老後の練習

しのび寄るコドクな老後。オヂサンのひとり遊び。

カフェの窓辺

2010-02-26 00:19:22 | ベトナム
あしたの今頃はまた空港。3泊でニッポンに帰る。主には芝居を見るためで全部で3つ。その話はまたココに書くとして、クルッたニンゲンが大手を振っている世の中で正気を保っていくのに芝居は欠かせない。

写真はハノイ旧市街の古い民家を改造したカフェの窓辺の席。右に傾いたように見えるのは実際に傾いているからで、カップを手で押さえていないとすべり落ちる、わけない。
ハノイにはこういう場所がたくさんあって、芝居を見に帰れないあいだはこういうところでときどきボケっとして正気を保っている。


『MAN ON WIRE』 & 『The Cove』

2010-02-22 11:49:28 | 映画
今朝起きたらハノイは電気のスイッチが入ったようにいっせいに動き出していた。クラクションとか違法駐車とかも。でもってきょうから本格的にまた、ほぼNon-stopで1年間はたらく。ときどきニッポンに帰るとしてもアタマの中では何十もの皿を回し続ける皿回しとしてのワタシが右に左に飛びまわっている。動くのをやめると手の届かないところで皿が割れる音がして、ソレはすなわちクレームという形で何十倍かのダメージとしてワガ身に降りかかってくる。たまにわざと割ったりもする。見えないふりをしているヤツらに見せつけるために。
そういうときに、皿回しではなく綱渡りの映画を見ようと思った。綱渡りでヒトをhappyにするって、、皿回しももっとタノしくやれってことかな。

2008年のアカデミー賞を長編ドキュメンタリー部門で獲った。今は亡きニューヨークのワールドトレードセンターの2本のタワーの間を綱渡りしたときの記録映画。見ようと思ったが結局見なかった。きのう、散歩しすぎて夜には歩けなくなった。朝と昼で2時間ずつ歩いただけなのに足がだいぶ弱っている。

で、話はそれるが今週のHanoi Cinematequeはドキュメンタリー映画特集でこのあとニッポンのイルカ漁の映画もあるがわざわざ見に行くほどの自虐趣味はない。それぞれの民族にはソコだけは責められたくない、他国にとやかく言われたくないブンカの痛点のようなものがあって、ニッポンの場合はクジラ・イルカ関連とか死刑存続問題とか。クジラもイルカも食べなくたってほかに食べるものはあるのに、他国から責められれば責められるほど譲れなくなる。ココで批判を受け入れたら民族のアイデンティティを失うくらいの大問題と思っている。
そういうのはどの国にもあることで中国や韓国やこのベトナムでは犬喰いのこととか、中国ではもっと政治的なこともあるが、アメリカにだって人種差別問題があるしその反動としての黒人大統領でもあるわけで、いまさら演説がうまいだけといっても仕方ない。

ソレは一言でいえば自己矛盾のような、高らかに掲げているモノに対してそこだけぽっかり穴があいているような感覚でやっぱりいつかジブンでそれをふさがないことには先に進めない。ずうっと前に筑紫哲也サンが、クジラ問題に対してはニッポンは堂々と他国に対して主張をすべきであるが、その上で、その批判に応じるのではなくクジラ捕獲はいずれ自主的にやめるべきだと言っていた。まったくそういうこと。ブンカの違いを理解したうえで妥協し合っていくことが重要なのだ。
妥協し合わない相手にはどうすればいいか、それはあまりに日常的で面倒な問題だ。少なくともヨソの国に土足で入ってきて、そこのさわってはいけない痛いところを暴きだして何かを告発している気になっている映画を進んで見ることはない。

『Julie & Julia』

2010-02-19 13:37:57 | 映画
ハノイは寒い。正月明けで会社は再開したものの世間的には今週一杯休みのようだ。カフェも8割方閉まったまま。オフィスの中も寒い。みんなダウンジャケットを着てシゴトをしている。パソコンとサーバーから出る熱だけが暖房、みたいな。きのうは家でパーティーがあるからとか言ってみんな午前中で帰った。コッチの習慣なら仕方ない。来年からはもっと長く休みにしよう。
で、きのうの夜は家には暖房はないし体を温めるバスタブもないし、ワイシャツの上にユニクロのフリースを2枚重ねてきて靴下はいて布団にくるまって、オリンピックのテレビもないのでパソコンで映画を見た。メリル・ストリーブの料理モノ。最近もパン屋の話をやっていたし、このところ料理オバサンづいている。

