土木の工程と人材成長

土木建設の工程管理や組織運営、そして人材成長の話題や雑学を紹介します

建設現場ではクリティカルチェーは幻想なのかも知れない?

2018-03-25 13:14:32 | 建設経営
 ゴールドラットのクリティカルチェーンは優れた考え方だと思う。しかし、彼の理論で工程管理を行うCCPM(クリティカルチェーン・プロジェクト・マネジメント)を使うと、進捗傾向グラフが乱高下してしまう。この乱高下は、ソフト開発においては予測違いによるものと思われるが、建設現場ではさらに他の要因が加わってくる。つまり、ヤードの狭さと他に重機や作業員と言ったリソースに制限があることがあげられよう。だから、思考上は非クリティカル作業と言えども、現場での自由度はほとんど無いと言っていい。つまり、思考上で非クリティカル作業であっても、現実的にはクリティカル作業になってしまうのである。

 CCPMの責任者として、建設現場の工程管理に携わった樋尾起年氏が、CCPMの不具合というか違和感を解消すべく「必達工程」という工程管理手法を開発した。これまで「必達工程」を使った実績から言うと、進捗グラフがほぼ45度に沿う理想的な軌跡を示している。なぜ、理想的な45度線に沿う軌跡を示すかと言うと、「必達工程」は、非クリティカル作業も分母に入れて進捗率を計算しているからである。「必達工程」は、CCPMのような工程の革新性はないのかも知れないが、現実・現場で使ってみると、大変気持ち良い。また、非クリティカル作業といえども、工期内には完了させておかなければならない。このことや、先に述べたヤードの制限、リソースの制限から言って、「必達工程」の考え方の方が合理的だと言えそうである。

 もっとも、ヤードが広く、リソースが潤沢で、重機運搬費の出費を気にしない現場であればCCPMの方が革新的な工程管理が実現できるだろう。しかし、中小建設会社が行う中小規模の現場では、「必達工程」の方が断然合っていると思う。

 もしかしたら、「必達工程」は、最も革新的なのかも知れない!

能力の成長

2018-03-15 08:54:06 | 人生経営
 加藤洋平の「成人発達理論による能力の成長」日本能率マネジメントセンター2017.8.6を読んでいる。読んでいるというのは、さっと読み流せる本ではないからだ。

 内容は「ダイナミックスキル理論」をはじめ、「フラクタル」などの理論を取り入れている。そのうえで成長には(「水平的な成長」と「垂直的な成長」の2種類があるとか、)「器(人間性)」、環境依存性、課題依存性、変動、サブ能力、最適レベル、機能レベル、成長能力、衰退能力など、これまでの包括的な能力の捉え方よりも、分析的で詳細に論じられていると思う。

た だ、いろんな理論を取り入れているがゆえに、統合的なまとめとの整合が読み取りにくくなっているように思う。

 さらに、私がコンピテンシー能力測定に数年携わった折に、能力要素間には繋がりがあるのだなあと感じた経験とは異なる論が述べられているのに違和感を覚えた。

 これは単に私の読解能力が低いだけなのかも知れないが、人工知能時代を迎え、より人の能力を包括的に捉える研究にも期待したい。

安全第一、健康第一

2018-03-10 10:48:05 | 人生経営
 建設現場には必ず「安全第一」の旗や標語が貼られている。

 生命体である人間にとって、安全は最優先させなければならない。カニの足は再生するが、人間はそうはいかないでも皮膚などは再生可能だが、手足となると再生は今のところ無理である。

 ではなぜ人間の手足などが再生しないのかと言うと、経済的でないからだとダイアモンド博士は言う(Eテレ2018年2月9日22時から30分間、ダイアモンド博士の“ヒトの秘密” 第6回「不思議いっぱい ヒトの寿命」)。これを聞いて「なるほど、そういう考え方もあるのかっ!」と驚いた。つまり、再生する時間を考えると、人類全体の存続にとっては生産的ではなく、再生させない方が進化にとって合理性があるのだと言う。なんともドライな分析である。

