THE TEST DRIVE!! クルマ好きによる試乗記&動画 (旧クルマ本を斬る!)

車の試乗記&レポート、インプレ、動画、お薦めの本等。OCNブログサービス停止に伴い、こちらに引っ越しました!

マツダ・ロードスター1.6(NB)に試乗! ベーシックな楽しさは健在だが、今買うには中途半端か

2018-07-27 23:39:53 | マツダ

*文章は新車時に試乗した時のものです。

○居住性★★★
 基本的に、初代ロードスターと変わらずタイトなコクピットではあるが、RX-7ほどではない。あいかわらず足元がせまく太ももがハンドルにあたりそうになるが、先代と比較すると気持ちヘッドクリアランスが広くなった感じがする。インパネ等は、あまり差はかんじられず、ロードスターらしさを継承している。最大の違いはリアウィンドウがビニールからガラスになったこと!今回はあいにくの雨天だったので、後方視界は雲泥の差だった。また、先代はオープンにする時、いちいちリアウィンドウ周りのジッパーをハズしてやる必要があったが、現行型はフロント2箇所のフックをはずすだけ!より気軽にオープンにできるようになった。やはりリアはガラスに限る。
 晴れ間をついて、少しだけオープンでも走ってみた。先代とまったく変わらず、適度に風を感じつつ、オープンドライブを堪能できる。MR-Sよりも開放感は断然強い。やはり、ウエストラインの低さが効いているのだろう。また、クローズドの時の静粛性が、先代よりも格段と進歩している。特に、アイドリング時の振動とエンジン音が低くおさえられている。もちろん、アクセルを踏み込めば、爽快な排気音を響かせてくれるが。

○動力性能★★★
 基本的に、先代と変わりはなかった。アクセルレスポンスや回転の上昇、排気音等、間違いなく先代の血脈をかんじさせる。ただし、先代と比較すると、全体的なトルクの向上、高回転の伸びが感じられる。まあ、待ち乗りレベルでは不満のないパワーだ。ただ、S2000と比較するとエンジンの格の違いを感じずにはいられない。S2000が極めてスムースにドライバーの右足に追従するのに対し、ロードスターは少々雑だ。まあ、ライトウェイトオープンスポーツというロードスターのエッセンスを楽しむには必要充分かもしれないが。
 ハンドリングは、マツダっぽいクイックなハンドリングが活きている。但し、初代のようなやや神経質とも言える初期応答性やヒラヒラ感はなくなった。少々重くなった車重に加え、サスセッティングもやや落ち着いた方向に振ってあるのだろう。

○結論★★★
 MR-Sと比較してもロードスターは魅力的な候補だ。オープンの開放感も、走りの雰囲気もMR-Sに勝ると言える。まあ、動力性能ではかなわないと思うが。
 また、S2000とは比較にならなかった。まあ、価格からしてもカテゴリーが違うと言える。しかし、ライトウェイトスポーツを望むのなら、ロードスターはS2000にない、パワーを使い切る快感を感じることはできるだろう。

スピリット・オブ・ロードスター ~広島で生まれたライトウェイトスポーツ
池田 直渡
プレジデント社

マツダRX-7(FD)に試乗! 戦闘機のような国産随一のスポーツカー!

2018-07-20 23:31:30 | マツダ

*文章は試乗当時のものです。

○居住性★★★
 特徴的な、下部を大きくラウンドカットされたドアを開け、座席に着く。低い。さらにドアを閉めると、かなりタイトなコックピットであることが分かる。ただ、座面は低いが、フロントウインドーから見えるグラマラスなフロントフェンダーのおかげで、サイズの割には車両感覚は掴み易い。目の前にはタコメーターを中心に各種メーター類が並び、左手を置けば、自然にそこにはシフトレバーが。タイトだが、閉塞感はない。むしろ、”俺は今、スポーツカーに乗っているんだ”という満足感と、軽い高揚感が湧き上がる。インパネのデザインも、いかにもスポーツカーらしい、オリジナリティのあるデザイン。こういうところにも、マツダのスポーツカー作りのうまさを感じさせる。後部座席は、想像以上に狭い。座席というより、完全に小物置き場だ。普通のドライビングポジションを取ると、後部座席のレッグスペースはなくなるので、4人乗車しようと思ったら、前席もかなり座席を前に出す必要があるだろう。

