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陽だまりの旅路イスキア
あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…
十二月の空
2007年12月31日
|
slow life
天橋立をレンタサイクルで駆け抜けた。
端から端までずっと松林が続いていた。
雪空模様だったがときどき晴れたこの日。
白砂青松…。
天に舞う白い架け橋の天橋立から
見上げた十二月の空はどこまでも高く青かった。
今年のご愛顧に感謝申し上げます。
このブログに訪れてくれた皆さま
どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
去年今年 貫く棒の ごときもの 虚子
(写真)天橋立 知恩寺境内にて
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吹雪く丹後半島
2007年12月30日
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slow journey
年末恒例のスキーに行く予定だったが
今年も残念ながら積雪がないと言う。
二年続けてである。
スキー場もさぞ辛いだろうけれど、今年も
急遽予定を変更し宮津へ行くことにした。
皮肉なもので、雪不足だというのに
晦日は日本海側は雪との予報。
こういう時に限って予報は当たるものだ。
案の定、30日は雪となってしまった。
丹後半島を経が岬まで車で出かけたが
あと少しで着くという寸前で積雪が激しくなった。
スノータイヤを履いていない我が車では
立ち往生するのは必至だ。年末に
こんな所で孤立したら大変だとばかりに
寸前で勇気ある撤退をした。
雪がなくてスキーを諦めたというのに
代わりに行った先では、皮肉にも
また雪に祟られるという今年の締めくくり。
「人間万事塞翁が馬と言うよ。」
吹雪く丹後の荒海が眼下に広がっていた。
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絶品 丹後の干魚
2007年12月29日
|
slow gourmet
丹後の干魚はなんともうまい。
鯵に甘鯛、ハタハタ、そして
何と言っても若狭かれいである。
丹後は宮津に行けば必ず買って帰る。
天日で干された美味い干魚は
大きい骨以外は頭まで全部食べられる。
肴は炙った烏賊でいい♪…
と八代亜紀は唄ったが、実は
これが最高の贅沢だと思えるほどに
丹後の干魚はなんとも美味い。
自然の最高の芸術品と言えばすこし彦麿か?
教えてもらった店“やまいち鮮魚店”で
今年も若狭かれいなど干魚を数枚買った。
タグの付いたまだ生きている蟹もあったが
今年は蟹が高く一匹2万円近い値段らしい。
「いえいえ、私ら庶民は
この干魚でも十分満足です。」
ここの若狭かれい、一串に5匹刺して
表の幹線道路に面して干してある。
伊根に行く道路はわりと交通量も多い。
最初はそれが気になってどうかと思ったが
お店屋さんなどが買いに来る評判の鮮魚店だし
と思って、試しに数枚買って帰ったら
これがなんとも正解で一度これを食べてみたら
以降もう近くスーパーのでは満足できなくなった。
丹後の干魚…本当に罪作りな干魚である。
知らずに済んだ方が幸せだったかも…!?
炙った干しかれいで、酒を飲むのもよし
ご飯を食べるのもよし…。
楽しみが増えたことだけは確かである。
■やまいち鮮魚店
京都府与謝郡与謝野町838
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雨の仕事納め
2007年12月28日
|
slow works
今年の仕事納めは雨となった。
朝からしとしと降り続けている。
三月から広島に赴任した。
今年最後の日をこの地で迎え
私のこの一年を振り返ってみた。
営業成績的には過去最悪だった。
結果がすべての戦においては
己の旗を鮮明に掲げることはできなかった。
情報やシステム的ロジスティック面では
いろんな新しい手法を導入した。みんな
当初戸惑いがあったが今では馴致できた。
装備的には給茶機と液晶テレビを獲得した。
こういう即物的なことは案外好評である。
いくら理念を唱えても物には敵わずだなあ。
このことはかつて組合活動でも痛感したことだ。
オフィスの整理整頓と掃除をしてから
家の近くのお好み焼き屋「日和」へ。
ここのおばちゃんは関西出身の人で
ここは油を一切使わずに焼くお好み焼きだ。
これが気に入って時々お邪魔していた。
駅の土産物屋で買う牡蠣では能がないので
土産に持って帰る美味しい牡蠣は知らないか
と尋ねたら親切に自ら手配してくれた。
広島は大野の牡蠣でお客さんには好評だと言う。
宮島の対岸大野の牡蠣は
大野瀬戸の潮の流れと大きな干満の差で揉まれ
身が締まり旨味がぎゅっと詰まってるとあった。
もらった牡蠣は保冷によいからと
新聞紙で包んでくれていた。
温かみが感じられて、土産物屋の
きれいな化粧箱よりよっぽどいい気がした。
関西では広島の牡蠣で通るが、こちらでは
どこで採れた牡蠣かまでこだわってしまう。
倉橋、似島、大野、能美島…エトセトラ
それぞれの海域で味や特徴が違うのだ。
まだそこまではわからないが…。
きれいな水質の海だから
いい牡蠣ができると言うものでもないらしい。
夕方になっても雨は降り止まなかった。
牡蠣をぶら下げて帰る道すがら
平和大通り公園のクロガネモチには
赤い実がたくさんついていた。
「万両のようだ。」
近づいて来る正月を鮮明に意識した瞬間だった。
よいお年を…。
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空飛ぶ金魚ちょうちん
2007年12月26日
|
slow life
広島から快速シティライナーに乗って
約1時間15分、柳井駅に着く。
柳井と言えば金魚ちょうちん。
駅前にからくり時計があると聞いて探したが
駅前に確かに時計台はありました。
でもからくり時計ではなかった。
時計の下のガラスケースには
風に揺れる金魚ちょうちんが数匹
快晴の空の下で、気持ちよさそうに
ぶらぶらと泳いでいた。
空飛ぶ鯨ならぬ空飛ぶ金魚…。
前はからくり時計だったのだろうか?