 さて、現実に生きながらえなければならない我々にとって、進化の合理性だけから事故対応や処理をするわけにはいかない。そこで現場の安全については、ネットですぐに事例が入手できるのでみなさんは活用されていることと思う。

 例えば、岐阜県が350件ほどの建設工事事故事例集を県の公式ホームページに揚げている。他には内閣府の沖縄総合事務局がH27とH23に70件ほど、静岡県交通基盤部がH28年度版で34件などがある。

 さらに、事故防止策として、東京港建設事務所がH29に「工事現場における好事例集」として76件を、また、近畿地区建設工事安全対策推進協議会が、H27に「工事等事故防止対策における好事例集」として113件を紹介している。これらには創意工夫として使えるものが入っていると思うので大いに利用してもらい、より安全な現場を実現していただければと思う。

 ここまでは建設現場でのハードを述べたが、後半は心身の健康のソフト面について書いてみたい。

 国会でも議論している「働き方改革」は、労働生産性を上げることが狙いだが、生産性を上げるためにも心身の健康がまず第一であろう。健康と言っても、歳をとればどこか具合の悪いところが出てくる。だから、悪いところがあったとしても、仕事に支障のないように体調を保つということになる。そこで心身の健康のスタートとして呼吸法をお勧めしたい。

 ケン・ウィルバーの「実践インテグラル・ライフ」春秋社、2010.5.31,P232には、イスに座って、そして立ったままで行うのは「西野流足芯呼吸法」がある。いずれもゆっくりと腹式呼吸をするのだ。これを、是非お試しいただければと思う。

 西野流呼吸法については  http://www.nishinojuku.com/do/do_top.html

マルチタスクは本当にいけないのか?

2018-03-08 13:00:33 | 人生経営
 10数年前に、CCPM(クリティカル・チェーン・プロジェクト・マネジメント)の講師から、「マルチタスキングは時間がかかるので、シングルタスクで仕事をするように」と聞いた。簡単な数値のワークでマルチとシングル作業の時間を計ると、確かにシングルの方が短かい時間で終わる。

 しかし、頭の回りの遅い私は違和感を覚えた。単純な作業はともかく、文章を書いたりするような頭脳を使う仕事では、できあがった後の1時間後、数時間後、1日後、数日後に、修正したくなるのである。つまり、頭の回りの遅い私にとっては、単純作業ならシングルタスクの方が確かに速く仕上がるのだが、頭を使う作業になると、そうはいかないのである。

 実は、これを書こうと思ったのは、横田尚哉「ジビネススキルイノベーション」、プレジデント社、2012.9.1,PP33-34を読んで確信したからである。横田は、「知的熟成を起こすためには、通常の5~10倍の時間が必要だ。シングルタスクで処理していると、まわりからは手を抜いているようには見えないし、本人も小さな達成感を得ているだろう。しかし、このやり方では仕事を寝かせる時間がないために、知的熟成は起きない。表面的には良い仕事をしているように見えても、いずれクオリティは頭打ちになるだろう」と書かれていて、私の思いと合致したからである。

 ゴールドラットは、「ザ・チョイス」ダイヤモンド社、2008.11.8で、「考えて、考えて、考え抜くんだ」と書いている。ゴールドラットや楽天社長の三木谷 浩史のように、頭がすでに成熟している人はともかく、凡人の私には、せいぜい「考えて、考え」くらいで留まってしまう。マルチタスクで時間をかせぐ必要があるのだ。

 建設工事では、コンクリートの養生期間はマルチタスクで仕事をしているはずである。養生とはコンクリートを熟成させることである。熟成のためにはそれなりの時間が必要なのである。

