土木の工程と人材成長

土木建設の工程管理や組織運営、そして人材成長の話題や雑学を紹介します

社員のモティベーションを上げる方法

2018-02-16 13:02:31 | 人生経営
 先日、200名の社員をかかえる経営者の方から「社員のモチベーションを上げる方法」を教えて欲しいと聞かれたので、以下のような返事をした。

1 まず、トップの器を大きくすることです。なぜなら、組織はリーダーの器以上のものにはならないからです。

2 では、具体的にどうするかですが、リーダー自身が、「我社の社員は、みんなモティベーションが高い人たちばかりである」と、思い込むことです。
もし、モティベーションが低い社員がいた場合には、「あの社員は、何が原因でモティベーションが下がっているのだろう?どのような支援をしたらいいのだろうか?」と考えをめぐらすことです。

3 優れた講演などを聞くとモティベーションが上がりますが、その効果が持続するのはせいぜい数時間だといいます。ですから、定期的にモティベーションを高める必要があります。定期的にモティベーションを上げることを続ければ、その人の健康、幸福、目標達成につながります。

4 では、モティベーションを高めるための継続的な行動とは何かですが、自己説得を続けることです。人によって、深層自己説得(ナポレオン・ヒル)、自己暗示、潜在意識の活性化、アファメーション(ルー・タイス)などと言います。人の行動の95%を占める潜在意識に、朝夕紙に書いた自己説得文章を読み上げることです。
例えば、ジグ・ジグラー「潜在能力超活性化ブック」きこ書房、2016.9.6,P53では、自己説得文章として、「私、○○は、正直で、知的で、目的意識があり、落ち着いていて、  
責任感があり、献身的で、時間を守る人間である。
 私は、モティベーションが高く、楽天的で、エンスージアム(熱意)があり、集中力があり、積極的である。
 私は決断力があり、有能で、自己修練ができていて、粘り強く、見識があり、創造性や才能に富み、選択眼のあるチーム・プレーヤーである。
 私はEQが高く、自信と信念があり、プラスアルファの行動がとれる人間である。
 私はエネルギッシュで、セルフ・コントロールができ、健全なセルフ・イメージを持っていて、うまく自己管理ができる。
 これらは、勝者の資質であり、私は勝者となるよう生まれついている。
 そして、私は日々、これらの資質を使うことで、自分の良い勢いを維持し、終身雇用のない世界で、確実に雇用を確保することができる。また、これらの資質があるので、私はお金で買えるものはよりたくさん、お金で買えないものはさらにたくさん手に入れることができる」というものなどが幾つか示されています(この本の最後には5つが示されています)。

5 職員一人ひとり状態が異なります。どの人にどのような処方がいいのかの見極めが必要になります。しかし、こちらが分析していると時間が不足するので、幾つかのメニュー(5つ位)を提示して、職員に自由に選んでもらうようにするのがいいでしょう。当然最初から適切なものを選んだ者もいるでしょうし、またミスマッチも生じますが、3度目くらいにはいいものに巡りあえるのだという気持ちで取り組むのがいいかと思います。最初ので躓いても、気を落とさないように、最初のオリエンテーションで導いておきます。

6 では、以下に参考になる本の紹介をします。

初歩から始める人へ
(1)ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」きこ書房、1999.4.8,610頁
  (「成功哲学」も同じ内容ですが、「思考は・・・」よりも表現が少し難しいです)
(2)ナポレオン・ヒル「自己実現」きこ書房、1997.8.19,240頁
(3)ジョセフ・マーフィー「マーフィー無限の力を引き出す潜在意識活用法」
CD2枚付きで、読まずに聞くだけもできます。きこ書房、2009.5.5,120頁
(4)ジョセフ・マーフィー・インスティテュート「眠りながら聴くマーフィー」きこ書房、2005.5.31,57頁
   CD付き
(5)ジグ・ジグラー「潜在能力超活性化ブック」きこ書房、文庫2016.9.6,346頁
(6)ジグ・ジグラー「ジグ・ジグラーのポジティブ思考」ダイヤモンド社、2009.8.27,258頁
(7)ジェームス・ジェンセン「潜在意識をとことん使いこなす」サンマーク出版、2015.2.20,300頁
(8)ジェフ・ケラー「できる人とできない人の小さいな違い」ディスカバー、2015.12.20,198頁
(9)パム・グラウト「こうして思考は現実になる」サンマーク出版、2014.4.21,285頁
(10)ルー・タイス「アファメーション」フォレスト出版、2011.12.14,417頁

自尊心を高める
(1)ナザニエル・ブランデン「自信を育てる」プレンティスホール、1999.4.18,193頁
(2)ナザニエル・ブランデン「自信を育てる心理学」春秋社、1992.8.20,230頁
(3)アレクサンダー・ロックハート「自分を磨く方法」ディスカバー、2005.8.20,138頁
(4)ラルフ・ウォールド・エマソン「自己信頼」海と月社、2009.2.5,107頁
(5)シラルディ「自尊心を育てるワークブック」金剛出版、2011.10.30,224頁