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夢見るChristmas night
2007年12月25日
|
slow life
今宵はChristmas night。
街は賑わいレストランは予約でいっぱい。
恋人たちのクリスマス…。
絵になるなあ。けれど
独り身のクリスマスは犬も食わない?
こんな日は早く寝て
素敵なクリスマスの
夢でも見ることにしましょう。
と、言いつつ…
この頃夢見は良くない(ーー;)わたし。
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師走の京都 顔見世へ
2007年12月24日
|
slow life
数年ぶりに南座の顔見世へ行く。
京の年中行事、この吉例顔見世興行は
東西合同大歌舞伎である。今年は
二代目中村錦之助襲名披露とある。
私は師走の京のこの顔見世が大好きだ。
着物姿の観劇客もちらほら見かけて
華やかで艶やかな雰囲気は独特だ。
今回のお目当てはもちろん“勧進帳”だった。
今年の二月に大阪は松竹座で
勧進帳を観ようと思っていたのだが
あいにくちょうど転勤の内示がくだって
あわただしくなり見送った経緯がある。
三階席最上段での観劇だった。しかし
ここが実は私のお気に入りの場所なのだ。
もちろん1等や2等席がとても高い…
ということも理由のひとつでもあるのだが
席が狭くて足が窮屈なことを除けば
全体を見下ろせるこの場所は
天国から艶やかな地上の世界を
鳥瞰的に観ているようでなかなかいい。
四条通りの高島屋で
お弁当と飲み物を買い、四条大橋を渡る。
劇場前はすでに和服姿の人もちらほら。
「いいなあ。この雰囲気。
今朝逢う人みな美しきだなあ。」
と思いつつ…。ところで
歌舞伎はイヤホンを借りて観ることにしている。
そうしないと素人にはやはり
筋とか長唄の意味がなかなか解らないのだ。
さて、第二幕目に勧進帳…。
長唄囃子連中が舞台に勢ぞろいし
さてこれから、はじまり、はじまり、、、
幸四郎の弁慶もさることながら
錦之助演じる富樫に心を打たれる。
歌舞伎はなかなか心憎い。
日本人の心情というものを
これでもか、これでもかと
見事なまでに飽きさせず奪い切るのだ。
第三幕は義経千本桜 すし屋の一幕。
主君への恩と忠孝を縦糸に
子や親への情愛を横糸に展開する
かくも残酷なお涙ちょうだい物語…。
その壮絶で過酷なまでの筋立てにも
どんでん返しに次ぐどんでん返しで
観客の予定調和の世界を裏切り続ける。
凛とした形の中に展開される
見事なまでに完成された物語だ。
最後の演目“二人椀久”まで
少々お尻が痛くなったがたっぷりと堪能する。
外に出ると劇場前にはすでに夜の部の
開演を待つ人が列を作って待っていた。
久しぶりの京都。
特に師走の京都はいい。
先斗町を三条まで上り、鴨川へ…。
しばし川ベリを散策し三条通りから寺町へ。
鳩居堂で葉書や香筒を買った。
市松模様の香筒はキーホルダー代りにしよう。
寺町では三嶋亭でお肉を、そして下って
錦市場の打田で千枚漬けを買った。
私はどちらかというと
村上重の千枚漬けが好きなのだが…。
寺町から高倉を抜け四条通りへ出て
祇園の辻利で
子供に頼まれたグリーン・ティを買い
花見小路を歌舞練場まで下がって
建仁寺から団栗通りへ抜ける。
そして、川端の一本東の通りを…。
このあたりは京の五花街のひとつ宮川町だ。
予約していた蜃気楼さんへ入る。
ここは花街にある隠れ家的な店だが
気負わずに入れる、どちらかと言うと
若向きのジャパニーズモダンな店だ。
今宵の“ご飯食べ”は美味しいおばんざい。
やはりおばんざい料理が中年には口に合う。
師走の京都、提灯が灯る小路
今宵の寒さはそうでもなかった。
「また来年も来れるといいね。」
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雨後の月の如く
2007年12月22日
