陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

食いしん忘備録 山田錦サブレ

2023年10月30日 | slow gourmet

御影に面白い店があるということで寄ってみる。“この国の風土の贈りもの お米をもっと自由に、おいしく、楽しく”というコンセプトらしい。その店の名も「田田田堂」(Tatata-Do)とユニーク。

今回買ってみたのは米粉の焼き菓子、サブレ。有機山田錦から作られているサブレだ。甘みのあるおやつ系とおつまみになる塩味系と二種類ある。私はおつまみになる塩味系を選択。

これが山田錦!という味かどうかは私には解りませんでしたが、優しい味のさくっとした、お店の思いの籠ったサブレでした。ただ価格を考えるとむしろギフト需要向きかな?お店の立地から考えても、店頭販売はあまり期待していないかもしれません。クオリティはいいので、ギフト需要とネットによる全国需要が鍵になるかな。ちょっとした神戸のお土産として使いたいお米菓子としてチェックしました。

◇田田田堂                     神戸市東灘区御影郡家1-23-12

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花と彫刻展

2023年10月29日 | slow culture

秋天に恵まれた週末、吟行日和となりました。

この日の靭公園はちょうど「第54回花と彫刻展」が開催されていました。“自然と人の創作の刻”ていうテーマで公園内にいろんな作品、オブジェが展示されています。出品作家欄には29名の名がありました。

ユニークな作品ばかりです。まず目に飛び込んできたのはメインの写真のオブジェ。足と掌の上に貌が乗っかっています。しばし目が釘付けになりました。秋の季題である「菌(きのこ)」を探していたら、「あった!キノコの群だ!」と思ったらなんとこれも作品でした笑 やはり美術館内の展示で見るより、こういう自然の中でみる芸術作品は臨場感もあり、迫力もあっていいものですね。我々も同じく、自然の中で十七音のアートを創造しているのだと、なんか変に気負ってしまいました。これもインスパイアされているのでしょう。

芸術の秋も堪能できたこの日の吟行。一本の山桜の樹に帰り花が数輪咲いているのを見つけました。そして草陰には水引の花や野菊、そして芒(すすき)も。なにわ筋では高層ビルを借景に銀杏黄葉が蒼天に駆け上がっておりました。あと二週間ほどで立冬です。みんな季題を見つけながら秋を惜しんでおりました。かしこ。

     

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2023年 後の月

2023年10月27日 | slow haiku

今日、10月27日は旧暦九月十三日。そう、後(のち)の月です。十三夜とも言います。

ホトトギス新歳時記を繙(ひもと)いてみましょう。“陰暦九月十三日の月をいう。八月十五日の月に対して後の月というのである。後の月を賞するのはわが国だけのことで、特に十三夜を祭る理由は諸説があって定かではない。すでに肌寒を覚えるころで、月光もいよいよ澄みわたる感じがある。栗や大豆が熟れる時季にあたるのでこれを供え、栗名月、豆名月ともいう。”

神戸では夕刻、俄かに空がかき曇り、雷鳴と共に驟雨となりました。この時季にしては珍しいことでした。やがて雨も上がって、澄んだ大気にさえざえと後の月が天空に架かっておりました。

私は十五夜よりもこの後の月が好きです。テレビのニュースも十五夜は取り上げますが、後の月を取り上げることはほとんどありません。そう、国民はあまり関心がないのです。だからこそ好きなのです。アーティストたるが所以です。後の月は大和のこころです。

夫婦とは寡黙なるもの後の月

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秋の草花 吾亦紅

2023年10月26日 | nonoka

秋の草花の中でも吾亦紅(ワレモコウ)は日本人にはとても人気がありますね。ちょっと個性的は姿形だからでしょうか?

ホトトギス新歳時記では秋・九月の候に載る季題です。私の使っているその歳時記では、索引の一番最後の季題です。いわば掉尾を飾る季題なのです。

“山野に多く、草の中からついついと茎を差し交しつつ抽ん出る”そんな風情も可愛らしいのでしょうね。私もまたやはり好きな花です。

吾も亦紅なりとついと出で 虚子

(写真)摩耶山・天上寺にて

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甘いもの選 ご存じ最中

2023年10月25日 | slow gourmet

若い頃は甘いものなんか一切口にしなかった。デートでも彼女が甘いケーキを頼んでも、素知らぬ顔でブラックコーヒーに煙草をふかしていた。酒呑みが甘いものを食べるなんて酒呑みの風上にも置けない。なんて思ってた。

そんな自分が老いて甘いものを食べる。若い頃の自分が見たらなんと情けない男と思うことだろう。歳月は人を変えるのだ。

デパ地下で仙太郎を買う。この店はいつも列ができているのだが、その日は午前中でもあったのでたまたま空いていた。今回は最中を買う。最中は我が国特有のお菓子なのである。しかし歳を重ねるとやはり和菓子がいい。和菓子に熱いお茶。これに限るのでござる。

◇仙太郎                      京都市下京区寺町通り仏光寺上ル

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幸せ昼ごはん 元町中華

2023年10月24日 | slow gourmet

三絃と長唄を聴いた帰路、遅めのお昼ごはんを取るため別館牡丹園へ。

いやあ、このお店へ行くのはなんと数十年振りである。神戸っ子なら一度ならず何回も訪れている名店である。別館牡丹園と言えばもう言わずと知れた「レタス包み」。昔はこれを食べによく訪れたものだ。

ちょっと遅めのお昼だったので、入店するとお昼の閉店まであと40分あまりという。まあランチだからそんなに時間は必要なし。それにしても入店すると、元町の喧噪が嘘のように店内はゆったり閑かな空間。これぞ名店の証だろう。ゆっくりと食事をしたいが時間も時間なので、一階のテーブル席でささっと食べられる「肉飯(豚肉と野菜のあんかけご飯)」と「焼きそば(柔らかいの)」を。