6~70年前と今のふたつの実話にもとづくオンナの人二人の話。6~70年前のほうはフランス料理をアメリカに伝えた有名な料理研究家であるジュリアさんのことでメリルおばさんが演じている。もともと背が高いうえに最近かなり肥えたから、それで料理作って食べるんだから説得力ある。で、そのオバさんが残した500いくつかのレシピを1年間作り続けてブログに載せてケッコウ話題になってマスコミで取り上げられた、みたいなはなしの主人公がジュリーさん。逆かもしれない。ブログが映画になるか?って気もするがこれも実話らしい。夫婦の間のいろんなこともブログに書かれて、書かれるほうはいい迷惑なのはよくある話。

料理のおもしろさがメインの話かというとそうでもなく、それをメディアに乗せていってオンナの人がジブンを表現していくみたいなことのほうが主題になっている。話としては中途半端な印象がぬぐえない。オトコとの間に決定的なキレツが生じるとか、社会と対立して孤立するとかそういう暗い部分がない。メリルおばさんのかなり誇張されたノー天気な演技もあってホンワカムードの中で最後はめでたしめでたしみたいに終わる。それだけか、みたいな。商業主義が徹底しすぎたアメリカ映画の限界だ。

ぺネロぺ・クルスちゃんの「ボルベール/帰郷」も料理映画といえば料理映画だがクルスちゃんがレストランで一生懸命料理を作るキッチンの冷蔵庫にはジブンが殺したダンナの死体が入っていたし、料理映画の傑作「バベットの晩餐会」では主人公のオンナの暗い過去が重要な意味を持っていた。そういう現実を超えた異常な状況のなかにニンゲンの本当の姿を見る、みたいなことが映画のひとつのおもしろさだと思うのだが、ブログが有名になって普通のOLが自己ジツゲンしました、みたいな話は夢のような話に聞こえはするが実際はあまりにありふれた現実のように思える。
映画のはじめにニューヨークの9.11の現場が映し出されるが、アレがどういう意味だったのか、OLのシゴトがその再開発会社の苦情受付係という設定の説明だけだったのかもしれないが、そこにあるべき深い意味がいくら考えても理解できない。

2009年、アメリカ映画。

エビと卵のチリソース炒め

2010-02-17 17:48:41 | 料理
きのうの夜にハノイに帰ってきて明日からまた会社が始まる。だから今日は空白の一日。朝からパソコン見たりこんなの書いたり、その合間に日本で買ってきたそばを茹でてボンカレーを温めてカレーそばにしたり。夕方には外に出て1,2時間歩きまわってこようかと思いながら、スッカリ引きこもりの気楽さに身をユダネている。で、この前の芝居のように時間を遡りながらなんとかエビと卵のチリソース炒めまで書きたい。

きのうハノイの空港に着くと帰国ラッシュでいつものタクシーがいない。そうすると相乗りミニバスに乗らないかと誘われどこの会社か聞いたらいつものところで、まあいいかと思って乗ったら中にはすでに5~6人、オーベーかという感じの若いおジョーの団体が乗っていた。おもわず表情にウハウハ状態が出てしまったら、オー、デンジャラスとかなんとか言われて、このまま運転手に山奥に連れていかれてカネから何から全部出せ、とか言われて、このおジョーらと身ぐるみハガサれて巨大な南京錠のある鉄扉の奥に閉じ込められたら、、まあそれも一興かと思いながら、やがて車は出発した。結局、乗ったのはおジョーの団体とワタシのほかにオーベー系カップルひと組。多少キケン度は減った。
いつもと違う道だったのでどういう順番で行くのかと思いながら、ワタシの家は市内の中心からやや南なので北の空港からだと着くのは後のほうかと思っていたらだんだん見覚えのある通りに出てきて結局ワタシの家が最初だった。客の中では断トツのコーレー者であるからか、金払いのいい得意客のニッポン人だからか、はたまたこのオッサンを先に下ろして次にカップルを下して、運転手がおジョー達とドライブを楽しもうと思っていたのか、とにかく早く着いたのはよかった。料金もいつも通り。Noi Bai Taxiはエラい。
で、あの時、ミニバスを断って別のタクシー会社のに乗っていたら、市内は混んでるとか言ってぐるぐるぐるぐる回って新年特別料金とか言われて3倍くらい払わされていたかもしれない。実際ホーチミンシティの空港では夜はタクシー料金が2、3倍にはね上がる。正規のタクシー乗り場で値段交渉してから乗らなきゃいけないタチの悪い国なのだ。

