kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

東芝狂騒曲は第2幕へ

2017-05-17 07:06:25 | 日記
東芝の荒い値動きが続いています。株価は10日に269円まで上昇しま
し1日からの上昇率は20%近い急騰振りでした。しかし16日には31.8円
安と一転大幅な下落で終わりました。下落率は31.8%で値下がりランク
2位でした。結局10日までの上昇分44円の四分の三を僅か一日で失い
ました。

そもそも何故東芝株は5月前半にこれ程急騰したのでしょうか。半導体
子会社の入札は四日市工場の合弁相手である米ウエスタン・デジタル
(WD)との水面下の交渉で難航が報道されていました。WDは2016年
に日本円で2兆億円の巨額な資金をつぎ込み東芝とフラッシュメモリで
四日市工場を合弁で運営していたサン・ディスクを買収しました。

HDD世界1位のWDはPCやデータセンターのサーバーの記憶装置が
HDDからフラッシュメモリを使ったSSDに置き換わるという流れからH
DD市場の先細りを懸念しサン・ディスクの巨額買収に踏み切りました。
それまで東芝と旧サン・ディスクの合弁事業は数少ない半導体業界で
の成功事例といわれてきました。その東芝が経営危機から半導体事業
を分社化して他社に売却するというのですからWD経営陣としては何ら
かの対抗手段を講ずるのは当然だったのかもしれません。

東芝が昨年売却した医療機器子会社は単独で事業展開していました
から売却への障害は独禁法の問題だけクリアすれば済む話でしたが
今回はステークホルダーとして合弁相手の米社の存在や半導体産業
のような先端技術の国外流失を防ぎたい国などの思惑も手伝い事態
を複雑にしています。東芝としては今期中に債務超過を解消するため
には巨額な譲渡益が見込める半導体子会社の売却を諦める訳には
いかないでしょうからまだまだ事態は二転三転しそうです。

既に東芝株は3月期末までに債務超過を解消できなかったために8月
頃には1部市場から2部市場に降格する予定です。現在東芝株は指数
に連動するために多くの機関投資家のファンドに組み入れられていま
す。1部市場から2部市場に降格することでその指数連動分の株は売り
に出され先々では需給悪化が懸念されます。

昨年8月に1部市場から2部市場に降格になったシャープ株は鴻海から
の増資に引き受けに不透明感が高まったことと降格による需給面での
不安から6月から下げが目立つようになり8月には5月末の株価の半値
近くまで下落しました。東芝株も同じ道をたどる可能性は捨て切れませ
ん。一方東芝株は1ヶ月前に比べて信用売りが1.4倍になりました。12日
現在で信用倍率は0.69倍と大幅な株不足です。今日から信用売りが禁
止され当面は売り方と買い方の攻防は激しくなりそうです。

また3月に東芝の株式を8%強取得したシンガポールの投資ファンドの
エフィッシモ・キャピタル・マネージメントの存在も気になります。追加で
買い増しに動くのか、これまでのファンドの行動から一度取得した銘柄
の短期間での反対売買は行っていませんが東芝株については今後の
状況次第では上場廃止もありえるということですから現時点では分かり
ません。東芝株は当面は需給面での妙味そして今後も再建策を巡って
思惑など短期筋のマネーゲームはまだまだ続きそうです。
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