Jさんブログ~つれづれなるままに~

糸の切れたタコのように日々ふわりふわりしているJさんの、ふわりふわりな出来事を書いてみました。

電車おじさんの小言

2008年08月16日 | つれづれ日記
私がまだ小さな頃のアルバムを見ると、祖父に連れられ当時からいろんな乗り物に乗って楽しく写っている写真の中には、今ではありえない風情のある面白い乗り物がいっぱいありました。

そんな乗り物は、冷房がないのは当たり前。
駅は自然と同化し、木製の駅舎にたまに来る老体に鞭打ったような古い電車が、ゆっくりゆっくり近づいてきます。
でも地元の人はそれを生活の足として、我々にはめったに乗れない面白い乗り物に、不便を感じているような。
簡単に言えば、昭和が飛び出したような乗り物が、地方にはたくさんありました。

最近になると、そんな乗り物たちはいろいろな経緯をたどり、廃止されてしまったり、がらりと近代化して小奇麗に変わってしまったり。
私が感じる風情ある昭和の景色は、日頃利用している人にはたまらない不便であり、仕方ない流れと言えばそれまでなのですが…。

そんな懐かしい昭和の電車を、アルバムをめくりながら見つけてみるといろいろありました。以下ちょっぴり趣味人の書き方でピックアップしてみました。

1.下津井電鉄(児島~下津井)
私が小学3年の夏。瀬戸大橋の開通記念に出掛けた際に乗った電車。
瀬戸大橋の本州側の玄関である児島駅が始発ゆえ、当時瀬戸大橋ブームだったので、便乗でこの電車も最後のにぎわいを見せていました。
行きに乗ったのは「弁慶号」なる2両の旧型電車。帰りはわざと時間を合わせて乗った「リンガーベル号」なる3両のオープンデッキを持つ新型電車でした。
下津井電鉄は今では数少ないナローゲージ(線路の幅が普通より狭い)。
線路が狭く悪いので、あり得ない揺れとのどかさがたまらなく楽しかった記憶があります。
それからすぐ、瀬戸大橋のブームと共にあっさり廃止され、今では下津井の街は、バスすらロクに走らない街に廃れてしまいました。
今はどうなっているのでしょうか?

2.北陸鉄道浅野川線(北鉄金沢~内灘)
今でこそ始発駅・北鉄金沢は地下化され、電車も京王井の頭線の払い下げに変わり、全体的に施設は大きく立派に。でも私が乗った中学1年当時は金沢駅の真横にトタン屋根で細々とした駅舎に、小さな木造電車が走る非常にローカルな電車でした。
夕暮れに北鉄金沢を出た電車は、こまめに浅野川沿いの小さな駅に停まってお客を降ろしを繰り返し、着いた終点内灘駅は海のそば。
我々を降ろすと小さな電車はあっさり車庫へ引き上げ、祖父と私ぽつんとホームに残されよく見ると次の電車はだいぶ先…。
仕方なしにもう真っ暗に近い海岸へ散歩し、裸電球ひとつばかり照らされたさびしい駅舎に入ってきた次の電車に乗り、からがら金沢へ戻ったのでした。
電車もきれいに大きくなった今、あの風情は残っているのでしょうか?

3.高松琴平電鉄志度線(高松築港~琴電志度)
まだ小さな小学2年生当時、宇高連絡船に揺られ着いた四国は、電線の下を走る電車はまだわずかしかなく、ほとんどが気動車という当時。
キハ181系特急南風に乗りこんぴらさんをお参りし、帰り道はキハ47系。翌日屋島へ出掛ける急行は今では貴重なキハ58系。シートはボックス化されていない、製造当時のシートで今思えばもう少し心して乗っておけばよかったと。
屋島山に登り、帰り道乗った琴電は京急旧デハ230型2連。昭和初期から京急で走り続けた名車。
すれ違う電車もどれも博物館クラスの車両ばかりで、当時真夏でほんとに暑かったけど、夢中になって電車に見とれた記憶があります。
そんな電車も名古屋市交の電車で一斉に置き換えられ、博物館クラスの電車のほとんどは本当に博物館入りしてしまいました。
現地の利用者の切実な願いというので仕方ないけど、当時の四国の乗り物は本当に味がありました。

今も実は探せばそういう昭和な乗り物はちらほら走っています。
でもどこも新しい電車や駅を造りかえるお金のない会社ばかり。
そういう電車を大切に乗ってあげないと、そういう電車は間違いなく近い将来なくなってしまう時が来るんでしょう。
時が進むのは仕方ないけれど、電車おじさんとしては、そういう風情が趣味欲をかきたててくれる訳で、時代の流れは時に寂しく感じる時もあるんです。

…なんて、今日はあまり文章がまとまりませんでした。

私にとっての最高の場所

2008年08月14日 | つれづれ日記
私にとっての最高の場所…それは電車の運転台の後ろの前がよく見える席。

電車にハマった頃、すなわちまだ私がピヨピヨに小さかった頃。
ほとんどの電車は運転台が高くて自力では見ることができず、祖父や母のだっこでどうにか先頭の景色を楽しみ、祖父・母の体力がもつ間のわずか数駅の前展望を楽しみながら、自分も早く大きくなりたいなと思っていました。
それから小学生くらいになると、低い運転台の電車では自力で前を見ることができるようになり、そんな電車に乗る度に乗る駅から降りる駅まで運転台の後ろに張り付いては、ひとりはしゃいでいました。

身長174cmまで背が伸びた今、運転台が見えるタイプの電車なら、どの電車でも前展望を見られるようになりました。
なので朝どうしても座れなかった時、帰り気分がすっきりしない時、帰り道絶対寝過せない時は、子供の頃からの特等席に立ち、自分の降りる駅までその景色に没頭しています。

そんな中でも一番好きなのが、今日のトップ画像のような電車の一番前の椅子。
わざと大きく前の景色が見やすいように設計されている電車で、その椅子に腰掛け運転手さんの挙動、流れる風景、まっすぐ続く線路を見ている時…それが一番私が幸せを感じる時です。

車を持った今、ハンドルを握れば好きなだけ前展望を楽しみつつ、好きな運転までできるようになったものの、やっぱり好きなのは電車のあの場所。
細い線路を右に左に曲がり、狭いトンネルに突っ込んだり、駅でレールがぐちゃぐちゃ交差しているところをゆっくりゆっくり分岐器を渡っていく様子。
なんかそこには無数の夢がある気がします。

祖父も死ぬまで電車を愛したように、俺も多分ずーっと死ぬまであの場所にロマンを求めて日本全国津々浦々旅していくんでしょう。
まだ乗ったことのない線路を目指し、着いたら三脚を構え記念撮影をし、その繰り返しっちゃ繰り返し。
全国鉄道完乗の旅も、今のペースだと人生フルフルに掛けての壮大な目標になってきました。それを達成した時、自分には何が残ってるんでしょうね?
その時を一度ちらっと垣間見たい気もするけど、数十年後のその時を楽しみに、また今夏も電車の旅は続きます…。

p.s.最近ようやく重い腰を上げてmixiをはじめました。
もしよかったらいつものハンドルネームで登録していますので、探してマイミク登録をしてもらえると。
ブログよりライトでくだらない日記を書いてますので、是非見てやって下さい。