良い意味ですすーっと食べられるお味でした。主張過ぎない味こそ上質である。を感じさせてくれました。「食は広州に在り、美食は神戸に在り」いいなあ、こういうコピー。大好きです。「歳月を超えて受け継がれる、変わらない味」このリードコピーも良し。神戸元町、着物を著て和楽を聴いて、中華を食べて、神戸大丸で買い物をして帰る。ちょっとハレっぽい細雪的お遊びの時間でございました。

◇神戸元町別館牡丹園 本店             神戸市中央区元町通1丁目11-3

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「たとえあなたを忘れても」始まる。

2023年10月23日 | slow culture

10月22日の日曜、夜10時から朝日放送で「たとえあなたを忘れても」というドラマが始まった。

石屋川公園はじめ神戸がロケ地である。石屋川公園で何度か撮影しているのに出くわしたので、放映が始まるのを楽しみにしていた。わが街の界隈も映像になると案外美しいものなんだなと思う。御影公会堂も主要な舞台である。

ロケ地は石屋川公園、御影公会堂をはじめ、摩耶山掬星台や六甲アイランド、須磨浦公園など。水道筋商店街や神戸中突堤、神鋼記念病院なども。やはりわが街神戸っていいなあと思うのである。

◇たとえあなたを忘れても 堀田真由主演 ABC朝日放送 10月22日スタート 日曜夜10時           夢を失い生活苦に陥ってしまった女性(堀田真由)と、記憶を失う障害”解離性健忘症”を抱えながらも、キッチンカーを運営し懸命に生きる青年(萩原利久)のヒューマンラブストーリーを神戸ロケの美しい映像とともに描く。

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長唄の会

2023年10月22日 | slow culture

家内が御贔屓にしている着物屋さんの教室の生徒さんが出演されるというので、着付の先生とその仲間たちと共に、神戸元町BOTHALL(元ヤマハ本店)で開催された「第十回恒例 秋・長唄・音子の会」に行って来ました。お稽古をしている三絃(三味線)の発表会です。もちろん私も着物姿で聞きに行きました。

その発表会の件の方の演目は「鞍馬山」。源義経の長唄でした。内容はあまりよく理解できませんでしたが…。長唄と言えばお座敷で聞くものという位しか知識がないレベルですが、さすがにライブで聞くのはいいものです。文化の秋を堪能。この日の秋日和のような爽やかな気分になりました。しかしたまには着物を着てお出掛けするのはいいものです。

三絃の音が音追ふ秋灯下

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季題 木犀

2023年10月21日 | nonoka

街を歩いていても、自宅の窓からでも、今、木犀(モクセイ)の香がどこからとなく漂ってきています。例年に比べて開花の時期はどうなのでしょうか?早くもなく遅くもなくといった所かな。

民家の植込みには馴染みの樹木です。中国原産で「木犀」とは樹皮が動物の犀(サイ)の脚?に似ていることからそう名づけられたそうです。金木犀と銀木犀があります。

この香は日本人の好みなのでしょうね。芳香剤でもこの香はよく選ばれています。ホトトギス新歳時記では九月の候に載る秋の季題。澄んだ青空にこの木犀の香はとても良く似合いますね。

木犀の匂ふひと日を妻とあり 山本紅園

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幸せ昼ごはん 炎のラーメン

2023年10月20日 | slow gourmet

秋日和の京都。丸太町智恵光院にあるラーメン屋めん馬鹿一代へ。京都勤務時代からあるラーメン屋。もう二十数年振りである。午後1時半を廻った頃だったので並ばずに入店できた。

しかしここは外国人御用達のラーメン屋となっていた。カウンターにはずらり外人さん。その外人さんの隣には修学旅行生と思しき高校生が数人、先客でラーメンをすすっていた。

カウンターの席に着くと大将が何やら私に声を掛けてきた。しかし何を言っているか聞き取れない。「ラーメン下さい」と注文したら女性店員が私のことを「日本の方です」と。大将は私を外人さんと思って英語で話しかけていたのだ。しかし長い間生きてきて、日本の店で外人さんに間違われたのは初の体験であった笑。まあ間違われても致し方ない風貌である。どこかのアジア人の旅行者と思ったのだろう。

さて、ここの名物は何と言ってもネギラーメンに油を注ぐと火柱があがるあの演出。ハワイの紅花のような演出が売り物である。これは二十数年前から変わらぬ儀式。いろいろとその際の注意事項がバイリンガルで語られる。そして店員さんがカウンターの中から、お客のスマホを預かって、中から炎が上がる様を動画で撮影してくれるというサービスをしてくれる。私にも「撮影しておきましょうか?」と聞かれたので手持ちの撮影用ガラケーを渡すと「これは珍しいね。」と大将が言う。「ほっといてくれ!スマホも持ってるんやで」と心の中で呟く。

しかしここのラーメンはねぎラーメンの一種類のみ。それに焼き飯などのセットのオプションで値段が変わるシステム。ラーメン単体は何と二千円である。どこかの元サッカー選手が「日本のラーメンは安い。二千円でもいい。」と言ったが、正にその値段。ニューヨーク価格並である。それでもこんな丸太町智恵光院という不便な場所(失礼!)にも拘わらず外人さんがひっきりなしに訪れるのだ。これが京都の底力だと改めて思う。大阪や神戸ではこうはいかないかも。

いやあ、二千円のラーメンなんて普段は決して食べないが、外人さんに囲まれて食べる思い出深いラーメンとなりました。外人さんに間違われたことも良い思い出になるでしょう。

◇めん馬鹿一代                   京都市上京区南伊勢屋町757-2 佐々木ビル

 

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