ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

要撃手

2017年02月14日 23時31分27秒 | Weblog
それを手に取れば、三倍返しが待っている。しかし、男には茨の道を
敢えて選ばねばならぬ時がある。現実問題としては手に取ろうが取るまいが、
その場に居合わせていなかったとしても三倍返しの対象になるという、
実に不条理極まる状態と言えよう。つまり、バレンタインデーである。

実際には三倍返しと言ってもそんなに財布にダメージが入るほどではないし、
あからさまに義理という空気を発しつつも、それでも何かしら貰えるという至極
ささやかな喜びに、上で書いたような疑念はすぐさま溶けてしまう男の悲しい性
であるが、環境や状況によっては深刻な事態に発展することもあろう、とふと考える。

具体的には三倍返しを強要されたり、三倍ではなく十倍だったりとか、
エビで鯛をどころの話ではなく、そこいらのフナムシでマグロを釣ろうという
勢いで吹っ掛けてくる可能性もあるのではなかろうかと考えた次第である。
さしずめ、"バレンタインハラスメント"とでも呼ぶべきかと思い、調べてみたら
案の定少数ながら検索に引っかかり、上で書いたような、度を越した返礼の
強要について注意喚起する旨が書かれていた。

贈答品において、金銭的な話をするのは野暮の極みである以上、普通に
等価っぽいものを見繕って返礼するのが、両者の関係上一番良いように思える
のだが、高らかに『三倍返しね』とか宣言する手合いは一体何様なのだろうと
思う。まあ、身近にいないのが救いか。

カロリーや糖分を三倍濃縮して返すという手段も考えてみたが、それだと本当に
ただの嫌がらせになるので却下。
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