○動力性能★★★★★
 軽くレーシングすると、タコメーターの針は何の抵抗もなく上昇するが、回転落ちは鋭くはない。一速にいれて、アクセルオン。FCに比べ、格段に低速トルクが向上している!3000回転以下が続く街中のストップ&ゴーでも、普通のレシプロエンジンと全く同じで、なんの不満もない。私が以前所有していたRX-7(FC前期型)は、とにかく極低速トルクが不足しており、渋滞に巻き込まれた時の疲労度はかなりのものだった。とくに坂道での渋滞など、泣きたいほどトルク不足になやまされたが、FDではその懸念が払拭された。国道を軽く加速してみるが、あっという間に前の車に追いついてしまい、4000回転にも達しない。充分速いのだが、これではFDの真価は体感できない。渋滞を避けるため、路地を左折すると、30km以下のタイトコーナーでも、FDの重量バランスの良さを体感できる。FCの頃からあった、フロントミッドシップならではの車体の慣性を感じさせない、自分を中心にクルっと向きを変える感覚は健在だ。路地を抜けると、交差する国道に出る。空いている!ラッキー、とばかりに2速でフル加速!あっという間に吹けあがるエンジン!アイドリングから6000回転まで、まさに一瞬。これは、FCとは比較にならないほど強烈な加速性能だ。レーンチェンジも、コブシひとつハンドルを操作するだけで瞬時に向きをかえる。すべてがドライバーの意のままに、ダイレクトに呼応する!余計な遊びも、おせっかいなハイテクデバイスもない。ただ、ダイレクトに。まるで、脳や神経に直結されているがごとく、クルマは向きを変える。これこそ本物のスポーツカーだ!!もちろんブレーキも完璧で、100km以上に到達した車体をあっという間に減速させる。加速、減速、ハンドリング、その全てが楽しい!いつまでも運転していたい、そう思わせるクルマであった。
 ついついひいき目で評価してしまったが、欠点がないわけではない。確かにFDのハンドリングは機敏だが、さすがに車重が1200kgを超えるだけあって、”軽快感”はあるが、”軽快”ではない。愛車プジョー205GTI(890kg)と比較すると、減速や車線変更では、どうしても重さを感じてしまう。また、エンジンレスポンスについても、プジョーが僅かなアシの親指の圧力にすら反応するのに対し、ロータリーユニットはダルで、微妙なアクセルコントロールを受け付けない。さらに、FDの真価を発揮させようと思っても公道ではまず無理。サーキットにでも持ち込まない限り、全開の走りを楽しむ、なんてことは不可能だろう。低速で走っている限り、RX-7はただの退屈な乗用車であり、日常的な使い方では、結構ストレスを感じてしまうかもしれない。

○結論★★★★
 スポーツには色々な定義がある。そして、日本にも色々なスポーツカーが存在し、それぞれに違ったカタチでスポーツを詠う。しかし、RX-7に乗ってみれば、ほとんどのクルマが色あせてしまい、自らうたうスポーツの意味すら色あせてしまうだろう。意のままに操る。人馬一体。やはり、RX-7こそが国産唯一のスポーツカーだと個人的には思う。ああ、買ってしまいそうだ・・・

マツダRX‐7―ロータリーエンジンスポーツカーの開発物語
小早川 隆治
三樹書房

 



ランボルギーニ・カウンタックに試乗!!(動画あり) 人生で一番素晴らしい体験!