|
eau de vie
昨日は久しぶりにまとまった雨。
ぐっと冷え込んで冷たい雨となった。
こんな日はどこにも出かけず
ただただ無為な時間を過ごす。
しかし今年最後の三連休だ。
せめて明日は晴れて欲しいな。
そういう思いを込めて買って帰った
呉は仁方の酒“雨後の月”を開けた。
名は体を表わす。
この酒は本当に澄み切った酒だ。
私好みの口当たりと味わいである。
24日のクリスマスイブは今年最後の満月。
雨後の月に酔う。
澄み切った聖夜になって欲しい…。
コメント
汐留のWINS
2007年12月21日
|
slow life
“隔世の感”という言葉がよぎった。
新橋のガード下をくぐって汐留へ。
ある会社を訪問する。
そのイタリアの一画で観たのが
JRAの汐留WINSであった。
「へぇ~、これが場外馬券売り場なのか…?」
昭和五十一年あたりから、あの悲運の名馬
栗毛の流星テンポイントに魅せられて
私は競馬に大いに興味を持ってしまった。
大きな声では言えないが、学生の分際で
私はその頃よく場外馬券売場に行った。
ときどきは当時付き合っていた彼女を連れた。
「こんなとこ恐いよ。じろじろ見られてる…。」
「早く出ようよ。もう来たくない。」
当時の場外馬券場と言えば、そこは決して
うら若き素人女性が来る所ではなかった。
新聞紙と外れ馬券にまみれた賭博の鉄火場?
そこは人生の吹き溜まりのような所であった。
そんな底流感が漂う雰囲気も、実は
プロレタリアート的デカタンスだ!なんて
なんとなく私は観念的に好きだったのだが
典型的中流家庭のお嬢さんであった彼女には
想像すらし得ない禁断の場所だったろうと思う。
今はもう競馬から遠ざかってしまった。
情緒的な私はどちらかと言うと心情馬券派だった。
一番人気嫌いの穴馬好き…。
そして一流どころの華麗なる一族は買わない。
好んだのは二流血統の馬たちや悲運の馬
そして地方出身馬たちが多かった。
寺山修司風と言えば聞こえはいいが
人生と競馬を重ねることが好きだった。
要するに私のようなタイプは
まったく勝負事には向いていなかったのだ。
ギャンブルは最後は胴元がすべてを得る。
そういう理屈が冷静に理解でき判るほどの
怜悧で分析的な理系的頭脳を
残念ながらというか情けないと言うか
当時の私は全く持ち合わせていなかったのだ。
(正確に言えば今でも持ち合わせていない…)
そのことが判るまでには、かなりの年月と
消える月謝が必要だったのは言うまでもない。
これも人生、されど人生である。
だが、今でも私の一番好きな優駿は
テンポイントでありグリーングラスである。
けっしてトウショウボーイではない。
話しは戻って、この汐留WINS。
紳士淑女の社交場のような馬券売り場で
実際、普通の人も雰囲気がいいので
わざわざここまで買いに来るらしいと聞いた。
私がかつて寄付したなけなしの心情馬券も
きっとこの柱の一本のどこかに
ささやかに貢献しているのだろうなあ。
ちくっと刺されるような想いを感じつつ…。
私の懐かしのFEEL LIVEである。
※写真はJRA汐留WINS 外観
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ツリーのある風景 高松篇
2007年12月19日
|
slow life
ライトアップが美しい。
“美しすぎて♪君がこわい♪”
という歌が流行った時代もあったなあ。
ここは高松は四国の玄関口。
近代化されたJR高松駅前に出現した
ややふくよかなクリスマスツリー。
駅ビルにはサンタの顔も見える。
あちこちの都市で見るライトアップオブジェ
夜になるととても美しく輝き出すが
昼間見たら、なんだか
鉄線のスクラップみたいで味気ない。
「夜の蝶とおんなじなんだ…。」
「でもよう。
おいらみたいな夜の蛾たちは
光り物にはめっぽう弱いときてるのさ。」
空耳…。
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