三泊四日の石垣島の旅をいよいよ発つ日がやって来た。ホテルから空港までお迎えのタクシーに乗る。
石垣島ではタクシーが安い。何と言っても初乗り運賃が安いので安いのだ。数回タクシーに乗ったが、空港まで乗ったタクシーの運転手さんが一番饒舌であった。石垣島のタクシー運転手さんは寡黙である。初めは愛想がなくて怖いなと思ったがどうやらシャイなのだとか。で、この運転手さんは結構話しかけてくれた。ところがしばらくして無線が入る。どうやら客を乗せ間違えたらしい。「ちょっとエアコンきつくしていいですか?」と言ってたから、大丈夫ですよと言いながら内心は相当焦っていたのではないか?でも本来の乗る予定のタクシーが持て余しているだろうからうまくチェンジできているとは思うのだが。きっとこの方は後から会社から叱られるだろうなあなんて思いながら空港に着く。
空港敷地に入る道路の植込みに「南ぬ島 石垣空港」との石碑があった。「ん!なんて読むのかな?」どうやれこれは「ぱいぬしま」と読むらしい。八重山言葉で南の島という意味である。
オンラインチェックインを済ませて、五分遅れで帰還機は離陸した。良い天気である。沖縄辺りまで眼下には珊瑚礁の島々が見える。このエメラルドグリーンの海ももう何年かは見ることはないだろうな。いや、ひょっとしたらもう見る機会は無いかもしれない。そう思うとなんだか愛おしい景色である。
関空まで機上三時間ほどの旅。沖縄本島を見て、四国の足摺岬を見て、やがて機影は神戸空港を捉える。山並みは摩耶六甲山系。懐かしい我が街神戸の景だ。しかし海の色が八重山とは全然違う。
神戸を通過して機影は大阪湾を湾外沿いに南へ。やがて関空への離陸体制に入った。堺あたりのコンビナートの景が見える。都会の景である。さて、心を切り替えないといけない。と思ううちに関空に無事茶着陸。関空にはLCCのピーチ機が目についた。
関空からまた海を渡って神戸空港ターミナルへ。人生で初めての八重山諸島、石垣島への旅。しっかり私の記憶とこのブログに綴っておきましょう。完