◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/3月11日~20日

2017-03-12 10:38:40 | Weblog

※当季雑詠3句(春の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今日の秀句/3月11日~20日

2017-03-12 10:38:22 | Weblog

3月20日

★春場所の鬢付け匂う浪花かな/桑本栄太郎
大阪、浪速の人が心待ちにする春場所だ。相撲取りの鬢付け油の匂いに期待が高まる。贔屓の相撲取りがいればなおさらのこと。浪速の春は春場所から、と言えそうだ。(高橋正子)

3月19日(3句)

★川沿いの耀う春の足尾線/小口泰與
春の陽がふりそそぐ川沿いを電車で過ぎるのは、のどかで楽しいものだ。川沿いには菜の花が咲いていたり、土手草の青んでくるのがみえたり、川がさらさらと光りながら流れたりと。(高橋正子)

★男子にも妻は飾りし雛人形/河野啓一
男子にも雛人形を飾る妻。ご自分の雛を飾られたのであろうかとも思うが、男子にもきらびやかな平和な眺めを、の想いもあられたのか。いいことだと思う。(高橋正子)

★脇道を通れば光るミモザかな/谷口博望(満天星)
脇道を通ると思いがけぬところにミモザの花が咲いている。やわらかな黄色のミモザの花は光りそのもののようだ。(高橋正子)

3月18日(4句)

★薺産みたて卵食卓へ/小口泰與
薺はどこにでもあって、春先白い小さな四弁花を開く。鶏も薺を踏んで餌を啄んだりするのか。産み落とされた卵はすぐに食卓に上る。慎ましやかないい生活句だ。(高橋正子)

★木の灰を土に戻せる朧の夜/多田有花
「朧の夜」が、「木の灰を土に戻す」シルエットのような人を、柔らかく包んでいる。「木の灰を土に戻す」意味に、詩情が加わった。(高橋正子)

★桃の花ゆたかに育て活き活きと/河野啓一
桃の花の薄い桃色に、ゆたかさを感じるのは、私もだが、それに「いきいきと」があって、啓一さんならでは想いがある。瑞々しい桃の花を思う。(高橋正子)

★春の川流れ早めて堰を落つ/廣田洋一
春の川は、のどかに流れてきて、堰のところで急に落ちる。堰の手前で急に流れが速まるように見える。物理的な理由は知らないが、見ていてはっと気づくことだ。(高橋正子)

3月17日

★春光や七浦統べる鬼瓦/谷靴(満天星)
七浦を統べるように鬼瓦が春光に燦然と輝いている。海にも、甍にも、春の光があふれている。(高橋正子)

3月16日

★野梅咲くその一木に紅の梅/桑本栄太郎
奔放に咲く野梅ではあるが、大方は白。中に紅梅が混じっていると、野梅ながらに華やかさが加わる。自然の、照り曇りを一身に受ける梅も自由さがあっていいものだ。(高橋正子)

3月15日

★春日和六甲最高峰に立つ/多田有花
最高峰に立つ快さ。穏やかな六甲の春日和をそっくり身に受けた晴れ晴れとした気持。読み手もそんな気持ちになる。(高橋正子)

3月14日(3句)

★登り来て座る大霞の頂に/多田有花
いい風景だ。この句を読む読者は、地上に居ても「大霞の頂」にいる想いだ。(高橋信之)

★軒下にもう来る頃か燕の巣/廣田洋一
平易な句だが、「燕」に寄せる作者の想いが伝わってくる。いい句だ。(高橋信之)

★すかんぽや日射し明るき下校どき/桑本栄太郎
下校の子の足取りと話し声が聞こえてくる。子供たちの世界が明るいのだ。(高橋信之)

3月13日(2句)

★彼岸桜海の声聴く三・一一/廣田洋一
三・一一の出来事は言葉にはできないほどだが、「海の声」として彼岸桜が聞いた。海の声、自然の声を聴くことが大事ではない か。難しいテーマをよく詠んだ。(高橋正子)

★春北風や弾けて厚き藤の莢/谷口博望(満天星)
春の北風の強さに弾けて落ちる藤の莢。拾ってみると莢は思いのほか厚い。普段気づかない自然の力を見、感じだ。(高橋正子)

3月12日(2句)

★切れ切れに青空見えて梅花の間/多田有花
誰もが体験したことがある風景だ。「青空」に「梅花」を取り合わせた風景は、誰もが体験した、馴染みのある早春の景だ。(高橋信之)

