団塊的“It's me”

コキロク(古稀+6歳)からコキシチ(古稀+7歳)への道草随筆 2週間ごとの月・水・金・火・木に更新。土日祭日休み

キノコ キノコフェア

2017年10月02日 | Weblog

①  ポルチーノ

②  マツタケ

③  タマゴタケ

①     横浜のレストランが主催するキノコフェアに妻と参加した。オーナーシェフが自分の趣味というだけあって、会場は凝りに凝った展示と飾りが施されていた。よほど周到な準備を重ねての企画だと感じた。私が過去の自分の失敗から学んだのは、何事も準備に十分な時間と知恵をかけなければうまくいかない、である。先になされた衆議院解散にしても、その後の新党樹立に向けてのゴタゴタを見ても事前準備のないダメ元の出たとこ勝負にしか見えない。まさに「明日の日本を考えるのが政治家、明日の選挙を考えるのが政治屋」の祭り騒ぎである。こんな短時間で日本の国政がガラガラポンされたらたまらない。キノコの実物展示を見てつくづくそう悲しく感じた。

キノコフェアでは、ただ食べるというだけでなく、東京農業大学 中西載慶名誉教授の醸造学と菌に関する講演もあった。20分間という短い時間だったが、参考になった。中西教授の講演は、難しい話なのにユーモアをおりまぜ分かりやすかった。

キノコには不思議な魅力を感じている。長野県で育ちキノコをたくさん食べて育った。キノコ採りも好きだった。マツタケ山を持つ親戚でのマツタケ採りは、今でも夢で見るほどだ。マツタケほど美味いキノコはないとずっと思っていた。イタリアへ行って私はポルチーノのとりこになった。それまではマツタケ、マツタケと言っていたのに、薄情にもポルチーニに心替えしてしまった。日本へ帰国してからは、冷凍のスペイン産のポルチーノを買って使っている。夢はイタリアでポルチーノを自分の目で見つけ採ることである。それがダメなら、もう一度、生のポルチーニをニンニクで香り付けしたオリーブでさっと炒めて食べたい。あの香り、食感。マツタケとの違いはオリーブオイルを使うか否かだと思う。残念ながら今回のキノコフェアには生のポルチーノは、なかった。

②    本物のマツタケがキノコフェアの会場に展示されていた。今年は不作で展示されていた長さ20センチの太いマツタケは、一本8万円だったそうだ。私の住む町のスーパーでは、中国、カナダのマツタケが2,3本入って2000円くらいで売られている。先日メキシコ産のマツタケがその店で安売りされた。ちょっと大き目な傘の開いたものが2本1500円だった。さっそく私は飛びついた。私はマツタケの鮨が好きだ。ご飯に醤油を混ぜ、握ってその上に火でさっとあぶった薄く切ったマツタケをのせる。細く切った海苔を巻く。歯が薄いマツタケを噛みきる瞬間、私は美味の霧に包まれる。

③    キノコを世界のあちこちの国で探した。狙いはポルチーノとマツタケだったが、一本も見つけたことはない。ロシアのサハリンでタマゴタケを採った。これはチュニジアでも見たことがある。北海道の稚内のゴルフ場の林でも見た。キノコらしいキノコで好きだ。

 キノコフェアでは料理に20種近いキノコが使われた。(メニュー写真参照)キノコを食べるのは、毒キノコも多く危険が伴う。レストランで客に有料で出すとなると慎重にならざるを得ないであろう。最初参加を料金が高いと渋っていた妻が、次々にたいらげながら言った。「ここのオーナーシェフ自分の時間ってあるのかしら」 私はメルビスの『40歳を過ぎると男は自分の習慣と結婚してしまう』を思い出した。そしてまた今度の衆議院選挙に立候補する政治屋たちのことを頭に浮かべた。『40歳を過ぎると政治屋は自分の習慣と結婚してしまう』 一度身に着いた生きざまは、簡単には変えられない。キノコ料理は美味かったが、いろいろ考えさせられるキノコフェアだった。

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