医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

診療報酬を不正請求 長柄のクリニック院長、詐欺容疑で逮捕 「長年にわたりやった」

2020-10-29 22:08:05 | 傍聴記
 保険診察による診察治療などを行ったと装い、診療報酬名目で現金をだまし取ったとして、県警は28日、詐欺の疑いで長柄町六地蔵の長柄メンタルクリニック院長、佐野和弘容疑者(68)=千葉市緑区あすみが丘7=を逮捕した。「長年にわたりやっていた」と容疑を認めており、県警は2002年春の開院以来、同様の行為を繰り返していたとみて調べる。

 逮捕容疑は18年1月~20年4月、親族の男女4人の診察治療などを行った事実がないのに、診療報酬審査・支払い事務の取り扱い先に診療報酬明細書のデータを送信し、同クリニック名義の預金口座に約80回、計約55万5千円分の振り込みをさせた疑い。

 県警生活経済課によると、19年9月に佐野容疑者の妻が死亡しており、その際の聴取で妻を診察しないまま処方箋を作成し、薬を渡した医師法違反の疑いが浮上。その後の捜査で診療報酬の不正請求が判明した。診察せずに診断書を交付した疑いもあり、同法違反容疑での立件も視野に調べを進める。

 同クリニックのウェブサイトによると、診療科目は心療内科・精神科。02年春に開院し、茂原市や市原市など周辺地域から患者を集めていた。

2020年10月29日11:32配信 千葉日報

依頼人女性に800万円返さず横領、元弁護士を逮捕

2020-10-27 20:30:09 | 法曹界
 依頼人から預かって法務局に供託していた800万円を着服したとして、大阪府警は27日、大阪弁護士会の元弁護士、吉村卓輝(たかてる)容疑者(38)(大阪市北区)を業務上横領容疑で逮捕した。

 発表では、吉村容疑者は2017年9月、兵庫県西宮市の自営業の女性(70歳代)の依頼を受けて、神戸地裁尼崎支部に不動産の処分禁止の仮処分申し立てをし、18年1月、供託金として800万円を神戸地方法務局尼崎支局に納めた。

 同年12月に和解が成立し、19年2月に800万円は返還されたが、吉村容疑者は女性に渡さずに横領した疑い。容疑を認めているという。

 吉村容疑者は9月、弁護士会会派の口座から約2000万円を私的流用したとして、退会命令の懲戒処分を受けていた。

2020年10月27日13:47配信 読売新聞

育成条例違反の医師懲戒免職

2020-10-27 20:26:32 | 医療界
18歳未満の女性にみだらな行為をしたとして、罰金刑を受けた鳥取市立病院の医師について病院は懲戒免職処分としました。

懲戒免職の処分を受けたのは、鳥取市立病院の総合診療科で医長を務める橋本靖弘医師(33)です。

橋本医師は、おととし7月と去年5月にSNSで知り合った2人の女性に、18歳未満と知りながらみだらな行為をしたとして、県の青少年健全育成条例違反で先月、略式起訴され、裁判所から罰金50万円の略式命令を受けました。

これを受け、病院は本人から事実確認が取れたことなどから、10月22日付けで懲戒免職処分にしました。

記者会見を開いた鳥取市立病院の平野文弘病院事業管理者は「患者や地域の住民の信頼を損なうこととなり、お詫び申し上げる。公務員として、市民の健康な生活を確保し、倫理感が求められる医師として決して許されることではなく、綱紀粛正を徹底し信頼の回復に努めたい」とコメントしました。

2020年10月26日16時36分 NHK

麻酔科医6人書類送検 男児の母「法廷で事実明らかに」 東京女子医大医療事故

2020-10-21 20:33:45 | 医療界
 東京女子医大病院(東京都新宿区)で2014年、首の手術後に鎮静剤「プロポフォール」を大量投与された男児(当時2歳)が死亡した事故で、警視庁捜査1課は21日、元准教授の男性(60)=世田谷区=ら担当した麻酔科医6人が術後の安全管理を怠ったとして、業務上過失致死容疑で東京地検に書類送検した。副作用の兆候を認識して投与を中止すれば、死亡を回避できたと判断した。

