陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

季題 盆の月

2018年08月31日 | slow haiku

盆の月という季題がある。
八月の季題である。

8月25日、ガーデンレストラン風舎の
テラスより眺めた月。この十五夜の月が
“盆の月”である。つまりこの日は旧暦の
7月15日だから、旧ぼんに当るのだ。
そうと見れば、この日の月はなんとなく
清らかな明かりに見えてしまった。

邂逅のテラスに盆の月あかり
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ブルーベリー摘む

2018年08月30日 | slow life

菊水山 ガーデンレストラン風舎には
ブルーベリーがたわわに稔っていた。

何人かの女性俳人たちは籠をもって摘みに。
私は摘むのが面倒だったので、摘んだものを
レストランで買ってしまったが、女性陣が
摘んだブルーベリーを何粒か食べてみた。

パンフレットには甘酸っぱいとあったが
酸っぱさはなくて爽やかな甘さ。
やはりその場で摘んで食べるのが一番。
口中に秋が広がっていくようであった。

秋を摘むやうにベリーの甘さ摘む
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晩夏の菊水山

2018年08月29日 | slow life

晩夏の菊水山へ。
JR神戸駅に集合、クラブバスにて
一路菊水山麓へ向う。バスには
ゴルファーも数名同乗していた。
ここに来るのは何十年振りだろうか。

ショートコースのゴルフ場がある。
2回ほどラウンドした経験があった。
山の斜面に向って打つようなそんな感じ。
正確なショットが要求されるコースだった。

が、この日はゴルフではない。吟行会だ。
ガーデンレストランのテラスにて
句会のあとはBBQが待っている。

颱風の後の青空が広がった晩夏の一と日。
神戸の街並はいつみても美しい。
一湾の向う紀伊和泉も一望である。

日射しは残暑だが風はもう秋だ。
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元湯の句碑へ

2018年08月28日 | slow haiku

蔵王堂から𠮷水神社へ。
吉水神社は現存する南朝唯一の行宮。
後醍醐天皇、楠正成、源義経、静御前、弁慶
そして太閤秀吉などの所縁の神社である。

歴史上の人物に思いを馳せながらお参りを済ませ
この神社から温泉谷へと続いているらしい
細い九十九折の径を下っていった。
あまりにも径が細いので心細かったが
着いた所が吉野温泉元湯の宿であった。

玄関から「たのもう!」よろしく声を掛けるも
応答なし。しかし何回かして宿の人が出て来られた。

「あの~、汀子先生の句碑を拝見したいのですが
どこにございますのでしょうか?」と尋ねると
宿の庭にありますという。そして「靴を持って
ここから庭に行ってください。」とのこと。

庭へ出ると、そんなに大き句碑ではないけれど
古りたいい感じの句碑が建っていました。

“一山の花の散りこむ谷と聞く”

句碑の裏書には「汀子先生が門下生とともに
観桜の句会を開かれて十数年になり、ここに
汀子先生の浅からぬ縁を記念し、親しく
ご染筆を得て、ささやかな碑を建立致しました」と
元湯の主人の言葉が刻まれていた。

庭の木戸を出て左に行けば、そのまま
吉野駅まで行けるようであった。

初秋の声を聞くかに汀子句碑
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うまいもの選 葛餅

2018年08月27日 | slow gourmet

葛粉とは葛の根のでんぷんを精製して作られる。
この作業はかなり手間はかかるらしい。

なめらかで透き通るような食感。まさに夏の涼味。

「お菓子の貴婦人やあ~。」
なんて彦摩呂風に決めてみました。
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幸せ昼ごはん 吉野葛そーめん

2018年08月26日 | slow gourmet

金峯山寺蔵王堂を拝観。
その参道真向いの店へ。
昼を回っていたため
店は開いているものの誰も居ない。
しばし呼んでみたら女性が現れた。
先客は誰もいなかったので
「お好きなお席にどうぞ。」ということで
テーブル席の見晴らしいい窓際席へ。

この店もやはり“吉野建”であった。
窓から下をみると渓に沿って階下がある。
吉野建とは地下階を二階と言うようだ。
つまり道路に面しているのが一階である。
これが吉野建と呼ばれる建築様式なのだ。

しばし品書き眺めてから、夏限定の
葛そーめんと柿の葉寿司のセットを注文。
はてはて、葛そーめんとは如何に?

