土木の工程と人材成長

土木建設の工程管理や組織運営、そして人材成長の話題や雑学を紹介します

言語(言葉)の持つ力

2019-04-29 15:03:35 | 人生経営
 2018年12月11日 17時00分-20時57分 テレビの「教えてもらう前と後」では、生たまごを片手でうまく割るには、「キュー」、「コンコン」、「パッ」と言いながら(または、頭の中で思いながら)割ると上手に、綺麗に割れることを実演していた。他にも、物を机の上で早く物を動かすには、「さ~」ではなく「サッ!」、力を入れる時「ふわっ」ではなく「グッ!」と言うと、思うとおりのことができるとか。自分でも幾つか試してみたのだが、確かにそのとおりで、言葉の持つ力が実感できる。

 前田裕二「メモの魔力」幻冬舎、2018.12.24は、メモの効果(威力)を書いたものだ。曰く「メモによって世界を知り、アイデアが生まれる。メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。メモによって夢を持ち、熱が生まれる。その熱は確実に自らを動かし、人を動かし、そして人生を、世界を大きく動かす。誰にでもできるけど、誰もまだ、その魔力に気付いてない。」と。そして、彼のノート術としては、4色ボールペンで書くこと、ノートは見開きで使い、左頁には日付とサマリーを書く。日付の下は標語欄としておく。サマリーの下は黒で事実を主に書き、主観は緑で書く。右側頁の左半分は抽象を、右半分は転用を書くが、重要なことを赤で、やや重要なことや引用は青で書く。詳しくは実例写真が掲載されているので見て欲しい。

 ところで、キャサリン・コックは、1920年代にニュートン、トーマス・ジェファーソン、バッハなど歴史上の天才たち300人の調査をした。彼らの伝記を徹底的に調べ上げたところ、頂点に立った人たちは、驚くほど類似した習慣や性格的特徴のパターンがあることが明らかになった。「調査の結果、天才の兆候の一つとして、彼らは幼いときから日記や詩、友人や家族に宛てた手紙などで自分の考えや気持ちを雄弁に語る傾向がある」と。しかし、「自分の考えや経験、感じたことを日記や日誌、手紙、あるいは書物に書くことを習慣にしている人は、私たちのうちわずか1パーセントに満たない。」とのこと。

 2019年4月28日NHKニュースで、30年前に松山の小学6年生が埋めたタイムカプセルを掘り出していた。その中の一人山岡真実さんは現在4人の子供の母親になっている。30年前に自分に宛てた手紙には「血は少し怖いのだが、それでも医者になりたい。」と書いていた。子供達に曰く、「ママってお医者さんになりたかったんだっ!」と。現実に医師になっていたのだ。このように紙に夢を文字に書くと、それが現実になる。イチロー、本田圭介、石川遼、錦織圭をはじめとする小学生の作文の話は有名だ。かく言う私も、高知県に入庁の折、「高知県の地質を調べて防災に役立てたい」と書いていた。すっかり忘れていたのだが、25年を経て御荷鉾帯の地すべりの研究で愛媛大学から博士号を授与された。文字に書いた言葉は、無意識であっても、自分を突き動かす力を持っているようである。

さて、みなさんはメモをとっていますか?日記を書いていますか?夢を文字にしていますか?