2018-07-13 22:16:09 | ランボルギーニ

*文章は試乗当時のものです。

もしあなたが


 もしあなたが昔からカウンタックに憧れ続け、ようやく手に入れられるだけのお金を手にしたのなら、一刻も早く手に入れたほうがいい。

このクルマはどのクルマとも違う、まさにキング・オブ・スーパーカーの名にふさわしい圧倒的な個性と快感を与えてくれるからだ。

もしあなたがたまたまお金に余裕があって、ちょっとカウンタックでも転がしてみるか、程度の気持ちなら止めておいたほうがいい。

カウンタックを操ることは、まさに雄牛と格闘するが如くハードなものだからだ。



いよいよコックピットへ


 
有料道路を降り、Uターンしながら陸橋の下へ。そこで前車ストップ。

いよいよ乗換え、いよいよあのランボルギーニ・カウンタックをドライブする訳だ。

既にフェラーリ360モデナのドライブですっかり心拍数が上昇した心臓が、さらに高鳴り始める。

初めてのランボルギーニ。

果たしてフェラーリとの違いはどこに?十数年前のスーパーカーとはどのようなものなのか?

ガルウイングが跳ね上がり、ドライバーが出てくる。結構、マッチョな男性。「いや~、面白いけど大変ですよ、こいつは。頑張ってください」。聞けばそのドライバー氏は既に色々なスーパーカーに乗ったことがあるらしい。でも、カウンタックは一番難しいらしい。緊張が高まる。

 外から見たカウンタックは、まさにボンネットとエンジンの間にできた”スキマ”程度の空間に見える。意を決して乗り込む。えーと。まず右足を入れて、ハンドルを持ちつつ左手はサイドシル(このサイドシルがまたデカイ)左足を入れてようやく搭乗完了。うーん、なんと形容すればいいのか。想像通り、狭いことは狭い。グラスエリアが限られている上、メーターパネルやシフト周りの位置が高い。強固な鉄板に囲まれ、僅かなフロント視界部分だけ与えられるその独特のコックピットは、戦闘機というよりはまるで戦車。

 ここで店長から詳細なコックピットドリルを受ける。

「まずクラッチペダルですが、シフトが完了したら必ず足をフットレストに置いて、クラッチペダルに触れないようにしてください。クラッチに少しでも足がのっているとハンクラ状態になり、最悪エンジンが炎上しますから」 

おいおいマジですか。絶対そんな事態は避けねば。

「スタートする時もハンクラは使わないで下さい。アクセルも吹かす必要はありません。そのままゆっくりクラッチをリリースすればトルクがあるので走り出します。ストールしそうになるので不安になりますが、逆にアクセルを吹かしたほうがギクシャクしますから」 

なるほどなるほど。

「操作系はどこもかしこも重いですが、がんばって下さい」 

まあ古い車だからそうでしょうね。
 「じゃ、楽しんでください!」 

ガシャン、とドアが上から降りて密閉される。。

軽くアクセルを煽る。フォンッ、ととても12気筒とは思えない鋭い吹けあがり。空ぶかしのレスポンスの鋭さはモデナに引けを取らない。


 先導のボクスターが動き始める。いよいよツーリング再開だ。

 いよいよあのランボルギーニ・カウンタックを、写真でした見たことがなかったマシンを俺が、自分の手でドライブする訳だ!!高まる興奮!まずはおもむろにクラッチペダルを踏み込み・・・・ぐおぉぉぉ重い!重いぜカウンタックのクラッチ!いまだかつてない重さだ!

お尻をシッカリとシートバックに押し付け、あらん限りの踏力で踏みしめる。シフトレバーを1速に叩き込み・・・・

 ぬおぉぉ、これまた重い!!シフトが重いクルマなんて初めてだ!ここからクラッチをゆっくりリリースするのだが、はっきりいって辛い。踏み込むだけで結構大変なのに、さらにアクセルも吹かさずゆっくりとミートポイントを探すなんて・・・プルプル震える我が太股。日頃使ってない大腿筋をフル活用。猛々しいエンジン音が急に勢いをなくし、思わず不安になる気持ちを押さえつつクラッチペダルをリリースすると、カウンタックはユックリと巨体を動かし始めた。

すぐに料金所に到達。パチンコ屋の両替所のような小窓を操作し支払いをすませると、あとは広がる直線のみ。行くぜ、カウンタック!1速のままアクセルを踏みしめる。

ズギャァァァーーーーーと後ろから響くメカニカルノイズは明らかにフェラーリのそれとは異なる。

フェラーリが管弦楽器なら、ランボルギーニは打楽器。有無を言わせぬ怒涛の迫力!!1速の守備範囲は意外に広く、空吹かしの時ほど鋭い吹けあがりはないが、その分着実に速度を上げていく。

鬼のように重いクラッチを蹴飛ばし、”オラァ”と気合を入れながらシフトを2速へ。クラッチペダルを繋ぐとさらにカウンタックは勢いを増した。

これがランボルギーニ、これがカウンタックか!!

