私は初老男である。
さて、今年も大河ドラマが始まった。
「花燃ゆ」
である。
第二回放送まで終わったのだが、一言で言って・・・。
「あぶなっかしい」
である。
大河ドラマにおいて女性脚本家が担当した場合、あまり成功した記憶がない。
大河ドラマ歴代の女性脚本家の作品と言えば・・・・。
「八重の桜」「江」「天地人」「北条時宗」「毛利元就」
などである。
「『篤姫』があるじゃないか」と言う人もいるだろうが、少なくとも私は「成功」だとは思っていない。(篤姫」の場合、宮崎あおい個人の魅力と絶妙のキャスティングで見せていたと言うべきだろう)
「女性の視線」で時代を見るというのは、決して間違ってはいない。
いつも唱えることであるが歴史において「事実」は変えようがない。しかし、視点を変えることによって解釈が変わり「ドラマ」が生まれるのである。
そうした意味でも、女性の視点で歴史・時代を描くのは間違っていない。
だが、残念ながら女性脚本家は「サイドストーリー」に重点を置きすぎる感がある。
すべては「主たる物語」があっての「サイドストーリー」であるのに、サイドを重く見すぎる傾向が・・・。
ドラマなどと言うものは、結局「ご都合主義」にできているので、こまごまとしたことにダメだししたくないのであるが、そのちょっとしたことでドラマ自体が「ぶち壊し」になることが少なからずある。
「天地人」の時の話。
「お船」役の常盤貴子が兼続に「お前に女子(おなご)はまだ早い」と言うシーンがある。
たしかにお船は兼続のいとこで年上ではあるが、時代的に言ってもそんなことを言うはずがない。
だいたい、あのドラマは原作とはあまりにもかけ離れていすぎる。原作はとても優秀な時代小説だ。
今回も壇ふみ演じる「杉滝」が、小田村伊之助の母親の葬式での様子を「涙も見せず凛としてらして~~~」とのセリフも興を削ぐ。
この時代の武士と名乗る人種は、こうした感情を表に出すことなどあるわけがない。
そうした教育を受けているはずだ。
まして武士が、人前で「涙を見せる」などあろうはずもないのである。
こうしたところに女流脚本家らしい「甘さ」を見てしまう初老男なのだ。
キャスティング的にも男優に「イケメン」をそろえすぎている。
伊勢谷友介・大沢たかお・東出昌大・高良健吾・要潤・瀬戸康史・田中仁果ては東山紀之まで。
・・・一時期の読売巨人軍ではないけれど「4番打者」ばかりをそろえるとロクなことにならない。
1~2回を見ても、主人公の文が小田村伊之助に幼い恋心を抱いているってことが描きたかったのか?
どうも、この後小田村が出てこないような展開に見えるが・・・。
この小田村と祝言を上げた姉、寿役の優香も残念ながらこの役を演じるには少々「熟し過ぎて」いる。
演技のうまい女優なら実年齢が30を超えていようと「違和感」なく見せてくれるだろうが、彼女は残念ながら「女優」とは言えまい。どちらかって言えば「タレント」だろう。
「新選組!」の時にとてもいい役(深雪太夫と、その妹お孝)をもらったのに・・・。
、
この寿もこの後出てこないような気がするし。
これもキャスティングのミスじゃないだろうか。
大河ドラマのファンとして、幕末・維新史のファンとして「『花燃ゆ』のあぶなっかしいスタート」に少々心乱れている。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、大河ドラマ「花燃ゆ」のこれからの展開にドキドキしますように。
May
主人公より、周りが目立ってしまうと「功名が辻」の時の二の舞になっちゃうぜ。
さて、今年も大河ドラマが始まった。
「花燃ゆ」
である。
第二回放送まで終わったのだが、一言で言って・・・。
「あぶなっかしい」
である。
大河ドラマにおいて女性脚本家が担当した場合、あまり成功した記憶がない。
大河ドラマ歴代の女性脚本家の作品と言えば・・・・。
「八重の桜」「江」「天地人」「北条時宗」「毛利元就」
などである。
「『篤姫』があるじゃないか」と言う人もいるだろうが、少なくとも私は「成功」だとは思っていない。(篤姫」の場合、宮崎あおい個人の魅力と絶妙のキャスティングで見せていたと言うべきだろう)
「女性の視線」で時代を見るというのは、決して間違ってはいない。
いつも唱えることであるが歴史において「事実」は変えようがない。しかし、視点を変えることによって解釈が変わり「ドラマ」が生まれるのである。
そうした意味でも、女性の視点で歴史・時代を描くのは間違っていない。
だが、残念ながら女性脚本家は「サイドストーリー」に重点を置きすぎる感がある。
すべては「主たる物語」があっての「サイドストーリー」であるのに、サイドを重く見すぎる傾向が・・・。
ドラマなどと言うものは、結局「ご都合主義」にできているので、こまごまとしたことにダメだししたくないのであるが、そのちょっとしたことでドラマ自体が「ぶち壊し」になることが少なからずある。
「天地人」の時の話。
「お船」役の常盤貴子が兼続に「お前に女子(おなご)はまだ早い」と言うシーンがある。
たしかにお船は兼続のいとこで年上ではあるが、時代的に言ってもそんなことを言うはずがない。
だいたい、あのドラマは原作とはあまりにもかけ離れていすぎる。原作はとても優秀な時代小説だ。
今回も壇ふみ演じる「杉滝」が、小田村伊之助の母親の葬式での様子を「涙も見せず凛としてらして~~~」とのセリフも興を削ぐ。
この時代の武士と名乗る人種は、こうした感情を表に出すことなどあるわけがない。
そうした教育を受けているはずだ。
まして武士が、人前で「涙を見せる」などあろうはずもないのである。
こうしたところに女流脚本家らしい「甘さ」を見てしまう初老男なのだ。
キャスティング的にも男優に「イケメン」をそろえすぎている。
伊勢谷友介・大沢たかお・東出昌大・高良健吾・要潤・瀬戸康史・田中仁果ては東山紀之まで。
・・・一時期の読売巨人軍ではないけれど「4番打者」ばかりをそろえるとロクなことにならない。
1~2回を見ても、主人公の文が小田村伊之助に幼い恋心を抱いているってことが描きたかったのか?
どうも、この後小田村が出てこないような展開に見えるが・・・。
この小田村と祝言を上げた姉、寿役の優香も残念ながらこの役を演じるには少々「熟し過ぎて」いる。
演技のうまい女優なら実年齢が30を超えていようと「違和感」なく見せてくれるだろうが、彼女は残念ながら「女優」とは言えまい。どちらかって言えば「タレント」だろう。
「新選組!」の時にとてもいい役(深雪太夫と、その妹お孝)をもらったのに・・・。
、
この寿もこの後出てこないような気がするし。
これもキャスティングのミスじゃないだろうか。
大河ドラマのファンとして、幕末・維新史のファンとして「『花燃ゆ』のあぶなっかしいスタート」に少々心乱れている。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、大河ドラマ「花燃ゆ」のこれからの展開にドキドキしますように。
May
主人公より、周りが目立ってしまうと「功名が辻」の時の二の舞になっちゃうぜ。