 オットー、熟成と言いながら、単に怠け癖が出ないように自戒しなければ・・・

必達工程の特徴

2018-03-06 08:59:27 | 工程表
以下、少々長いが、最も進化している工程管理手法である「必達工程」について述べてみたい。

0 総合工程表の金額換算出来高%ではなく、日数で進捗を管理する手法である。

・過去の出来高金額で進捗率を計算する(過去を見た)総合工程表とは異なり、これからの作業
 に要する日数(未来)を予測して工事の進捗率を表す日数管理の工程表である。

・つまり、安全に余裕を持って工期を厳守し(できるならば短縮して)完成させることを狙いと
 して取り組み、競争社会を勝ち抜くために顧客の信頼獲得を最優先課題にした手法である
 (公共工事は勿論のこと、民間工事では値引き競争ではなく、工期厳守による独自能力で競争
  優位を獲得できる)。

1 必達工程とCCPMは、PERTの考え方の基本を踏襲している。

 ・PERTはポラリス潜水艦の建造において、7年かかるのを2年近く短縮させた優れた手法である。

 ・PERTが50年前に日本に紹介された時も、休日や雨天などの不確実日は、工期の前にまとめて
  取っていた。

 ・つまり、各作業工種の中に予備日数を取るのではなく、予備日数は工期の前にぜんぶまとめて
  予備日数を置いて進捗管理をするのである(この考え方には、大変合理性がある。つまり、各
  工種での遅れや進み具合で一喜一憂するのではなく、工事全体で遅れや進みを管理するので、
  遅れや進みが平準化されて安定するので、予測が高い精度で行えることになる)。

 ・必達工程とCCPMは、50年前の日本のPERTの休日のとり方とは異なり、休日はカレンダー
  編集により取ることになっている。ただし、不確実日はPERTと同じで工期の前にまとめて取り、
  前述の合理的な考え方を踏襲している。

2 必達工程とCCPMが、PERTから進化しているのは進捗グラフ、つまりナビゲーションを搭載した
 ことである。

 ・進捗グラフは、横軸が工期、縦軸が予備日数を取り、緑、黄、赤に色分けされたグラフの中に、
  消費したそれぞれの日数%の交点を表示したものである。

 ・色のどこに位置しているかによって、工事進捗の健全度(健康度)がわかるようになっている。

 ・すなわち、緑は余裕があるのでそのまま進む、黄色は成り行きを注視する、赤はこのまま進めば
  工期不足になるので、なんらかの対策を打たなければならない、と教えてくれる。

 ・ナビの搭載で進捗が見える化し、安心でき、ゆとりが生まれる。

3 必達工程とCCPMの違いは、予備日数の取り方と進捗グラフの分母である工期の取り方にある
 (必達工程が最も進化した工程管理手法である所以)。

 ・CCPMは、正味日数の半分が強制的に予備日数として計算されるのに対し、必達工程は、例えば
  養生には予備日数が必要でないので、自分で0日と入れることができることと、進捗部グラフ
  の工期の分母を、CCPMはクリティカル・チェーンのみとしているのに対し、必達工程はクリ
  ティカル以外の非クリティカルも分母に入れ、全工種の日数としている。

 (これまでの工程表は作業を中心にして組んでいたが、CCPMはその作業をするのは人間だから、
  人の心理をも考慮して組むようにしていると喧伝されている。たしかに、CCPMで指摘している
  タスクにおける人の行動特性として、「サバ読み(安全余裕:責任感が強い人間であればある
  ほどサバを読む)、学生症候群(学生時代の一夜漬けは,プロジェクトでも行われる)、マル
  チタスク(掛け持ち作業をすると,それぞれの作業の完了は必ず遅くなる)、早期完了の未報
  告(遅れの伝播)、パーキンソンの法則( 人は,与えられた予算と時間を,あればあるだけ
  使いきろうとする)」、などは想像がつく。

