医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

亀井元教授、詐欺罪で3度目の起訴 三重大病院汚職事件

2021-02-27 22:08:08 | 医療界
 三重大学病院を巡る一連の汚職事件で、津地検は26日、元教授の男を詐欺罪で起訴しました。

 起訴状などによりますと、三重大学病院臨床麻酔部の元教授・亀井政孝被告は、既に起訴されている元准教授の男と共謀し、手術の際に不整脈を抑える薬について、実際には使用していないにも関わらず投与したかのように偽って、2年前から14回に渡って診療報酬を不正に請求し、81万円余りを騙し取った詐欺の罪に問われています。

 亀井被告は別の医療機器を巡る汚職事件でもそれぞれ第三者供賄の罪で起訴されていて、これで起訴は3度目です。

2021年2月27日7:16配信 CBCテレビ

亀田幕張クリニック(千葉市美浜区)

2021-02-26 20:29:00 | 傍聴記
午後1時30分に602号法廷において亀田幕張クリニックで人間ドックを受けた患者さんが胸部レントゲン診断結果で肺がんの陰影の見落としがあったとして訴えている裁判の証人尋問がありました。

被告側の証人として、放射線科の医師が出廷して証言をしました。
主尋問20分反対尋問30分。

医師として読影のキャリアは20年以上あるそうです。
1日に100枚から300枚は画像診断している。診断にかける時間は1枚20秒程度で、他の放射線科医も同じぐらいの時間のようです。

肺がんの発見率は0.03パーセント、1万人に3人程度が見つかるようです。非常に発見率が少ない。そういった事を考えながら日々読影をしているそうです。
書証として提出されたハリソン内科学によると、胸部レントゲン撮影は肺がん検診において感度が低く推奨されていない。自分もそう思っているがレントゲン撮影に代わるものが無い。

患者さんの胸部レントゲン写真をTVモニターに映して、他の臓器が重なり白い陰影の腫瘍は見つけづらかった。CTだったら情報量が多くてよかったようです。
医師によると肺の画像は重なりがあるのは分かっていたので、見落としても仕方が無いという認識はなく、逆に見落としの可能性があるので注意してみていたようです。

腫瘍のあるところは、後から振り返ると、複写したレントゲン画像の左側の方を指し「ここです」と赤ペンで示しました。 しかし典型的な肺がんの所見ではなかった。(腫瘍のラインと心臓付近の動脈が重なっているように見えた。)

比較読影については、疑った部分の経年的変化をみています。
黒く映っている所が、次の年は白く映っています。
複数の医師が読影を行う二重読影は、やっていませんでした。

異常所見を指摘すべきところを見落としたことについて、和解書を提案しています。

本人尋問
原告さんは元警察官のようです。亡くなったのは奥さんのようです。
被告病院は、人間ドックと集団検診の読影時間は同じだと主張するが、人間ドックは4万8000円かかっている。画像の二重読影を行っていない。
胸部レントゲンは肺がんに有用ではないとの説明を受けていません。

病院から肺がんの発見があった時に、前年の検査画像に影が映っていたと落ち度を認めていて謝罪を受けました。
ステージ4で、一時、職場復帰したのですが薬剤で苦しみました。
亡くなって賠償金の話になりました。病院側の事務方のトップから和解書の提示はありました。裁判になって陰影を見落としたのはやむを得ないとの主張になりました。

最後に裁判において伝えたいことは「人間というのは完璧ではないミスをするのは仕方のない事だと思いますが、今回のように命にかかわる事は絶対にミスや見落としは許されません。
妻は肺がんを見落とされ亡くなっています。苦しんで亡くなっている。理解してい頂きたい。」

原告側代理人 豊田秀吉弁護士 大杉洋平弁護士(豊田・大杉総合法律事務所)
被告側代理人 山下洋一郎弁護士 竹内浩弁護士(松本・山下綜合法律事務所)

午後1時から、千葉日報の2016年9月6日の津田沼中央総合病院の裁判の判決の言い渡しがされました。棄却されました。

さいたま地裁 裁判所書記官の男性291日無断欠勤/埼玉県

2021-02-26 20:27:03 | 法曹界
さいたま地裁は、2018年4月からの2年半で合わせて291日、正当な理由なく欠勤していたとして、50代の男性書記官を先月25日付けで懲戒免職処分にしたと発表しました。

