風の子広場

特別な意味はありません。近くの広場です。
考えごとをするのに最適な場所です。
エッセーを中心に書いてゆくつもりです。

木造?

2009-03-21 19:41:35 | 特養日記
たばこの不始末原因か 老人施設火災、死者9人に(産経新聞) - goo ニュース

死者9人と聞いて絶句。木造平屋立て。こうい
う老人施設があるんだ。寝たきりとか、歩行困
難な人が亡くなったのでしょう。

当直が女性一人では、なすすべもなかったでし
ょう。今、ボランティア活動をしている特別
養護老人ホームでも、まともに歩ける人はない
。いや、一人だけいる(徘徊老人)が歩けるの
で、困ることもある。

食堂は、テーブルはあるが、椅子はほとんどな
い。必要もない。ほとんど、車いす。木造の
老人施設は想像できない。段差をどう吸収する
のかわからない。できるとは思うが?

防火対策上は、鉄筋コンクリート造(RC造)
が良い。どこもかしこも財政難で、RCに立て
替えるお金もないのだろう。オリンピックに
つぎ込むお金はあっても、高齢者につぎ込む金
はない。

死者は、いつの間にか一人増えていました。

 桜咲く 死に行くものの なぐさめに

    せめて別れの 春の訪れ




ひな祭り

2009-03-03 20:51:06 | 特養日記
特別養護老人ホームの寮母室(ナースステー
ション)のカウンターの上には、おひな様が
飾られています。昔のお嬢様が多いが、あまり
見向く人はいないようです。

ささやかながら、三時のおやつは甘酒でした。
全員が、来年のひな祭りをむかえられることを
祈っています。

天気予報では、雪になりそうですが、みぞれま
じりの雨になっているようです。

 ひな祭り みぞれ交じりの 寒い夜

     ひな人形も 夜は甘酒召しませ

 株下がり 不景気よそに ぼんぼりに

     未来を託す 子どものために


感染性胃炎

2009-01-24 20:38:53 | 特養日記
ここの特養は、感染性胃炎が流行しているよ
うです。この影響で、今月中はお休みです。
特養に入居できる人は恵まれているし、幸運
な人です。定員50人に対して、待っている
人は、何百人もいます。

単純に10倍だとは考えたら、とんでもない
ことです。募集人員が50人ではない。退院
して行く人はいつも「無言」です。特養では
医療行為は原則できないので。病院に搬送さ
れる。そこでなくなるようです。

これでやっと欠員ができるというわけです。
インフルエンザが猛威をふるうのは2月です。
予防注射は受けました。3500円もかかり
ました。ボランティアもお金がかかります。

 みぞれ降る 遠い山並み 黒い雲

     まだまだ続く 冬の行軍


ぼーとしている

2008-12-10 19:44:08 | 特養日記
特養の入居者は、ぼーとしていることが多い。
何もすることがない、できないのかもしれない
が。これでよいのでしょうか?

人間は、働いているうちはぼけないと思ってい
ます。死ぬ直前まで働いて、ピンピンコロリと
死んでいけたら、本望だと思っています。

毎日毎日、図書館通いをしている人を何人か
知っています。明らかにおかしい人もいます。
こんなご時世では、悠々自適な年金生活なんて
無理なんです。

ぼーとしているには、限界があるような気が
します。体を動かさない、考えない、やる気が
ない。こんな人は、人間としての「生」が少な
いと思います。

 ぼーとして 何も考えず 一日暮らす

      それも人生 されど人生


2008-12-08 19:52:04 | 特養日記
ボランティアが終わって、帰りがけに柿二個
をおみやげにもらいました。言いにくいが、
とてもスーパーの店頭に並べられる品物では
ありません。

「人は見た目が9割」とかいう本を買っては
いるが、まだ読んではいない。読む気にはな
れないし、そんなに中身があるとは思えない。
つまり、外見だけで物の価格が決まる風潮に
抵抗がある。

