私は中老男である。
少し遠出をした。
地域で一番大きな市。
夕方ちょっと一杯飲りに居酒屋に入った。
実はコロナ騒ぎが始まってこのかた、ほとんど外で酒を飲んでいない。
ほぼ2年半ぶりの居酒屋である。
一番驚いたのが・・・。
お客さんがしっかりいるのに。
「静か」なのである。
まず、店員さんも以前のような「にぎやかな対応」をしない。
註文もスマホで簡単にできる。
だから、いちいち店員さんを呼ばなくてよい。
でもやっぱり「にぎやかな酒場」がいいなぁ・・・。
出てくる肴は、とてもおいしいしひさしぶりに飲む日本酒も「五臓六腑」に染みた。
刺身の5点盛り・油揚げ焼き・海鮮サラダ・焼き鳥・だし巻き卵等々
生中ジョッキ1杯・燗酒1合・吟醸酒2グラス・再び生中ジョッキ1杯。
おととい「酒」を解禁したばかりなのに・・・。
もともと酒好きの血筋である。
解放感&よその土地。
すっかり酩酊して宿に帰る。
・・・困ったことに、こうした時は「寝酒」が欠かせない。
帰りにコンビニで買った「ミックスナッツ」「ポテトチップ」を持参のウィスキーをハイボールにして・・・。
2杯ほど飲ってしまった。
「バッタリ」という感じで寝てしまう。
問題はここからである。
話は変わるが・・・。
時代小説の巨匠「池波正太郎」のエッセイを私は愛読している。
私は彼の時代小説よりどっちかというと「エッセイ(食中心)」の方が好みなのだ。
名著「銀座日記(正・続)」は、度々再読している。
その本の終盤に・・・。
「酒が飲めなくなってしまった」という記述が出てくる。
何十年も1日とて酒の切れることなかった池波氏がである。
晩酌に日本酒平均2合ないしオンザロック3~4杯・ワイン4~5杯。
飲む気になれば一升の酒も平気で飲めた彼がである。
毎日晩酌をするが「なんと2勺だ」という。(2勺と言えば盃に3杯くらいだろうか・・・)
先回のUpと同じような展開であるが。。。
数年前間で「そんなわきゃない!」って思ってた。
夜中の2時半に目が覚めた。
動悸の激しさに目が覚めてしまったのだ。
普段でもイビキの大きな私であるが、もしかしたら「睡眠時無呼吸症候群」なのかもしれない。
ドキドキが止まらぬウーロン茶をゴクゴクと飲み干す。
いつの間にか寝入るが、また1時間ほどで同じ状態で目が覚める。
50代後半からこんな感じになり、最近はほぼ必ずこの状態になる。
たぶん、池波氏もこうだったのではないだろうか・・・。
物理的に酒の量が飲めなくなったのではなく、飲んだ後に体調が悪くなるのだ。
飲んでいる時は「いい気分」なのだが・・・。
反動が怖い。その体調の悪さと引き換えにするほどの価値が「酒にあるのか?」と疑問を抱くと・・・。
つまり「飲めなくなった」のだ。
結局、体の不調はようやく今緩和されたくらいで、ほぼ1日ダメだった。
まあ、60歳を過ぎると「酒」がそんなに「絶対必要なモノ」でなくなるということなのだろう。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、若いときに悔いのないようにお酒を飲んでおきますように。
May
池波氏曰く「そんなにたくさん飲みたくもないが、外出先で酒が飲めないと『間』が持たない」