能力があるものの、方法論が分からない人へ
(1)ダニエル・ゴールマン「すごい考え方」中経出版、2005.12.8,254頁

人生を考える
(NLP系)
(1)リチャード・バンドラー「3日で人生を変える方法」ダイヤモンド社、2012.6.28,211頁
  (バンドラーは、NLP創始者)
(2)アンソニー・ロビンズ「一瞬で自分を変える法」三笠書房、2006.11.25,270頁
  (NLPを独自にアレンジ、1日のセミナーで6億円が動くと言われている)
(3)アンソニー・ロビンズ「人生を変えた贈り物」成甲書房、2007.3.5,170頁
(4)マイケル・ボルダック「人を動かす技術」フォレスト出版、2009.11.18,200頁
  (年収1億円と本人が本に書いている。バンドラーをそのまま教えている人)

(人生を変えるのその他)
(5)ロバート・シャインフェルド「なにが起きても絶対幸せでいる法」ヴォイス、2013.10.30,201頁
(6)ジョン・ディマテーニ「正負の法則」東洋経済新報社、2011.6.16,254頁
(7)ジョン・ディマテーニ「世界はバランスでできている」フォレスト出版、2011.9.8,287頁
(8)ジョン・ディマテーニ「ザ・ミッション」ダイヤモンド社、202.2.17,280頁
   -人生の目的の見つけ方―

コミュニケーションに悩んでいる人へ
(1)山崎啓支「マンガでやさしくわかるNLPコミュニケーション」日本能率協会マネジメントセンター、2013.1.30,256頁

管理者用
(1)ダニエル・ピンク「モチベーション3.0」講談社、2010.7.6,300頁
   ―持続する「やる気!」をいかに引き出すかー
   TEDで本の内容と同じ図を使ってピンクが講演しているので必見
   https://www.youtube.com/watch?v=I9rCrtQHEOM
(2)ウォーレン・ベニス「組織が元気になる時」ダイヤモンド社、1997.7.17,178頁
(3)ピーター・クライン「こうすれば組織は変えられる!」フォレスト出版、2002.6.29,456頁

コチング(セルフコーチング)
(1)マリリー・アダムス「新版すべては前向き質問でうまくいく」ディスカバー
   2014.12.20,271頁
(マリリーG.アダムス「質問思考の技術」ディスカバー、2005.5が旧版です)

その他
(1)エド・ハリウェル「マインド・フルネス」KADOKAWA、2015.10.25,234頁
   ―心を浄化する瞑想入門―

一人ひとりに、何が必要かを見極めます(見極めさせます)

プラスアルファの魔法

2018-02-05 08:44:23 | 人生経営
 ナポレオン・ヒルの「思考は現実かする」の中に、「プラスアルファの魔法」というのがある。これは、「給料や報酬以上のサービスをする」ことだ。「一センチ余分に進む」こと
だとも言う。そうしていると、給料や地位が自然と上がるし、いろいろといいことが起こるというのだ。
 
 確かに、自分の経験に照らしてもそうだと思う。余計に頑張った分、良いことが起こる。なにも起こらないこともあるが、気分がいいので、自分的に満足感や達成感が得られるのは大きいし、着実に成長していると思える。見返りなどを目論むのではなく、単純にプラスアルファのことをしていると、ちゃーんとご褒美を天がくれるのである。逆にマイナスアルファなこと、つまりさぼったり手抜きをしていると、不運や不幸が起こってしまう。

 先日、2つの会社で上司との折り合いが悪くなり、退職せざるを得なくなった青年を観察していたのだが、直前まで一緒に仕事をしていた先輩が、その青年に頼み事をしていた時の返事を聞いた。その青年は「○○さんから言われていることがあるので、手伝うことは出来ません」と断っていた。依頼した先輩は、仕事の内容までは言っておらず、「△君今忙しい?頼みたいことがあるけんど」と聞いただけなのだった。

 私が若いころは、仕事が忙しい時、家に持ち帰って処理していた。今でもそれが習慣になり、何時も数冊の書類がカバンの中に入っており、家と職場を往復している。

 一方、その青年は17時になると、いつもさっさと帰っている。勿論手ぶらである。とても私には考えられないことなのである。この青年は折角のチャンスを逃したのではないかと思った。この時だけでなく、人生においては、何回もこのようなチャンスを逃すか、拾えるかが巡ってくる。

 1日24時間あるのだから、たいがいなことは出来ると私は思う。若い体力がある時には、少々の無理はできるし、2人分や3人分は、短期間ならこなせると私は思っている。

 ついでに言うなら、件の青年の仕事はあまりにも遅すぎる。急いだ仕事ではないと言え、半時間もあれば済む処理が、2ケ月や3ケ月後になることがある。勿論、その間、他の仕事もしているので、さぼっているわけではないが、とにかく遅い。また、持論を曲げないので、使いにくいと言う声が多い。柔軟性がないというか、間口が狭いのである。不備を指摘するとケツをまくるというか、はみかえってくる。これは、パワハラどころか、ロウハラではないかと、ある時私の目が点になってしまった出来事もあった。

 さて、話が逸れたが、標題の「プラスアルファの魔法」は、幾つになっても忘れずにいたいものだ。