香港の空港では乗り換えで迷った。空港の端から端まで1キロくらい歩いた。まあでも一度経験すればどうってことない。便利にできている。空港の中を電車も走っている。それに乗ればよかった。とにかく広い。
成田からはアップグレードポイントを使って久しぶりのビジネスクラス。行きは満席で取れなかったから。でもCAに名前で呼ばれるのはウレシはずかし。安切符でアップグレードしてるのもお見通しなんだろうから。で、ワインを飲みすぎた。
きのう家を出たのが朝の6時。ハノイの家に着いたのが夜の9時。ニッポン時間の11時。17時間もかかった。もっとスムーズな乗換だと14時間くらい。ちなみに直行便だとドアツードアで11時間。ただハノイ発は深夜便のみでいつもまったく眠れない。どっちがいいかはその時の気分しだい。

月曜は夜にビデオに撮ってあった「ハッピーフライト」を見て映画館で見たときよりおもしろいと思った。こういうのもその時のキブン次第なんだろう。とにかくニッポンではテレビばっかり見ていた。コッチでは見れないので。とはいえ他人の足元をすくうようなニュースもどきのテ―ノー番組ばっかりで、オリンピックの選手がシャツ出して鼻にピアスしていたのが気に食わないとかでいっせいにモラルハラスメントが始まったかと思ったら、コレは風向きが変わるかもしれないと見たジミン党の過去から来た政治屋がいい青年なんですよ、みたいにしてカバう。どっちもオリンピック選手はいい青年じゃないといけないという前提でのギロンでそもそもソコが間違っている。金メダルとって国威発揚してソレでナンボのオリンピックだとみんな心の底では思っていながら、、オリンピック選手にメダルより重要なものなどあるわけない。戦争の代わりなんだから。

で、昼に中華街に行ってムスコが注文したのが写真のエビと卵のチリソース炒め。ご飯にのせて一口だけ食べたら、甘い卵とチリソースとか、卵のプヨプヨ感とエビのプリプリ感とかが対比的に口の中で混ざり合ってコレはゼツミョーだと思いマシタ。ワタシが食べたのは鶏そば。比較的淡白なベトナム料理に慣れていたので久しぶりの中華料理はズッシリ腹にたまる感じ。ベトナム料理と中華料理は似ていると思っていたがそれは大きな間違いだった、かもしれない。むしろベトナム料理は中華料理的な過剰感を意識的に避けようとしている、のかもしれない。それは個々の調理人がそうしているというのではなく、政治、社会的対立とか、歴史、民族的近似性とか、はたまた地理的、自然環境的相違とか、それらすべての複合の結果としてブンカのもっとも表層的な特徴である食べ物の違いという形で表面にあらわれ出ている、のかもしれない、などと考えながら食べたわけではない。

そのあとムスコは塾に行ってその流れで今日は受験に行っている。ジブンで切り開いてきたこととあらかじめ決まったレールの上を走ってきたことを誰だって区別できないに違いないが、少なくともジブンで切り開いているというキモチくらいは持っていないと行き先も分からずにイキていくのは非常にクルしい。

『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』by阿佐ヶ谷スパイダース

2010-02-16 16:45:44 | 演劇
なぜか今、香港。ジブンで選んでおいてなぜかもないが。飛行機が混んでいたのといろいろとで香港乗換で帰っている。香港の空港は巨大だ。コレをみると成田の失敗がニッポンの没落の一つの原因ではないかと思えてくる。

で、コレは土曜に見た芝居。東京公演は日曜でおしまいでこれから全国を回る。作・演出の長塚サンの作品はテレビで見た「アジアの女」と去年のコクーン歌舞伎の現代版「桜姫」と、これもテレビでこの前見た「失われた時間を求めて」に続いて4作目だが阿佐ヶ谷スパイダースとして生で見たのは初めて。「桜姫」がやや緊張感の欠けた舞台でイマイチだったほかはどれもセリフのひとことひとことが暗い舞台の奥のほうにしみ込んでいくような深みがあってコレを見るのに期待が高まっていた一方で、今回はわかりにくくてどうなんだろう的な批評もあって下北沢の駅についたときは不安で足が重くなった。難解なだけの芝居って、終わってからいったいアレはなんなのよって3日間くらい悩まされる。ソレはソレで否定しないが。

