野田俊作の「アドラー心理学トーキングセミナー」星雲社、1989.3.1と、岸見一郎「アドラー心理学実践入門」KKベストセラーズ、2014.5.30を読み比べてみると、内容は同じことを書いているのだが、野田は格調が高く盛りだくさんで少し硬く感じ、岸見の方は、やさくし、そしてわかりやすく書かれているように思う。
さらに、岸見の方はカウンセリングを受けているような気がしてくる。野田の実際のカウンセリング場面も見たのだが、気持ちは軽く明るくなると同時に、少し茶化されているような気分にもなった。アドラーの言う、お二人の「ライフスタイル」の違いだろう。
野田は思考の回転も早く、岸見はゆっくりとしている。だから、野田には引張られている感じがし、岸見には、自身で考える間が与えられているように思う。勿論、このような受け止め方は、人それぞれのライフスタイルによって異なるだろう。
ところでアドラーの系譜を受け続いているのがマズローだろうが、マズローの5段階欲求説から見ていると、上の段階にいる人が見えていることが、下の段階にいる人には見えていないことを度々目撃してきた。アドラーの言うライフスタイルと同時に、マズローの言うレベルによっても受け止めが異なる。このレベルが異なると見え方が違ってくることを、ロバート・キーガンが成人の発達理論で述べている。
つまり、平面的とも言えるアドラーのライフスタイルと同時に、マズローやキーガンの言うレベルも合わせて見ると、より人への理解が深まるだろう。今後人工知能の進展により、肉体を持たないAIと、肉体(と同時に、それに付随する欲望)により規制されている人間の心理学が注目されてくることだろう。
さらに、岸見の方はカウンセリングを受けているような気がしてくる。野田の実際のカウンセリング場面も見たのだが、気持ちは軽く明るくなると同時に、少し茶化されているような気分にもなった。アドラーの言う、お二人の「ライフスタイル」の違いだろう。
野田は思考の回転も早く、岸見はゆっくりとしている。だから、野田には引張られている感じがし、岸見には、自身で考える間が与えられているように思う。勿論、このような受け止め方は、人それぞれのライフスタイルによって異なるだろう。
ところでアドラーの系譜を受け続いているのがマズローだろうが、マズローの5段階欲求説から見ていると、上の段階にいる人が見えていることが、下の段階にいる人には見えていないことを度々目撃してきた。アドラーの言うライフスタイルと同時に、マズローの言うレベルによっても受け止めが異なる。このレベルが異なると見え方が違ってくることを、ロバート・キーガンが成人の発達理論で述べている。
つまり、平面的とも言えるアドラーのライフスタイルと同時に、マズローやキーガンの言うレベルも合わせて見ると、より人への理解が深まるだろう。今後人工知能の進展により、肉体を持たないAIと、肉体(と同時に、それに付随する欲望)により規制されている人間の心理学が注目されてくることだろう。