 捜査関係者によると、6人全員の起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。書類送検されたのは集中治療室(ICU)の実質的な責任者だった元准教授のほか、38~45歳の男性麻酔科医5人。

 送検容疑は14年2月18~21日、同病院のICUで、良性の首のリンパ管腫の手術を受けた後に経過観察中だった男児に対し、人工呼吸中の子どもには原則使用が禁じられた禁忌薬「プロポフォール」を投与し、容体の変化に適切な対応をせず、同21日に急性循環不全で死亡させたとしている。

 同病院の外部有識者による調査報告書などによると、元准教授らは18日の手術直後、人工呼吸器のチューブが外れないよう、他の鎮静剤より効き目の良いプロポフォールの投与を開始した。翌日の心電図の異常な波形に気付かず、3日目の午前中に3度目の心電図異常を受けて実施した超音波検査でも「異常なし」と判断した。

 この日の午後には、ICU内にいた腎臓小児科医が尿の変色に注目し、腎臓の炎症の可能性を指摘した。麻酔科医は同じころ、心電図の顕著な異常を見逃していた。結局、投与は4日目の朝までの約70時間にわたり、積算量は成人の許容量の2・7倍に上った。

 捜査関係者によると、これまでの任意聴取に対して「心電図などに異常はあったが、副作用の兆候という認識はなかった」との趣旨の供述をしたという。

 書類送検を受け、40代の母親は取材に「(手術に関わった)耳鼻咽喉(いんこう)科医が(書類送検の対象から)外れてしまったのは悔しいが、6人が起訴され、法廷で事実を明らかにしてほしい」と話した。一方、東京女子医大病院は「ご遺族に心よりおわび申し上げる。本件を重く受け止め、今後も安心安全の確保に努める」とのコメントを発表した。

 同病院は高度な医療を提供する医療機関として診療報酬の優遇を受けられる特定機能病院だったが、厚生労働省は事故後の15年6月、安全管理体制に問題があったとして承認を取り消した。【土江洋範、最上和喜、鈴木拓也】

 ◇東京女子医大病院の男児死亡事故の経過

※外部有識者による調査報告書や遺族への取材などに基づく

【2014年2月18日】

午前9時35分 男児が首のリンパ管腫の手術を受ける。7分間で終了

午前10時半  ICUで装着した人工呼吸器が外れることを防ごうと、鎮静剤「プロポフォール」の投与開始

【19日】

午後3時半  初めて心電図に異常な波形が現れるが、気付かれず

午後11時6分 同様の波形が再び出現

【20日】

午前7時半  3度目の心電図異常に麻酔科医が初めて気付くが、午前中の超音波検査で心臓に異常なしと判断。以降、心電図異常は死亡まで継続

午後     腎臓小児科医が尿の変色に気付き、麻酔科医に腎臓炎症の可能性を指摘

午後2時13分 心電図の別の波形に顕著な異常が出たが、麻酔科医は気付かず

【21日】

午前8時45分 首のむくみが取れて人工呼吸器を外せると判断し、プロポフォールの投与を中止

午後2時20分 容体が急変し心停止。蘇生措置を始める

午後7時59分 急性循環不全で男児が死亡

2020年10月21日20:21配信 毎日新聞

手術中にわいせつ行為 有罪判決 広島・福山市民病院に当時勤務の医師

2020-10-16 22:02:41 | 医療界
 広島・福山市民病院に勤務していた当時、全身麻酔で手術を受けていた患者にわいせつな行為をした準強制わいせつの罪に問われた医師の男の裁判で、16日、広島地方裁判所福山支部は、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

 判決によりますと、北海道札幌市の医師・大野晋太郎被告(38)は、福山市民病院の整形外科の医師として勤務していたことし1月、全身麻酔で手術を受けていた患者に対してわいせつな行為をしました。

 広島地裁福山支部の安西二郎裁判官は、「自らの地位を悪用し、医師らを信頼して全身麻酔下の手術に臨んだ被害者を裏切るものだけでなく、患者一般の医療に対する信頼をも損ないかけない」と指摘しました。

 一方で、「これまで医療以外の場面での違法行為が見当たらない」などとして、懲役2年・執行猶予3年を言い渡しました。

2020年10月16日18:59配信 中国放送