話は一人の落ち目の流行作家が新路線を狙って観念的難解小説を書く。それに対して新聞で酷評されるばかりかネットのシロート批評でボロクソに書かれる。で、、話の流れは書けば書くほどわけがわからなくなりそうで、それというのも題名のゴトく、時計が逆回りするように結果が先にあって、ソコに至る流れがあとから語られて、その時何を考えたのか、みたいなことが繰り返し演じられる。で、ああだったかもしれないし、こうだったかもしれないし、みたいな、かもしれないことだらけの世の中でいったい現実って何?みたいなことが問われていく。

映画であれば回想シーンのようなものは回想シーンとしてわかるように挿入されるが演劇という現実に目の前で行われながら時間の流れがいったりきたりするというのは、うまくいけばそういう現実のリアリティを裏側から透かして見るような感じがするが下手にやると話が断片的でわけがわからなくなる。今回のは見ていて疲れるくらい時間が逆戻りする感覚が繰り返しあったが結論的にはヒトコト、おもしろかった。破綻していない。3回くらい見ればもっとよくわかったとは思うがワタシには時間がなかった。おもしろかったからもう一回、というわけにいかないのが、今のわが身の置かれた状況の残念なところである。

2010.2.13 下北沢・本多劇場。


『Los Abrazos Rotos/抱擁のかけら』

2010-02-13 19:49:18 | 映画
おとといの朝にハノイを出て今回は香港経由でニッポンへ。旧正月でハノイも香港もかなり混んでいた。ケルンやリオのカーニバルも始まってどれもlunar new yearを祝うものだったのかと。香港は25年振り。この前は初めての海外旅行で、南回りで30時間かけてロンドンに行く途中に最初の乗り換えで降りて以来。ちなみのその時はそのあとインドのカルカッタかデリーで給油してそのあと中東のどこかで降りて時間調整をしてからやっとのことでロンドンに着いた。まるできのうのことのようだ。

で、ニッポンに着いたらミゾレが降っていてスーツケースの中からオーバーを出さずに家まで帰ってきたらくしゃみが3回続けて出たので風邪かと思ったが一晩経ってコレは花粉だと気づいた。鼻のアナの内側がかゆい。コレは1年振りなのに忘れていた。
でもってわずか4日間の休暇の初日はぺネロぺ・クルスちゃん主演、ぺドロ・アルモドバル監督の最新作。相変わらずヘンな邦題でちょっとヒケた。

話は一世をフウビした映画監督が事故で目が見えなくなって、目が見えないなりにも過去の栄光を振り返って余生を過ごしている。そこに死んだ父親への恨みを晴らすために映画を作ってくれと言ってゲイの男がやってくる。そこにはその映画監督の昔の忘れられないオンナの記憶を呼び起こすタクラミがあって、、昔の話と今の話が複雑に交わりながら進んでいてかなりわかりにくい話ではあった。最後の結末もハッキリいって一つの断定的な解釈を拒絶するような見せ方で、結論的には映画監督であるジブンの苦しみを訴えているような。映画は最後まで作らなければいけない、みたいな、、それがいろんなことを暗示しているのは明らかだとは思ったが。

相変わらず映像が特徴的で、特に砂浜のシーンで風が強く吹いているところとソファーでナニかしているところでおK2がシロナガスクジラの回遊のように見え隠れするところが美しかった。クルスちゃんはハナヂも出ないくらいハゲしくて完全にノックアウト。あそこまでヤルとは、、。

2010.2.12 川崎チネチッタにて。

Country Roads

2010-02-10 12:53:45 | ベトナム
テト休暇を目前にしてこのところ忘年会続き。同じアジアだ。おとといはクライアントの大金持ちと鍋料理をつつきながら、お互いに来年は発展していこう! みたいに3分おきに乾杯しながらケッコウ飲んだ。
コッチでもイッキ飲みみたいなのをいい大人がやることになっていて、ハノイの場合、グラスの半分まで飲む場合はダナンまで! とか言いながら飲んで、全部飲み干す場合はホーチミン! って叫んでからイチ、ニ、サンの掛け声をかけて一気に飲む。おとといはビールだったからなんとかイケたが、コレがワインだったり、もっとカゲキな集まりではウォッカだったりするらしいので、そういうときはワタシのようなヤワなニンゲンは救急車の世話になるしかない。べつにムリに飲まなくてもいいのだがソコは日越ユーコーのため飲んでしまうのがニッポン人の哀しいサガ。。

