広島弁護士会に所属する49歳の弁護士が、新型コロナの「持続化給付金」などをだまし取ったほか、広域強盗事件で逮捕され警察の留置施設にいた容疑者に接見した際に外部の人物とビデオ通話をつないだして、弁護士会は最も重い除名処分にしました。
除名の懲戒処分を受けたのは、広島弁護士会に所属する加島康介弁護士(49)です。
加島弁護士は、新型コロナの影響を受けた事業者に国から給付される「持続化給付金」などをだまし取ったとして詐欺の罪に問われ、最高裁判所が29日までに上告を退ける決定をしたため、懲役3年6か月の実刑判決が確定することになりました。
また、去年2月から3月にかけて、広域強盗事件の指示役として逮捕された特殊詐欺グループの幹部に東京の原宿警察署で接見した際、外部の人物とビデオ通話をつないで被告に口止めをさせたとして、証拠隠滅の疑いで警視庁に書類送検されています。
広島弁護士会は、市民からの懲戒請求などを受けて調査していましたが、弁護士としての品位を失う非行に該当するとして、28日付けで最も重い除名処分にしました。
会見で広島弁護士会の坂下宗生会長は、「弁護士として考えられない行為で、大変遺憾で市民に対し申し訳ない」と述べました。
2024年3月29日 NHK