先月25日付けで懲戒免職処分となったのはさいたま地裁で主に裁判の記録や調書を作成・保管する裁判所書記官を務める50代の男性です。

さいたま地裁によりますと、男性は休日や病気欠勤などの正当な申請をせず、2018年4月から去年11月にかけて合わせて291日間、休んでいたということです。

欠勤について男性は「体調不良だった」と説明していますが、病気休暇に必要な申請書類などの提出に応じていませんでした。

男性が長期間欠勤したことで所属部署の業務に影響が出たということです。

さいたま地裁の野山宏所長は、「裁判所職員としてあってはならないことで誠に遺憾。服務規律の遵守を徹底したい」とコメントしています。

2021年2月25日21:57配信 テレ玉

交際女性の同意得ず堕胎、元外科医に懲役2年 岡山地裁判決

2021-02-24 21:24:47 | 医療界
 妊娠していた交際相手の20代女性の承諾を得ずに堕胎させたなどとして、不同意堕胎致傷罪に問われた岡山済生会総合病院の元外科医、藤田俊彦被告(34)の判決が24日、岡山地裁であった。当時、別にいた婚約者と結婚する直前に女性から妊娠を告げられ、中絶するよう求めたが拒まれた経緯がある。御山真理子裁判長は「身勝手かつ自己中心的で酌むべき事情はない」と述べ、懲役2年(求刑・懲役5年)の実刑判決を言い渡した。

 判決によると、被告は2020年5月17日、岡山市内の勤務先の病院で、妊娠約9週の女性を全身麻酔薬などで昏睡(こんすい)状態にした。その上で、同意を得ないまま無水エタノールを下腹部に注射して胎児を死亡させ、女性にも急性薬物中毒などの傷害を負わせた。

 被告は妊娠した女性から、認知や養育費を求められたため中絶するよう懇願した。御山裁判長は「出産すれば女性との関係が一生続くことを恐れ、婚約者との将来を優先して犯行に及んだ」と批判。「エコーで胎児の様子を見たい」と女性を誘い出し、抵抗できない状態にして堕胎させており、「女性の人格を踏みにじるものだ」と述べた。

 被告は起訴後の20年9月に懲戒解雇された。被害弁償として800万円を支払って女性と示談するなど反省の意を示したが、御山裁判長は「弁償をさほど重視する必要はない」とし、実刑判決とした。【松室花実】

2021年2月24日11:34配信 毎日新聞

テレビ出演の医師が覚醒剤 コロナ禍マスク不足訴えも

2021-02-22 22:03:51 | 医療界
スポーツドクターとしてテレビ番組にも出演していた医師の男が覚醒剤を使った疑いで警視庁に逮捕された。

東京・新宿区の「夏目坂メディカルクリニック」の院長・栗原隆容疑者(45)は2020年12月、都内などで覚醒剤を使用した疑いが持たれている。

栗原容疑者は健康に関するセミナーも開いていて近所の人の印象もよかったという。

また、栗原容疑者はスポーツドクターとしてテレビなどメディアにもたびたび出演していた。

2020年3月6日、フジテレビの報道番組の取材に応じ、新型コロナによるクリニックのマスク不足について話していた。

栗原容疑者(2020年3月6日取材)「これが残りのマスクですね。1箱もない状態ですね。あと20枚ちょっとというところですかね」

診察を受けたこともあるという近所の人は...

近所の人「(診察はどんな感じ?)普通じゃないですか、お医者さんとしては。ただ新しいからなかなかね、ここ開業してからは。この辺の方、皆さんかかりつけ(の医師)もっているから、後から来た先生は大変ですよね」、「(ご近所づきあいとかは?)全然ないと思いますよ」

2020年12月、栗原容疑者の家族から「意識がもうろうとしている」と119番通報があり、自宅から病院に搬送された際、尿検査で覚醒剤の陽性反応が出たという。

栗原容疑者は退院した2月19日に逮捕されたが、警察の調べに対し「何のことかわかりません」と容疑を否認しているという。

いま、栗原容疑者のクリニックが入るビルの入り口には「院長が病気療養中のため、当面の間、休診」と書かれた紙が貼ってあった。

栗原容疑者が院長を務めるクリニックは、1月24日から院長の体調不良を理由に休診となっていた。

2020年3月に取材した際、栗原容疑者はコロナ禍における自らのクリニックの経営について心配していることを話していた。

栗原容疑者(2020年3月6日取材)「例えば私が感染したというと、今の段階では最低でも14日間健康観察の期間だったりとか、休みにしなきゃいけないという事態が発生しますので、そうするとクリニック的には経営が成り立たないということになりますね」

警視庁は栗原容疑者が覚醒剤以外にも他の違法薬物を使っていたとみて詳しく調べている。

2021年2月22日21:12配信 フジテレビ系(FNN)