初めて食べたが、これは驚いた。
私の大好きな食感なのである。もう
久しぶりに旨い食べ物に出逢った感じ。
俗な言い方だが、細い拉麺を固麺の
茹で具合にしてもらったような感覚。
腰があってしかもつるっとしている。
やはり良質な吉野葛ならではなのか?

すっかり感動してしまって、主役の
柿の葉寿司がすっかり霞んでしまうほど。

吉野山系を遥かに見晴らしながらの
夏の涼味、葛そーめん。
爽やかな風が吹き抜けたような
至福のグルメでございました。

ごちそうさま。

■柿の葉寿司 やっこ
奈良県吉野郡吉野町吉野山543
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一路吉野へ

2018年08月25日 | slow journey

吉野といえば桜。
芭蕉も西行も愛した歌枕の地だ。
しかし、この季節に行くというのは
相当な準備がいる。ふらっと行く
とうのは無理である。

と言う訳で晩夏の吉野行となった。
ほとんど観光客はいない。
吉野に近づくにつれて
深山らしい景が車窓に広がる。

みよし野へ晩夏の景を繋ぎゆく
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乗り鉄 青の交響曲(シンフォニー)

2018年08月24日 | slow journey

ちょっとずらした夏休み。
かねてより乗らねばと思っていた
近鉄の吉野行観光特急“青の交響曲
(シンフォニー)”へ乗車。
この時季ならやはり空いていた。
吉野までゆったり約一時間半。
あっという間に吉野へ着いてしまった。
ラグジャリーな乗り鉄の旅でした。

乗車券にプラス720円で乗れるのは嬉しい。
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赤穂・坂越 俳句の旅

2018年08月23日 | slow haiku

赤穂の港町、坂越を吟行した。
大道の入口に往時の木戸門跡。
そこから江戸の風情が残る白壁の町並を
坂越湾へと向かう。

まずは旧坂越浦会所へ。
口開けの客だったからか、ガイドを兼ねた
おばさんが丁寧に説明してくれる。
座敷に上がらせてもらい、しばし
庭に吹いて来る浦風に身を任せていた。
秋風鈴の音色が耳に心地よい。

日射はまだ夏だが風はもう秋である。
浦会所を出て一路大避神社へ。
そこから山を登り妙見寺観音堂へと向う。
この堂縁からの眺めはよい。一山の
鳴き惜しむような秋蟬の声を聞きながら
しばし坂越湾を眺めていた。正面には
神の島、生島の樹林、湾の果には瀬戸の島々。

風に乗って来る法師蟬と眼下に咲き継ぐ
百日紅で納得できる句を授かった。

独りで吟行していると、気を遣わずに
存分に自然に身を預けることができる。
いつも独りと言う訳には行かないけれど。
逝く夏を惜しみつつ秋を感じた吟行であった。


“逝いた私の時たちが
 私の心を金にした…”

立原道造「夏の弔ひ」より

浦会所に咲いていたオクラの花(写真)

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季題 朝顔

2018年08月23日 | nonoka

八月の季題 朝顔。

この花も江戸時代には人気があり
いろんな品種が開発されたらしい。
朝顔市では新品種の朝顔がたくさん
並べられていたのだろう。

ヘブンリーブルー、天井の青という
西洋朝顔もよく咲いている。

しかし、私はやはりにっぽんらしい
朝顔が好きだな。

朝顔や昼は錠おろす門の垣 芭蕉
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