★春山を切り裂き落ちる滝の水/廣田洋一
中七の「切り裂き落ちる」は、大仰な表現だと思われかねないが、俳句であれば、それも的確な表現だと言ってよい。(高橋信之)

3月11日(1句)

★囀りの競い確かに昼の月/谷口博望 (満天星)
今、昼の月が大変美しい。そんな昼の月が出ているとも知らず、小鳥が応え合うように、競い合うように囀る。囀りの季節の美しさ。(高橋正子)
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3月11日~20日

2017-03-12 10:35:48 | Weblog

3月20日(5名)

●満天星
お彼岸の墓に流るるビートルズ★★★★
やわらかに水脈引きながら鴨帰る★★★
てふてふが羽化するごとく辛夷咲く★★★

●多田有花
桝席も華やかなりし浪花場所★★★
旧友と再会握手春の山★★★★
春光のなかすれ違う新幹線★★★

●小口泰與
榛名山(はるな)より何処へ行くか春の雲★★★
春泥を踏んで故郷出づるかな★★★★
春の夢見ているように逝きたしよ★★★

●廣田洋一
石垣の一際白し雪柳(原句)
石垣に一際白し雪柳★★★★(正子添削)
堤防を白く覆ひし雪柳★★★
道端を白く盛りたる雪柳★★★

●桑本栄太郎
春場所の鬢付け匂う浪花かな★★★★
大阪、浪速の人が心待ちにする春場所だ。相撲取りの鬢付け油の匂いに期待が高まる。贔屓の相撲取りがいればなおさらのこと。浪速の春は春場所から、と言えそうだ。(高橋正子)

粋筋の中入り前に浪速場所★★★
春場所や横綱相撲の稀勢の里★★★

3月19日(6名)

●多田有花
うららかや鳩に餌やる老婦人★★★
午後の陽はゆっくり西へ馬酔木咲く★★★★
山歩き鶯を聞くころとなる★★★

●小口泰與
川沿いの耀う春の足尾線★★★★
春の陽がふりそそぐ川沿いを電車で過ぎるのは、のどかで楽しいものだ。川沿いには菜の花が咲いていたり、土手草の青んでくるのがみえたり、川がさらさらと光りながら流れたりと。(高橋正子)

春の暮無用の魚籠となりしかな★★★
かかる朝雪解風浴ぶ髪膚かな★★★

●廣田洋一
カタコトと卒塔婆囁く春彼岸★★★
咲き初めし桜並木や空青し★★★★
霊園の木の芽ふくらむ春彼岸★★★

●河野啓一
男子にも妻は飾りし雛人形★★★★
男子にも雛人形を飾る妻。ご自分の雛を飾られたのであろうかとも思うが、男子にもきらびやかな平和な眺めを、の想いもあられたのか。いいことだと思う。(高橋正子)

娘の写真くるくる転送春深し★★★
もう一句せがむ家内の春の雲★★★

●満天星
脇道を通れば光るミモザかな★★★★
脇道を通ると思いがけぬところにミモザの花が咲いている。やわらかな黄色のミモザの花は光りそのもののようだ。(高橋正子)

連翹や道しるべ立つ歴史道★★★
お彼岸や寝釈迦のごとき厳島★★★

●桑本栄太郎
芦屋にはメゾン多きや白木蓮★★★
水脈広げタグボートゆく春の凪★★★★
陽光のわらわら走る春の海★★★

3月18日(6名)

●谷口博望 (満天星)
うつくしや寒緋桜が対岸に★★★★
邂逅のはくれん咲けり長屋門★★★
はくれんやあくまで愚直天までも★★★

●小口泰與
花薺産みたて卵食卓へ★★★★
薺はどこにでもあって、春先白い小さな四弁花を開く。鶏も薺を踏んで餌を啄んだりするのか。産み落とされた卵はすぐに食卓に上る。慎ましやかないい生活句だ。(高橋正子)

あけぼのの資材置場の初音かな★★★
犬の耳ぴんと張りたり春の雷★★★

●多田有花
ビル街の風の寒さや彼岸前★★★
木の灰を土に戻せる朧の夜★★★★
「朧の夜」が、「木の灰を土に戻す」シルエットのような人を、柔らかく包んでいる。「木の灰を土に戻す」意味に、詩情が加わった。(高橋正子)

