COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
使者
D3 + AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED
大きな画像
山の麓にある無人の古い神社で、写真を撮ろうと三脚をセットした。
時折撮影に出かけるお気に入りの場所である。
ファインダーを覗いたら、画面の端の方に白いものが落ちているのが見えた。
邪魔なのでどかそうと思い、手にとってみると、それは紙垂(しで)であった。
神社でよく見る白い紙を折って作られた段々になった飾りである。
隅の方に祀られた小さな神様のところから風で飛ばされたらしい。
紙垂をそこまで持っていき、石の上にそっと戻した。
すると突然一匹のトンボが、どこからともなく現れた。
目の前の棒の先にとまり、こちらを見つめている。
僕は直感的に何かを感じ、マクロレンズを付けたD3を手にした。
レンズをトンボに向けてみたが、一向に逃げようとはしない。
まるで撮りなさいとでも言うように、僕のことを見ている。
薄暗い場所だったのでD3の感度を上げ、絞りを合わせた。
トンボは準備が終わるのを待つように、その場をじっと動かない。
AF-S60mmのマクロレンズは非常に使いやすく、レンズが接触しそうなほど被写体に近付いてもピントが合う。
僕はシャッターを切りながら、ゆっくりとレンズを近付けていった。
レンズが目の前に迫っても、トンボは黙ってこちらを見て動かない。
何枚か撮影してから、「ありがとうございました」そう言って僕は撮影の手を止めた。
トンボは一瞬頷くように頭を振ってみせたかと思うと、さっと上空に飛び立った。
それきり見えなくなり、トンボは二度と戻っては来なかった。
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僕も犬とか鳥達や生き物と暮らしていると、ときたま心が繋がる時が有りますね。
僕にも会いたかったんだな。
目の前に三匹飛んできて等間隔に並んでとまり撮影させてくれたことがありました。
従兄弟が子供のころに日本の撃墜王の方の本を僕が薦めました。
従兄弟はその本に夢中になり、撃墜王本人に何度も手紙を書き、自分の思いを伝えました。
ある日その方から「家に遊びに来なさい」という手紙が来ました。
そして実際に遊びに行き、他人には見せたことがない・・という、いろいろなものを見せてもらいました。
その方が亡くなられたのですが、偶然お墓が僕の祖父のお墓の並びであることを僕が見つけました。
すぐに従兄弟に伝えたところ、墓参りにひとりででかけたようです。
墓前に立った瞬間、はるか遠くから一匹の大きな蜂が凄い勢いで直線的に飛んできて、わざと従兄弟の顔をかすめて一気に飛び去っていったそうです。
従兄弟もその飛び方から直感的に撃墜王のS氏のメッセージであると覚ったといいます。
トンボ=蜻蛉(セイレイ)と書きますから、精霊でよろしいのでは。?
なるほど、そう読むことも出来ますね。
トンボはのりうつりやすいのかな?
僕には霊感がまったくありませんが、一応礼をつくしていれば、撮影で踏み込んでも許してくれるだろうと思っています。
一生を通して幽霊話と云うか因縁話を描いていて、
彼の最後の作品の縷紅新草も
蜻蛉が重要な要素として出現する物語です。
「縷紅新草」
http://www.k5.dion.ne.jp/~schutz/ruko4s/ruko4s_r_00.html
家のブラウザでは上手く見られないようなので、方法を考えてみます。
本を購入したほうが早いですね。
田舎では日常的に起きている話で、その中に自分も入っていくので何だか恐ろしくも感じます。
しかも写真として残してしまい、その上ネットで世界的に公開してしまうところが、ここの今までに無い恐ろしさかも・・・(笑)
出来れば岩波の鏡花全集を。
ただ、入手し難いと思いますので
全文を画像化して以下にupしましたので
よろしければご覧ください。
http://150.teacup.com/NOAH/bbs?
ウワー、ありがとうございます。
こつこつ見させていただきます・・が文章が難しいですね(笑)
実は前にも書きましたが、僕の先祖がとある国学者で本を一杯書いているんですが、それを入手しようとしたら文章が難しくて読めないんです(汗)
原本(のひとつ)は6万円くらいで古書店で扱っていました。
で、現代文訳というのが地方で少数出版されたことがあるらしいんですが、入手困難で手に入っていません。
子孫として情けない話ではあります(笑)
ところで野蛙さんの掲示板はそれ以外にも面白い記事が載っていますね。
他のbbsへ書き込む前に図や写真が、
どの様に表示されるかを確かめたものや、
他のサイトの書き込みを忘れないために
貼り付けた物などなので、
普段は鍵を掛けていて公開していません。
今回も 掲示板の仕様が変更されたので、
三枚の写真が同時にアップ出来る様になったので、
そのテストを兼ねて、全画像をアップしてみたのです。
學者や鴎外の文章は書き言葉の文章なので難しいですが
江戸の大衆文学や鏡花の文は話言葉で、
義太夫や講談の文章に近い物なので、
独特のリズム感がありますから、
馴れれば楽しいです。
ルビは独特の読み方をしているものがありますから、
漢字を読もうとしないで、
ルビを音読して(出来れば実際に声に出して)いけば、
リズムの在る文章にやがて馴れると思います。
少しずつ読んでいるのですが、リズムがわかってきました。
本当に声に出した方がいいですね。