  しかしながら、建設工事において、これらはすべてが本当だろうかと首を傾げざるを得ない。
  つまり、これらの考え方は、欧米的な「管理する側と管理される側をきっちり分けた考え方」
  が色濃く出ているからなのであろう。この点、「必達工程」は、開発者が土木建設現場に出て
  一緒に工程を組みながら肌で感じたこととして、「CCPMは人の心理を考慮したと言いながら、
  人としての細やかな考え方を尊重していないと思ったと言う。
  
  そこで、「必達工程では人の考え方、経験値を尊重するのだ」という当初感じた思いを、強い
  決意のもとに具現化したものである。このことにより、日本人に沿った思考と思想が反映され
  ていると言っていい。)

 ・この分母の取り方の違いにより、以下のような違いがある。

(1)進捗グラフの軌跡

 ・CCPMはクリティカル・チェーンのみとしているため、進捗傾向が乱高下する。
 
 ・これに対し、必達工程は安定しており、工事開始から完成まで、理想的な45度線に近い形で
  推移する。つまり黄色の枠内に沿うような形で推移する傾向がある。これは土木建設の現場実
  体に合った考え方になっているものと言える。

(2)作業実体からも

 ・CCPMは、もともと工場製作から生まれたもので、リソースに柔軟性があり、ヤードの関係に
  ついてもあまり支障がなく対応がとりやすい。

 ・一方、土木現場はヤードが狭く限られていたり、作業の都合では理論的にはいつでも施工可能
  な非クリティカルの作業であっても、いつ施工してもいいというわけではなく。一定の制限が
  あること。

 ・例えば法面整形などは、足場のある掘削途中で仕上げた方が簡単で安全に施工できるので、
  自由度がある程度制限され、いわば半クリティカル作業と言える。

 ・また重機などのリソースが簡単に手配できるわけではなく、複数台数手配した場合には増し
  機械分の重機運搬費がかかるので、施工費用にも関係してくる。

 ・さらに、直営班は、他の工事との関係で融通し合うことがあるので、作業員リソースにも自由
  度が高いというわけではなく、一定の制限が生じるということがある。

 ・施工ヤードや仮設ヤードが狭い場合、並行作業の困難さや資機材等の切り回しに支障が生じて
  くるため、完全に非クリティカル作業とは言いにくいことがある。

4 工程を組むのが簡単である。

 ・PERTの取り決めは詳細であり、計算もしなければならない。大規模プロジェクトであれば詳細な
  中身の検討が必要であろうが、中規模の土木建設工事では必要ではない考え方や手続き作業がある。

 ・CCPMは、機能が充実しているものの、その分取扱いが面倒である。例えばバーチャートに転換した
  場合に、合流バッファが取られるので、見るのに煩瑣であり、それを削除する場合には処理に手間
  がかかるなどがある。

 ・この点必達工程は、必要最小限の機能しか搭載していないので簡単に操作できる。

5 短時間で進捗管理が可能(1週間ごとに1分以内)。

 ・変更があり、内容の追加や削除が伴わない通常の工程管理では、その日に作業をしている工種の
  完了日がいつになるかをクリックするだけでいいので、作業時間としては、ソフトが立ちあがれ
  ば数秒で済む。

6 週休2日制にも対応可能である。

 ・必達工程を使えば、安全に工期を20%前後短縮できるので、現時点の工期の取り方での発注案件
  であっても、週休2日制を取って、工期内に完成させることが可能である(20%短縮の実績あり)。 
 ・上記のような休日の確保によって、若者が入ってくる可能性が高まる。

7 発注者や協力会社とも工程が共有できる(社内は勿論、誰とでも)。

 ・だから、余計な作業の待ち時間が減る。
 (イライラが無くなり、ストレスが減る)

8 チームで協力して組めば、最適施工が実現できる。

 (無理をすることなく、結果として、「工期短縮」、「利益創出」、「工事成績アップ」などが実現
  できている!)