晴れの日の続く瀬戸内彼岸入り★★★

●河野啓一
良き知らせ春御陵の堺から★★★
千里へも届け児の声春の空★★★
桃の花ゆたかに育て活き活きと★★★★
桃の花の薄い桃色に、ゆたかさを感じるのは、私もだが、それに「いきいきと」があって、啓一さんならでは想いがある。瑞々しい桃の花を思う。(高橋正子)

●廣田洋一
春の川流れ早めて堰を落つ★★★★
春の川は、のどかに流れてきて、堰のところで急に落ちる。堰の手前で急に流れが速まるように見える。物理的な理由は知らないが、見ていてはっと気づくことだ。(高橋正子)

川べりの石流さるる春の水★★★
春の水大鯉の背にゆらめけり★★★

●桑本栄太郎
菜園の一畝ほどに豆の花★★★★
うす紅を纏う小枝や花李★★★
纏いつくむらさきの枝や花蘇芳★★★

3月17日(5名)

●多田有花
山下りて見る山の端の春満月★★★★
麓から吹く風受ける春の汗★★★
春場所や新横綱へ大歓声★★★

●小口泰與
七曜のはや過ぎ行くや春の雪★★★★
かがなべて浅間見つむる雪解かな★★★
あけぼのの浅間南面雪解かな★★★

●満天星
春日和六角堂の歴史旅★★★
春光や七浦統べる鬼瓦★★★★
七浦を統べるように鬼瓦が春光に燦然と輝いている。海にも、甍にも、春の光があふれている。(高橋正子)

長屋門の歴史街道辛夷咲く★★★

●廣田洋一
木蓮や点に向かひて整列す★★★
白木蓮すらりと伸びて空深し★★★★
白木蓮一もと咲きて爽やげり★★★

●桑本栄太郎
春暁のビルの茜や朝の月★★★
菜園の支柱に低く豆の花★★★★
卒業の羽織袴にブーツかな★★★

3月16日(5名)

●多田有花
春昼の静かな池のほとりに座す★★★
春空に向かい殉職観音像★★★★
海山のひろびろ春の空の下★★★

●廣田洋一
活けし桃灯明浴びて開花待つ★★★
公園の一つ綻ぶ桃の花★★★
桃咲くや古き農家の広き庭★★★★

●小口泰與
強風の山累卵の雪解かな★★★
遭難の石碑に沿いて山菫★★★★
朧夜や誕生祝う老夫婦★★★

●谷口博望 (満天星)
捻じれたる被爆ユーカリ芽吹きをり★★★★
残る鴨金黒羽白堀の中★★★
爛々と尻尾を廻す春の鵙★★★

●桑本栄太郎
野梅咲くその一木に紅の梅★★★★
奔放に咲く野梅ではあるが、大方は白。中に紅梅が混じっていると、野梅ながらに華やかさが加わる。自然の、照り曇りを一身に受ける梅も自由さがあっていいものだ。(高橋正子)

凧揚げの幼子走る後に父★★★
娶らざる吾子の四十路や花薺★★★

3月15日(4名)

●小口泰與
たんぽぽの頭上すどおり山の風★★★
釣人をおちょくる虻の羽音かな★★★
草の芽や色鮮やかなランドセル★★★★

●桑本栄太郎
赤き屋根芽吹く林のその先に★★★★
娶らざる吾子の四十路や薺咲く★★★
草萌や天井川の下に屋根★★★

●廣田洋一
天気雨春の池打つ日の光★★★★
落椿枯れて馬糞の如きなり★★★
春の庭眺めつ喫す抹茶かな★★★

●多田有花
春日和六甲最高峰に立つ★★★★
最高峰に立つ快さ。穏やかな六甲の春日和をそっくり身に受けた晴れ晴れとした気持。読み手もそんな気持ちになる。(高橋正子)

ロープウェイ春の虚空にすれ違う★★★
たちまちに春の港が見えてくる★★★

3月14日(5名)

●多田有花
登り来て座る大霞の頂に★★★★
いい風景だ。この句を読む読者は、地上に居ても「大霞の頂」にいる想いだ。(高橋信之)

おのおのに春の日差しや河川敷★★★
春北風のなかでコーヒーをいれる★★★

●小口泰與
春の宵風に諭さる家路あり★★★
揚ひばり田川の音のころがれり★★★★
落葉松の萌ゆや貌鳥かお揃え★★★

●廣田洋一
軒下にもう来る頃か燕の巣★★★★
平易な句だが、「燕」に寄せる作者の想いが伝わってくる。いい句だ。(高橋信之)

