ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

プレ誕生日

2015-05-27 | ほとほと日記
今日は仕事はお休みでした。


母と姉と、月に一度のランチをする日でした。
明日が私の誕生日ということもあり、祝ってもらいました。
56歳になります。
もちろん、嬉しいという気持ちはなく、「まあ、仕方がないか」という諦めの気持ちが強い。
明日は仕事ですが、職場で「誕生日です」と言うつもりはありません。
やはり、何とも恥ずかしい気持ちがあるからです。


夜、NHKの『クローズアップ現代』で、川崎市の簡易宿泊所火災が取り上げられていました。
10人が亡くなりましたが、ほとんどが生活保護を受けている独り暮らしの高齢者でした。
もともと日雇い労働者を臨時宿泊所だった簡易宿泊所は、今や身寄りのない高齢者の施設化している…と伝えていました。
独り暮らしで身寄りなく、家を持たない低収入の高齢者たち。
正に「明日は我が身」という人々で、つらいのに金縛りにあったように最後まで観てしまいました。


このところ抑うつ感が強くなっているのは、4月からの介護保険法改定の影響が出始めているからです。
介護報酬の引き下げを受け、コスト削減のため全社的にスタッフを減らし始めています。
人員配置が少なくなれば、当然サービスは低下します。
今までにないようなクレームが出てきて、私は謝ってばかりいます。
でも、私は「うそ」を言っているのです。
この先、改善できるあてはありません。
なぜなら、今後「人減らし」がいっそう進んでいくのは明確だからです。


家で一人でお留守番をしている父は、寂しくなるのか何回も電話をくれました。
姉と母と食事をしている最中に。
二人が帰って、私が歯医者で治療を受けているときに。
そして、夕方近くになっても。
「…あのな、母さん帰ってきたぞ」
父は、兄にもしばしば電話を掛けるそうです。