花ごよみ

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硝子のハンマー (貴志祐介)

2005-09-24 | 本 か行(作家)

硝子のハンマー

密室が舞台の本格ミステリー。

暗証番号、監視カメラ、 
厳戒なセキュリティ網を破った殺人者。 

密室トリックに防犯探偵が挑戦…

自室で社長は撲殺された。 
凶器や殺害方法は?? 
逮捕されたのは、
仮眠をとっていた専務・久永。 
弁護士青砥純子は、久永の無実を信じ、 
防犯コンサルタントの、
榎本径と密室の謎を解こうとした。


2部構成で前半は謎解き。
前半で読むの疲れてしまいました。 
殺害方法のトリックは
分かったような分からないような… 
複雑すぎて面倒くさくなってきました。 
 
後半は犯人の心理状態、 
追いつめる側の巧妙さも描かれていて 
一気におもしろくなりました。 
 
この小説の性質から、
これ以上は書けないですが。。。。
 
貴志祐介は
「黒い家」「天使の囀り」
「クリムゾンの迷宮」「青の炎」など 
当たりはずれのない好きな作家です。 
でも4年半の充電期間を経たにしては 
今回は期待以上のものではなかったような・・・


今まで読んだ小説で
1,2を争うこわい小説は 
貴志祐介の「天使の囀り」
篠田節子の「神鳥(イビス)」でした。
こわい本を読むつもりで読んだのではなく
単に作者が好きだったので。
これ以上にこわい本は 
他にいくらでもあるとは思いますが…

「天使の囀り」は
追いつめられていく登場人物達。
おぞましい情景の印象が強烈で、 
リアルな恐怖感が、
いつまでも心に残る作品でした。



篠田節子の「神鳥(イビス)」は 
ヒッチコックの映画の様な 
鳥の恐ろしさをあおる描写。 
しばらくは鳩を見ても、
こわかった記憶があります。 
今思い出しても恐怖感がよみがえります。


次の本を読み始めたら 
前の本の内容が頭に、
残っていないことも多いのに
この2冊と「青の炎」は映像化もあって 
いつまでも心に残っています。





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