 ・メールアドレスを登録すれば、社内は勿論のこと発注者や協力会社など、誰とでも共有できるので、
  前の作業がいつごろ終わりそうなのかや、次の作業がどれで、いつごろ取り掛かれそうかも予想す
  ることができ、関連作業者のコミュニケーションツールとしても使うことができるので、協調、協
  力、連携、連帯を得ることができ、さらにお互いのストレス軽減にもなる。

 ・工事関係者の共通言語にもなるので、意思の疎通やアドバイス、支援が抵抗なく楽にできるように
  なり、若手の育成もできる(単に指摘したり詰問するのではなく、「ここはどうなっているの?」と、
  質問することにより、担当者に気持ちよく気づいてもらえるので、担当者の自主性を最大限尊重でき、
  指示命令をするよりも軋轢が少なくなり、スムーズな現場運営、社内コミュニケーション等が可能と
  なる(社内外との連携・連帯もより強くなれる)。

 ・AI時代に求められる能力とは「創造力」だと言われているが、チームで検討することにより、創造力
  を磨く訓練が可能となる。

9 マニュアルもビジュアルで分かりやすい。

 ・必要最小限の機能なので、ほとんど図だけで説明できていると言っていい(大変わかりやすいマニュ
  アルだと言え、短時間に読める(マンガのように見て理解することが可能な状態である)。

10 新しい考え方を取り入れて成長でき、与えられる価値が掴める。

 ・新しい学びがあり、自信がつき挑戦意欲が湧いてくる。

11 価格が安い。

 ・必達工程は、1台PC当たり月額5千円、年間契約では5万円と格安である。

12 最も進化した工程管理手法である。

 ・これまで述べてきたように、最も進化した工程管理手法だといえる。

13 発注者や社内、協力会社で信頼が高まる。

 ・誰もが見やすく、わかりやすく、理解しやすい進捗管理手法で、工期を守ることができるので、
  発注者をはじめ、工事関係者から信用と信頼が高くなる。

14 PERTの特徴(ウィキーペディアより引用)

(以下を読むと、数千万円~1億程度の土木建設工事において、主任技術者と現場代理人の1~2名が
PERTを使うということには無理があるようにも思えてくる。この点「必達工程」は、PERTのよ
うな詳細な分析をせずに、プロジェクト規模に応じた簡単な処理により工程を組んでいる。つまり、
「必達工程」は現実的であり合理的な取扱いをしていると言える。)

 ・PERTは、対象とするプロジェクトの完遂に必要なタスクを分析する手法であり、特に各タスク完了
  に必要な時間を分析し、プロジェクト全体を完了させるのに必要な最小時間を特定する。
 
 ・このモデルは、ブーズ・アレン・ハミルトンが1958年、アメリカ国防総省 US Navy Special
  Projects Office からの委託の一環で、ポラリス潜水艦発射弾道ミサイルプロジェクトの一部
  として発明したものである。このプロジェクトはスプートニク・ショックへの直接的な反応の1つ
  であった。アメリカ政府の一部の契約では、PERTを管理手法の1つとすることが義務付けられた。

 ・PERTは主に大規模で複雑なプロジェクトの計画立案とスケジューリングを単純化するために開発
  された。全作業の正確な詳細と期間が不明であっても、不確実性を含んだままプロジェクトのスケ
  ジューリングが可能になっている。開始・終了指向というよりもイベント指向の技法というべきで
  あり、コストよりも時間が主要な要因となる研究開発プロジェクトに向いている。

 ・このプロジェクトモデルはフォーディズムと科学的管理法で確立された科学的管理の延長線上に
  ある。PERTとほぼ同じ頃、デュポンでクリティカルパス法を考案している。

 ・PERTの最も特徴的な図として「PERT図」がある。これは、線表を矢印で相互接続した図(アロー
  ダイアグラム)である。PERTは、非常に大規模で1度限りの紋切り型でない複雑なプロジェクトに
  向いている。