kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

日本企業の地力高まるが

2017-05-10 08:11:54 | 日記
円安の勢いが今ひとつの状況の中で日経平均が2万円に手の届く
ところまで上昇したのは日本企業の稼ぐ力が高まっていることの証
明なのかもしれません。因みに昨年12月には118円台の時には日
経平均が1万9400円台でしたから2万円大台に乗せるには少なく見
積もっても120円程度の円安が必要でした。

トランプ政権は対日貿易赤字を問題視しています。一方的な円安
は米国の対日赤字拡大を加速させ今後の日米通商問題での摩擦
の火種になり得ます。大幅な円安を伴なわない2万円台達成が間
近に迫っているということは明るい材料です。為替はセロサムの世
界です。一国が利益を得ればもう一方は不利益を被ります。

雇用問題を最優先課題に挙げるトランプ大統領に取っては米国内
の雇用を奪う赤字拡大は是正すべき優先課題です。日本からの対
米黒字の7割を占める自動車関連には風当たりが強まるのも仕方な
いことです。米国販売にも陰りが出てきた自動車銘柄はなかなか上
昇のキッカケが掴めないのもトランプ政権下での先行き不安に原因
がありそうです。

国内や日本車の市場シェアの高い東南アジア市場の好調は明るい
材料ですが、やはり利益率の高い米国市場の販売減速がいつまで
続くのかは気になります。反発したとはいえ自動車各社の株価は依
然低迷したままです。

それでも日経平均が2万円に手の届くところまで上昇してきたのは
自動車セクターに次ぐ時価総額の大きな電機銘柄の復調が大きい
ようです。東芝の再建問題が連日マスコミを騒がせましたがソニー
の復活や富士通の評価の高まりや半導体製造装置産業の活況など
前向きな材料が増えてきました。

内需銘柄でもコーセーや資生堂などはインバウンドブームが下火に
なっても業績好調が続く銘柄も出ています。内需系銘柄の頑張りも
日経平均上昇に一役買っています。この2週間余りは米国株を凌ぐ
勢いの日本株ですが、今週のSQでのオプションによる思惑も大き
いようです。

4月の新年度相場入り以降、市場はフランス大統領選挙や北朝鮮問
題での地政学リスクの高まりやトランプ政権の政策遂行能力への期
待低下で下値不安が高まりました。GWで東京市場が休場になるこ
ともあり海外からの急変に備えるためにオプションの売る権利の需要
が高まりました。まさか1ヶ月前は5月のSQが2万円の攻防になるとは
想像できませんでした。オプションがらみの売り方の買戻しも上昇に
弾みをつけたことは間違いありません。

今週中に2万円回復の可能性はかなり確率は高まっています。もっと
も問題はSQ通過後も堅調な相場が続けられるかどうかです。今回の
株高も一旦期待が低下したことが反発のエネルギーになりました。
騰落レシオが先月売られ過ぎの80%を大きく下回る水準まで低下した
ことでも明らかです。問題は2万円回復後の持続力です。この先も海外
投資家の買いが続くのかどうか答えはまだ分かりません。
コメント
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