ヒガンバナの花で有名な日高市の「巾着田」に、今度はヒガンバナの葉を見ようと思い一昨日行ってきた。
赤の絨毯から緑の絨毯へと変わった光景は驚くとともに見応えがあった。
(その時の詳しい様子は「きれぎれの風彩」をご覧くださいな。)
さて、あいあい橋を渡ると民族資料館の看板が目にとまる。以前来た時もレトロ感のある建物で気になってはいた。
窓の手すりも年代を感じる(懐かしさもある)。裏の入口の方までまわってみる。どうやらウェルカム状態なので入ってみることにした。
職員のオジちゃん(60歳代?男性)お一人。「節電しているので・・・」と言いながらも、私のために明かりを点けまわってくれた。優しい。
民俗資料館には、その昔高麗の郷で営まれていた生活と産業に関する民俗資料を展示していた。
まずは、当時のお茶の間用具等。私にとっても懐かしいものあり。
稲作道具。私が知っているものとちょっと形が違うが、脱穀機(右側)や左奥のトウミ(?)は懐かしい。地域が違っても同じようなモノがあるものだ。
養蚕(見えていない左側)から機織り。9月に来館された40代の方が道具を見て、実家での養蚕の事や母親の事を想い出し涙していたとオジちゃんが話してくれた。
1階には他にお茶の栽培用具や台所用具を展示していた。
2階にいくと、林業・炭焼きや漁業のコーナーがあった。高麗川は今でも綺麗な川だが、その昔はもっと魚影が濃く様々な種類の魚がいたようだ。
芋洗い器。少し前TVで似たようなモノを使っている場面を見た。これは便利物。巾着田の水路で活躍していたのだろう。
2階の窓からあいあい橋を望む。イイ雰囲気だと思う。
帰りがけに少しオジちゃんと話をした。
この建物は昭和37年だったかな。約50年経つらしい。元々は高麗の郷の中心となる公民館だったという。1階奥の稲作や機織り用具が陳列してある部屋では結婚式も行なわれていたそうだ。
一昔前に使われていた生活や産業に関わる用具は、文化財とは異なり失われていく物ばかりなので、このような展示館があるのは地域の宝だと思う。