 フェラーリのような官能性はない。しかし、この圧倒的な迫力!音!操作感!!しかもこの剛性感はなんだ!?鋼鉄で張り巡らされた檻のような、もしくは外観から想像されるようにまるで1枚の分厚い鉄板のような剛性感は外部入力をモノともしない。もしかしたら最新のモデナを上回るかもしれない。信じられない。基本設計は20年以上前なのに!!まさに戦車だ!

2速のまま回転数が上がりトップエンドに近づくにつれ、より金属的な高周波が強調され、ギャーーーンからキィーーーンというジェット機のような音質に変化する。

これは快感だ!!アドレナリンの洪水だ!!

はっきりいって、その刺激の強さはフェラーリなど比べ物にならない。

この瞬間、先ほどまでの最新フェラーリとのめくるめく出会いのことなど、綺麗に頭の中から消えていた。操作系、居住性、スタイル、そしてサウンド、すべてが異質。存在すべてが唯我独尊。これがスーパーカーか。

有料道路を降りるころ、生まれて初めて車を運転して汗ばんでいる自分の手に気がついた。。。

 

 残念なことに帰りの有料道路はトラックが多かったため、充分に楽しむことができなかったのが心残りだ。店に着くまでの渋滞の一般道では、トレーニングジムのような大仕事が待っていた。腰を固定し、左足を捻るようにして蹴りこむ!上腕筋を引きつけ、シフトを叩き込む!ハンドルがまた死ぬほど重い。交差点などは、気合をいれないとノンパワーのステアリングを切り込むことは不可能。店に到着するころには全身筋肉痛になるほど疲れていたが、それでもクルマから降りたいとは思わなかった。あと1時間、いや10分でもいいからここに座っていたい。そう思わせる何かがあった。
 
 おそらく世界でもっとも有名なスーパーカー、ランボルギーニ・カウンタック。しかし、そのインプレは驚くほどすくない。私が知る限りでは、WebCGのバックナンバー、CGのランボルギーニ特集、そして福野礼一郎氏の「幻のスーパーカー」くらいだ。

残念ながら、今はもうカウンタックを試乗できるところはない。おそらく世界のどこを探してもレンタルできるところはないだろう。だから、この貴重なインプレッションをアップすることにした。駄文乱筆で恐縮だが、少しでもスーパーカーを愛する人たちへの参考になれば幸いだ。



フェラーリ 360モデナに試乗!(動画あり) 今でも一番欲しいフェラーリ!!

2018-07-06 22:08:06 | フェラーリ

*こちらは試乗当時に書いた文章です。今はなき、当時浜松にあったランボルというお店で試乗しました。

 中古でも1300万円はくだらない高級車。さすがにコックピットに潜り込むときは軽く緊張しました。内装は これみよがしな高級感こそありませんが、細かいところまで張られた皮やアルミ無垢のシフト周り等、お金がかかっていることは一目瞭然。はやる気持ちを押さえながらもキーを捻り・・・といきたいところですが、イモビライザーが装着されているのでエンジン一つかけるにも色々と儀式が必要なのです。面倒ですが、ちょっと昔のスーパーカーを彷彿させていいかんじですね。

 ブォン!!と気持ち低めのサウンドとともに至極のV8ユニットが目を覚ます。その後はコォォーーーーーーーといかにもフェラーリらしい高めのアイドリング音が続き、気分が徐々に高まっていきます。ちなみにシフトはF1シフト(クラッチレスMT)。難しいクラッチワークとは無縁で、右手のパドル操作一つで1速に繋がり、ゆるゆるとモデナはその大柄なボディを進めはじめました。