雁木道入りては出ずる燕かな★★★
雨空に腹ひるがへす燕かな★★★

●桑本栄太郎
つり人の黙の二人や春日さす★★★
白もくれんのにつとほほ笑む家路かな★★★
すかんぽや日射し明るき下校どき★★★★
下校の子の足取りと話し声が聞こえてくる。子供たちの世界が明るいのだ。。(高橋信之)

●川名ますみ
壕端の辛夷咲き初め鎮まりぬ★★★★
竹橋を渡り切ったり花辛夷★★★
また一人緋寒桜にたちどまり★★★

3月13日(5名)

●多田有花
グランドに並び腹筋春の朝★★★
ビルの間に春の六甲を仰ぐ★★★★
春曇小豆煮る香の厨に満つ★★★

●小口泰與
踏青やひも電車に抜かれける★★★★
連翹や吾妻川の滔々と★★★
老杉の花けぶらすや山の風★★★

●廣田洋一
彼岸桜泣くが如くに風に揺れ★★★
絵島想ふ彼岸桜の紅薄し★★★
彼岸桜海の声聴く三・一一★★★★
三・一一の出来事は言葉にはできないほどだが、「海の声」として彼岸桜が聞いた。海の声、自然の声を聴くことが大事ではないか。難しいテーマをよく詠んだ。(高橋正子)

●満天星
春北風や弾けて厚き藤の莢★★★★
春の北風の強さに弾けて落ちる藤の莢。拾ってみると莢は思いのほか厚い。普段気づかない自然の力を見、感じだ。(高橋正子)

引き潮の泥で遊ぶ子春の川★★★
上げ潮の芥流るる春の川★★★

●桑本栄太郎
土の香の匂いしきりや春の雨★★★★
古木とて矜持見せ居り梅ひらく★★★
春愁や帰還始まる汚染地区★★★

3月12日(4名)

●多田有花
切れ切れに青空見えて梅花の間★★★★
誰もが体験したことがある風景だ。「青空」に「梅花」を取り合わせた風景は、誰もが体験した、馴染みのある早春の景だ。。(高橋信之)

卒業生胸にリボンの花つけて★★★
春朝日さすベランダを片付ける★★★

●小口泰與
皓皓と朝の浅間山(あさま)や揚雲雀★★★
花辛夷温泉(ゆ)の芳ばしき朝かな★★★★
二人静カメラを掲ぐ自撮り棒★★★

●廣田洋一
春の山土砂崩壊の跡癒えし★★★
霊園を囲みて笑う山の峯★★★
春山を切り裂き落ちる滝の水★★★★
中七の「切り裂き落ちる」は、大仰な表現だと思われかねないが、俳句であれば、それも的確な表現だと言ってよい。(高橋信之)


●河野啓一
ハッブルの宇宙誕生春の空★★★
谷音の高きや山の粧いて★★★★
春半ば点滴チューブの長々し★★★

●桑本栄太郎
雨雲の嶺越え来たり春の雷★★★★
花びらの赤き路面や春嵐★★★
春雨の降れど彼方の日射し居り★★★

3月11日(4名)

●谷口博望 (満天星)
囀りの競演確か昼の月(原句)
囀りの競い確かに昼の月★★★★(正子添削)
「囀り」と「昼の月」、取り合わせがユニークで、しかも、リアルなのがいい。私の好きな句。(高橋信之)

囀りの展望台の目覚めかな★★★
春北風や崖より落ちる藤の莢★★★

●小口泰與
静かなる山容変る雪解かな★★★
ごうごうと欅おらぶや麦あおむ★★★★
友去ぬる月夜の梅を垣間見し★★★

●桑本栄太郎
<東日本大震災6年追悼句>
みちのくの空の青さよ木の芽張る★★★★
春怨の潮の香の陸(おか)に匂い居り★★★
春潮の凪と鎮まれとこしなへ★★★

●廣田洋一
ご先祖の墓にぬかずき花曇り★★★★
先祖崇拝は、日本文化の特徴だと言われる。その上五・中七に続く下五に季題「花曇り」を置いた、その詩情がいい。(高橋信之)

アルジェリア新道伸びて花曇り★★★
足止めて並木見上げる花曇り★★★
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