７３年ぶり連続５東京場所

　あっと云うまに令和三年も２箇月が
過ぎ去ろうとしている。三月と云えば
「春場所」〔後述〕である。
　日本国技大相撲界で一番大切な「人」と
は、行司や呼出しではなく「力士」である。
では、人以外の「もの」で重要なのは「土俵」
であり、次いで「番附」だ━と、愚考したい。

　当初、春の本場所は例年どおり大阪開催を
模索していたが、新型…ウィルス蔓延で断念
の已むなきに至った。
　終戦直後からの本場所開催地を列記。

昭和二十年十一月　東京…國技館
〃二十一年十一月　　仝　〔メモリアルホールと改称〕
〃二十二年六月　　東京・明治神宮外苑
〃　〃　　十一月　　　仝
〃二十三年五月　　　仝

　昨令和二年七月から来月の本場所━５場所
連続東京場所。上記の如く７３年ぶりの記録
と云うことになる。

101年前の初「金星」

※昨日までのトータル訪問者数
　８０７,７４８

　去る二六日(金曜)づけS紙一面の下段
見出し「栃木山…」に一瞬眼の色が変っ
た。“山火事”のニュースなのに…。
　「栃木・山火事」とか「栃木の山火事」
或は「栃木県山火事」ならば問題なし。

　そこで、古今最軽量横綱栃木山守也〔後
春日野剛史取締〕が与えた初「金星」とは。
　大正九年春場所 五日目
東横綱●栃木山(渡込み)大　潮〇西前二

　大潮は、最高位が関脇。両力士の対戦成績は
栃木山の４勝１敗だから、黒星は当該記録のみ。

裕次郎の軌跡を視聴して…

　今夜、BS放送で「石原裕次郎…!」を
視聴した。そこで想い出したのは拙作
『相撲史発掘』創刊50号記念特別読切
━雑誌『平凡』昭和三四年三月号所載
━ワシ(Ⅰ若乃花)と俺(裕次郎)と僕(長嶋)
豪華な鼎談の次の箇所だ。

裕次郎　僕の場合は、映画に入るときから
こいつはいつまでもやる商売じゃあねえって、
考えてたんです。年齢から考えて五年やりゃあ、
いいとこだと思って〔中略〕
長　嶋　〔略〕
若乃花　しかし、あんた映画ってやつは、相当
いい商売なんだろ、五年でやめちゃ惜しいね。
裕次郎　五年でやめるって、先のことは誰も
わかりゃしない。そりゃ案外いい商売ですけど、
いい年になって「裕ちゃん」でもないでしょう
(笑)。〔後略〕

　昭和三十年代後半以降、徐々に映画界は不況
になっていく。S社が潰れて大手５社だったが、
D社が倒産、次いで裕次郎専属で、相撲協会の
映画部撮影「本場所」を配給していたN社が
エロダクション化してしまった。

天保11年春「初顔」４番

※昨日までのトータル訪問者数
　８０７,５１４

　往時、所謂「初顔合せ」がすくなく
なかったみたい。
　最新拙稿「…熱戦譜」記述の天保十一年
春場所の初顔を列記しよう。

　三日目中入り前
東小結〇鰐　石─黒　岩●西前三

　四日目中入り前
東前一〇稲　川─黒　岩●
　四日目中入り後
小結〇鰐　石─錦　木●西前一

　七日目中入り後
東関脇●手柄山─錦　木〇

　以上、４番は入幕前も対象に調査しての
初顔合せである。但し、ほかにも該当取組
がなかったはずはない。独断で好取組などを
選抜した相撲に限定しての話━お断りして
おきたい。

『相撲史発掘』 第９６号 頒布中 !

　拙作＆私家版『相撲史発掘』第９６号を
御希望の方に洩れなく無代進呈いたします。

１～４頁
〇改名の嫌いな力士たち＜中篇＞
　●別表・写真つき

５～７頁
〇天保十年冬場所
　●幕内略歴・関係勝負・星取表つき

８～10ページ上段
〇明治・大正の新聞記事から

10ページ下段
〇江戸後期、角界重大ニュース

折込み表面
〇大分県出身入幕力士一覧表
附・宮崎出身入幕力士一覧

折込み裏面
〇大関追手風喜太郎 相手地位つき星取表

11ページ
〇古今平幕最優秀力士星取表

横書きコラム
★百年前の一万円は…❔

　頒布を御希望の方は送料94円切手同封のうえ
〒852-8113 長崎市上野町14-11
　　　　　　　田　　　中　　　　　　　健
　お問合せは jhisa104@ybb.ne.jp 迄お気軽に…。