医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

三重大病院 女児にインスリン過剰投与 看護師ミス5―7倍量、現在も治療中

2018-09-30 18:06:25 | 医療界
 三重大医学部附属病院(三重県津市)の伊藤正明院長らは28日記者会見し、今年3月に、入院中だった県内在住の女児=当時(1つ)=に、誤ってインスリン製剤を投与基準値の5―7倍過剰に投与する医療事故があったと発表した。女児は低血糖の症状を引き起こし、その影響で現在もほかの病院で治療中だが、命に別状はないという。伊藤院長は「患者やご家族に迷惑をかけたことをお詫び申し上げる」と謝罪した。

 同病院によると、担当看護師の投与ミスが原因。女児は3月に同病院で手術を受けた。その際女児の血中カリウム値が上昇しているのを確認したため、術後3日目から術後処置として、適切な量のインスリン製剤とブドウ糖液を混ぜ合わせた点滴でカリウム値を下げる処置をした。

 その後順調に安静に向かっていたが、術後日目に担当した看護師がインスリンを点滴に入れる専用注射器が見当たらず、一般的な注射器を使用したため、点滴内のブドウ糖液に対して過量なインスリンが誤って投与された。

 女児は、術後7日目に容態が急変し、低血糖と判明。点滴を調べた結果、ブドウ糖液と混ぜ合わせたインスリン製剤の濃度が適正量の約7倍近くになっていたと分かった。

 同病院ではインスリン製剤を点滴に入れる際、2人の看護師が互いに適正量かを確認するダブルチェックをしていたが、担当看護師はしたかどうか覚えていないという。同病院は担当看護師を厳重注意処分にした。

 同病院は今後の再発防止策としてインスリン製剤と専用注射器を同じ場所に置くことと、ダブルチェックの徹底を挙げた。

 事故から約半年を経ての発表となった理由について、同院は、県外の医師・薬剤師らを交えた外部調査委員会で調査した結果が8月にまとまり、女児の家族の了承を得た上で明らかにしたとしている。

2018年9月29日11:00 伊勢新聞

「STAP細胞事件より悪質」 慶応大は詐欺疑惑を究明できるか

2018-09-30 18:04:24 | 慶応大学
 慶応大学医学部で浮上した「公的研究費20億円」詐欺疑惑。「週刊文春」先週号が報じた夢のリハビリ機器・BMI治療器を巡る効果捏造問題が波紋を広げている。

 実名告発に踏み切った慶応大学名誉教授の千野直一医師(79)と早稲田大学人間科学学術院の村岡慶裕教授(46)のもとへは、小誌発売直後からNHK、TBS、テレビ朝日、フジテレビなどからの取材が殺到。中には「ボトックス注射の効果をBMI治療器の効果にすり替えていたとすれば、組織的という点でSTAP細胞を巡る研究データ捏造事件よりも悪質だ」との認識を示す記者もいたという。

 今回、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)や文部科学省、AMED(日本医療研究開発機構)や厚生労働省に相次いで提出された告発状については、制度上、告発を受理した各機関の窓口から慶応大学側に回付された後、同大のコンプライアンス委員会において調査が行われる仕組みになっている。

「すでに厚生労働省では本案件が担当課長にまで下達されるなど、告発を受理した関係各機関も重大な関心を持っているようです。また、告発状を突きつけられた慶応大学コンプライアンス委員会でも、すでに予備調査を経て本調査の段階に入っていると聞いています。現在はその調査結果待ちといったところですが、委員会が誤魔化しのない真相究明を行えるかどうか、母校の再生はその一点にかかっているといっても過言ではありません」(千野医師)

 そんな中、疑惑の震源地である慶応病院リハビリテーション科の医局でも、これまでにない上を下への大騒ぎになっているという。同科の医局関係者が内情を明かす。

「目下、コンプラ委をはじめとする大学側の求めに応じる形で、リハ科の幹部医師らが毎日のように告発への対応に追われています。中には『近く行われる学会の準備にも手がつけられず、困っている』と漏らす医師もいる。リハ科はルーティンワークにも支障を来たすほどの異常事態に陥っています」

 村岡教授は「この際、現在進行中のBMIの最終治験も含めた徹底的な調査を望みたい」とも指摘している。慶応大コンプライアンス委員会に課された責務はまさに重大だ。

2018年10月4日号 週刊文春

NHK紅白責任者がセクハラ 被害者訴えで発覚 停職3カ月

2018-09-29 20:34:43 | マスコミ
 NHK制作局エンターテインメント番組部の部長だった男性職員が、NHK内部の女性にセクハラ行為をしたとして今年8月、停職3カ月の懲戒処分を受けていたことが28日、分かった。男性職員は2016年と17年に紅白歌合戦の責任者を務めていた。

