花ごよみ

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チェ 39歳 別れの手紙

2009-01-23 | 映画

『チェ 28歳の革命』の続編。
試写会で観てきました。

キューバ革命を成し終え、
家族と最後の食事をした後、姿を消す。

次に足を運んだ新たな地は、
独裁政権下のボリビア。

この地で平等な社会への変革を果たそうと
ボリビアの政府軍と戦うが…。

革命へと突き進むゲバラだが
ボリビアの共産党の協力はなく
アメリカの援護のもとでの
政府軍相手には勝ち目のない戦い。

その上、地元民の協力も得られず
食料にも困窮した状態の中
争いをとおしてのゲバラ仲間の死。

ゲバラの苦悩は深まる。

未来の見えない戦い
観るものに重い心を持たせたまま
映画は進行していきます。

ボリビアの改革はキューバのようには
うまく進まず
政府軍の銃弾に倒れ、
無念さの中で39歳で命を閉じる。

新しい世界を夢見た、
私利私欲のないゲバラの、
愛に満ちた澄んだ心。

 

希求するは理想的な平等の世の中。

でも武器を持った戦いによって
目的を果たそうとする、
武力革命のむなしさが残りました。

 

映画を観る限りでは少人数のゲリラ戦で、
国の変革を求めるのは無茶な気がしました。

39歳の早すぎる死。

動かせない歴史的事実なので、
革命万歳!!と、
ハッピーエンドにはなりえない作品。
それにしても、つらすぎる終わり方でした。

でもそんな凝縮された人生が、
偶像化され英雄視されている一因なのでしょう。

今、彼がカストロと同じように
まだこの世に存在しているとしたら…。

前の座席の二人連れ、
二人して映画の上映時間2時間強、爆睡。
段差の少ない映画会場、
おかげで前方視界良好でした。

『チェ 28歳の革命』の方は→こちらです。

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4 コメント

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Unknown (よりりん)
2009-01-23 01:10:30
もうご覧になったんですね!!
そういえば、試写会あたったとおっしゃっていましたね・・・。
ボリビアは、南米解放の父シモン・ボリバルの名を冠した国ながら、未だに南米でも一番貧しく治安もよろしくない国のままですね。
天然資源も多いのに、クーデター続きで政争も収まりませんし・・・涙。
現在は、初の先住民出身大統領になって、少しはマシになってきてるんでしょうかね?
ポトシ銀山やノエル・ケンプ・メルカード国立公園など世界遺産も色々あって、歴史の深い土壌なのにねぇ・・・。
ゲバラの戦ったゲリラ戦争は、ボリビアではあまり受け入れられてないようですね。
当時のボリビア政府とアメリカ政府は、ゲバラを追い詰めるためのサン・ファンの虐殺を行ったり色々やってますよね。
キューバの社会主義化が評価されていた都市部の労働者にはゲバラは受け入れられたようですけど、先住民にはどうだったんでしょう?
キューバでのような国全体の一体感が得られなかったのが、ボリビアではダメになった原因ですかね~?
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よりりんさんへ☆ (kazu)
2009-01-23 23:18:45
こんばんは~!

よりりんさんはゲバラのことを
すごくよくご存じなんですね。
私は映画で見た範囲位の知識しかないです。

今回の39歳の方の戦いの先には、
彼の人生の最期が待っています。
それが分かっているだけに、
画面を見ていても
むなしいものがあります。

キューバで成功した革命は、
ボリビアでは受け入れられません。
ボリビア内部から起こった戦いでないので、
民衆の支持を得られなかったのでしょう。
そういう風が吹いて、
いなかったのかもしれません。
革命には風が必要なんですね。
炭鉱労働者のストが起こった時も
連動が出来なかったんですね。

でも、そういう状況においても
常に弱者の味方であり、
人のために生きようとしたとした
チェ・ゲバラの理想とする生き方。
これが愛される理由なんですね。
映画を見て学びました。
返信する
Unknown (晴雨堂ミカエル)
2009-10-13 11:18:19
こんにちは、映画ブログの晴雨堂です。
 
 もしゲバラが生きていたら、残念ながら程度の問題はあれ晩節を汚していたと思います。汚せずに政治家をまっとうできるのは不可能ですから。
 
 ゲバラの娘で小児科医のアレイダは、殺されたおかげで父は今でも理想に燃える若い革命家のままです、といったコメントを残していますが、その通りでしょう。
返信する
晴雨堂ミカエルさんへ (kazu)
2009-10-13 20:17:53
こんばんは~!

ゲバラは早く亡くなったので
英雄になったというのは
その通りかもしれないですね。
でも生きていても変わらなかったという気持ちもあります。

でも、いずれにしても国家の統治ということになればむずかしいことでしょうね。
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