昨日は、親戚がらみでお世話になった方が天皇陛下より受章され、その祝賀会に行ってきました
車を会場の駐車場に置いてきたので、今朝歩いて取りに行きました。
50~100mの小山を一つ超えていくので距離以上に歩きででがあります。
最近は車ばかりでほとんど歩かず、どうかなあとも思いますが、歩いてみると昔取った杵柄で
やっぱり山岳部をやっておいてよかったなあと思います。
歩くことの良さは、頭がフル回転することです、しかもパソコン前のフル回転と違い、自然の中で
目から様々な風景と共に情報が入ってくる、思いがけないものを見る、四季のうつろい
心が豊かになった気がする
自宅を100mほど離れて、高台から改めて見下ろすだけで日常と違った、わが家への思いが見えてくる
中学校の辺りまで行けばもう標高は20mを超えた丘陵地帯だ、時々イヤホーンをした女子高生とすれ違う
坊主になった桜並木と女子高生は朝の斜の光の中で、ちょとマッチしている
写真の一枚も撮りたいところだが、写真一枚でも犯罪者に仕立て上げられる恐ろしい世の中だ
そこは我慢して
「枯れ木立 女子高生の とぼとぼと」
「女子高生、女子大生及び美人の写真を許可無く撮った者は有罪 それ以外の女性を撮ったものについては無罪」
などと固有名を書くと、それもセクハラ犯罪だ、結婚したらの一言がタブーになった世界、戦前と違う形で言論統制が
進んでいる気がする、下手なユーモアが身を滅ぼす。
車を置いてきたホテルまでは何本かの道があり、平坦な国道沿いは楽だが遠回り
山越えの道はキツいし、山腹をまきながら下る中間の道を選んだ
ところが一本、道を間違ったため、入りたくない森の道に入ってしまった
朝の散歩中にクマに殴り殺された取引先の社長の一件が頭をよぎる
朝日の差さない、じめっとした森に入る、耳をたてて歩いていると、突然「パキパキ!!!」と物音が
一瞬、臆病になって回りをキョロキョロ注意深く歩く、頭が回転する、木に登ろうか、大きな溝がある土手に登ろうか
木の枝で勇敢に闘うか、いやいや力士くらいじゃないとクマには太刀打ちできない
だけど力士だってすぐに息が切れてしまう・・・・・連想ゲームは勝手に歩き出す
すぐに右手に見事な畝が10本ほどの畑が広がり、女衆が3人、あと5本ほどの畝に生い茂った雑木の処理をしていた
クマに怯えながら歩く自分と、そんなことを考えもしないで早朝から働いている女衆
自分の事ながら、おかしかった
やがて、わが家にも祀ってある、お宮さんに着いた、入り口の鳥居で一礼して参道に入った
きれいな水が湧き出す神社、その池から下の集落へと音を立てて水は小さな滝になって落ちていく
いつも車で来るときは気づかなかった景色だ、道を間違えたおかげでここにやってきたのだ
「招かれて 落ち葉の社 水前の滝」
ここから一気に20mほど下の集落に降りる、この急坂を祭りには神輿が上り下りするという
毎年大晦日には二年参りで登っていた坂だが、この数年は息が切れて一気に登れなくなった
この2年は、もう2年参りはやめて、日中の初詣に変えた
眼下には日本海が広がり、我が町の3分の1が開けている
神主の家の前で落ち葉の掃除をしている人がいる
大きな長屋つくりの家の裏側が見えている、昔からのお得意様の家
この村の人々は、この神社一の氏子である自負がある、宮を守る古い集落なのだ
もうホテルが見えてきた、ずいぶんと歩いた気がするが時計を見たら40分しかたっていない
まだまだ足は丈夫なようだ
あまり寒くない今朝だった、この季節に三日間、晴れ間が続いている貴重な日々
ちょっと得をした気分