12月23日(水)の夜に、新国立大劇場でYoung Opera Singers of Tomorrow 2020を観る。要するにオペラ研修所21期~23期生の発表会ということろ。これまでは、中劇場でピアノ伴奏によりアリアを歌うような形で実施されてきたような気がするが、コロナの影響もあり、今年はやり方が全く変わり、大劇場で、オペラの名場面集を見せるという形で行われた。18時30分開演で、20分間の休憩をはさみ、終演は9時15分頃だった。客層は、普段のオペラ観客よりも若く、中年が多く、3階席まで入っていて、全体としては8割ぐらいの入りだったような気がする。
名作オペラの名場面を見せる形だが、前半はモーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」と「魔笛」、休憩をはさみ後半は、ロッシーニの「セビリアの理髪師」、ドニゼッティの「ルチア」、そして最後に「ドン・パスクワーレ」だった。各作品30分程度なので、前半が1時間、後半が時間半といったところ。セットはギリシャ・ローマ風の柱と簡単な家具を並べた簡素なもので、全部の作品で同じ。衣装も特に用意せずに、自前の衣装を工夫していた。歌を聴かせるだけでなく、その前後のレチタティーヴォや簡単な演技があるので、出演者も役を演じていることが鮮明にわかる。やはり、オペラ研修所なのだから、オペラの役を演じる機会が多いほうが良いし、中劇場ではなく大劇場でどれだけ声が響くかを経験することが大事だろう。
見ているほうも、ほとんど知っている作品なので、ああ、あの場面だとわかり、歌舞伎の見取りで見ているような気分になって面白く、退屈しない。誰が全体構成をしたのかわからないが、18世紀末から19世紀前半の古典的なオペラが選択されていて、ルチアで悲劇的な場面を見せた後、最後は喜劇的なドン・パスクワーレで大喜利という、とてもクレヴァーな構成だと思った。演出は粟國淳でとても分かりやすい。指揮は柴田真郁で、オーケストラ・ボックスには、新国の4人のコレペティツゥールが入り、オーケストラパートをピアノで伴奏しただけでなく、チェンバロやチェレスタも使って、雰囲気をよく出していた。
粟國淳は芸大でも指導をしていて、卒業試験のオペラ抜粋もこうした形式で実施しているようだ。今回の試みもその延長線上かも知れない。どういいう考え方でこうしたやり方なのかは、研修所長の永井和子が、プログラムなのできちんと説明すべきだろう。大変良い企画なので、そうした説明がないことが惜しまれる。
公演自体は良かったが、新国のエアコンが暑すぎてうんざりした。ロビーから客席に入ると、4~5度高いような気がする。冬場は寒いので着込んでいくが、あまりの暑さに、上着もセーターも脱ぎ、シャツ一枚で見ることになった。それでも暑い。一体どういう感覚なのだろう。
9時過ぎに終わるので、外での食事はできずに、家に帰って軽い食事。作っておいたミネストローネ・スープ、スペイン産のサラミ、イタリア産の黒トリュフ入りサラミ、フランス産のレバーペーストとフランスパン、飲み物はCAVA。
名作オペラの名場面を見せる形だが、前半はモーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」と「魔笛」、休憩をはさみ後半は、ロッシーニの「セビリアの理髪師」、ドニゼッティの「ルチア」、そして最後に「ドン・パスクワーレ」だった。各作品30分程度なので、前半が1時間、後半が時間半といったところ。セットはギリシャ・ローマ風の柱と簡単な家具を並べた簡素なもので、全部の作品で同じ。衣装も特に用意せずに、自前の衣装を工夫していた。歌を聴かせるだけでなく、その前後のレチタティーヴォや簡単な演技があるので、出演者も役を演じていることが鮮明にわかる。やはり、オペラ研修所なのだから、オペラの役を演じる機会が多いほうが良いし、中劇場ではなく大劇場でどれだけ声が響くかを経験することが大事だろう。
見ているほうも、ほとんど知っている作品なので、ああ、あの場面だとわかり、歌舞伎の見取りで見ているような気分になって面白く、退屈しない。誰が全体構成をしたのかわからないが、18世紀末から19世紀前半の古典的なオペラが選択されていて、ルチアで悲劇的な場面を見せた後、最後は喜劇的なドン・パスクワーレで大喜利という、とてもクレヴァーな構成だと思った。演出は粟國淳でとても分かりやすい。指揮は柴田真郁で、オーケストラ・ボックスには、新国の4人のコレペティツゥールが入り、オーケストラパートをピアノで伴奏しただけでなく、チェンバロやチェレスタも使って、雰囲気をよく出していた。
粟國淳は芸大でも指導をしていて、卒業試験のオペラ抜粋もこうした形式で実施しているようだ。今回の試みもその延長線上かも知れない。どういいう考え方でこうしたやり方なのかは、研修所長の永井和子が、プログラムなのできちんと説明すべきだろう。大変良い企画なので、そうした説明がないことが惜しまれる。
公演自体は良かったが、新国のエアコンが暑すぎてうんざりした。ロビーから客席に入ると、4~5度高いような気がする。冬場は寒いので着込んでいくが、あまりの暑さに、上着もセーターも脱ぎ、シャツ一枚で見ることになった。それでも暑い。一体どういう感覚なのだろう。
9時過ぎに終わるので、外での食事はできずに、家に帰って軽い食事。作っておいたミネストローネ・スープ、スペイン産のサラミ、イタリア産の黒トリュフ入りサラミ、フランス産のレバーペーストとフランスパン、飲み物はCAVA。