マキペディア(発行人・牧野紀之)

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『理論と実践の統一』の意義

2009年06月16日 | ラ行
 牧野紀之編著『理論と実践の統一』(2005年、論創社)について、epepeという人がアマゾンにコメントを書いてくれたようです。それをここに写したうえで、感想を書きます。

 epepeのコメント──毛沢東、宇野弘蔵、梅本克己等の代表作に牧野氏流の注を付したものと、「実践と理論」に関係する過去の論文を合わせて1冊としたものです。特に、目新しいものはありません。

 牧野の感想──本書は、拙著『哲学夜話』(1977年、鶏鳴出版)に所収の対話形式の論文「理論と実践の統一」を中心にして、このテーマに関するこれまでの諸氏の論考を集めて1巻としたものです。

 再録したその中心的な論文も完全にそのまま再録したのではなく、新たに14項目に分けて、項目ごとに「明確な疑問文に定式化した」見出しを付けました。つまり、沢山の問題意識を誰にでも分かるような形にして出しました。

 新たに書いた「序論」には「オルグの根拠としての理論と実践の統一」という題を付けて、問題の所在を明らかにしました。

 他者の論考には「牧野流の注」を付しましたが、牧野の著作である以上「牧野流の注」以外の注は付けようがありません。そもそも社会主義運動の理論上の中心的な問題であるこの問題を、牧野以外の誰もまともに検討しておらず、「牧野流の注」以外の注は存在しません。問題意識がないからだと思います。

 「まえがき」の中で「問題意識」の重要性を詳しく説明しましたが、問題意識のないepepeさんには理解できなかったようです。

 そもそも問題意識のない人には思想書についてあれこれ言う資格がないと思います。

コメント
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