 関係者によると、男性職員から17年春ごろに被害を受けたと、女性から訴えがあり、内部調査を進めた結果、セクハラ行為があったと認定したという。男性職員は今年6月、制作局とは別の局に異動となった。同局関係者は「異動先が想定されていたところとだいぶ違っていたので“なんでだろう”と話題になっていた。まさかセクハラだったとは…」と驚いた。

 男性職員は芸能音楽番組を長く担当し、紅白歌合戦のチーフプロデューサーなどを歴任。16、17年の紅白で紅組司会者を務めた女優の有村架純(25)をはじめ、司会者や出場歌手の選定に携わっていた。関係者は「NHKでは珍しくとっぽいけど、気さくで話しやすくて良い人。ワインと女性が好きな一面もあったとはいえ、ショックです」と話した。

 NHK広報局は「NHKは“ハラスメント防止規程”を定め、厳格に対応しています。セクハラに該当する行為があれば、内規に従って厳正に対処しています」とコメントしている。

2018年9月29日6:00 スポニチアネックス

グーグルの検索、歯科医の削除請求認めず 最高裁

2018-09-29 20:31:17 | その他
 検索サイトのグーグルで名前などを入力すると、かつて逮捕された際の記事が表示されるとして、男性歯科医がグーグルに検索結果の削除を求めた訴訟で、歯科医の敗訴が確定した。最高裁第一小法廷(山口厚裁判長)が27日付の決定で、請求を棄却した一、二審判決を支持し、歯科医の上告を退けた。

 検索結果の削除について最高裁は昨年1月の決定で、事実の性質や内容▽公表で受ける被害の程度▽記事の目的――などを踏まえ、「プライバシーの保護が表現の自由より明らかに上回る場合に削除が認められる」とする基準を示した。

 歯科医の訴えに対し、一審・横浜地裁は最高裁の基準に沿って検討。歯科医師法違反の疑いで逮捕された事実は歯科医の資質にかかわり、市民の関心ごとであるうえ、仕事への影響は極めて限定的で、記事は個人攻撃や私生活の暴露を目的にしていないとして、「公表されない利益が明らかに優越するとはいえない」と判断した。二審・東京高裁も一審を支持した。

2018年9月28日22時34分 朝日新聞

高岡典子医師 医師法違反 診療報酬詐欺事件 第7回公判

2018-09-28 20:45:30 | 傍聴記
803号法廷(岡田健彦裁判長)で午後1時から午後4時まで2人の方の証人尋問が行われました。

最初の証人は、高岡医院(高岡西洋医学東亜医学医院)に勤めていらっしゃった方の証言です。(高岡典子医師の医業停止期間 平成27年10月15日から平成30年10月14日)

利昌被告はオーナーと呼ばれていました。オーナーには決定権があり1カ月に1度開かれる職員会議では職員が飛び石連休の間の日を休みにして連休日にしたいとの要望があっても医院を開くと決めるなどの権限がありました。高圧的な態度で職員は従うしかありませんでした。
K医師については平成27年12月頃に高岡医院に勤めていましたが、約1カ月で来なくなりました。オーナーと給料の事で揉めていたようです。K医師は、患者さんに酷いこと言ったり評判が余り良くなかったので、オーナーが「先生、気を付けてください」と注意するような事もありました。
K医師が高岡医院を辞めてからも医院を開けていたので、保健所から医院を開けないで下さいと連絡が来ていました。それで正面玄関に張り紙をして患者さんを裏口から入れて典子医師が診察をして薬を出しリハビリをさせていました。典子先生が張り紙を書いて私が扉に貼りました。

K医師の後、A子医師が来られましたが1カ月ぐらいで体調が悪くなって辞められました。その後も高岡医院を開けていました、診察は典子医師がしていました。処方箋や電子カルテの医師名はA子医師の名前でした。
A子医師が辞めて保健所から頻繁に電話が掛かって来ました。典子医師からは保健所の人には聞かれたら「典子先生は診察していません」と伝えておいてと言われていました。
そこまでして高岡医院を開けていた理由は、娘さんが研修医でもう少しで医院の跡を継げるので続けていたようです。
しかし私は医院を慕って来てくれていた患者さんの信頼を裏切るような行為をするのは嫌な気持ちでした。

つづきまして、高岡医院で非常勤勤務(アルバイト)をした循環器の医師の証言です。

m3という医師登録サイトに応募して平成28年8月に1日だけ勤務することになりました。
高岡医院での過去の事件は知りませんでした。m3からも聞いていません。
診察している間は典子医師は近くいました。一度、熱中症の患者さんに点滴をするか聞いたことがありました。他に指示をされたことはありません。
昼の休憩で利昌被告と医療の話をしました。私の医師としてのキャリアの事や高岡医院は常勤の医師が調子が悪く困っているので常勤の医師になりませんかと誘われました。しかし私は研究医の立場なので受けられませんと断りました。
高岡医師が医師免許停止中だと知ったのは警察から事情聴取を求められてからです。