kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

BBレシオとSOX指数

2019-04-26 04:56:13 | 日記
今週の動きは先週とはやや真逆の展開で外需銘柄売りの内需銘柄買
いという流れが少し強まりました。まあ機械や半導体株は4月初め
から決算内容を確かめずに見切り発車のように人気になりました。
外需銘柄は今週末からの10連休もあり一旦利益を確定したいという
投資家の心理も理解できます。

機械・電機銘柄の前のめり気味な流れが加速したのは様々な産業に
使われるサーボモータ大手の安川電機の決算内容は芳しくなかった
にも拘わらず発表後騰勢を強めたのも原因のようです。自社株買い
発表も好感されたでしょうが。それだけでなく底入れの予兆を市場
が感じ取ったからかもしれません。安川電機は3月決算から2月決算
に変更になり3月期決算企業の一種の指標株の色彩をより強めました。

少しフライング気味な上昇が結果的に連休前の利益確定売りが重な
る要因にもなりました。もう一度外需銘柄に物色が戻るには中国の
4月PMIなどの経済指標で回復が続いているかどうかを確認する必要
がありそうです。

米中貿易戦争はハイテク摩擦の側面もあります。軍需用にも重要な
立ち位置の半導体産業の優位性は米国としても譲れないところです。
ファーウェイを筆頭に中国の半導体産業の技術レベルは予想以上に
高まっていると25日の経済紙は伝えています。

5G時代を目前に控え市場でも半導体業界の動きは注目の的です。半
導体産業の好不調を測る物差しにBBレシオがありました。BBレシオ
とは「受注高と出荷高の比率。1より低いと受注不調、1以上だと好
調を示す。半導体製造業界の需給状況を示す指標として使用される
ことが多かった。」とあります。

しかし2017年に日米の半導体製造装置メーカーは販売額の公表だけ
で受注額の公表を取りやめました。受注額を基に将来の半導体産業
の好不調を判断していた市場は先取りして株価材料にしていた指標
が無くまりました。

最近BBレシオに代わって半導体株の材料となっているのがSOX指数
です。SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)とは、半導体の
製造・流通・販売を手掛ける企業(インテル、AMD、クアルコムな
ど30銘柄)の株式で構成される単純平均株価指数で、アメリカのフ
ィラデルフィア証券取引所が算出・公表しています。」と説明され
ています。

個別銘柄の株価を参考にしているだけに業績以外の要素も入ってき
ます。先週SOX指数が急騰したのは5G通信用半導体特許で争ってい
たアップルとクアルコムが和解したことでクアルコム株が急騰した
ことです。またインテルが5Gに対応する通信用半導体開発から撤退
するという発表が好感されて株価が上昇しました。

半導体産業の景況感が大きく好転したのなら世界一の半導体製造装
置メーカーのアプライドマテリアルが人気化する筈ですが2018年の
高値からまだ3割近く低い水準です。BBレシオのように半導体産業の
景況感を敏感に表す指数ではないことには注意が必要です。東京エ
レクトロンなどの上値が重いのもこんな理由からです。日本の半導
体関連銘柄に人気が回ってくるにはアプライドマテリアルの一段高
が必須のようです。

10連休中は更新をお休みします。市場で気になるニュースが出てく
れば随時更新します。
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