ミシュランの三つ星のレストランなどは本当
においしいのだろう。ただ、おいしさ÷価格
=単価とするなら、三つ星は低くなる。こん
な単価なんて意味があるとは思えない。

ただ、何にも「バランス感覚」が必要だと
いいたい。私は、旅行をおすすめしたい。
魚でも、野菜でも、お肉でも「地産地消」が
一番おいしい。内装がどんなども、所詮、人
が作った物でしかない。自然の造作にかなう
わけがないと思っている。

環八側道には、まだ、みかんとか柿がたわわ
になっています。それを狙って、鳥たちの鳴
き声が響いています。その情景の中に「無限
の営み」を感じます。

 柿の実と イチョウ並木と 渡り鳥

     毎年繰り返す 師走の風景


オセロ

2008-12-03 19:46:42 | 特養日記
月曜日はベッド回りのふき掃除、先週と同じ。
火曜日はオセロの相手をしました。80を超え
てるおばあちゃんだが、全く歯が立たなかった
。オセロなんて20年ぶりぐらいだろうか。

こっちはほとんどルールさえも忘れている。
三戦2敗1分けでした。勝負にはこつがあり、
定石があるのだろう。それさえも、記憶の彼方
です。

よく考えてみれば、私は勝負事は苦手で、才能
がない。でも、負けてばかりでは、しゃくに障
るので、本を読んで勉強します。

 たかがオセロ されどオセロで あつくなる

    それでもジャンボ 当たる夢見る

 夕日赤く いちょう黄色く かげ長く

    師走の人が 足早に行く
真 

規則的な生活

2008-11-25 18:55:11 | 特養日記
特養のの生活は規則的です。特別にどこかに
出かけるということもない日は、テレビが唯一
の楽しみです。一日中テレビがつけてあるよう
な気がします。

外部からの面会が唯一の楽しみな人もいるで
しょう。三分の一の人は車いすの生活です。
週2回の入浴も楽しみなのでしょう。入居の
希望をだしても、満杯で断られた人はどうして
いるのでしょうか?

肉親といえども、老親の介護は壮絶なものに
なるでしょう。疲労困憊すれば、親といえども
殺したくなる気持ちは、理解できるようになっ
てゆくでしょう。

個人の責任で、老親の介護をするのは限界が
ある。まして、団塊の世代の高齢化はどんどん
すすんでゆく。それの介護をする子供たちは、
少子化がすすんでゆき、介護できる人はいなく
なってしまう可能性がある。

月火だけのボランティア活動だが、今年一杯は
このまま続けようと思っている。

 慣れずとも 慣れないままで 手を抜かず

      現実の世界 見渡してみる

徘徊老人

2008-11-24 19:58:42 | 特養日記
今日は10時半の予定だったが、少し遅れて
しまったかもしれない。ボランティアといえ
ども、ちゃんと出席をとるようです。体温計
で体温を計測し、報告しなければならない。

今日はベッド周りの、キャビネットの掃除で
した。キャビネットの回りは、荷物でいっぱ
いです。特養(特別養護老人ホーム)の入居
者にとっては終の棲家です。様態が改善され
る可能性はない。だから、荷物が多い。

やはりここでも、徘徊老人がいるようです。
有吉佐和子さんの「恍惚の人」という小説を
昔読んことがある。

パジャマ姿のおじいちゃんが、甲州街道沿い
の道を新宿方向へ歩いてゆくくだりがありま
す。それを、大学受験の孫が追いかけてゆく
が捕まらないで見失ってしまう。パジャマ姿
のおじいちゃんが、信号無視して早足で歩か
れたら、そう簡単には捕まらないでしょう。

結局、疲れて警察に保護されてしまうという
ストーリーです。一時期社会問題になりまし
た。今でいう徘徊老人です。

私も、徘徊老人のようなもなです。日本全国
あちこちに行きました。冥土のみやげに、遠
くにつれていってやれたらなと思います。引
率する人は大変です。でも、飛行機なら徘徊
はできないとバカなことを考えました。