 まずはショップスタッフに同乗してもらい、コックピットドリルを教わりつつ練習走行の開始です。
”シフトアップ時はアクセルから足を離さないほうが実はスムーズにシフトできます”
  ほうほう、それは意外。
”まずは3000回転を目安にシフトしてください”
  3000回転?高回転型ユニットの3000回転といえば、まだトルクピークにも達しないスカスカなところじゃないか?ずいぶん慎重なんだな。S2000なら坂も登らないぞ。
 敷地から大通りに。前に車のなくクリアラップ。じゃあ行きますか。3000回転ね、ハイハイ。アクセルをゆっくり踏み始めぇブワァァアアアアーーーー!!!うわ!なんだこの鬼のような吹けあがりは!!!タコメーターは既に4000回転超!急いでシフトアップ。メーターの針がストンと落下するのも一瞬、踏み込みと同時に1速と全く変わらぬ速度で、より激しくイキオイを増す車体!!!2速で既に法定速度。すごいトルク感。すごい加速感。そして経験したことのない吹けあがり!!これがモデナ!

”交差点では特に気をつけて下さいね。直ぐにスピンしますから。”
 それも納得。フェラーリって高回転命で低速スカスカなイメージだったけど、こんだけトルクがあって吹けあがりが速けりゃ関係ないわ。

いよいよ高速ステージへ
 
練習走行も終り、いよいよツーリングの開始です。先導役のボクスターを先頭に、カウンタック、マラネロと続き、モデナは最後尾からついていきます。まぁ癖があるとはいえクラッチレスですから、ちょっと慣れれば市街地走行はラクラク。前を行くカウンタックは発進加速の度にかなり大変そうですが、こちらは調教されたサラブレッド。どちらかと言うと、馬というよりジャガーに近いかもしれません。獰猛な唸り声をあげるモデナの手綱をしっかり握り、自らのテンションを押さえつつ、ひたすら静かに高速へ向かいます。爆発させる時を睨みつつ。弓を引き絞り、我慢できなくなる限界まで力を蓄えるように。
 いよいよ高速ステージ!我慢も限界。60kmからシフトを落とし、床までアクセルを踏みつける!

クワァァァガガガガガガァァァアアアアアア!!!!うわ、壊れたのか!??と思うほど、ある回転数からマフラーが外れたのかと思うほどバイブレーションが高まります。ものすごい加速感!間違いなく、今までに乗ったクルマの中で最速。操作性も348とはまったく別モノで、まるでポルシェのようなボディ剛性と正確性。しかし、ポルシェとは比較にならないエモーショナルな雄たけび!!これがフェラーリか!!

 トロトロ走るマラネロをさっさとパスし、カウンタックも続けてパス。しかしカウンタックのドライバーは遊び心があるようで、加速して追いついてきます。同乗者と一瞬目を合わせ、瞬時に意志疎通。いくでしょ、これは。2速からもフル加速!!弾けるタコメーター! 
パイロンのように後方へ跳んでいく隣のレーンの車たち。”ヒイーーフゥ-!!”思わず雄たけびを上げる同乗者。さすがに○○○km付近ではフロントの接地感が薄れてきたので、アクセルオフ。高速道路の最後を締めくくるトンネルが見えてきました。あえて速度を落とし車間をキープ。トンネルに向けての最後の加速に備えます。窓を開け、トンネル進入直前から加速開始!ファァァァァァカァァァァァァァアア!!
まさしくF1サウンド!素晴らしい!!サウンドフェチな私にとって、トンネル内のモデナサウンドは、まさしく至宝と言える生涯で最高のサウンドを奏でてくれました。

 高いボディ剛性。車重を感じさせない機敏かつ正確なハンドリング。超官能的なエンジン。冷静に考えられる今、モデナは私が試乗したクルマの中でもっとも欲しい車の1台です。
 しかし、そんな素晴らしかったはずのモデナの印象もあまり思い出すことができないのです。

 何故なら、私はその後にランボルギーニ カウンタックに乗ってしまったから。