を訪れてみたいという誘惑がないでもないけれど、今のところ、車で動ける小旅行をいくつか考えているだけだ。

家族や友人たちとの半年から1年半ぶりの食事会も優先。

トリオの練習も再開しているけれどまだレストランがテラス席以外閉鎖だからテイクアウトをうちで食べている。6/9にレストランが開くので、それをめがけて4、5日の小旅行、7月初めには海辺で泊まろうと思っている。

次女が部屋で休んでいる時、Kちゃんの前で私がうっかり夫に文句を言った。

私は自分のマグカップに豆乳を半分入れて電子レンジで温めていた。温まったらそれにコーヒーをほんの少し入れて香りをつけようと思っていたのだ。ところが、少し他のことをしていたら、いつのまにか夫が私のマグカップをレンジから取り出して、コーヒーをたっぷり注ぎ加えて私の前に置いた。
私は、「こんなにたくさん入れるつもりはないのに、どうして頼んでもいないのに余計なことをするの、あなたはいつもこうなんだから!」と、まあシニア奥さん「あるある」の文句を言ったのだ。
そしたら、お絵かきをしていたKちゃんが顔をあげて、ピアがなぜ叱られたのかを知りたがった。私は説明したけれど、Kちゃんは、要するに、ピアはミアの言う通りにしなくてはならないのにそれを守らなかったからなのか、全てを決めるのはミアなのか、と確認してきた。夫は「そうだ」と答えた。

私は「Kちゃんのとこでは、パパはママの言うことをちゃんと聞く?」と聞いてみた。

「パパのいうことをママが聞く」

「ん?」と私の不信そうな雰囲気を察したのかKちゃんは訂正した。

「パパもママもどちらもどちらのいうことも聞くよ」

安心したけれど、好奇心が湧いた私。

「じゃあ、ダディとマミーL(パパくんの両親)の間ではどう?」

「それはマミーが決めてダディが言うことをきく」と即答。

ほっとする。パパくんが、父親の方針に一方的に従っている母親という家庭で育ったのではないからだ。
パパくんのおかあさんはずっとリセの数学教師だったから、まあ「先生っぽい」のは当然だし。

それにしても、もうすぐ5歳になるKちゃん。聞いていないと思ってうっかりいつもの癖を出してはダメだと反省。
思えば、これまで、私たち夫婦は、どちらかが留守にすることが年2ヶ月はあったし、残りの10ヶ月も2人で旅行したりしているから、2人そろってうちにいるのは9ヶ月くらいだっただろう。
ところが「コロナ禍」で、この1年半、ほんのわずかの旅行を別にすると、広いとはいえ、ずーっと2人だけでうちにいた。ロックダウンもあったので、映画館やレストランにも行かず、延々と一緒にいたわけだ。人を招いたり招かれたりも、ごく少なかった。そのせいで、家庭内での私の独裁、強権が何となく強化され、ストレスも夫にぶつけるので、「夫を一方的に非難する」というのがルーティーン化したのかもしれない。

猛反省。

ちょっと想像しただけで、もし、夫が私に対して私の言うような文句を少しでも口にしたのなら私はすぐに反論するだろう。コーヒーのことなら、

「何を言っているの! レンジで温め終わっているのにあなたが気づかないから私が親切にも取り出してコーヒーを足してあげたんじゃない!  感謝されて当然なのに文句をつけるとは!  気に入らないんなら全部捨ててもう一度やり直せば? もう一生あなたの飲み物はサービスしないから!」
くらいに言い返すかも。(もちろんうちの夫は文句など言わないし、私に叱られたらただただ恐縮するだけでしかない。) 

私は子供や孫も含めて他の人には優しいのだけれど、夫にだけは平気で不当なことを言うのは自分でもわかっているので、今後、優しくする努力目標を自分に課すことにする。

もう一つ、今回おかしかったのはKちゃんが何度も、「ミアは世界の言葉を何でも話せるの?」と聞いてきたこと。
Kちゃんはフランス語の他は英語はアニメを見るくらいなら大体理解できて(ベビーシッターが英語圏だった)、日本の歌やお話しもいろいろ知っている。空手教室でも多少の日本語が使われている。
私が「そんなことないよ、フランス語と日本語だけ」と答えても、何度も同じことを聞いてきた。誰かに何か吹き込まれたのだろうか?

だから私も結局、

「うーんフランス語と日本語しか話せないけど、英語とドイツ語、イタリア語、スペイン語、ラテン語くらいなら辞書があれば読めるかも。ロシア語とペルシャ語、ギリシャ語、中国語は昔はちょっと読めたかも。英語なら書くのは少しできるし、話すのは、もともと自分の知ってる語彙だけ使うから割と簡単なんだよ。難しいのは聞き取りで、語彙や発音も含めてハードルが高いんだよ。でも、人間、読めるっていうのは大切でそれが世界の窓を開いてくれるんだよ」

などとわりと細かく正直に答えることになった。

孫たちの存在はいろいろと気づきを与えてくれる。
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