ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「歓喜の仔上・下」「嵐にいななく」

2013-08-25 20:00:15 | 
「歓喜の仔 上・下」 天童荒太 幻冬舎 2012.11.20

多額の借金を残して父は失踪、母は植物状態…
 長男の中学生・誠は、父の肩代わりと生活のため、日中と夜の仕事に加え、
 暴力団絡みのアブナイ仕事もやらざるをえない。

 現実問題として、行政介入を拒否する家庭は有りそうだし…

 いじめ、差別、テロ、裏切り…
残虐な世界でも、切り拓いていく運命。

誰が、とか、どの国の者が、とか、そんなこと、生命全体の流れや、つながりからすれば、
何の問題でもないんだ。大切なのは、おれたちが生きつづけるということなんだ。
おれたちって、言う、その「おれたち」の意味、わかるか。
おれもおまえもいつ死ぬがもしれない、殺されるかもしれなち。
でも「おれたち」は生きつづけていく。
周りを見回せば、わかるよ。おまえの周りにいるのが、「おれたち」なんだ。
目を閉じれば、わかるよ。瞼の裏に広がる世界に存在するのが、その「おれたち」なんだ。
おれたちは滅びない。いつだって生まれる。生きようとするおれたちのエネルギーは、
 時を超え、場所を超えて、つながっていく。生きようとするおれたちは、きょうだいだ。
それこそが、本物のきょうだいなんだ。

という、ラストの方の言葉が、心強い。


「嵐にいななく」 L.S.マシューズ 小学館 2013.3.18

AFTER THE FLOOD 2008 イギリス
三辺律子 訳

嵐があって、海が町を飲んだ。
少年は、移り住んだ新しい土地で、素晴らしい馬と出会った。

ペットは飼えない。
 馬を飼うには、運送や運搬に役立つ「家畜」にしなければならない。
 ジャックは、隣人のマイケルの力も借りつつ
 手にいれた馬・バンの訓練をする。

 風力発電や電動式の畑のような発展した科学技術があるのに、
 馬車を使ったり、手仕事で農作業をしている。
 携帯電話はあるけど高価で、テレビの使用が制限されている。
 一般人は車を持っていない。
砂糖やコーヒーが高級品。
 舞台はイギリスのようなのに、干ばつや雨季がある。
 
近未来にありそうな光景…
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