土木の工程と人材成長

土木建設の工程管理や組織運営、そして人材成長の話題や雑学を紹介します

プーチンの見ている虹の色

2022-04-25 08:06:03 | 工程表
虹の色は、日本や欄伊韓は7色とするが、米英は6色、独仏中は5色で、ロシアはなんと4色だと言う。色の数が多いのがいいとは言えないかも知れないが、物事(ことわり:理)は、数多く見えたほうがいい。

この伝を勝手解釈すると、ロシア人、ことにプーチンには見えていない世界があることになる。ウクライナへのロシアの侵攻やロシア国営放送ニュースのフェイクは、まったく世界が異なり、同じ地球に住む人類とは違う生物ではないかと思えてくる。思えるというよりも不思議であり、21世紀まで人類が築いてきた叡智から言って、まったく理解できないのは私だけだろうか。

恐らくプーチンの見ている色は、「権力」という一色なのであろう。この「色」しか見えていないため、国民に平気で嘘をつくし、政敵や気にいらないジャーナリストを次々と抹殺してきた。権力というどす黒い厚い黒色の壁(闇)の中で暮らすプーチンには、外の世界はまったく見えていない。せめて虹の色(思考色)を7色とまでは言わないが、4色程度には見て欲しいものだ。否、ロシア人全員が、独仏中の5色(思考色)まで、早く見えてくるように望みたい。

ウクライナ後の世界はどうなるのか?

2022-04-24 10:33:56 | 工程表
まだ、ウクライナ侵攻は終わりそうにもない。今年の観桜には、ほとんど意識が向かなかった。早計ではあるが、この先の世界の進みゆきを、以下に少しだけ愚行してみた。

1 あまりにも悲惨すぎるが、ウクライナの多大な国民の命と引き替えに、国際連合の拒否権がなくなり、半歩歴史を前進させる(期待を込めて)。

2 ウクライナの小麦の生産低下と、エネルギー高による輸送費の高騰によりインフレが促進されて食料品の値段があがり、貧困国の国民の食料危機が生じ餓死者がでる。つまり、プーチンのやったことは、ウクライナ戦争後も世界の人々の食料争奪戦により命を奪い続けることになる(この意味で、プーチンは人類史上最極悪人となった)。

3 プーチンの失敗により、超大国中国の今後の意志決定がどちらに傾くかによって、世界が大きく揺さぶられる。

4 ウクライナが保有していた核兵器を、独立した際に放棄したためロシアに侵攻されてしまった。これをみた北朝鮮が核兵器の開発を、さらに促進させ脅威が増大する。

5 世界の人々が、フェイクの取扱いに賢くなるだろう。このことによって、民主主義が成長する方向へ進むだろう(祈りと希望と期待を寄せて)。

6 今後は、温暖化と耐性菌への対策の進展に注意を向けられるかどうかが、人類の分岐点になる(原発とプラステックゴミへの意識も重要であり、忘れてはならないことは言うまでもない)。

7 米国が覇権を放棄したことによって、世界の不安定化は増大する。ホッブスの「リバイアサン」の思想をどう解釈し、考え進めていくかが人類の平和への大きな課題となる。また、米国の刷ったドルは6割が返ってこないという基軸通貨の重みを各国が意識すれば、世界の平和と経済の責任の両輪が崩れ、ドルの価値が幾分薄らいでいくであろう。これは、トランプが壊した米ドルの威信であり、後の大統領も引き継がざるを得なく、ジワジワと米国の地位が低下し続けることになる(元よりもユーローに期待したい)。

8 日本は、対ロシアと中国、北朝鮮対策として防衛費の増大はまぬがれない(当然だが、他項目の予算が減ることになる)。

古代国家ロシアの蛮行の背景

2022-04-06 08:41:26 | 思考
ウクライナ全土での、ロシア軍の蛮行が報道されている。特にキーウでの虐殺は、国連でも動画が映されたとのことであるが、我々は、あまりにも悲惨すぎるとしてぼかした映像しか見ることはできない。とても人間がやれるようなことではなく、現実のものとは思えない。しかし、現実に起こっていることに対して、怒りを超えた無力感を覚える。

ところで、2021年12月20日の本ブログで、「ロシアは古代国家で、人権に関心はない」ことを、 2000年に刊行された、ウィルバー「インテグラル理論」(原題は「A THEORY OF EVERYTHING」)から引用して紹介した。

再録すると、『P287で「ロシア(ソ連)は表向きは近代国家であったが、その本質的な構造は古代国家であり、全体的な規則、一党による支配、指令による計画経済、集団主義的な理想などがその基礎にあった。そしてこうした体制のもとでは、個人の自主性に基づく資本主義的な市場は、発展することができない。そのため、市場経済に似たものが突然導入されても、近代国家へと発展していくことはなかったのである。その代わり、多くの面で、封建国家へと退行してしまった。さまざまな犯罪的軍事勢力やロシアンマフィアがはびこり、社会構造にも欠陥があるために、近代国家へと発展していくための苦闘は、今なお続いている。言うまでもなく、このような発達段階では、人権などはもっとも関心を引かない話題である。」

続けてP288では、「同じような発達論的苦闘が、中国本土でも起こりつつある。古代国家が、近代国家へと向かって、少しずつ、断続的にではあるが、変化しているのである。一般的に言えば、人権を主要な課題として設定しても、こうした発達を支えることにはならない。」
(中略)
「外面的な発達は、それに対応する内面的な発達がなければ、持続可能な形で実現することはできないのだ。」』と、書かれている。

冒頭で述べたように、ロシア軍(=プーチン)の数々の蛮行が連日報道されている。ロシアの国営放送の嘘だらけの報道は、いつかは破綻するときがくる。嘘が長続きしたことがないのは、人類の歴史が証明している。ロシア国民が真実を知り、内面的な発達を遂げることが1日でも1秒でも早く訪れることを祈る。このむなしさがぬぐえる日のくることを待つしかないのが、やりきれない。