昨日の午後からはテレビから目が離せなかった...と言いながら
お勤めのある身故、ほぼ見ることが出来なかったのだけれど
それでも今回はタイミング良く、大阪の女子マラソンは17km付近から
20km付近までと、ゴール前の3kmの独走から見ることが出来たし
大相撲は結びの大一番だけテレビで見ることが出来たのだった
マラソンは、本来は本命だったはずの松田瑞生がMGCで失速の4位
しかし今回は、それを挽回して代表に選ればれる権利獲得ラインの
2時間22分22秒を大きくうわまわる2時間21分47秒で優勝したのだ
これで3月の名古屋マラソンで、この記録を上回る選手が出なければ
彼女の東京オリンピック出場が決定する
既に決定している鈴木亜由子同様、日本中距離界のエースだが
世界と戦うには難しく、マラソンに転向したらしい
それでも男子同様アフリカ勢の強さは半端でなく、歯が立たないと思っていたが
今回は松田さんより2分ほど自己ベストが早いアフリカ勢を1分ほど
引き離しての堂々の優勝だった
マラソンはタイムより、駆け引き勝負の要素が強い競技だ、だから
勝負に勝った事の意義の方が、タイム云々より遥かに価値が大きい
鈴木亜由子は前からファンだったから当然だし、ペースメーカーで
走った新谷も何年も陸上選手をやめていた期間があり、そこから
復帰して駅伝などで好記録をたたき出している異色の選手なので、
その容姿容貌を含めてファンだった
だがこの日まで松田瑞生という選手は知らなかった、だが優勝インタビューを
聞いて一発でファンになった、そもそも堂々の走りは金メダリスト
キューちゃんを思い起こさせるほど見事だった、弱いと思っていた
日本のマラソンがメダルを取れる可能性があるのでは、という期待を
持つことが出来た。
「これ大阪のおばちゃんやン」と思ったのだが、さすがに失礼、「大阪の
お姉ちゃんや」期待は膨らむ、代表決定を祈る
大相撲は幕内最下位と休場していない力士の最上位、東大関との
超レアな結びの取り組みとなった
十両とも対戦したかも知れない(確認していない)力士が千秋楽の
結びの大一番で土俵に上がるなど前代未聞の事だったであろう
ところが休場しない力士最高位の大関貴景勝に勝ってしまったのだ
それも14勝1敗という素晴らしい優勝だ
相撲を全く知らない女房殿さえ「この優勝した人、こんどは大関に
なるんでしょ」と言った
私は「そんなことは無いよ,前頭の1枚目くらいにはなるかも知れないが」
すると「だって優勝すれば大関になれるんじゃないの?」と珍しく
食い下がってきた、こういう無知な人との噛み合わない会話も珍しくて
好きなのだ、楽しい時間だった
ともあれ瑞生選手の明るくあっけらかんとしたインタビューのあとで
奈良県出身力士98年ぶりという優勝力士、徳勝龍の優勝インタビュー
もまた、優勝慣れ白鵬などとは違う味のある初々しい言葉の連続だった
貴景勝に勝って優勝を決めた瞬間、土俵上で感涙が止まらない力士を
初めて見たけれど、インタビューはうって変わってユーモアたっぷりの
今時の青年だった
「優勝はぜんぜん意識していませんでした・・・というのは嘘です、
めっちゃ意識していました、毎日インタビューの練習をしていました」なんて
調子で面白かった
だけど大学時代の相撲の恩師が亡くなったことに触れたとき涙が出て
言葉に詰まり、今まで笑い転げていた相撲ファンも一瞬し~んとなって
静かになったのだった
初めての優勝、しかも十両から上がったばかりの場所での優勝だから
本人も「まさか!」の思いであったろう、だから各優勝トロフィの授与でも
時々、礼を忘れて、世話役の若頭に促されている姿も可愛かった
この勢いで来場所も行けるかどうか、このキャラだから人気者になるのは
間違いない、ぜひ大関まで突っ走ってもらいたいものだ
大関陥落の豪栄道とどっちが年上か知らないけれど、「まだ33歳」と
言い切った若さを信じたい。
十両下位で復活の優勝を果たした照ノ富士の来場所も期待したい
最後の2敗はちょっとまずかったと思うけど。