はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

ならまちをぶらり(町家めぐり?)

2016-05-01 12:58:50 | 知らない街をぶらり
ゴールデンウイークの二日目です。今日も近場と言うことで奈良に行って来ました。今回は、お寺にも行かずに「ならまち」だけをぶらりとしました。気がつけば、古い町家ばかりを撮っていたようで、「町家カタログ」みたいなブログになりそうです。(なにしろ気分は宮本常一なもんで)

と言うことで、いきなり町家からの写真です。



登録有形文化財「田中青芳園茶舗」です。この町家は江戸時代後期に建てられたもので、当時は宿屋として建てられたそうです。庇の上部に虫籠窓(むしかごまど)があり、両側には袖卯建(そでうだつ)がついています。
中からは、いいお茶の香りがしていました。

しばらく行くと、「菊岡漢方薬局」があります。元暦元年より二十四代つづく薬屋さんだそうです。





先ほどの田中茶舗も菊岡薬局も「上ッ道」と言われる古代からある道に建っています。この「上ッ道」は江戸時代には「伊勢街道」と呼ばれました。お伊勢さん参りの人々が、一日に何万人も通ったと言われています。(私も「伊勢街道を歩く」でも通りました)
そんな歴史もあるので、古い町家が続きます。




今回は、行かなかったのですが「ならまち」の中に元興寺があります。元興寺(世界遺産)は、今では小さなお寺になってしまいましたが、歴史のある(蘇我馬子が飛鳥に建立した日本最古の仏教寺院「法興寺」がその前身)東大寺や興福寺と並ぶ大きなお寺でした。その大きな境内の跡地一帯が、現在「ならまち」と呼ばれているところなんです。

「ならまち」には古い町家ばかりでなく、今風のお店もたくさんあります。「糸季」という店のショーウインドウに吊された靴下がおもしろかったのでパチリです。




また、町家です。「寧楽菓子司 中西与三郎」です。



「ならまち」を歩いていると、家の軒から赤いぬいぐるみがぶら下がっているのに気付きます。これは「身代わり申」と呼ばれるものです。これは「庚申さん」のお使いの申をかたどったお守りで、魔除けを意味し、家の中に災難が入ってこないように吊しているそうです。災いを代わりに受けてくださるので、「身代わり申(みがわりざる)」と呼ばれています。

奈良町資料館には、こんな申もいました。




最後も町家です。「ぜいたく豆本舗」は、「ならまち」の範疇から少しはずれていますが、三条通りに面している古いお店です。




ということで、やっぱり「町家カタログ」みたいになってしまいました。