で、きのうは会社のスタッフが集まって飲むというので誘われて付いて行ったら1軒目は前に行ったことのあるベトナム料理屋でビールもそこそこに紹興酒のような強ーいお酒が出てきて、ソレでイッキ飲み大会が始まった。小さいグラスだったのでダナン! みたいなのはなく基本的に全部ホーチミン。早々に意識が薄れていった。
で、そのあとはよく覚えていないがカラオケ屋に行ったと思う。スタッフが歌うベトナムど演歌が耳に残った。いつもサクシュしてばっかりの侵入者のワタシにもココぞとばかりマイクが突き付けられ、ニッポンでもメッタに歌わないのに仕方なくみんなもよく知っているであろうジョン・デンバーを歌った。

Country roads, take me home to the place I belooooong・・・・
ソレはあしたニッポンに帰るワタシ自身のキモチを偶然にもよくあらわしていたのだが、これから年に一度の帰郷をしようとするベトナムの人たちのココロにもナマ暖かく響いたに違いない。だいたいコッチでは長距離の移動はバスしかないし、道路はホントにでこぼこのCountry roadsだから。
最後はキレイどころがアバのHappy New Yearでシメて、、きょうはもうすっかり休暇モードでコンナの書いている。

『Riverside Hotel Saigon』

2010-02-07 00:16:10 | 旅行
テト前のドトウの1週間が終わってドットゥ疲れが出た。解説するとドトウとドットゥを掛けている。疲れるとオヤヂギャグの切れ味がサエる。
ニッポンからの出張者がずうっといて、何を食べたいかとか、どこに泊まりたいかとか、何のために生きているのかとか聞いても、なんでもいいですぅみたいな返事しか返ってこなくていまひとつ世話のし甲斐がない。散歩に連れてけってうるさい犬のほうがよっぽどジブンの気持ちをはっきり持っている。
そんななかホーチミンシティに出張して念願のココに泊まったのだが、コレまで生きていて一番うるさい場所で眠ることになった。

ホーチミンシティでリバーサイドホテルといえばもう一つ別のリバーサイドホテルのことを指す。そっちのほうが新しいのだが5つ★で巨大なホテル。マリオットの系列。で、ワタシの泊まったリバーサイドホテルは巨大リバーサイドホテルのすぐ横にあって、タクシーは迷うことなく巨大ホテルのほうに着いたので、そこから歩いて我がリバーサイドホテルに行った。ほとんど場末のいい雰囲気で期待は高まったのだが通された部屋がまさにサイゴン川に面したリバーサイドの部屋でnice view!とか言いながら、ただその手前に第3京浜国道みたいな大動脈が通っていて超大型のダンプとかがひっきりなしに走っていく。結局夜通し。

それでも寝れた。4時間くらい。翌日は大仕事のホンバンで、体調整えて臨まなければならなかったのだが少なくとも途中で力尽きることはなかった。部屋も木の枠の窓とか、いいホテルだ。思わずハナウタが出てくる。
写真はエレベーターを降りたところのだだっ広いロビーに飾ってあった模型。そっくりそのままの風情で建っている。

路上焼き肉

2010-02-02 00:08:10 | ベトナム
ハノイ旧市街のMa May St./マー・マイ通りは路上焼き肉ストリートで数十メートルにわたって道端をコンロを囲む客が埋めつくしている。道の反対側にはCom/コム=米の店もあり、客がご飯を頼むと何も具の入っていないチャーハンとかが出前されてくる。コラボレイションの妙である。

肉はBap Dui Bo/バップ・ズイ・ボー=牛のもも肉とNam De/ナム・デー=山羊の乳房肉の2種類で牛のほうはかなりばらばら状態なのに対し、ヤギのほうはプリプリした状態を保っている。焼くとコリコリした感じで形が目に浮かぶようである。あとは玉ねぎ、ニンジン、トマト、パクチーを肉と一緒に鉄板の上に放り込んで焼く。
甘辛いタレと生のきゅうりが黙っていてもテーブルに並べられる。テーブルと言っても地上30cmくらいの高さのプラスチックのモノなので椅子もそれに合わせて地上15cmくらいになっているから地面に座った感じとかなり近い。
ひたすら焼いて油炒めご飯と交互に食べる。そこにビールときゅうりが加わって意外とさっぱりしている。食べている30cm横をバイクが通る。ちょうどテーブルの高さと排気筒の高さが同じくらいでこっちに向かって吹かされるととんでもないことになる。さすがにソレはなかった。

やっぱり店によって肉に差があるのだろう、一番賑わっている店は客の呼び込みなんかしていないで、ワレワレは店のニーさんに席が空いてると言われて、アソ、みたいにして入ったところだったから肉がいまいちだった。それにガイジン値段で高かったような気もする。一人、140千ドン=700円。ストリートとは言っても入るに値する店は1、2軒というところか。